沖縄・米軍基地データ

沖縄の編集・出版社「沖縄探見社」およびオンライン書店「沖本屋」の代表を務める高橋哲朗が運営。ブラジル、オーストラリア、アメリカと移住を繰り返した筆者が、沖縄の米軍基地にまつわるニュースをお伝えします。「沖本屋」のホームページのアドレスはhttp://okihon.comです。

嘉手納基地 021 沖縄県河川課は2月17日、県民の飲料水を取水する倉敷ダム(うるま市)で大量の不発弾とドラム缶2本が見つかったことを発表した。連絡を受けた陸上自衛隊は、米国製81ミリ迫撃砲弾48発、米国製小銃てき弾7発、小火器弾668発を回収したという。

発見場所はダム湖の干上がった湖底だが、もともと米軍施設の嘉手納弾薬庫内であり、1983年に返還された区域のため不発弾などは米軍由来の可能性が高いといわれる。また、2013年には同じく嘉手納基地跡地の沖縄市サッカー場からドラム缶が見つかり、環境基準を超えるダイオキシンが検出されことから、今回のドラム缶もダイオキシンとの関連が疑われた。

 しかし、原因究明に向けた動きは遅い。県民の健康や安全を守るために迅速な対応が求められる県のはずだが、すでに2月7日に不発弾などをダム管理所職員が見つけたにもかかわらず、県企業局が倉敷ダムからの取水を停止したのがその7日後、公表までは10日かかっている。さらに、地元紙の取材によって、倉敷ダムでは2009年にも小銃弾2387発などが見つかったにもかかわらず、公表していないことが分かった。


 基地関連の汚染をめぐる対応の遅さは最近の他の事例についてもいえよう。2021年6月、発がん性も指摘される有害物質・有機フッ素化合物PFASを含む消化汚水がうるま市の米陸軍貯油施設から漏出した事故で、国と県、米軍の3者が調査を実施した。この事故では最大2400リットル、ドラム缶12本分の汚水が流出した可能性があったという。少なくとも県の調査結果は7月下旬に判明したが、3者が合同で公表する取り決めになっていて米軍が難色を示したため、最終的には公表は同年12月下旬にずれこんだ。政府がこの時発表したPFAS含有量は1リットル当たり8万7000ナノグラム。国の暫定指針値の約1700倍と極めて高濃度だった。

 

090505基地跡めぐり 035 (2) 地元紙によれば、新型コロナについて1231日に発表された沖縄・米軍基地関係者の新規感染者は前日の45人から98人に跳ね上がった。同日の県内新規感染者数が44人だから、その倍以上である。

1217日にキャンプハンセンで海兵隊員99人のクラスターの発生が伝えられたが、その後、感染者でもワクチン接種が完了していれば基地内の移動や施設利用が可能であることや、米国本国からPCR検査なしで沖縄の米軍基地に移動していることなどが判明。米兵が基地外へ出ることを禁止するように県が求めているにもかかわらず、マスクなしで基地外を出歩く米軍関係者の姿が目撃されている。

 米軍内でマッチョ信仰が浸透し、新型コロナくらい恐れては兵士の名が泣くと思い込んでいるのだろうか。いずれにせよ、緩い感染対策のせいで感染爆発はとまりそうにない。県内の新規感染者数が12月後半になって急増したことも、基地内のクラスター発生と無関係と断言できるだろうか。

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 地元紙によれば、米軍が普天間基地内で保管していた汚水を8月26日に放出した直後、宜野湾市が基地からの下水を検査したところ、有機フッ素化合物PFOSPFOAの合計値が1リットル当たり670ナノグラムだったことが分かった(9月12日)。米軍は放出した水についてPFOSPFOAの合計値が2.7ナノグラムになるように処理したとして安全性を強調していたが、下水は国の暫定指針値・目標値(50ナノグラム)の13.4倍に達していたという。いずれの物質も人体への有害性が指摘されている。

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