先週に続いて、雇用の悪化がアメリカ株を苦しめた
新規失業者が再度増加に転じた。それ自体は過去の景気回復局面でもチョクチョク発生しているので不思議な出来事ではない。しかし、今回は失業者があまり減っていない段階で再度の増加になったので、アメリカ景気は再度不況に突入するという懸念が急速に拡大したのだ。

新規失業者_20100821

長期失業者はジリジリと減少している

長期失業者_20100821_1

しかし、そのレベルは過去と比較すれば、現状はまだまだ非常に高水準の失業者がいる状態なのだ。

長期失業者_20100821_2

フィラデルフィア連銀指数の悪化も市場のセンチメントを冷やした。

F連銀指数_20100821

LIBORはドンドン低下している。
金はFedが潤沢に供給しているので、米銀の資金繰りは問題ない。問題は欧州銀行のドル繰りだけだろう。

US LIBOR_20100821

US債券金利の急低下は景気減速+デフレ恐怖、この両方を織り込んでいる。
反転にはBack to School商戦のサプライズ的増加が必要だが、US小売サーベイを見ていると"Back to School"直前の沈滞を感じさせる。

USマクロデータを冷徹に観察すれば、住宅はダブル・ディップ、経済全体は遅めの巡航速度、デフレ懸念継続、住宅関連不良債権存続、輸出依存経済、という組み合わせになるという結論に到達する。

内需の中心である住宅着工・許可状況は悲惨になってきた。レベルもそうだが、低迷期間がこれだけ長いと業界規模を維持する踏ん張りが終わって、もう一段の縮小を始めることになる。日本はそうなった。これに関しては日米異なる論がセルサイドから噴出しているが・・・・

US10年金利_20100821

NASDAQだけが上昇した。

US株_20100821

Web2.0銘柄は、総じて堅調だ。
Salesforce(CRM)のビジネスは順調だ。株価も急騰した。
アカマイの株価も大幅続伸だ。

0_US株_20100821

金融はダメ・・・

US株 Fins_20100821

担保住宅の競売は高水準のままだ。
残存借金>住宅時価、、、という人が増えているので、借金を返す意欲は低い。
参考:YOU WALK AWAY .COM ノン・リコース・ローンならではの”後腐れの無さ”
最近は、純粋の夜逃げも増加したと聞くが、裏は取っていない

担保処分件数_20100821

今週は、「アメリカは日本とは違う!」、「日本のように委縮したデフレ経済にはならない」というレポートが大挙してセルサイドから届いた。資料的には良質なデータが豊富にみられる。

アメリカはバサバサと首切りをしているので、日本と異なり企業利益増加している、、、と反論している。
利益を労働者に分配したのが日本だが、企業+家計の合計で比べなければフェアな比較ができない。

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アメリカの住宅価格は日本ほど下がっていない、、、、と違いを言う。
所得の10倍になった日本、5倍でピークだったアメリカ、
株もPERは50倍まで上がった日本、20倍台でピークだったアメリカ、
確かに日本のバブルは理性を失って酷かった。

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日米銀行の損失比較。。。勝負はまだ不明だ

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銀行貸し出しの不振の日米比較、、、これも、勝負はまだ不明だ

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