大川村の下剋上! ~元・日本一人口が少ない村の日々~

 離島を除いて日本一人口の少ない自治体・大川村で暮らす住民のブログです。大川村を盛り上げるための「下克上」を目指しています!日々の暮らし・農業・地域おこし活動などを取り上げます。  ご意見やご質問などございましたら、下記のFacebookページまでお気軽にお問合せください。よろしくお願いします(^▽^)  https://www.facebook.com/profile.php?id=100004246801307

久しぶりの投稿です。ブログを再開します!

  

 こんにちは。高知県大川村の和田将之です。前回の投稿からかなり時間が経ってしまいましたが、この度ブログを再開することにしました。今回は、ブログを再び始めるまでの経緯と心境の変化について書きます。

 

 まず、ブログを書けなくなってしまった理由が大きく2つありました。1つ目は、子供が生まれたことで世話にかかる時間が増えたことです。

 

2019年に長女が、昨年8月には長男が誕生しました。日に日に成長を見せる我が子と過ごす時間は、他の何にも代えがたいものです。日中は畑仕事や議員の仕事、朝と夜は子供の世話をし、子供が寝ている間に事務仕事をするという生活スタイルになった結果、ブログを書く時間が失われてしまいました。

 
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 2つ目の理由は、書くことに迷いが生まれたことです。2014年に大川村に移住して以来、充実した仕事とプライベートを満喫してきました。そんな日々の暮らしや村のことを発信したいと思い、2016年からスタートしたのがこのブログでした。

 

 しかし、2019年から村議会議員になったことで、自身の置かれた状況が一変しました。これまでは一人の住民として地域づくりに関わる立場でしたが、議員となったことで村の将来や一人一人の村民の暮らしへの責任が高まりました。村議という仕事の責務の重さは覚悟の上でしたが、いざ務めてみるとそのプレッシャーに押しつぶされそうでした。

 

 議員になって以来、議会や日々の議員活動の中でさまざまな地域の課題や住民の声に直面します。何とかしなければいけない、でも、すぐに解決できるほどの力も経験も、知識もない。こんな私が議員を続けていても良いのだろうか―。実績もなく、実現できるビジョンも持ち合わせていない自分に嫌気がさし、ブログを発信することにも迷いが生まれるようになりました。


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 そんな中、1年ほど前にちょっとした転機が訪れたのでした。私は歴史を学ぶことが趣味の一つなのですが、たまたま知った「コテンラジオ」という音声コンテンツを聴くようになりました。世界の歴史を楽しく学ぶというコンセプトで、さまざまな偉人や出来事を丁寧に面白く解説してくれる番組です。農作業中や運転中などの時間に聞いていますが、大きな学びや気づきがありました。

 

 一番の学びは、価値観や立場の違う人にも好意的になれたということです。世界史にはたくさんの人物が登場しますが、現代を生きる私の価値判断とは全く異なります。しかし、それぞれの行動原理を当時の社会背景や時代の流れなどを含めて考察すると、まったく魅力のない人物など存在しません。これまでの私は価値観の合わない人がいると距離を置きがちでしたが、対話を重ねてその人の背景や行動原理が見えてくると親近感が増してくることに気づきました。

 

 むしろ、価値観や行動原理が自分と全く同じ人は存在しません。日々の生活の中で出会うたくさんの人たちは、それぞれの個性や考え方を持っています。大川村がより魅力ある地域になるためには、一人一人としっかり向き合い、話し合いを重ね、理解しようと努力する姿勢が大切なのでしょう。

 

 また、コテンラジオの中で得た学びの中に「メタ認知」というものがあります。メタ認知は、自らが認知していることを客観的に把握し、コントロールするというものです。世界史上の人物を知ることで、自らの置かれた状況や特性を客観視でき、今後の人生の歩み方の大きな参考となります。これらの学びが腑に落ちた時、私ができること、果たすべき役割がようやく見てきました。


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 私は群馬県から大川村に移住し、この4月で10年目を迎えます。緑のふるさと協力隊や地域おこし協力隊などを経て、現在は農業や行商、地域アルバイト、そして議会議員と村にある多種多様な仕事に従事してきました。そして、現在は子供が2人いる父親で、妻の実家で4世代生活を送っています。自らが置かれている状況を客観視した時、私は幅広い属性を持ち、多様な人々と繫がっていることに気づきました。

 

 だからこそ、それぞれの人たちと交流を持ち、話をする機会をたくさん持つことができます。この1年余り、私の身近な人たちとの対話を少しずつ進めてきました。その中で、自身の持つ才能が十分に発揮できていないこと、職場や地域での人間関係に不安や不満を持っている人が少なくありませんでした。大川村が好きでより良い地域にしたいと願う私にとって、このことはとても残念な事実です。

 

現在、大川村は人口400人の維持を目標として掲げていますが、一人一人の住民によって村は構成されています。それぞれの村民がマイナスの感情に囚われず、自らが持つ能力を最大限発揮できる環境を作ることが、ずっと住み続けたい大川村づくりに直結するのではないでしょうか。そのための特効薬は存在しませんが、まずは私が一人一人の課題意識や悩みと向き合い、解決に向けて共に歩んでいくことから始まると考えています。

 

 とは言え、まだまだ私は未熟です。これからも、目の前に現れる一つ一つの課題に心を惑わされ、打ちひしがれ、悩み続けることでしょう。しかし、私は決して一人ではありません。かつて同じように悩み苦しみ、時代を切り開いていった多くの偉大な先人たちがいます。そして何より、喜びや苦労を分かち合う仲間や家族がいます。困難な壁が立ちはだかっても、地道に一歩ずつ超えて行けるでしょう。


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 このような心境の変化を経て、今の大川村や暮らしの様子を多くの人にお伝えしたいと心から思えるようになりました。小さな村ですが、魅力的な人がたくさんいて、地域を盛り上げようと日々頑張っています。私自身も、家族や仲間たちと充実した日々を送っています。少しずつ前向きに変わっていく地域の姿を、ぜひ多くの方に知っていただきたいです。

 

 以上、ブログの再開に至った私の想いでした。更新は不定期になってしまうかもしれませんが、村のことや暮らしの様子などを発信していきたいです。今後ともよろしくお願いいたします。


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村のえきに地鶏を使った新メニューが登場しました!

 

 こんばんは。高知県大川村の和田将之です。3月に入り、日中は10℃を越える暖かい陽気の日も増えてきました。スギ花粉の飛散も本格化し、先週からは身体が重たく感じて頭が回らない日もあります。ヒノキ花粉の飛散が終わる4月ごろまでしんどい季節が続きますが、市販の飲み薬や目薬を使いながらなんとか乗り越えていきたいです。

 

 今年に入り、大川村の村のえきでは土佐はちきん地鶏を使った新メニューの提供が始まっています。私が運営している月に一度のラーメン食堂では、1月から「ミニチャーシュー丼」の販売をスタートしました。ラーメンのトッピングにも使われている地鶏のチャーシューをご飯にのせ、特製の塩だれを絡めています。ラーメンだけでは少し物足りないという方におススメの一品です。


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 ラーメン食堂以外の週末に営業している「お母さん食堂」でも、地鶏の新メニューが登場しています。223日には、「はちきん丼ぶりフェア」と銘打ってからあげ丼、照り焼きチキン丼、チキンカツ定食の3種類を提供しました。サクッとした衣とジューシーな肉汁あふれるからあげ丼、甘辛いタレで焼いた地鶏がご飯に絡み合う照り焼きチキン丼、そして胸肉1枚を贅沢に使ったボリューム満点のチキンカツ定食…。予想以上の盛況ぶりとなり、厨房は大忙しでした。


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以前から、はちきん地鶏を使った揚げ物料理の提供を望む声が村内外から上がっていましたが、人員不足ということで実現できていませんでした。しかし、昨年度から新商品開発グループが立ち上がって定期的に新メニューの試作を続け、今回のイベントに繋がりました。3つのメニューを定番商品に定着できるよう、イベントの振り返りを重ねて調理の効率化を図っていく予定です。

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大川村の村のえきでは、土日祝日の11時から14時まで軽食を営業しています(ラストオーダーは1330)。今回ご紹介したメニュー以外にも、土佐はちきん地鶏を使った親子丼やカレー、うどんなども販売しています。大川村にお立ち寄りの際は、ぜひご利用ください!

https://okawafk.or.jp/space/139/

和田氏の先祖!? 鎌倉幕府を支えた武将・和田義盛と大川村 

 

 こんばんは。高知県大川村の和田将之です。立春も過ぎ、日中は少しずつ暖かくなってきている大川村。畑の周りに植え付けた菜の花も、つぼみが膨らみ始めました。依然、朝晩の冷え込みは厳しいですが春の足音が近づいてくるのを感じます。


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 今年の1月から放送されている大河ドラマ、「鎌倉殿の13人」。三谷幸喜さんの脚本で、鎌倉幕府の成立期の権力争いを描いている作品です。先週の放送では、和田義盛という武将が登場しました。今回の作品では、豪快さと武骨さを持つ人物として描写されています。

https://www.nhk.or.jp/kamakura13/cast/wada-yoshimori.html

 

相模国(現在の神奈川県)出身の義盛は平氏の出身ですが、源氏のリーダーである源頼朝を支えて鎌倉幕府の成立に大きく貢献しました。それ以前の日本は天皇や朝廷、貴族が政治を動かしていましたが、鎌倉幕府の登場により武士の力が強くなります。政治の担い手が変わる、日本史の大きなターニングポイントです。

 ドラマの中で、頼朝に対して「平家を倒した際には、侍大将にしてほしい」と願い出るシーンがありますが、その言葉通り鎌倉幕府の初代・侍所長官となります。あまり紹介しすぎるとネタバレになるので、義盛の生涯についての記述はこの辺りにしておきましょう。

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 大川村の歴史をまとめた『大川村史』によると、この和田義盛は大川村の和田家の先祖にあたる人物のようです。義盛の子孫にあたる人物が、西暦1400年ごろに土佐国(高知県)に移り住んだという文書が残っています。当初は森郷(土佐町)に城を構えていたようですが、その後本川郷(現在の大川村)小松に本拠地を移しました。鎌倉幕府の成立が1192年ですので、200年ほど後の出来事です。


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 村西部にそびえる平家平の名前が示す通り、大川村には平家の落人伝説が残っています。壇ノ浦の戦いで敗れた平家の一部が落ち延びてきたという言い伝えです。今も、平家の末裔を自称する村民の方も少なくありません。ただ、村史の記述によれば壇ノ浦の生き残りが定着したのではなく、平氏の血を引く一族が源平合戦からはるか後に移住してきたのが実情だと思われます。


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 ちなみに、私の妻の実家である和田家は分家のようで、残念ながら義盛の血筋ではないみたいです。ですが、同じ「和田」姓の義盛がどのようにドラマで描かれるのか、毎週楽しみに見ています。今後も「鎌倉殿の13人」が楽しみです!

 

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参考文献

『大川村史追録』 大川村史編さん委員会 昭和59

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