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12月30日は我が家では神棚を掃除する日。うちの神棚は二代目が当時の家一軒分の予算をかけて作ったものと聞いています。初代があまりにも立派な家を建てたので二代目は家を建てる必要がなく、その代わりに神棚を作ったという話です。

二代目が作った神棚は自分が子供の頃からいろいろな職人さんが見せてくれと我が家を訪れていたことを覚えています。当時の自分には当たり前にあったものでしたので価値が分かりません。しかし、大人になるにつれてその価値が分かり、108年住んだ家を建て替える際にも神棚をそのまま移設することが第一の決まり事でした。

総欅造りで注文製作された神棚には昭和の名工と言われる彫刻師、金子光清師の彫刻が飾られています。時代背景的にちょうど東関戸区の山車彫刻を彫っている時代で、彫刻師が我が家に泊まり込んで彫っていた時があったそうです。その時にうちの二代目がついでにうちの神棚の彫刻も彫ってくれと頼んだらしい。

彫刻の下絵には立派な昇り龍の絵を提案してくれたそうで、それはそれは立派なものだったそうですが、うちの婆さんは縁起担ぎな人で空へ昇って行ってしまう龍は嫌だと言い「朝日に鶴と亀」という絵図で彫ることを依頼したと。それで神棚には「朝日に鶴と亀」の彫刻が入ったんだと。なんとも婆さんらしい話です。

欅材としても当時、東関戸区の山車の欅材を集めていた時代の材料で山車に使われたような総赤身の銘木材であることは間違いない。そして彫刻の欅もしかり。今の時代にこれを作ろうと思ったらいくらかかることか・・・

我が家の神棚の掃除は代々男がやること、出来れば長男がやることとなっています。理由は不明ですが神棚は女が触るものではないというのが我が家に伝えられていること。数年前からは私の代わりに息子たちが手伝ってくれていますが、今年は息子が体調不良のため久々に自分一人での神棚掃除です。ダルマの目入れをすると一先ず完了。昔から親父がやっていたこと、時代は巡る。そんな年末です。


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