デイリーWiLL
 若い人は事件すら知らないと予想される1995年に起きた地下鉄サリン事件は40代以上の人なら鮮明に覚えているのではないだろうか。当時は「しょしょしょしょしょしょしょしょしょうこう」とか「しょうこしょうこしょこしょこしょーこ麻原しょーこ」なんて子供達が普通に歌っていたほど話題になっていたし、オウムを題材に報道すると世帯視聴率が30%超えをするのが当たり前なほどの注目度抜群な大事件だった。今でいう大谷翔平の3倍ぐらいの注目度があったと言えるぐらいに国民の関心事になっていたのではないか。
 取材していた人はもっと根深いと思うが、一般人の私の感覚では松本サリン事件からオウムが注目されて、当時はサラリーマンがなぜかサリンを作ってしまったと報道していたり、警察も臨時で作った科学系の捜査部以外はサラリーマンが犯人だと思い込んでいたそうだ。
 オウム批判者をVXガスで暗殺を試みたり、オウム被害者の弁護士を赤ちゃんも含めて殺めてしまったのはあまりにもショッキングだった。とくに赤ちゃんまで殺したことがわかった時は個人的にトラウマになりそうな衝撃を受けたのは今でも記憶に残っている。集団で行動すると罪の意識が分散されることや自分と行動を共にする相手がいる影響で命令の歯止めが難しくなる傾向があるため、例え殺人鬼でも一人で行動していたら赤ん坊には簡単に手を出さないと思えるだけに残念な出来事だった。
 なぜオウムがテロ集団に変質したのかは諸説あり、本当のところは麻原彰晃にしかわからない。ただ、無理やり想像してしまうと、学歴エリートへの激しいコンプレックスが嫉妬や恨みに変わっていくことでテロ集団に変わっていったことは予想できる。なぜなら麻原は代々木ゼミナールに通っていて東大を目指していたらしいからだ。だから高学歴への憧れは確実にあったと思えるわけで、高学歴が集まる官僚組織への攻撃を考えたと思えてならない。
 それがやがて霞ヶ関へ向かう地下鉄でサリンをまくテロ事件を引き起こしたと仮定すると、かなりつじつまが合うような気がしてならない。直接的な恨みによる犯行とは違って、間接的な恨みによる犯行の場合は犯罪の動機を見つけることは難しいだろうし、本人が本音で話してくれないかぎりは想像で考える以外にはないから、あくまで私の想像で書いただけだが意外と当たっていると自負している。
 最終的にはボケたふりをして死刑を免れようと必死になっていたが、結局死刑の日になってボケたふりをやめて死体の受け渡しの相手を指名してから処刑されたようだ。逮捕後はちょっとださいと言わざるを得なかったけども、ほとんどの人が麻原と同じ状況になったら似たような行動を取るのかもしれない。だからこそ統合失調症だのキチガイだのと、そういう人間の犯罪を問えないとする法律はいい加減に終わりにしてもらいたいと思っている。
 しかしながら殺人テロ集団のオウム真理教を利用したレッテル貼りはやりすぎではないだろうか。私もれいわ新選組を共産主義経済にいざなうカルト宗教とレッテル貼りしたりはするが、オウムと結びつけることなんて考えもつかないことである。何しろテロ集団ではないし犯罪集団ではない。れいわ新選組がやろうとしていることは、人様の財産を合法的に没収するための手段を政治的に実行しようとしている共産主義者集団である。暴力を使わずに大企業や金持ちから財産を没収するのは平和的泥棒行為とは言えるが、オウム真理教のように人を直接傷つけたり殺したりはしていない。
 そして今回の主題であるデイリーWiLLの日本保守党とオウム真理教を結び付けるサムネは何か恨みでもある人が作ったものにしか見えない。誰の命令でこんなサムネを作ったのかはわからないのだが、憶測で書いてしまえば自民党の命令でやっているんだろうなと思えてならない。
 日本保守党が躍進することで損をする政党は、まず第一に保守政党だと世間では思われている自民党で、それ以外の政党だと同じ新興政党の参政党が損をする可能性がある。でも参政党はそもそも金がないだろうから雑誌を使って印象操作をすることは考えられない。維新も可能性が無いとは言わないが、あくまで大阪限定政党のイメージが強いから考えにくい。結局消去法で考えると金を持っている自民党が保守系雑誌を使って日本保守党を必死になって貶めていると考えるのが妥当である。
 そうは言っても今のところ陰謀論に過ぎないし、しょせんは消去法で考えただけの容疑者が自民党ってだけの話である。これについては当たっている可能性がかなり高いと思っていて、月刊Hanadaとほぼ同時に月刊WiLLも日本保守党を批判しだしたし、月刊Hanadaの編集長の花田が日本保守党は自民党と組んでやってほしいと頼んでいたのを見たら、誰がどう見ても犯人は自民党と思わざるを得ないだろう。
 以前にも書いてきたように、自民党は他党を吸収したり連立を組む形で不死鳥のように復活して生き延びてきた。今回もそれをやろうとしているのは想像できるわけだが、もう過去の生き残り作戦は通用しない時代になっていることに気づいていないから自民党は終わっているのだ。
 もう時代遅れで消滅寸前の政党であることを自覚できていないところがこの政党の終わっているところで、政策勝負ではなく平和的な政変で何とかしようと画策しようとしても百田や有本には一切通用しないことぐらいわかりそうなものだ。これが河村たかしだけだったらわからなかったが、あの二人は決して洗脳されないし屈したりもしないことぐらい朝8を見ていれば普通ならわかるが、それもわからないのでは自民党は人材不足なのは確実だろう。
 結局のところ二つの保守系雑誌は目先の金に釣られてしまったのだと思えて仕方ないが、結果的に読者への信用を失わせて自民党信者のためのカルト本になる未来しか見えない。大陸や半島から金をもらって何とか運営している左翼雑誌みたいな存在になり、自然と保守思想の一般人は一切見ない雑誌に変貌することになる。