今こそ、心を落ち着けて、超長期のビューを記録しておくべきだと考えた。

超長期とは、複数の景気サイクルにまたがる株式の流れである。
長期とは、1つの景気サイクルに対応する株式の上下動である。
中期とは、一般的には、長期を構成する前期・中期・後期というパーツである。
短期とは、短・中・後の中に出てくる短い波動(1〜3か月が多い)である。
これらは、私の個人的な定義である。

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2007年初夏から始まった、サブプライム・ローンの崩壊、負債バブルの崩壊、証券化商品の崩壊、
2008年10月のリーマン・ショック
これらの破壊的な事件によって、1982年を起点とした超長期の相場は完全に崩壊した。

そして、2009年1月から、新しい時代、新しい波動が始まった。
それは、複数の景気サイクル(長期波動)を内包する10年以上に渡る超長期の相場だ。

最近になってようやく、その全体像がうっすらと推定できるようになった。
おそらく下図のような姿なのだと感じている。

第一長期波動
世界中の政府が協調して、リーマン・ショックから立ち直ろうと、大規模経済対策を実施した。
そのカンフル効果で短期的には株価は急騰したものの、対策の息切れとPIIGS危機(ソブリン危機)で反落を余儀なくされた。
2011年秋には、相場の完全崩壊(=2009年1月の安値を下回る)のふちに追いやられた。
株価の流れだが、2009年の急騰相場が終わると、2010年、2011年と夏場に下落調整するSell in May相場に陥った。

第二長期波動
2011年10月を起点とするサイクルにおいては、2012年のSell in May相場(夏場の下落調整)への突入が回避された。
2011年末に始まったECBのなりふり構わぬ超緩和の決定を市場が信用したからだ。
その結果、日本以外の株式市場が持続的な上昇基調に変化した。
2013年は、その延長上(=第二長期波動の中)にある。

超長期_1


第二長期波動の特徴は、世界三大中央銀行の超緩和そろい踏みだと言えよう。

負債バブル、リーマン・ショックの後遺症で経済界は依然として委縮している。
彼らが元気になるまでは金融政策と政府の経済対策に依存する世界経済だ。
しかし、予算の制約上、金融政策への期待が非常に大きい。

2009年以降の世界の金融政策を振り返れば、2011年秋までは米国FRBが孤軍奮闘して超緩政策を実施して世界にドル資金を供給していた。
2011年秋には、欧州ECBも加わった。ギリシアなど南欧諸国の危機を回避するために前代未聞の超緩和政策に踏み切ったのだ。

米国や欧州の株式市場は、FRB、ECBの超緩和の開始を合図に上昇基調を鮮明にしてきた。(下図参照)

下図:2008年12月末=100で指数化
超長期_2

一方、日銀はなかなか「清水の舞台から飛び降りる」的な超緩和には踏み切らなかった。
日銀は「日本景気は穏やかに回復している」という主張を続けていた。

しかし、12月の衆議院選挙の自民党大勝による政権交代で出現した安倍政権は「中央銀行は経済再生、円高阻止、雇用促進に協力すべきであり、反対するなら日銀法を改正する」という意志表明をした。

日本の投資家や経済界、そして海外の投資家は、「ようやく日本の政治家が経済再生に本腰を上げた」と評価した。
世界の投資家は、「日銀は、日銀法改正を回避するために、安倍政権に妥協する形で、超緩和を始める」と判断した。
その結果、日銀の新総裁就任以降の本格的な政策変更を事前に織り込む形で、円高修正と株式の反騰が始まった。
上のチャートを見れば、日銀の緩和を合図に日本株も上昇基調に入った事が見える。

2013年は、米国FRB、欧州ECB、日本BOJ、世界の三大中央銀行が「超緩和のそろい踏み」体制となる。
2012年に続いて、2013年も株式市場は好調なパフォーマンスとなるだろう。

参考過去記事:2012年12月1日、2013年を考える : 11月15日の振り返り

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目次:超長期の相場観
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