オカルト

【不思議な話】スローモーション


私は以前、仕事で精神が擦り切れて心療内科に通うことになった。
ただその通院した医院はヤブだったせいか、過剰に薬を与えられて逆に悪くなってしまい、
奇妙な体験を何度かすることになった。

ある日、ながい睡眠から覚めた後、自分の身体がとても重く感じた。
何というか、重い水の中を動いている感覚だった。身体をゆっくりとしか動かすことができない。
気晴らしに外に出て歩いてみたのだが、周りの人やモノもゆっくりとしか歩いていなかった。

散歩した後、特にすることが無かったので、近くのゲーセンでシューティングゲームをすることにした。
『怒首領蜂 大往生』と『ケツイ ~絆地獄たち~』という難易度が恐ろしく高いゲームをプレイしたのだが、
どっちもあっさりと初クリアしてしまった。
いつもは途中であっさり死んでしまうのに。

店員さんが「すごいですね、よくあんな速い弾かわせますね」と褒めてくれたが、
基板が故障でゆっくりとしかゲームが動かないんだから誰でもクリアできるよ、と思っていた。

当時の人や物の動きをゆっくり感じる感覚は、
恐らくプロスポーツ選手が集中したとき、ボールなどがゆっくり動く、止まって見える感覚と同じようなものだろうが、
私の場合は薬のせいで脳内のバランスがおかしくなったせいで、それが普通の感覚になってしまったのだろう。

通院、薬を止めてから一年以上たって、体調も精神も普通に戻ったと思っているが、
今でも普通の時間の感覚に戻っているかといわれると、あんまり自信が無かったりする。

【オカルト】 どっちが・・・


私が高校に入学してすぐ、母親が失踪ました。

 父が言うには、母にはもう数年も前から外に恋人がいたそうです。

 「アイツは父さんとお前を捨てたんだ」

そう言ってうなだれる父の姿を見て、 これからは私が母親の分まで父を大切にしようと決心しました。
 しかし、それから家では、奇妙な事が続きました。家全体が何となく、 ゾワッと総毛立つような雰囲気に包まれ、確かに閉めておいた ドアが開いていたり、棚の上のものが落ちていたりするのです。

そこで私は、「母はもう死んでいるのでは?」と思ったのです。
玄関に置いたままにしてある母の靴を調べ、私の疑惑は確信になりました。 もし母が出ていったとしたら、靴が一足、足りなくてはなりません。

 靴は、全部ありました。
という事は、父がこの家の中で母を殺した事になります。

(何で?どうして?)

父を問い詰めたい衝動にかられましたが、やめました。
 母を亡くして、父まで警察に捕まってしまったら、私は一人ぼっちになります。
 父は、母を愛していました。
あんなに愛してくれていた父を裏切ったのなら 殺されたとしても、母の自業自得のように思えたのです。
 
(気付かなかったふりをしていよう)

そう決心しました。
 しかし、奇妙な現象は続いていました。
ある日、私が寝ていると、ピト・・ピト・・と 誰かが家を歩き回る音で眼が覚めました。
父の足音ではありません。
そして、ピト・・ピト・・という足音がだんだん近付いてくるのです。
「来ないでくれ、来ないでくれ」そう念じながら蒲団に潜っていると、その 足音は私の部屋の中にまで入ってきました。
生ぬるい呼吸が頬にあたりました。
薄目を開けると凄い形相の母が、私を覗き込んでいました。
そして、耳元で 「出・・・て行・・・け・・・」 そう言ったのです。

(こんな家にはいられない)

 そう思った私ですが、引っ越そうにも理由を父に言うことが出来ずに悩んで いました。
不思議な事ですが、霊を見るのは私だけで、 父は何も感じていないようなのです。
母が居なくなってからというもの、 私の面倒を見る為に在宅の仕事に切り替え、家事をしてくれる父に 「父さんが、殺したんでしょう?」とは聞けなかったのです。
 そこで私は何を見ても見ないふりをして、日々を過ごしていました。

あるとき炬燵に入ると、「ガリッ」という音がして、足の小指に激痛が 走りました。
何事かと思って炬燵布団をめくると、そこに母が居ました。 炬燵の中で、母が、横になっていました。
 台所で料理をしていた父が「どうした?」と声をかけてきましたが、 私は「何でもない。宿題があったの思い出した」と言って誤魔化しました。

 「もうすぐ出来るから、居間でやるといいよ」

そういう父の言葉に促され、鞄を開けました。 その時初めて、鞄の底に四つ折になった便箋が入っている事に気付いたのです。 そこには、母の字でこう書かれていたのです。


 「真美、逃げて、父さんは狂ってる」

いままで母は、私を逃がそうとしていたのでした。

【オカルト】幽体離脱



すごく天気が良かった日の午後にPCに向かって作業をしていたら突然睡魔がおそってきて
それはまるで燃料切れのようにアッという間に意識が遠のいて、手がダラリ頭がガックンとなるのが解った程だった。

そしたら次の瞬間、オイラの眼に入ったのはオイラ自身の後頭部だった。

椅子に座ったまま、だらしない格好で寝ている自分の後頭部を
やや斜め上方から見ている格好になった。
あり得ないシチュエ-ションにちょっとパニックった瞬間、意識は
椅子で眠る自分に戻りました。
ほんの一瞬の出来事でしたが夢とは全然ちがう生々しさがあって・・
確かに滅茶苦茶いそがしかった時期だから精神的にも
まいってたし、あのまま意識が本体に戻れなかったらきっと死因は突然死か過労死になったのかなあ。

【不思議な話】異常気象


小学2年生の頃の話。

うちの学校は木造校舎と鉄筋校舎の両方があり、2年生は木造で過ごす
ことになっていた。ここで過ごしている1年にいろいろ不思議な体験を
している。

季節は秋口だったと思う、国営放送教育番組を見る授業の時間。
外は雨だった。
10時半からの番組をクラス全員で見ていた記憶がある。
自分は教育番組にあきていたので、ボーと外を見ていた…と、まだ午前中
なのに急に空が暗くなり始め、まるで夕方…というよりは夜になっていた。

え?と思ってると他のクラスメイトも先生も気がついて外を見始める。

全員で外を見ると、鉄筋校舎の方もみんな外を見ている。日食になるとか
いうニュースなんてないし、なんでこんなに暗いの?とみんなで騒ぎ始める
と先生もどっかに行ってしまった、他のクラスの先生と相談に行ったようだ。

しかし、今度はいきなり外が明るくなってきた、朝がゆっくり明ける様子を
もっと早くしたような感じでみるみる明るくなり、いつのまにか普通の曇り
空、雨はまだ降っていた。
そのまま授業は再開され、その日はいつも通りに下校。友達となんだったん
だろうね?とその話題で持ちきりだった。後でいろいろ調べてみたが、

いまだにどういう気象現象なのか分からない…

【オカルト】 現金

友人から聞いた話。

友人の同僚でNという営業マンがいた。
Nは付き合っていた女性を騙して、散々お金をむしり取った挙げ句、捨てたらしい。

それからしばらくしてNに異変が起きる。

現金で売り上げると、会社に戻る前にその現金が減っている。
最初は数え間違いや、勘違いかとも思ったらしいけれど、
封をしている封筒や鍵を掛けた小型金庫、肌身離さず持っている財布の中からも無くなる。
そのたびに不足金として、Nは自腹を切っていた。
ところが、それも長くは続かず、給料引きという未払い金扱いにするようになった。
結果的に給料よりも未払い金が上回る事もあり、Nは借金を重ねるようになる。

ある時、大口の現金取引が入った。
Nは担当替えを願い出たが、どうもお得意先からのご指名らしく、仕方なく行くことになる。
数百万という金額の為、Nは一つ策を練った。後輩を同伴させ、お金だけ彼に運ばせる。
これなら何の問題も起きないはずだ、と。

無事に取引は成立し、後輩に現金を運ばせる。Nは自分の責任が問われないように、後輩と別々の車で取引先に来ていた。
…これが悪かったのかも知れない。
後輩は帰社する途中、自転車との接触事故を起こす。
後輩は事故の調べや、被害者の親が来るまで待つ事になったために、いつ現場を離れられるか分からなくなった。
会社からも何度も催促の連絡が来て、いよいよNが現金を持ち帰るしか無くなる。
そしてNは意を決して、車のダッシュボードに現金を並べ、常に見える状態にして帰社することになった。

しかし、彼は帰社することが出来なかった。
帰社する途中にガードを破って崖下に転落する事故を起こし、息を引き取った。
事故を起こした車の中から、現金は綺麗さっぱり無くなっていた。

後日、彼のデスクを整理することになり、引き出しを開けると、一番下の引き出しから大量の現金が出てきた。
恐らく、事故の時に無くなったであろう現金も含めて発見された。
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