規制強化の時代
Financial Stability Bill( アメリカ金融改革法案)とボルカー・ルールは、数十年の変化の狼煙

つまり、現在進行中の規制強化は、まだまだ長期間に渡って継続する

<2008年11月>
ここに萌芽があった
監視の責任放棄、、売りの能力の欠如

< 2010年4月 >
アメリカ社会の方向性
Financial Stability Bill : アメリカ金融改革法案 : ボルカー・ルール (5) 欧米のニュアンスの相違
Financial Stability Bill : アメリカ金融改革法案 : ボルカー・ルール (4)
Financial Stability Bill : アメリカ金融改革法案 : ボルカー・ルール (3) End of " Too Big to Fail "
Financial Stability Bill : アメリカ金融改革法案 : ボルカー・ルール (2)
Financial Stability Bill : アメリカ金融改革法案 : ボルカー・ルール (1)

< 2010年2月 >
自由と規制

前回同様な金融業界に対する規制が盛り上がったのは、1933年のグラス・スティーガル法案までの年月だった。
=== 以下、wikipediaより ===
1929年10月24日(ダウ工業株平均は9月3日に最高値381.17を付けたばかりだった)、市場は遂に崩壊し、恐慌的な売りが始まった。1931 年、アメリカ合衆国上院にペコラ委員会が創設され、崩壊の原因を調査することになった。アメリカ合衆国議会は 1933年にグラス・スティーガル法を成立させ、預金と貸付を取り扱う商業銀行と、株式、債券など有価証券の引受、発行および配布を行う投資銀行との分離を決めた。
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<<法案交渉 過程>>
今回の法案がこの案のまま通過すると考えている人は皆無に等しい。
私も死んだと思ったボルカー・ルールがそのまま掲載されたことに驚いた。
驚いた私も業界人だから、一般常識からズレているの可能性が高い。

だから冷静に事態を観察しようと思う。

Summary_20100416


先日米系大手証券のセミナーで金融改革法案に関するブリーフ・メモが配布された。
説明内容に実質的に重要なポイントは含められず、口頭説明でも「ridiculous」という単語が使われたり感情的な反発に聞こえる部分が多かった。規制の責任者はFRBバーナンキだから(=業界の擁護者だから)大丈夫という言い方もしていた。USのサイトで散見される「People's Anger」など感じていない様子だった。
80年代から徐々に規制が緩和され、90年代後半から緩和させすぎ状態に到達したのが現在の金融ビジネス環境だ。この10年間で業界に入った人にとっては現在のビジネス環境は当然のものであって、譲歩する自由部分は微塵もないと感じるのだろう。

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余談だが、、この法案は1300ページ以上もある。1993年のヒラリー・クリントンが目指したHealthcare Reform Billも1300ページを超えていた。皮肉なめぐり合わせだろうか・・・

<<法案一本化:2010年6月25日>>

重要な一歩 : 米上下両院:金融規制改革法案を一本化、来週採決へ