2012年01月11日

「ハルサーエイカー」感想まとめ

2011/10/15 12:14:11
「ハルサーエイカー」第1話を観た。…これは凄い。大袈裟じゃなく凄い。演出も演技も音楽もCGも脚本も、全てにおいて非常にレベルが高い。まだ全貌が見えていない分、すごく深みを感じる。更に今後あの二人が仲間として加わるかと思うと鳥肌が立つ。つかオープニングでその姿を確認して泣いた。
2011/10/22 23:38:47
「ハルサーエイカー」第2話を観た。あの知念臣悟と、あの山城智二が登場!鳥肌たった〜。で、岸本司監督お得意のオモシロ早口掛け合い。芸人さんが多いから間とか完璧。スゴイ!ところで公式HP見るとシルエットが5人。今3人として、もし今後加わるのがベンビーだったら…神ドラマだな、これ。
2011/10/29 12:18:42
「ハルサーエイカー」第3話を観た。もういちいち面白い。で、いちいち演技がうまい(今回は農家の息子がかなり良い)。…にしても、1つ目の黄金野菜なんだろう。農家のおばさん、もしくは息子が実は黄金野菜だったら面白いんだけど。ただそうするといよいよ普通の人間がいなくなるからなあ(笑)。
2011/11/05 15:06:31
「ハルサーエイカー」第4話を観た。個人的には姑が誘拐されて、助けに行ったアイ達3人はフルボッコにされて、嫁が身を挺して姑を助けようとするがやはりフルボッコにあい、もうダメだとなった時に、黄金野菜が自分を育ててくれた姑に力を与え、姑がクラストでドブー達を倒すという展開を希望。
2011/11/12 11:04:20
「ハルサーエイカー」第5話を観た。面白いんだけど、その面白さに少し慣れた。そろそろ奇を衒った衝撃的な展開があるといいなあ。今までのヒーロー物にはない意外な展開=オリジナリティ=話題性=視聴率に繋がると思うんだけど。映像に興味がない人にもオススメできるわかりやすいウリが欲しいなり。
2011/11/19 21:53:59
「ハルサーエイカー」第6話を観た。面白いんだけど失速してる感は否めない。どんなにセリフのテンポがよくても、先が読める展開だと全体が緩慢に感じてしまう。今回からの新キャラがいずれ仲間になったり、黄金野菜発見の件で親子の軋轢が解消したりする展開なら、ちょっと期待外れかなあ。
2011/11/27 01:17:42
「ハルサーエイカー」第7話を観た。豚人間、すごくイイ。演じてるのはお笑い芸人さんだけど、もったいないほど芝居がうまい。ヘラカマしかり、単純に演技がうまいんじゃなくて、自分が物語の中でどういう役割を果たすべきか完全に理解していて、その上でキャラを作っている感じ。観ててホント楽しい。
2011/12/03 18:31:09
「ハルサーエイカー」第8話を観た。作りは丁寧。所謂「いい話」だけど正直感動はしない。黄金野菜農家は前回が母子家庭で今回が父子家庭。どちらも家族の絆の話。肝心の野菜探しはただいろんな畑に行くだけ。もう少しいろんな見せ方があるような気がするんだけど…。新しい武器はカッコ良かった。
2011/12/11 18:52:58
「ハルサーエイカー」第9話を観た。市街地だと新鮮。ただ市場での戦いは先にマブヤーで観たからなあ(笑)。それはそうと仲間内でのギスギスは観ててもやだなあ。じゃれあってるくらいの方がいいなあ。最近は悪者のほうが仲良さそうだしなあ。だっふんだは完全に忘れてたから突然やられて驚いたなあ。
2011/12/17 15:47:52
「ハルサーエイカー」第10話を観た。あー面白かった。狭い室内での戦いとか、転んで窓を突き破って落っこちゃうんじゃないかって、もう見ててハラハラドキドキ。ひーぷーも良かったなあ。ハルサーエイカーはキャスティングが絶妙すぎて好き。でもヘラーは多分死んじゃうなあ。残念。
2011/12/24 17:42:37
「ハルサーエイカー」第11話を観た。いい死に様を見た。場所も時間も良かった。ああいうなんでもないようなところで人は突然死ぬもんだよね。改心もせずに。そして素敵な音楽。ホントいいものを観た。
2012/01/04 14:13:45
「ハルサーエイカー」第12話を観た。真っ黒い巨大な柱みたいなのが建つの、メチャクチャかっこいいわあ。すぐ崩れたけど。ハルサーエイカーはCGと音楽が抜群に良いなあ。リョウは今回で最後の出演なのかな?今のところたいした爪あとも残してないし、もう少し活躍してほしい。
2012/01/09 16:13:53
「ハルサーエイカー」最終回を観た。力では勝てそうもないから膝まづいて懇願するっていうラストは斬新だけど…どうなんだろ。カマーもヘラーも全力で戦って死んでいったのに。いろいろ深いことを語ってるような感じではあるんだけど、正直何が言いたいのかよくわからなかった。



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2012年01月09日

「琉神マブヤー3」の感想まとめ

2011/10/04 14:48:14
「琉神マブヤー3」第1話を観た。YouTubeで期間限定配信されているらしいのでこの機会に内地の皆さんも是非!待望の第3シーズンもマブヤー通常営業かと思いきや、ラストで最終回間際のような展開!でもどうせならもっと大風呂敷を広げてもいいような気がする。謎が謎を呼ぶような縦軸希望。
2011/10/10 00:42:57
「琉神マブヤー3」第2話を観た。Coccoが凄い。Coccoが違和感なくハマるマブヤーって凄い。カナイはまたブタのTシャツを着ていたなあ。旅先でブタのTシャツを見つける度に買ってしまいそうだなあ。あ、これは何が面白いのかっていうと「旅」と「度」がかかってるとこ…でたな、マジムン!
2011/10/15 12:49:49
「琉神マブヤー3」第3話を観た。いやあマブヤーはマブヤーでやっぱり面白いなあ。なんかホッコリニヤニヤしちゃう。太ったオバサンの安定感もハンパないし、歩くのが早い男子ってカッコイイと思いこんでるカナイがとてもいい。カナイのそういうとこ、どんどん出していこう!
2011/10/23 00:07:22
「琉神マブヤー3」第4話を観た。ブレないなあ、マブヤーは。どうしてもハルサー…と比較されて、もしかしたらネット上ではハルサー…の方が評価が高いかも知れないけど、それは小学校低学年以下はネットにカキコミとかしないからだろうと思われ。うちの小1の甥っ子も安心して楽しめるのはマブヤー!
2011/10/29 12:45:33
「琉神マブヤー3」第5話を観た。やっぱりマブヤーはマブヤーで面白いなあ。ニヤニヤするのはハルサーで、ゲラゲラするのはマブヤーかな。公設市場での戦い、すごくイイ!大自然ばかりだったから新鮮。せっかくだから米軍基地に追い詰めて米兵にどうにかされちゃうみたいなやっつけ方もアリだと思う。
2011/11/05 15:23:44
「琉神マブヤー3」第6話を観た。マジムンの正論に反論できないマブヤー達。せめてマヤは「うるせえ、ごちゃごちゃ言うな!邪魔だから殺すんだよ!」みたいなスタンスの方がマブヤーはより悩んだんじゃないかしら。それにしてもカナイは声がとてもイイ。できれば終始あの帽子を被ってて欲しかった。
2011/11/12 11:22:49
「琉神マブヤー3」第7話を観た。ヤシガニ怪人、すごくイイ!子供と何かが合体して怪人になるっていうのはすごくステキ。他のマジムンも子供+何かだったらいいなあ。妙に子供っぽい性格にも説明がつくし。あとニライのTシャツは誰かがツッコむべき。
2011/11/20 00:26:14
「琉神マブヤー3」第8話を観た。今シーズンのマブヤーは難しいテーマにサクサク斬り込んでいく。しかも多少強引でも答えを出す。その姿勢が素敵!でもテーマを明確にするならヤシガニじゃなくてイルカにした方が良かった気もする。沖縄でもイルカを食べるのはあまり知られてないだろうし。
2011/11/27 01:38:10
「琉神マブヤー3」第9話を観た。神回。連続ドラマにとって主要人物が突然死亡するのは物語が一気に面白くなる要素の一つ。ただこれが生き返っちゃうとガッカリ感がハンパない。だから彼女は生き返らせないでほしい。今回のマブヤーは生死をテーマにしてる部分もあるじゃないですか。だったら…ね?
2011/12/04 00:56:42
「琉神マブヤー3」第10話を観た。前回の続きからだとまずはシリアス展開かあ面倒くせえなあとか思ってたら、いきなりCocco先生登場でいろんな段階すっ飛ばしちゃう気持ち良さ。うちなーたいむもうまくバトルシーンに組み込まれてて心憎いわー。ニライもふざけてる時はイキイキ(笑)
2011/12/11 19:11:24
「琉神マブヤー3」第11話を観た。ハイ、ふざけたー。CM入る直前のカットふざけたー。…にしてもカナイ、その内カマとかヘラのイラストがプリントされてるTシャツとか着始めそう。だってこの人、絶対面白い人だもの。ふざけるのとか大好きそうな人だもの。
2011/12/17 15:54:58
「琉神マブヤー3」第12話を観た。え、次もう最終回?マジか。もっとやればいいのに。渡鬼みたいに1年やればいいのに。敵と味方が協力してワーっていうのは個人的に気恥ずかしくて受け付けないんだけど、子供はそういう展開、鳥肌立ったりするよね。それにしても次回で終わりというのは寂しい。
2011/12/24 18:07:10
「琉神マブヤー3」最終回を観た。あー面白かったー!まさに大団円。これぞ大団円!ニフェ―の笑顔がすべてを昇華させるっていう。マブヤーのもってるある種の軽みって自分が移住する前に沖縄に対して持ってたイメージと限りなく近い。来年もマブヤー達の仲良くケンカする姿が観れるといいなあ!



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2012年01月07日

ハルサーエイカー 最終話の予想(後編)

ハルサーエイカー 最終話の予想をしてみました。
長いので前編・後編に分けました。
先に前編からどうぞ。 

◯コウダカ島の浜辺(昼)

砂埃がおさまり、カマー、ゆっくり目を開ける。
アイがカマーを抱きかかえるように守っている。

カマー「…アイちゃん」
アイ「おまたせ」

アイの頭部の鎧が復活する。
アイの鎧は赤い部分と白い部分が逆になっている。

アイ「一気に片付けるわ」

カマー、呆気に取られている。

アイ、ゆっくりと祖に向かっていく。
祖、アイに向かって矢印を飛ばす。
アイの姿が消える。

カマー「消えた」

アイ、祖の背後から現れる。

ヘラー「出た」

アイ「ドーン!!(祖の背中を思い切り蹴飛ばす)」

祖、地面に転がる。
アイ、祖に近づいていく。
祖を思い切り踏みつける。

アイ「さらにドーン!ドーン!ドーン!」

祖、踏まれるたびに体が弾む。
口から血の代わりに真っ黒な煙が出る。
アイ、容赦なく踏みつけ続ける。
祖、隙を見てアイの足を掴む。

アイ「!」

祖、アイを引き倒す。
地面に転がる、アイ。
祖、立ち上がる。
アイ、地面に手をつく。

アイ「クラスト」

アイと祖を囲うように12本のクラストギアが地面から現れる。
アイ、その内2本を地面から引き抜き、両手に構える。
祖が矢印をだそうと構える。
が、アイのほうが動きが早く、祖に一本目のギアを突き立てる。

アイ「ドーン!」
祖「!!」

そのまま2本目のギアも突き立てる。
アイ、踊るような動きで次々とギアを引き抜いては祖に刺していく。

カマー「…すごい」
ヘラー「これが本来のハルサーエイカーの力だばー…」

全てのギアが祖の体に刺さる。
アイ、一本のギアを握る。

アイ「これで終わり」

アイ、頭部の鎧を解く。

祖「フッ(笑う)」
アイ「何がおかしい」
祖「わんを倒してそれで終りと思ったら大間違いだばー…」
アイ「(笑って)終わりだよ」
祖「それはどうかな?」
アイ「アメリカーのこと言ってるなら来ないし。もうやーは見限られてるよ」
祖「(驚く)なぜそれを…!?」
アイ「昨日、赤嶺とかいう軍人が襲ってきたわけ。それで気づいた。なんでこのタイミングで永遠の不作とかいう事態が起きたのか」

祖、黙っている。

アイ「TPPさね?」
祖「……(図星)」
アイ「環太平洋戦略的経済連携協定。アジア太平洋地域の国々による経済の自由化を目的とした多角的な経済連携協定。アメリカーが推奨するTPP参加に沖縄のハルサーは大反対してる。当たり前さね。そんなことしたらハルサーはダメージを追うどころじゃない、ことごとく潰れてしまう。沖縄出身の国会議員が党派を超えて全員参加反対を表明するのも当然さ。
そこでアメリカーはこう考えた。いっそのこと、この沖縄からハルサーをなくしてしまえばいい。そうすれば反対する理由もなくなる。アメリカーらしい強引な考え方だば(笑)。
で、そのためにやーは利用された。やーならノーグ・クワーを使って沖縄を永遠の不作に陥れることができる。やーは大地を汚す人間にも恨みを抱いている。アメリカーにとってこんなに好都合な存在は他にないやっさ。
そしてやーはアメリカの思惑通り、沖縄を永遠の不作に陥れた。実際もうほとんどの地域が永遠の不作に侵されてる。完遂はしてなくてもアメリカーにとっては十分な面積が作物を作れない。
アメリカーにとってはそれで十分。もうやーは用なしなわけさ。むしろ真実を知ってるやーは邪魔者かもしれん」
祖「…そこまで(わかっているのか)」
アイ「確信に変わったのは昨日だけど」
祖「…斬れ」
アイ「え?」
祖「もういい、斬れ。やーの言うとおり、わんはもう用なしだ。生きていても仕方がない」
アイ「言われなくても斬る」
祖「だが…だが最後にこれだけは聞いてくれ」
アイ「なに?」
祖「わんはかつて…この島に生まれて…この島で育った…」
アイ「……」
祖「♪この島が…好きだから…なりたいな!一流の!スーパー…」

アイ、ギアを一気に上に引き上げる。
同時に全てのギアが引き上げられる。
祖の体がタコさんウインナーを逆さにしたように綺麗に開く。
そして一気に大爆発する。

カマー「アイちゃん!?」

煙が収まるとそこにアイが立っている。

ヘラー「…無事か。よかった」

アイ、大きくため息をつく。

カマー「…終わった…」

カマー、脱力してしゃがみ込む。

ヘラー「…もうひとつだけやることが残ってるけどな」
カマー「え?なに?」
ヘラー「それはもう、わったーには手助けすることもできない、アイちゃんが片をつけなきゃいけないことだばー」

アイ、海の彼方の沖縄本島の方を見ている。


◯豊作の家(昼)

数日後。
豊作とアイが縁側に座っている。
アイがノーグ・クワーを豊作に差し出す。

アイ「おじい、はいこれ」
豊作「よくやったな、アイ(鍬を受け取る)」
アイ「ちょっと時間かかっちゃったけど」
豊作「いや、アイはよくやった。それでこそハルサーエイカーだ。これで永遠の不作に侵された地域も、時間はかかるがゆっくりと元に戻っていくだろう」

アイ、お茶を飲む。

アイ「おじいはさ、本当に沖縄のハルサーのことを想ってるんだね」
豊作「なんだ突然」
アイ「おじいでしょ?アメリカーに祖の存在を教えたのは」
豊作「(少し驚いてから笑って)何を言い出す」
アイ「TPPから沖縄を守るには、こうするしかなかったんだよね」
豊作「(制すように)アイ」
アイ「(無視して続ける)TPPに参加させるため、沖縄を永遠の不作にまで陥れようとするアメリカー、それを阻止するため立ち上がった一人の少女。その物語が必要だったんでしょ?」
豊作「……」
アイ「この物語が県民の目に触れれば、ハルサー以外の県民も注目する。そういうことだよね?」

豊作、立ち上がり庭に降りる。

豊作「この島の人間はいつからこんな風になってしまったのかなあ」
アイ「…おじい」
豊作「TPPなんて難しいこと、わんだってよくわからん。この国全体でみれば、その恩恵にあずかる人も多いのかも知れない。でもなあアイ、これだけは言える。沖縄のハルサーは確実に苦しむことになる。
『なのに』だ。なのに、この島でTPPに反対してるのなんてハルサーだけじゃないか。同じ島の人間が苦しむかも知れないのに、皆、興味すら持たない。これはどういうことだ?
県民大会に参加したのだってたった5400人だぞ。公式発表だから実際はもっと少ないだろう。もとより県民大会が行われたことも知らない人間だっているじゃないか。
なぜみんな興味を持たない?なぜ自分の損得しか考えない?自分さえ良ければそれでいいのか?うちなんちゅが誇るゆいまーるの精神はどこに行った?いつからこの島の人間はそんな風になった?」
アイ「……」
豊作「アイの言うとおりだ。全てはわんが考えた。そしてその通りに話が進んだ。
アイは本当によくやってくれた。おかげでこの物語はTPPに関心のない県民に、少しでも興味をもたせるものになった。
沖縄で生まれたニューヒロイン。実はその宿敵は日本をTPPに無理やり参加させようとするアメリカー。よくわかってない人にはTPPそのものが悪いものなんじゃないかっていう先入観すら与えることができる。
アイの行動はすべてカマーが記録している。これを県民の目に触れるようにする。これは必ず話題になる。話題になれば嫌でも関心がむく。関心がむけば、もう一度この島の人間がひとつになり、この現状を打破できるかも知れない」
アイ「…人が命を賭けないと変えられないもの…か」

アイ、豊作の隣に並ぶ。

豊作「ヘラーには悪いことをした。あいつは勘がよすぎる」
アイ「気にしてないって言ってたよ」
豊作「ならいいんだが」

アイ、地面に手をつく。

アイ「ここの土はもう治り始めてる」
豊作「大地の自浄作用ってやつだ」
アイ「自浄作用…この島全体が早くそうなるといいね」
豊作「であるなあ」

アイ、ニッコリと微笑む。


おわり


okinawadayori at 04:43|PermalinkComments(6)TrackBack(0)この記事をクリップ!ハルサーエイカーの予想 

ハルサーエイカー 最終話の予想(前編)

ハルサーエイカー 最終話の予想をしてみました。
…といっても前回自分で書いた第12話の予想の続きです。予想でもなんでもないです。
今回も長くなってしまったので、前編・後編に分けてあります。

◯港(朝)

アイ、メイキーがいる。
アイは背中に巨大なゴーヤーを背負っている。

メイキー「(布袋を取り出しアイに差し出す)はい、これ」
アイ「ありがとう」

アイ、布袋から箆を取り出す。割れた部分が金で接いである。

メイキー「今はまだ昏睡状態っていうか、眠ってるけど、そのうち起きると思うから」
アイ「(笑って)さっさと起きてもらわないと困るんだけどね」
メイキー「なにしろ、急いで治したからさ」
アイ「ありがとうね、収にぃにぃ」
メイキー「なに、アイちゃんのためならこれくらい……あ(口が滑った)」
アイ「(ニヤリ)やっぱり」
メイキー「(慌てて)いや、今のは違くて、いやナシナシ」
アイ「別に隠さんでもいいやし。収にぃにぃはずっと私なんかのこと、見守っててくれたんだよね」
メイキー「え…うん、まあ、そういうことになるのかな」
アイ「ありがとう。もうそれ、外していいよ」

メイキー、頭部を外す。
収が現れる。

収「なんか恥ずかしい!」
アイ「別に照れんでもいいさ」
収「実を言うとさ、自分でも自分がカンジャーだということはすっかり忘れていたわけさ。なにせもう何十年もの間、鍛冶屋の仕事なんかなくて、のん気に暮らしてきたからさ。佳苗という妹もできたし」
アイ「うん」
収「でもさ、この間うちの屋上で黄金野菜を偶然見つけたわけよ。それを口にした瞬間、全てを思い出した」
アイ「じゃ、最後の黄金野菜は収にぃにぃが食べちゃったんだ?」
収「(焦って)あ、でも、アレだよ。消えちゃう瞬間!アイちゃん達、見つけられなさそうだったし、じゃあいただきます的な感じだよ!」
アイ「いいよ別に。結果的にはそれでよかったんだから」
収「まあ、そう言っていただけると助かりますけど」
アイ「じゃ、やっぱり佳苗も全部知ってたんだ」
収「うん。それで、わんが役に立てそうなことがあったら、わんのところに誘導するように言っておいた。思いのほか、その機会は早くきたけど(笑)。
わったーカンジャーはさ、昔からハルサーのための農具を作り続けてきたわけ。つまりわったーにとってハルサーは大切なお得意様なわけよ。だからハルサーが困ったときには力になって助けるのが使命なわけ」
アイ「でもそのこと忘れてたんでしょ?」
収「(焦って)いやそうなんだけどー、でもどこかでアイちゃんのことは守ってあげなきゃいけないっていう意識はあったよ」
アイ「確かに収にぃにぃは子供の頃から私に優しくしてくれてた気がする」
収「そ、そうだろう?」
アイ「で、私が子供の頃から見た目が変わらない(笑)学生服着れば、まだ高校生でも通るよ」
収「中学生はダメ?」
アイ「ダメ」

カマーの声「おーい、アイちゃーん」

アイと収が沖の方を見ると、カマーとゥワー仙人が爬龍船に乗ってこっちに向かってきている。
収、慌ててメイキーの頭部を被る。

収「アイちゃん」
アイ「なに」
収「わんはここまでしかできないけど、くれぐれも気をつけてね」
アイ「ありがとう」
収「身の危険を感じたら、すぐひんぎるんだよ」
アイ「(笑って)わかってる」
収「使命なんて人の命に比べたら屁みたいなもんなんだから」
アイ「…収にぃにぃ」
収「ん?」
アイ「人が命を賭けないと変えられないものがあるとしたら、それって何だと思う?」

収、答えられない。
爬龍船が着岸する。
カマーとゥワー仙人が船から降り、アイたちに駆け寄ってくる。

カマー「アイちゃん、見てこれ!この爬龍船、生きてるんだよ」

爬龍船の頭部が動き、アイの方を振り返る。

アイ「…すごい!」
仙人「いや正確にはわんの術で動かしてるんだけどね」
カマー「コウダカ島にはこれじゃないと近づけないんだって」
仙人「あそこは聖域だからさ。当たり前だよ」
カマー「じゃ、アイちゃん、そろそろ行こっか?永遠の不作が完遂するまで、もうあんまり時間もないし」
アイ「うん。(収に)行ってきます」
カマー「行ってきます!」
収「おう!おみやげ待ってるからさ!」

アイ、笑顔でうなずき爬龍船に乗り込む。
カマー、ゥワー仙人も続いて乗り込む。

仙人「じゃ、出すよ?」
アイ「うん」

仙人、呪文を唱える。
爬龍船、空に向って大きくいななく。
耳をつんざくような大音響に、一同耳を塞ぐ。
あまりのうるささにアイ、ゥワー仙人をひっぱたく。

カマー「(水平線を指さし)いざ出発ー!!」


爬龍船、ゆーっくりと前進していく。
収、それを見送っている。
爬龍船、まったくスピードが上がらない。

収「……意外に遅いな……」


◯コウダカ島の浜辺(昼)

カマーが爬龍船から降りる。

カマー「…やっと着いたあ」
アイ「(仙人に)お前の船さ、すげえ遅いのな?な!?」
仙人「仕方ないさ!わんの限界だよ」
アイ「こちとら時間ねえって言ってるのにな?な!?」
仙人「(無視して)…じゃ、わんはここで待ってるから」
アイ「シカトかよ!」
カマー「え、なに、ゥワー仙人、一緒にこないの?」
仙人「この島はわったーのテリトリーじゃないからさ、上陸も許されてないわけ」
アイ「そんなこと言ってビビってるだけだろ」
仙人「違うよ!本当にダメなの!わんがここの土地に触れたら大変なことが起きるんだから」
アイ「やってみてよ」
仙人「ダメだって!」
アイ「ちょっとだけ」
仙人「ダメ!」
アイ「カマー」
カマー「了解」

アイとカマー、仙人を無理やり船から下ろそうとする。

仙人「ダメダメダメ!絶対ダメなんだから!」

ついに仙人、砂浜に足を下ろす。

仙人「あーあ!あーあ!」
アイ「……何も起きないじゃん」
カマー「やっぱり嘘だった」
アイ「このウソ豚が…」

次の瞬間、空から巨大な足が降ってきてゥワー仙人を踏み潰す。
呆然としているアイとカマー。
足が再び空に消えると砂浜にゥワー仙人の亡骸が残っている。
波が潰れたゥワー仙人をさらっていく。

アイ「(水平線を見つめ遠い目)…出会いの数だけ、別れもあるね」
カマー「(遠い目)であるねえ…」


◯コウダカ島の平原(昼)

例の鍬が地面に刺さっている。
アイとカマーが来る。
鍬を見下ろす。

カマー「アイちゃん、やっとここまで辿りついたね」
アイ「うん」
カマー「ノーグ・クワー。すべてはここから始まったんだ」
アイ「ただの鍬にしか見えんのにさ」
カマー「であるねえ(笑)」

カマー「(真顔になって)もう時間もないし、抜くよ?」
アイ「うん。お願い」

カマー、右手でノーグ・クワーの柄を握る。
その手にぐっと力が入る。
と、黒い煙のようなものがカマーの手にまとわりつく。

カマー「うわ」
アイ「カマー、なに、それ!?」
カマー「わかんない、なにこれ!」
アイ「早く手、放して!」
カマー「いや、それが離れないわけさ!」

煙はみるみるうちにカマーの手を侵食していき、カマーの右手は壊死したように真っ黒になっていく。

アイ「カマー、大丈夫!?」
カマー「これちょっとダメだ」

壊死した部分が少しづつ体のほうにのぼっていく。

カマー「(舌打ち)もう、仕方ない」

カマー、左手だけで印を結ぶ。
カマーの足元の空気がゆっくりと揺らぎ始める。

アイ「…カマー、何する気?」
カマー「(深呼吸し)削れ」

空気が一気に渦を巻く。

カマー「三角ホー」

すると空気の中から三角ホーが刃を上に向けて現れる。
三角ホーはそのまま一気に上昇し、カマーの右腕をひじの辺りで切断する。

カマー「いっ」
アイ「カマー!!」

カマー、左腕で右腕を抑えて地面に転がる。
カマーは人間ではないので出血はしていない。
カマーに駆け寄るアイ。

アイ「大丈夫!?」
カマー「余裕…でもないかな、超痛いし(無理に笑う)それより、あれ…(鍬の方を示す)」

アイが振り返ると鍬の周りで渦巻いていた煙が、どんどん大きくなっている。
その煙の中から祖が現れる。

祖「(不敵な笑みを浮かべて)自分で自分の手を切り落とすとは。さすがノーグ」
アイ「(カマーに)…誰?」
カマー「…さあ」
祖「…あ、祖です(かしこまる)」
アイ「ああ、あなたが」
祖「どうも、はじめまして」
アイ「こちらこそ、はじめまして。あなたのおかげでわったー、大変な目にあってますよ」
祖「でしょうねえ」
アイ「やーだけは絶対に許さないです」
祖「でしょうねえ」

アイ、地面に手をつく。

アイ「クラスト」

アイ、変身する。

祖「(笑って)ハルサーエイカーか。せっかく変身してもらって悪いけど、やーはわんには勝てんよ」

祖、両手を前に突き出す。
その手の平から黒いペラペラの矢印がアイに向かって、すごい勢いで伸びる。

アイ「!?」

アイ、その矢印を間一髪避けるが、かすっていった矢印がアイの鎧の一部を裂く。

カマー「アイちゃん!」
祖「(笑って)ここからだばー」

祖、次々と矢印を飛ばす。
アイ、避けるので精一杯。
それでも避け切れない矢印がアイの鎧を裂いていく。

アイ「ああもう、うざったいなあ!」

矢印のひとつがアイの頭部の鎧を弾く。
アイ、頭部がむき出しになる。

祖「一気に終わらせちゃおうかな」

祖、両手を大きく広げる。
今までと比べものにならないくらいの矢印がアイに向かって飛んでいく。

カマー「アイちゃん!」
アイ「!!」

アイ、どうすることもできない。

と、アイの足元から巨大な箆がせり上がる。
箆はアイの盾となって矢印を跳ね返す。

アイ「!?」
祖「なに!?」
カマー「…へ、ヘラー!」

カマーの視線の先にヘラーがいる。
が、体中包帯だらけ、両目に眼帯と、既に満身創痍。変身もしていない。

アイ「ヘラー、戻ったの!?」

アイとカマー、ヘラーに駆け寄る。

ヘラー「…(無理やり笑って)どうにか。でももうちょっと休ませてほしかった」
カマー「ヘラー!ちょっとぶり!」
ヘラー「おお、カマー。ちょっとぶり」 
アイ「ゴメンね、ヘラー。時間がなかったから」 
ヘラー「みたいだね。アイちゃん、最後の黄金野菜は食べられなかった?」
アイ「うん。でももっと大きいやつ食べたよ」
ヘラー「じゃ、なんで限界突破しないの?」
アイ「限界突破?」
ヘラー「黄金野菜は食べただけじゃダメだよ。限界突破しないと」
カマー「あ、それ聞いたことあるかも」
アイ「(カマーに)知ってたんなら言ってよ!」
カマー「すっかり忘れてた。テヘペロ」
ヘラー「カマー、アイちゃんが限界突破するまで、ちょっと時間稼いで」
カマー「了解!」
ヘラー「片手でいけるか?」
カマー「(満面の笑み)余裕っしょ!」
ヘラー「(笑い返して)じゃ、アイちゃん、両手を地面につけて。わんの言うとおりにして」

アイ、両手を地面につける。

祖「やったー、わんを放っておいて死に損ないと何話してる?」
カマー「うるさい!お前の敵はしばらくわんだ!わんがお前を引きつけるのだ!」
祖「片手のお前に何ができる?既に変身もできないノーグなんてただの足手まとい…」
カマー「(遮る)月鎌!」

祖の背後から突然巨大な鎌が現れる。
祖、避ける。

祖「フッ。お前の技は既に見切って…」
カマー「(遮る)ねじり鎌!」

祖の両脇からねじり鎌が現れ、祖に向かっていく。
祖、慌てて避ける。

祖「あの、まだ話してる途中で…」
カマー「(遮る)鋸鎌!」

祖の足元から何枚もの鋸鎌がせり上がる。
祖、慌てて避けようとするが、避け切れず腕に負傷する。
傷口から黒い煙が出る。

祖「おのれ、ノーグの分際で…!」
カマー「もう、おっさんのくせに器用に避けるなあ。やっぱり片手じゃこれが限界か…」
祖「(カマーの様子を見て)…ん?どうやら打ち止めか。所詮はノーグ、わんに敵うわけもなく…」
カマー「…からの大鉈ァ」
祖「!?」

祖の頭上から巨大な鉈が降って来る。
鉈は祖の頭部を切断する。

カマー「やった!」

祖の頭部が地面に転がる。
続いて首を失った体が地面に膝をつく。

カマー「(アイ達に)アイちゃん、やったよ!祖を倒した!」
ヘラー「マジで!?…あ、いや、それ多分やってないよ」
カマー「…え?でも…」

祖の体が自分の頭部を手探りで探している。

カマー「…うわ、頭がないのに動いてる」

祖の体が頭部を探り当てる。
そのまま頭部を首の上に載せる。

カマー「…ないわ〜(ドン引き)」

祖がゆっくり立ち上がる。

祖「…やー…わんを怒らせよったな…」
カマー「…あ、いや当たると思わなくて…」
祖「嘘をつけ!」

祖、白目の部分がなくなり、目が全部黒目になる(第二形態)。

カマー「うわ(さらにドン引き)」
祖「もう容赦はせん」

祖、両手を天に向ける。
空に真っ黒な雲が立ちこめる。

祖「死なす」

雲の中から無数の矢印がカマー目がけて槍のように降ってくる。
カマー、動けない。
ヘラー、印を結ぶ。

ヘラー「箆傘」

カマーの頭上に箆の傘ができる。
が、矢印の幾つかは箆を突き破る。
突き破った矢印は、カマーの体に刺さる。

カマー「いってぇー!」
ヘラー「あの箆傘が貫かれるとは」
カマー「ちょっとヘラー、どうせならもっと丈夫なの出してよ!」
ヘラー「そんなこと言ったって、こっちだって体ボロボロですけど!ボロボロにしては結構頑張ってる方ですけど!」
カマー「もっとちゃんと防御してくれないと後方支援の意味ないやし!」
ヘラー「意味ないってことはないと思う。幾つかの槍は跳ね返したんだから意味ないってことはないと思う」
カマー「でも今のやつもう一回喰らったら、次は絶対やばいよ。アイちゃんの限界突破は!?まだ!?」
ヘラー「もう少し!だから頑張れ!カマーならできる!俺は信じてるよ」
カマー「そのビジュアルの人にそんなこと言われてもなあ」

祖、再び空に向って手を広げる。

祖「今度こそ死なす。確実に死なす」

カマー、空を見上げる。
雲の中から巨大な矢印がチラッと見える。

カマー「うわ…。でかすぎて今ちょっと見えた」

祖「死ね」

雲の中から先ほどとは比べものにならないくらい巨大な矢印が無数に降ってくる。
カマー、思わず目を閉じる。
矢印が、次々と地面に突き刺さる。
振動で大地が揺れ砂煙が舞い上がる。



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2011年12月31日

12月のサーフィン日記

2011/12/19 18:20:01
昼サーフィン。実に41日ぶり。オーダーしたウェットスーツ(フル)を初めて着る。水は冷たいのに全然寒くない。凄い。ただ胸のあたりが苦しいなあと思ってたら、猛烈な吐き気が。ウェットがキツイからなのか、寝不足だからなのか、何も食べてないからなのか、原因は不明。早々にあがる。
2011/12/20 22:05:23
昼サーフィン。吐き気の原因はやはりウェットがキツイからみたい。胸じゃなくて首周り。パドリングしてるときって上半身を反るから、その時にぎゅっと締まる。多分それが原因。もっとサクッとアウトサイドに出れればパドリングの時間も減るし、楽になると思うんだけど…。
2011/12/22 13:52:59
「サーフィンとか始めちゃってぇ」なんてひと通り人に話したら、ちょっと熱が冷めたかも…。やっぱり人に話したかっただけなのかなあ(自嘲)。外寒いし、海冷たいし、なんか吐き気するし。まあ無理して続けてもなあ。でも波に乗れた時のあの快感は忘れられないんだよなあ(←クスリに依存するタイプ)


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12月に観た映画

2011/12/11 19:47:36
「ヤギと男と男と壁と」を観た。イラク戦争中に実際にあったんだかなかったんだか結局よくわからない米軍の超能力部隊の話。なんか面白いんだけど冗長に感じる。砂漠ばっかりだし。タイトルも「ヤギ男と壁男」にしちゃえばいいのに。ヤギ男と壁男が超能力で戦う話にすればいいのに。
2011/12/11 19:57:22
「ラブリーボーン」を観た。変態に殺された少女が天国のようなところでフワフワしながら残された家族を見守る話。面白いけど丁寧すぎて長い。あと40分くらい切れる。と思ったらロード・オブ・ザ・リングの監督か!あんた長いんだよ!大ヒット上映中のTINTINもお前か!TINTINも長いのか!
2011/12/17 16:06:09
「ハーパーズ・アイランド」全13話をまとめて観た。孤島での結婚式に参列した人々が、謎の殺人鬼に次々と殺されていくお話。ミステリーになっていて犯人当ての要素もあり。当然視聴者は片っ端から疑っていくんだけど、それをいったん覆してからもう一度ひっくり返すという素敵さ。面白かった。
2011/12/17 16:30:08
「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」を観た。西原理恵子とアルコール依存症の元夫の話。正直何が面白いのか、よくわからなかった。この映画で得たものといえば西原理恵子の絵は本人が色を塗っていないということくらいだと思う。
2011/12/17 16:44:32
「ハリー・ポッターと謎のプリンス」を観た。もう今までの流れとか登場人物とか全然覚えてないから、ただCGを楽しむだけ。「謎のプリンスは、実は私だあ」なんて言われても「はあ」みたいな。でもCGすごいし、特に冒頭の現実世界?に黒い墨みたいのがワーってなったりするのは面白かったです。
2011/12/20 22:46:55
「リンダリンダリンダ」を観た。アイドル女優のPR映画にちょっとでも奥行きを出すためにブルーハーツを利用するのは本当にやめてください!っていう先入観で未見だったんだけど、いざ観たらまあ面白い!みんな演技上手いし、お話に無理はないし、笑いはセンスあるし。マジで観ておいて良かった。
2011/12/21 20:05:38
「ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」を観た。飛行機の中で上映してそうな軽いコメディ。ツボにハマるような笑いはないけど、全体的にそこそこ面白い。続編があるみたいだけど正直金を払ってまで観たいとは思わない。



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2011年12月30日

ハルサーエイカー 第12話の予想

ハルサーエイカー第12話の予想です。
今回も前回自分で書いた11話の予想の続きなので、もはや予想でもなんでもないです。

◯メイクマン美浜店の駐車場(朝)

アイ、カマー、メイキー君がいる。

アイ「(メイキーに布袋を差し出し)はい、これ」
メイキー「(受け取り、布袋の中を覗きこみながら)確かに」
カマー「(メイキーに)これでヘラーは元に戻るんだよね?」
メイキー「まあ努力はしてみるけど、前例がないからね。うまくいくという保証はない」
アイ「もし失敗したらちゃんと金は返してよ。大黒屋持っていくんだから」
メイキー「…アイちゃん、こう見えてもわん、仙人なんだけど」
カマー「で、いつ頃できそう?」
メイキー「時間がないんだろ?一週間以内にはなんとかする」
アイ「じゃあ明日の朝来るから」
メイキー「いや、あのアイちゃん、わんの話聞いてた?」
アイ「一週間も待ってる時間ないの。永遠の不作はもうすぐそこまで来てるんだから」
メイキー「だとしても、いくら仙人でもできることとできないことがあるわけよ」
アイ「(メイキーの肩に手を置き)やーならできる」
メイキー「やーて。つかアイちゃん、わんの何知ってるわけ?」
アイ「じゃ行こう、カマー(歩き出す)」
カマー「う、うん。(メイキーに)じゃ頑張って、パパ」
アイ「(メイキーに)あ、あと」
メイキー「なに?(うんざり)」
アイ「うちなーたいむとか一切認めないから。それうちなんちゅの悪しき風習だと思ってるから」


◯森(昼)

祖とチリーがいる。
祖は岩に腰をかけ、チリーはその前に立っている。

祖「で、結局やーはあれか。人間の役に立ちたいわけか」
チリー「役に立ちたいというか…まあそうです」
祖「人間側に寝返ったというわけか」
チリー「いえ、決してそういうわけじゃなくてですね、役に立つことで見返したいというか、ゴミの地位向上を図るというか」
祖「ゴミが地位を向上したところで所詮、ゴミはゴミだ」
チリー「はあ」
祖「チリーよ、人間は何のために生きていると思う?」
チリー「わかりません」
祖「たまにいるよな『生きてることに意味なんてない』とか知ったような口を利くやつ。そう言えば思慮深いとか膨大な経験をつんで達観してるとか思われるとでも思ってるんだろうな。馬鹿馬鹿しい」
チリー「はい」
祖「わんに言わせればそんなものはただの思考停止だ。いいかチリー。人間が、いや全ての生物が生きている意味はただ一つ、子孫繁栄だ」
チリー「…子孫繁栄」
祖「目で見ることもできないウィルスだって大海を泳ぐ鯨だって、この宇宙に存在する、全ての生物に共通する目的が子孫繁栄なんだよ」
チリー「はい」
祖「お前、子孫繁栄できるか?」
チリー「…え?」
祖「子供を作って、自分のDNAを代々受け継いでいくことができるのかと聞いているんだ」
チリー「…できません」
祖「だよなあ。ゴミがゴミを生んでゴミを増やしていったら、この世界、ゴミだらけになっちゃうもんなあ(笑う)」
チリー「……」
祖「子孫繁栄ができないものに生きている意味なんてない。生きていく目的もない。だからそんなお前にわんが生きていく意味や目的を与えてやったんじゃないか。そんなこともわからないのか」

沈黙。

チリー「もしそうだとしても」
祖「ん?」
チリー「もし祖が言ってることが正しいのだとしても、わんはわんの生きていく意味や目的を自分自身で見つけていきたいんです」
祖「人間の役に立つことでか?」
チリー「はい」
祖「…それじゃわったーが進めてきた計画はどうなる?」
チリー「それはその、自分はちょっと参加できなくなるというか」
祖「自分だけイチ抜けた、か。ふーん」

祖、なにか考えている様子。
チリー、少し離れた草むらを見る。
ドブーがそこから顔を出している。
ドブー(頑張れ!)というアクション。
チリー、うなずく。

祖「…チリーよ」
チリー「は、はい」
祖「よく言った」
チリー「…えっ?」
祖「わんはお前がそう言ってくれるのをずっと待っていた」
チリー「えっそうなんですか」

ドブーを見る。
ドブー驚き&喜びのガッツポーズ。

祖「お前のいうとおりだよ。例えゴミとして生まれたからってゴミのような生き方をする必要はない。大事なのは(胸をたたき)ここだろ?」
チリー「はい!」
祖「子孫繁栄できないものに生きている意味はない?そんな馬鹿なことあるか。子孫繁栄なんかしなくたって立派に生きている人はたくさんいる」
チリー「そうなんです!」
祖「わんはずっと試してたんだ。お前たちがそのことに気付くかどうかを」
チリー「祖…(感動)」
祖「お前は合格だ。これからはお前の好きなように生きろ」
チリー「あ…ありがとうございます!」

チリー、大喜び。
ドブーも草むらの陰で大喜び。

祖「チリーよ」
チリー「ハイ!」
祖「(にっこり笑って)成長したな」
チリー「…ハイ!!」
祖「(チリーの耳に口を近づけ)なんて言うと思ったか?」
チリー「……え?」
祖「死ね」

祖がチリーの肩に手を置く。
その手から真っ黒な煙が上がる。
そこからみるみるうちに炭化していくチリー。
チリー、真っ黒になっていく自分の体を見つめ動けない。
驚愕の表情で、それを見ているドブー。

チリー「あ、あ…」
祖「クズが」


◯大兼久清純の移動パーラー(昼)

清純が暇そうにしている。
そこに研究員・赤嶺(ハンサムのメガネの方)が来る。

赤嶺「こんちはー」
清純「ああ、いらっしゃい」
赤嶺「アイスティーもらえる?」
清純「あいよ、アイスティーね。まずいけどいい?」
赤嶺「え?」
清純「冗談さ。うちのはでーじ上等だよ」
赤嶺「(笑って)にしては暇そうだね」
清純「うちは客を選ぶから。メガネの客しかダメから」

赤嶺、自分のメガネを確かめる。

赤嶺「よかった〜。かけてたわ〜(大げさに胸をなでおろす)」

清純、笑っている。

清純「(アイスティーをだしながら)はい、アイスティー」
赤嶺「ありがとう」
清純「お客さん、見ない顔ね。この辺じゃないね?」
赤嶺「うん」
清純「どこからきた?」
赤嶺「コウダカ島から」
清純「コウダカ島?あんなところで何してた?」
赤嶺「地質の研究」
清純「地質の研究?なんね、それ」
赤嶺「まあ簡単に言うと地面を掘ったり洞窟の壁を削ったりして、人類の歴史を探ったりするわけ」
清純「へえ。学者さんなんだ。そうは見えんよ」
赤嶺「メガネかけてるのに?」

赤嶺、屈託なく笑う。

赤嶺「…ところでおじさん」
清純「なに?」
赤嶺「この間、怪しい3人組来なかった?」
清純「怪しい3人組?」
赤嶺「一人は若い女で、あと小太りメガネのオッサンと若いヨーガリー」
清純「ああ、アイちゃんたちのことか。怪しくなんかないよ、あの子達は」
赤嶺「(あくまで笑顔で)来たんだ?」
清純「来たよ。怪しいというか不思議な子達だった。なに、お兄さんアイちゃん達の知り合いね?」
赤嶺「うん、まあ。直接会ったことはないんだけどね」
清純「会ったことはないのに知ってる?まあそういうこともあるか」
赤嶺「で、その3人は何しにきた?」
清純「え?ああ。なんか、なんとかっていう野菜を探してたよ」
赤嶺「黄金野菜?」
清純「ああ、それそれ、黄金野菜。それがしゃべる野菜なわけよ。信じられんと思うけど」
赤嶺「信じるよ」
清純「本当に?」
赤嶺「本当に。じゃあおじさんが大兼久清純さんで間違いないよね」
清純「なに?お兄さん、わんのことも知ってるわけ?」
赤嶺「もちろん」

赤嶺、ズボンのポケットから拳銃を取り出し、そのまま清純に銃口を向ける。


◯北谷の海岸(昼)

アイとカマーがいる。
アイは防波堤寝そべり、カマーはそのそばに座っている。

カマー「どうしたの、アイちゃん。なんか元気ないね」
アイ「別にー」
カマー「ちょっと大丈夫?明日にはもうコウダカ島いくんだよ」
アイ「大丈夫。若干テンション下がってるだけだから」
カマー「なんで?あの日?」
アイ「…てめ、死なすぞマジで」
カマー「こういうギャグって二人のときにすると本当にセクハラだよね」
アイ「わかってんならするな」
カマー「でもどうしたの、ほんとに」

アイ、大きなため息をつく。

アイ「だってさ私明日死ぬかも知れないんでしょ?テンションあがんないよ」
カマー「そんな死ぬと決まったわけじゃ」
アイ「死なないにしたってそこそこのケガはするでしょ?無傷で帰れるほど生易しいもんじゃないでしょ?」
カマー「まあ多分ね」
アイ「いまさらでも何でもヤなもんはヤなんだもん!痛いのとかでーじヤダ、ホントやだ」

アイ、ゴロゴロと防波堤の上を転げまわる。
カマー、若干憐れみの目でアイをみつめる。
ふと、ある考えが思いつく。

カマー「…そうだ、アイちゃん。今日は一日暇なんだし、清純さんのところでも行かない?」
アイ「清純って誰だっけ」
カマー「誰って、2つ目の黄金野菜を探すくだりでお世話になったさ」
アイ「くだりって言うな。たいしてお世話にもなってないけどー」
カマー「なったよ!ひかりちゃんにも会いに行こうよ」
アイ「…最後の挨拶か」
カマー「いやそういうことじゃなくてさ」
アイ「『私、この戦いが終わったら、きっとまたここのアイスティー、飲みに来ますから』なんて死亡フラグ立てにいくんでしょ」
カマー「フラグとか言わない!とにかく行こう」
アイ「めんどくせー」
カマー「いいから、早く!」

カマー、アイを無理やり立たせる。


◯清純の移動パーラー(昼)

アイが運転する車がパーラーの近くに停車する。
車からアイとカマーが降りてくる。
パーラーの客席の近くにひかりが立っている。

アイ「あ、ひかりちゃん!元気だった?」

ひかり、答えない。
アイ、不審に思う。

アイ「…どうした、ひかりちゃん。なんかあった?お父さんは?」

ひかり、黙ってパーラーのショーケースを指さす。
そこに清純の頭部が陳列されている。
思わず悲鳴を上げるアイ。
アイ、うろたえながらもひかりを抱き寄せ、清純の方を見せないようにする。
カマー、腰が引けつつもショーケースに近づく。

カマー「(清純の頭部を見つめ)まだそんなに時間が経ってない。…アイちゃん、竹子さんのところに急ごう」
アイ「え?なに?」
カマー「もしかすると竹子さんの命も危ない」

清純の額には刃物で『ハルサーエイカーさんへ』と彫られている。


◯竹子の畑の近くの農道(昼)

リョウが魚を持って歩いている。
ふと見ると、100メートルくらい離れたところに竹子がいる。
竹子は赤嶺と立ち話をしている。
リョウ、気にもとめず、そのまま歩いていく。
次の瞬間、パンという銃声の音がする。
振り返るリョウ。
拳銃を構えている赤嶺。
その前で竹子がゆっくりと倒れこむ。
リョウ、驚きながらも竹子と赤嶺の方へ走り出す。
赤嶺、リョウに気付く。
赤嶺、リョウに拳銃を向ける。

リョウ「アクア!」

リョウ、変身する。
赤嶺、リョウに向けて発砲する。
が、当たらない。

リョウ「スプラッシュ!」

リョウ、赤嶺に向かってスプラッシュを撃つ。
赤嶺、ギリギリのところでそれを避ける。
リョウ、次々とスプラッシュを撃つ。
そのうち一発が赤嶺に当たり、赤嶺はもんどり打つように吹っ飛ぶ。
リョウ、竹子のもとに駆け寄る。
リョウ、顔だけ人間の姿に戻す。

リョウ「おばさん、大丈夫?」
竹子「…ああ、リョウ君」
リョウ「ケガは?」
竹子「肩のあたりが、熱いっていうか…」

見ると竹子の肩から胸にかけて大量に出血している。

リョウ「大丈夫。すぐに病院に運ぶから」

と、リョウの後頭部に銃口が押し当てられる。

赤嶺「…お前がリョウか」
リョウ「…誰だお前は」
赤嶺「祖が言ってたよ。何の役にも立たないアギヤーがいるってさ」
リョウ「祖?お前も祖の配下なのか」
赤嶺「そうだよ。そもそも俺が祖を復活させたんだからな」
リョウ「お前が?」
赤嶺「ああ、コウダカ島の洞窟でな」

リョウ、振り向きざまに赤嶺の拳銃を弾く。
リョウと赤嶺の格闘が始まる。

そこへアイが運転する車が到着する。
アイとヘラーが車から降りるが状況が飲み込めない。

アイ「どういうこと?リョウは誰と戦ってるの?」
カマー「さあ…。あ、アイちゃんそれより早く、竹子さんを」
アイ「あ、おばさん!」

アイ、竹子に駆け寄る。

竹子「あ、アイちゃん」
アイ「…すごい血。おばさん、誰にやられたの?」
竹子「そこの、メガネの人が、急に、パーンって」
アイ「(赤嶺をみつめ)リョウと戦ってる人?」
竹子「そ、そう」
カマー「あいつがきっと清純さんも」
アイ「(カマーに)カマー、おばさんを病院に」
カマー「わかった。おばさん、大丈夫?(竹子を担ぐ)」

それに気づいた赤嶺、とっさに竹子に向かってナイフを投げる。

アイ「カマー!」

カマー、ナイフを素手で受け止める。
すこし驚いた表情の赤嶺。
カマー、ナイフを捨てる。

カマー「あっぶねー(竹子に)おばさん、急ぐよ」
竹子「うん」

カマー、竹子を背負い車に向かって走っていく。

アイ「(地面に手をつき)クラスト」

アイ、変身する。

赤嶺「(不敵な笑みで)ハルサーエイカーか」

アイ&リョウ対赤嶺の戦いになる。

赤嶺、新たにナイフを取り出す。

アイ「(地面に手をつき)クラストギア」

アイ、現れたギアを構える。

一方、竹子を車に乗せるカマー。
ふと気配を感じ振り返ると、すぐ背後にドブーがいる。

カマー「お、お前!」
ドブー「行け」
カマー「…え?」
ドブー「早く行け。手遅れになる」
カマー「…いいの?」
ドブー「わんの敵はもはややったーではない」
カマー「え?あ、そうなの?ま、まあいいや、じゃあ」

カマー車を出す。

一方、アイ、ギアで赤嶺のナイフを弾く。
そのまま赤嶺の首筋にギアを当てる。

赤嶺「(笑顔で)どうする?ハルサーエイカー」
アイ「え?」
赤嶺「このまま俺を斬るのか?」
アイ「斬らない。警察に突き出す」
赤嶺「そうか。それは好都合」
アイ「どういうこと?」
赤嶺「俺の荷物を見てみろ。俺は米軍所属だ。この国で裁かれることはない。もちろん本国でもな」
アイ「(驚いて)米軍?米軍がなんでこんなこと」
赤嶺「それは言えない」
リョウ「言え」
赤嶺「言わない」
アイ「言わないと斬る」
赤嶺「斬れるのか?」
アイ「え?」
赤嶺「お前に生身の人間が斬れるのか?相手が怪物ならともかく、明らかに殺人だぞこれ」
アイ「お前だって清純さんを殺したじゃないか!」
赤嶺「俺は人を殺すのは平気だ。そういう職業だ」

アイ、返す言葉がない。
アイの変身が頭部だけ解ける。

リョウ「(アイに)…貸せ」
アイ「え?」
リョウ「その剣を貸せ。やーができんのならわんが斬る」
アイ「なに言ってる!?そんなこと」
リョウ「やーがこのあいだ言っていたように、わんだって普通の人間だった斬れない。でも米軍なら斬れる」
アイ「(なにかに気づき)…あ」
赤嶺「(笑って)辺野古か。そういえばお前、アギヤーだったなあ。だから米軍は斬れる、と」
リョウ「そうだ」
赤嶺「(妙に納得した様子で)なるほど。でも俺を斬ったところで辺野古に基地はできるし、そもそも本当の原因はこの国にあるんだけどなあ」
リョウ「黙れ」

赤嶺、一瞬の隙をつき、また新たなナイフでリョウの胸を刺す。

アイ「リョウ!」

と、いつの間にかすぐそばにいたドブーがアイの手からギアをとりあげ、そのままのモーションで赤嶺の首を斬る。

アイ「…あ」

リョウと赤嶺、同時に崩れ落ちる。
驚くアイ。
ドブー、アイにギアを返す。
ドブー、倒れたリョウの体を支える。
リョウ、口から血があふれ出し瀕死の状態。

ドブー「…やー、なにしてるばー」
リョウ「やーこそ、来るなら、もっと早く来い」
ドブー「こっちも、ちょっといろいろあったからさ」
リョウ「…そっか。なんか俺、死ぬみたいだな」
ドブー「まあこれだけ深く刺されればな」
リョウ「……ありがとな」
ドブー「(照れて)やーなにいってるばー!」
リョウ「こういう時は、こういうこというもんだろ」
ドブー「だからって別に言わんでもいいやし」
リョウ「いやでも、本当に。…わん、結構孤独だったからさ、やったーといるときとか割と楽しかったばー」
ドブー「いや、こちらこそ。人間でわったーに優しくしてくれたのはお前だけ…」
リョウ「(遮るように)ドゥー」
ドブー「(思わず笑う)いまどき?やー死なすぞ」
リョウ「(笑って)一回やってみたかったばー」
ドブー「あ、ドゥーを?あ、はじめてやったんだ、あ、そうか…」

リョウ、笑顔のまま息絶える。

アイ「リョウ、死んだの?」
ドブー「死んだ」
アイ「うそ(ショック)」
ドブー「ホント嘘みたいだな、一日に二人も友達を亡くすなんて」
アイ「二人?(赤嶺を指し)こいつも友達?」
ドブー「そいつは知らん。そいつとは別に」
アイ「あ、そうなんだ。それは、まあ、なんて言っていいか…」
ドブー「(改まって)ハルサーエイカーよ」
アイ「はい」
ドブー「こんなこと言っても信じないかも知れんがヘラーとかいうあのオッサンを殺したのはわったーではない」
アイ「そんな気がしてた」
ドブー「やったーの敵はもっと強大なやつだ。やったーが思っている以上に」
アイ「…そうなんだ」
ドブー「おそらく最後の黄金野菜も食べ損ねたやーに敵う相手じゃない」
アイ「やっぱり」

ドブー、畑からゴーヤーを一つ掴むとムシャムシャと食べ始める

アイ「このタイミングで(食べるか普通?)」
ドブー「(かっこよく)ハルサーエイカーよ」
アイ「はい」
ドブー「クラストでわんを土に還せ」
アイ「え?」
ドブー「わんはこう見えてゴミだ」
アイ「…そう見えるけど」
ドブー「ゴミの中のエリートだ」
アイ「でしょうねえ」
ドブー「ゴミはうまく使えば肥料になる」
アイ「…え?」
ドブー「わんを肥料にして育った野菜はきっと黄金野菜になる。しかも今までとは比べ物ならないくらい強力な黄金野菜だ」
アイ「でも、そんなことしたら」
ドブー「(急に普段とおりのノリになって)あ、言っとくけどわんだって本意ではないよ?でもさ死んだ親友の遺志なわけ『人の役に立ちたい』っていうのがさ」
アイ「それって、もしかしてもうひとりの?」
ドブー「チリーな。名前だけは覚えておいてやって。あ、わんはドブー」
アイ「チリーとドブー」
ドブー「ドブーとチリーね、順番的には」
アイ「はあ」
ドブー「じゃあ、いいよもう。クラストして」
アイ「本当にいいの?」
ドブー「いいからもう。どうせ敵だろ?早くしないとチリーとリョウに追いつかないしさ」
アイ「うん。じゃあ、いきます…クラスト!」

ドブーの体が青い炎に包まれ燃え上がる。

アイ「なんかごめんなさい」
ドブー「謝らなくていいよ」
アイ「あと、ありがとう」
ドブー「それはチリーにね。チリーに言ってあげて…いつか…会うことが…あったら…」

ドブー、燃えつきる。
アイ、暫く立ち尽くしている。 
アイ、さらさらの肥料になったドブーを手にとってみる。

アイ「チリーと…誰だっけ」
 
と、次の瞬間、ドンという地響きとともにすごい土煙が舞い上がる。
アイ、おもわず尻餅をつく。

アイ「ちょ、なにこれ…」

しばらくして土煙がひくと、辺り一面にひとつ2メートルはありそうな巨大なゴーヤーが山の様にできている。

アイ「…うそ」

ゴーヤーのひとつが目を覚ます。

ゴーヤ「どうも!ゴーヤーゴーゴーです!ゴーゴー!」

すると、次々とゴーヤーが目を覚ます。

ゴーヤ「僕もゴーヤーゴーゴーです!ゴーゴー!」
ゴーヤ「私もゴーヤーゴーゴーです!ゴーゴー!」

無数の巨大なゴーヤの中で呆然と立ち尽くすアイ。


最終回に続く。


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2011年12月23日

ハルサーエイカー 第11話の予想(後編)

ハルサーエイカー第11話の予想の続き(後編)です。
今回は長くなってしまったので2つに分けました。
先に前編からどうぞ。


◯北谷の観覧車の中(昼)

アイ、カマー、仙人、メイキ―君が乗っている。

仙人「お久しぶりです、金城さん」
メイキ―「ゥワー仙人、久し振りだね」
仙人「まさか猿の着ぐるみになってるとは」
メイキー「メイキー君ね」
仙人「え」
メイキー「メイキー君。そこちゃんとして」
仙人「あ、はい。メイキー君…」
メイキ―「それとこれ、着ぐるみじゃないから。中の人とかいないから」
仙人「あ、はあ(こいつ面倒くせえという表情)」
アイ「で、さっきお話ししたとおりなんですけど」
メイキ―「ああ、うん。(手に割れた箆を持っている)この箆は確かに私が作りました」
カマー「…じゃ、俺も?」
メイキ―「その姿だとわかりづらいけど、まあ多分」
カマー「ぱ、パパ…(感動)」
アイ「それで、直せますか?その箆」
メイキー「まあ、直せないことはないと思うけど、新しいの買った方が早いと思うよ。今、もっといいの出てるし。当店ではいろいろ取り揃えておりますよ」
アイ「それじゃ駄目なんです。さっきも話しましたけど、私たち別に箆がほしいわけじゃないんで」
メイキー「まあね。ヘラーにならなきゃ駄目なんだもんね」
アイ「そうなんです」
メイキー「…でもなあ」
アイ「なんですか」
メイキー「割れた鉄をつなげるにはさ普通、もう一回焼いて叩いて繋げればいいんだけど」
アイ「はい」
メイキー「この箆の場合はさ、そういうわけいかないでしょ?だってそれはすなわちヘラーを焼いて叩くことになるわけだから」
アイ「なるほど。そうすると」
メイキー「多分人間の姿に化身したとき、焼いて叩いたところは大変なことになってると思う。比嘉ブラザーズがその真価を発揮するビジュアルになってると思う」
仙人「ヒーローサイドがグロいとまずいねえ」
カマー「じゃヘラーは直せないんですか?」
メイキー「いや、確実じゃないんだけど、もしかしたら金継ぎすればうまくいくかも」
アイ「金継ぎ?」
メイキー「ほら、割れた陶器とかを元に戻すとき漆を接着剤にしてくっつけるだろう?」
アイ「そうなんですか」
メイキー「そうなの。さすがに鉄は漆じゃくっつかないから、漆の代わりに本物の金を使う」
カマー「金を接着剤代わりにして割れた鉄をくっつけるんですか?」
メイキー「そういうこと。そうすれば箆自体を焼いたり叩いたりしないから、人間の姿に化身したときも影響が小さいと思うんだよなあ」
カマー「なるほど」
アイ「でもそうなってくると…」
メイキー「そう。金が必要になってくる。しかも割と大量に」
カマー「金かあ」
アイ「どうしよう」

沈黙する4人。

仙人「そうだアイちゃん!」
アイ「なに、ションベン?」
仙人「違うよ!アイちゃんのクラストで金鉱脈から金を集めれば?」
アイ「ああ!」
カマー「なるほど、その手があったか」
アイ「豚、でかした!」
メイキー「…ダメだね」
アイ「え?」
メイキー「沖縄には金鉱脈ないから」
仙人「え、あ、そうなの?」
アイ「ダメじゃねえかよ、豚!」
カマー「チミ、仙人なのにそんなことも知らないの?」
仙人「…あれ、でも!」
アイ「なに、ションベン?」
仙人「違うよ!確か2年位前、沖縄近海の海底で金鉱脈が見つかったとかいってなかったっけ?」
アイ「えー?(カマーに)そんな話あった?」
カマー「知らない。その頃、俺、鎌だし」
アイ「ちょっとこれで調べてみる」

アイ、スマートフォンを取り出す。

アイ「…本当だ。『2009年6月22日、沖縄近海の海底で、金、銀、銅などの金属が眠る「海底熱水鉱床」の可能性が高い特殊地形が新たに見つかったと、海上保安庁が発表した。』だって」
仙人「ほら!ほらね!わんがいったとおり!」
カマー「でもこれ、海底でしょ?どうやっていくわけ?アイちゃん、潜るの?」
アイ「水深は400〜600メートル。ちょっと自信ないかも」
カマー「ゥワー仙人、もう少し考えてからモノをいってよ。ヘラーの運命がかかってるんだからさ」
仙人「…ごめんなさい」
メイキー「確かに海の底だと、ハルサーには難しいかもしれんなあ。でも…」
アイ「でも?」
メイキー「アギヤーなら、何とかなるかも知れない」


◯58号線をさらに北上する車(昼)

アイが運転し、カマーが助手席に乗っている。

カマー「アイちゃん、本当にあいつのところ行くの?」
アイ「行くよ。金を手に入れるためにはそれしかないし」
カマー「なんで?そもそもヘラーを殺したのはあいつかも知れないんだよ。協力なんてしてくれるはずないさ」
アイ「リョウはヘラーを殺してない」
カマー「そんなのわからないよ」
アイ「わかる」
カマー「なんでそんなふうに言い切れるわけ?」
アイ「見た目」
カマー「見た目!?ちょっとアイちゃん、ちゃんと説明してよ」


◯海岸(夕)

リョウに対峙するようにアイ、少し後ろにカマーが立っている。

リョウ「話はわかった。でもちゃんと説明しろ。なぜわんが殺してないと言い切れる」
アイ「やーはイケメンだから」
リョウ「あ?」
アイ「正確にいうと、やーは自分がイケメンだと認識してるから」
リョウ「そ、そんなことないやし」
アイ「自分がイケメンだという自覚がなかったら、そんなパーマかけられないでしょ、普通」
リョウ「こ、これはくせっ毛で」
アイ「とにかくやーは自分がイケメンだと認識してる。それは態度とか見ててもわかる」
リョウ「…じゃ百歩譲って、わんがわんのことをイケメンだと認識してるとして、いやしてないけどしてるとして、だとしたらなんでやったーの仲間を殺してないと言い切れる?」
アイ「イケメンは主義主張のために人を殺さんさ。そんなことわかりきってるさ」
リョウ「なぜ」
アイ「だってそんなことで人生棒に振ったらもったいないし。せっかくイケメンに生まれてきたのに。イケメンっていうだけで他人の何倍も人生を謳歌できるのに」
リョウ「はあ?そんなことで?じゃあ何か。イケメンの殺人者はいないのか?」
アイ「生まれついての狂人か、愛する人を殺されたとかいう強い怨恨があるなら、イケメンでも人を殺すと思う。でもやーの場合は違うさ。やーの目的はただ『川や海を大切に』っていう主張がしたいだけさ」
リョウ「その主張が大事なんだ」
アイ「それはわかってる。でも人を殺してまで主張するようなことじゃない。ヘラーが率先して川や海を汚したっていうなら別だけど。いや、それでもさすがに殺しはしないと思うけど」
リョウ「……」
アイ「大したメリットもないのに、やーがよく知りもしない小太りメガネのおっさんを殺すなんていうリスクを背負うようには、私には見えない。これが私がやーを信じる理由」

カマーは黙って聞いている。

リョウ「…わかった。別にわんは自分がイケメンだとか思ったことは一度もないけど、確かにやったーの仲間を殺してはいない」
アイ「(微笑んで)知ってる」
リョウ「でも、だからといって、やったーに協力する気はない。やったーはわんの敵だからな」
アイ「確かに。でもそこをなんとか」
リョウ「ダメだ。せっかく減った敵をまた増やすようなバカがどこにいる」
アイ「でも、株あがるよ?『悪人に見えて実はいい人』は一番株があがるんだから」
リョウ「そんなこと関係ない。そんなことで株上げたくない」
アイ「あなたの一歩で助かる命がそこにあるのに?」
リョウ「そんなACみたいなこと言ったって駄目なものは駄目だ。もう帰れ」
アイ「どうしても?」
リョウ「じゃあ聞くけど、やーがわんなら協力するか?しないだろ?わざわざ敵増やすようなことしてどうする」
アイ「まあ、それを言われるとアレですけど。でもこちらサイドとしても、それなりにお礼とかも考えてるんで」
リョウ「お礼なんていらん!どうせ野菜だろ?帰れ帰れ!」

リョウ、アイの肩を押す。
アイがよろける。
と、カマーがリョウの前に立ちはだかる。

リョウ「…なんだばー。やるか?」
アイ「だめ、カマー」

カマー、しばらくリョウを睨んだあと、突然土下座をする。

リョウ「…やー、何のマネだ」
カマー「…お願いします。ヘラーを助けて下さい!」
リョウ「…あ?」
アイ「カマー…」
カマー「この通りです。わんにとってヘラーは大切な友達なんです!」
リョウ「そんなこと知らんば。さっきから言ってるけど、やーの友達ってことはわんの敵ってことだろ?やー、さっきの会話聞いてたか?」
カマー「聞いてました…だから、もしやーがヘラーのことを助けてくれたら」
リョウ「なんだ」
カマー「…俺はもう戦いには参加しません」
リョウ「なに?」
アイ「…ちょ、ちょっと…カマー?」
カマー「もちろんヘラーにも参加させません。だから、だからお願いします!ヘラーを助けて下さい!」
アイ「カマー、なに言ってるの?」
カマー「アイちゃんゴメン。でも、こうするしかないんだ」
アイ「それじゃ意味無いじゃん!つか、もしヘラーが生き返っても私一人になっちゃうじゃん!カマー、自分の言ってる意味、わかってる?よく考えてしゃべって」
カマー「アイちゃん。俺にとってはヘラーの命のほうが大切なんだ。永遠の不作を防ぐことよりも」
アイ「はあ!?(リョウに)…ちょっと待ってね、今のこいつの発言ナシだから。聞かなかったことにして。(カマーに)いい?カマー、よく聞いて。ヘラーを助けるのは、ヘラーが私のサポートをするためだよね?」
カマー「うん」
アイ「それなのに、ヘラーどころかカマーも戦いに参加しなくなったら、これ、ヘラーを生き返らせる意味ないよね?」
カマー「アイちゃん、もう決めたことなんだ」
アイ「勝手に決めないでよ!あんた達、私のお供なんだからね?これ水戸黄門だったら、格さんが黄門様ほっぽり出して、助さんと旅を抜けるようなもんだよ?じじい一人で何ができんのよ!?」
リョウ「(カマーに)…どうやって信じる?」
カマー「…え?」
リョウ「やーがもう戦いに参加しないって、どうやって信じる?」
アイ「ちょ、ちょっと話、進めないで」

カマー、腕に巻いていたブレスレットを取る。

アイ「ちょっとカマー!まさかまさか(ザキヤマ風)」

カマー、ブレスレットをその場で引き千切る。
アイとリョウ、驚く。

アイ「やっちゃった!こいつ、やっちゃったよ!」
カマー「これで、俺はもうムル装備できない」
アイ「あーあ、どうすんのこれ」

リョウとカマー、しばらくお互いを見据えている。

リョウ「(ふっと笑い)わかった。協力してやろう」
カマー「本当に?」
リョウ「ああ。わんとしても敵が一気にふたり減ったほうが楽だからな」
カマー「…ありがとう(微笑む)」
アイ「バカばっかりだよ、もう!」


◯海岸(夕)

リョウ、足首くらいまで海に浸かり沖のほうを見つめている。
浜辺にアイとカマーがいる。

アイ「私もう、別に金とかヘラーとかどうでもいいんだけど」
カマー「しっ」

リョウ、首飾りを外し手に握る。

リョウ「水随方円」

リョウの握っていた首飾りが段階的に伸び、櫂の形になる。
リョウ、櫂を足元に刺す。
同時に櫂を中心に魔方陣が浮かび上がる。

リョウ「掲斧入渕」

リョウの声を合図に櫂が勢い良く空に向かって伸びる。

リョウ「照らせ」

空に向って高く伸びた櫂の先が燦然と輝きはじめる。
リョウ、印を結ぶ。
光はみるみる強くなっていき、周囲を煌々と照らし出す。

アイ「…ちょ・・・眩しっ」

アイとカマー、思わず目を閉じる。
周囲が完全に光りに包まれ、ホワイトアウトする。


◯海岸(夕)

リョウ、布袋に入った金をカマーに差し出す。

リョウ「これだけあれば十分だろ」
カマー「…うん、ありがとう」
アイ「じゃ、カマー、行こ。(リョウに)どうもでしたー(なげやり)」
カマー「(リョウに)このお礼はヘラーが戻ったら、改めて」
リョウ「別にいい。わんは約束を守っただけだ」
カマー「でも」
アイ「もう、行くよ!カマー、ほら」

アイ、どんどん歩いていく。
カマー、リョウに深々と頭を下げる。

カマー「…じゃ」
リョウ「ああ」

カマー、アイの後を追っていく。

アイ「ね、これ持って大黒屋行かない?」
カマー「アイちゃん!」
アイ「わかってるよ!余ったらだよ、もう」

リョウ、その後姿を見つめている。
と、そこにドブーが来る。

ドブー「やー、なんで助けてやった」
リョウ「…ずっと見てたのか」
ドブー「あのヨーガリーがブレスレットを切った時点で、もう協力してやんなくても良かっただろ」
リョウ「まあな」
ドブー「ヨーガリーの小太りメガネに対する思いにほだされたか」
リョウ「そんなんじゃない」
ドブー「やー、いつも孤独だからな。逆にああいうのに弱いんだはず」
リョウ「そんなんじゃない」
ドブー「じゃ、何で助けた?」
リョウ「あいつはもう、変身しようとしまいと俺には刃向かえない。あいつだけじゃなく、あの小太りメガネも」
ドブー「まあそうかもな。敵にもかかわらずここまでしてやったんだからな」
リョウ「戦えない兵士ほど、戦場で足手まといの者はいない」
ドブー「…やー、なんだか寂しそうじゃないか?」
リョウ「…は?なに言ってるばー?なんで敵が減ってわんが寂しいわけ?」
ドブー「そんなムキにならなくても」
リョウ「やーが変なこと言うからだろ!だいたいやーこそ、今頃でて来て…」

リョウの言葉を遮るようにカマーの声が響く。

カマー「月鎌!」

リョウがその声に振り返ると、目前に巨大な鎌が迫ってきている。
リョウとドブー、間一髪のところで鎌を跳ね退け、鎌は天空に舞い上がる。
アイとカマーが岩陰からその様子を見ている。

アイ「当たった!?」
カマー「ゴメン、外れたみたい」
アイ「バカ!何やってんの!」
カマー「アイちゃん、とりあえずひんぎろう!鎌が戻ってくる」
アイ「せっかくうまくいってたのに!もう!」

アイとカマー、ワーッと逃げ出す。

リョウ、砂まみれになりながら起き上がる。
リョウの頬からは一筋の血が流れている。
その背後でドブーも起き上がる。
ドブーの顔の横の触覚みたいのは右側だけ綺麗に切り落とされている。

リョウ「…あいつら…」
ドブー「…初めからこのつもりだったば…どこがヒロインやいびー」

リョウ、なぜか笑いだす。
不敵な笑みではなく、思わず笑っちゃったみたいな爽やかな笑顔。

ドブー「な、なんか楽しそうだね…?」

リョウ、笑い続ける。


第12話に続く。



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2011年12月22日

ハルサーエイカー 第11話の予想(前編)

ハルサーエイカー第11話の予想をしてみました。
今回は前回自分で書いた第10話の予想の続きです。
長いので前編後編に分けて投稿してます。

◯グリーンカフェ(朝)

奥の座敷で佳苗とゥワー仙人がシーサーオーラセーをしている。

カウンターにはアイが座っている。
アイは収に借りたスマートフォンをいじっている。

アイ「…うわあ。ツイッターで批判的な書き込みすると、公式がリツイートして晒されたりするんだあ…。こわー」

そこに宅配業者が来る。手には小さなダンボール箱を持っている。

業者「こんちわー。宅配でーす」
佳苗「あーその辺に置いといて下さいー」
業者「じゃ、ここ置いとくんで。サインいいすか?」
佳苗「アイ―、お願ーい」
アイ「うぃーす」

アイ、サインをする。

業者「どーもでーす」
アイ「ご苦労様でーす」

業者と入れ替わりにカマーが入ってくる。

カマー「なに、宅配便?」
アイ「あ、カマー。ちょっと2日もどこ行ってたの…ってなにその格好」

カマー、いつもの服装だが、至る所が破けてボロボロ。顔や手にも傷がある。

カマー「あーいやーちょっと転んじゃってさー(棒読み)」
アイ「でた。『思わせぶり言い訳』」
カマー「なにそれ」
アイ「本当は転んだわけじゃないことを暗にアピールしてるけど、本当のことは言わない、思わせぶりな言い訳のことよ」
カマー「そ、そんなんじゃないよ」
アイ「言っておきますけど本当の理由なんて聞かないからね、面倒くさい」
カマー「…え、聞かないの?聞いてもいいよ?」
アイ「聞きませーん」
カマー「…あ、そう。あ、で、アイちゃんはどうだった?最後の黄金野菜、見つかった?」
アイ「ダメー」
カマー「え、ダメだったの?マジで?」
アイ「ダメー」
カマー「本当に?普通こういうのってなんだかんだあっても、結局は見つかるもんじゃないの?本当に見つからなかったの?」
アイ「カマーもヘラーもいないんだもん。私一人じゃ無理だよ。カマー、ちゃんと探してた?」
カマー「さ、探してたよ。主に松山中心に探してたよ」

カマー、おもろ草紙を広げる。

カマー「…あ、本当だ。この地域の黄金野菜は消滅してる」
アイ「あれ、それカマーが持ってるの?」
カマー「ヘラーに預かったんだよ。なんか知らないけどちょっと持っててって」
アイ「そうなんだ。…もういいから、用済んだなら早くしまって」
カマー「え、なんで?」
アイ「CGが大変なんだって」
カマー「あ、ああ(慌てておもろ草紙をしまう)そう言えばヘラーは?」
アイ「あれ?カマー、一緒じゃなかったんだ?」
カマー「うん」

佳苗、宅配便の封を開ける。

佳苗「…あら、何これ」
アイ「どうしたの?」
佳苗「なんか変なのが入ってる」

アイとカマー、箱の中を見る。

アイ「本当だ、なにこれ」

アイ、箱の中の物(割れた箆・ヘラ)を取り出す。

アイ「なんかこれ、どっかで見たことあるような」
佳苗「アイ、知ってるの?」
アイ「知ってるっていうか…なんだっけこれ」
カマー「…ア、アイちゃん、それ…(震えている)」
アイ「あ、箆だ箆。私がいつも使ってた箆に似てるんだ。…あれ?でもあの箆って…」
カマー「…アイちゃん、これ、ヘラーだ…」
アイ「…え、ヘラーってあのヘラー?小太りメガネのあのヘラー?」
カマー「間違いない、ヘラーだよ」
アイ「まさかあ。…え?でもマジで…?」

アイ、箆をじっと見つめる。
アイ、箆の臭いを嗅いでみる。

アイ「キャアッ(急に汚いものを触ってしまったかのように箆を投げ出す)」
カマー「ちょ、ちょっとアイちゃん!(慌てて箆を拾う)」
アイ「へ、ヘラーのにおいがした…。ヘラーの耳の後ろのにおいがした!」
佳苗「なになに?アイ、どうしたの?」
アイ「佳苗、そ、その箆、ヘラーなんだって…」
佳苗「ヘラーって、昨日いた小太りメガネでしょ?あの人が何なの」
アイ「あの人が、この箆なの」
佳苗「なにそれ、どういうこと?」

一連を座敷から見ていたゥワー仙人がくる。

仙人「カマー、荷物の差出人は誰になってる?」
カマー「(箱をあらためる)…書いてない」
アイ「あいつらに決まってる…。あいつらがヘラーをこんな、こんな姿に」
カマー「ヘラー…(箆の破片を手に取る)」
アイ「…カマー…(気の毒そう)」
カマー「畜生!ヘラーを返せ!ヘラーを小太りメガネに戻せ!」
アイ「それ、よく素手で持てるね」
カマー「…え?」
佳苗「ちょっと待って。本当にこの鉄の破片が、あの小太りメガネなの?」
アイ「信じられないと思うけど、そうなの」
佳苗「この箆が変身して、小太りメガネになってたってこと?」
仙人「佳苗ちゃん。科学では説明のできない不思議なこともあるんだよ」
アイ「(仙人に)おめえもな」
佳苗「豚に諭された」
アイ「佳苗。実はここにいるカマーも元は鎌なの」
佳苗「カマ?オカマってこと?今は性転換して戸籍も修正したから元カマってこと?」
カマー「違います。全然違います。もし仮にそうだとしてもそんな風に軽々しく口にしないで」
アイ「カマーとヘラーはそれぞれ鎌と箆の化身なの。この豚人間のように」
仙人「…豚人間って…(傷ついている)」
佳苗「だとすると箆がわざわざ小太りオッサンに変身してメガネかけてたってことだ」
カマー「まあそういうことです」
佳苗「変じゃね、それ。設定としては超面白いけど。こっち(カマー)はわかるけどオッサンて」
カマー「(困った顔ですがるように)…アイちゃん」
アイ「佳苗、ここはひとつ、面白さを優先したということで」

アイ、説得のだっふんだ。
佳苗も了解のだっふんだ。

佳苗「…じゃあ、今、あの小太りメガネは体がバラバラになっちゃったんだ」
アイ「そういうこと」
佳苗「じゃ直せば?」
アイ「え?」
佳苗「だって鉄で出来てるんでしょ。直せるじゃん」
アイ「い、いや、そう簡単には…。(カマーに)ねえ?」
カマー「…ねえ?」
仙人「…いや、直せるかも知れない」
アイ「ウソ」
カマー「マジで!?ゥワー仙人、マジで!?」
佳苗「ほらあ」
仙人「金城さんなら、もしかすると…」
カマー「金城さん?誰?その金城さんて」
仙人「金城さんは伝説のカンジャ―なわけさ」
アイ「カンジャ―?」
仙人「鍛冶屋のこと。カマーもヘラーもその金城さんていうカンジャ―が作ったわけ」
カマー「じゃ俺の…お父さん…?」
仙人「まあ、そうなるのかな」
アイ「でもその金城さんっていう人、まだ生きてるの?カマーもヘラーも何代も前からうちにあるはずだけど」
仙人「金城さんはわったーと同じ仙人なわけよ。だからもう何百年も生きてるし簡単には死なないわけ」
カマー「…パパが仙人…(感慨にふけっている)」
アイ「で、その金城さんてどこにいるの?」
カマー「今すぐ会いに行こう」
仙人「…うん。ただそれがちょっと問題でさ…」
カマー「どういうこと?」
仙人「金城さんはきまぐれで、今どこでどういう風にしてるか、ちょっとわんにはわからんわけよね…」
カマー「(悲嘆に暮れ)パパ!」
アイ「つくづく使えねえ豚だな!」
仙人「すいません」
カマー「パパ!(号泣)」
アイ「意味ねえじゃん、このくだり!なんだったんだよ」
仙人「反省してます」
佳苗「…アイ、事情は柱の影で聞かせてもらった」
アイ「ここにいたじゃん」
佳苗「サーダカーである私が一肌脱ぐ時がきたようね」

一同、佳苗を見つめる。
佳苗、渾身のだっふんだ。


◯グリーンカフェの座敷

佳苗がユタの正装をして正座している。
向かい合うようにアイ、カマー、ゥワー仙人も正座している。

佳苗「じゃ、いきます(だっふんだ)」
アイ・カマー・仙人「よろしくお願いします(だっふんだ)」

佳苗、何かを呟きながら空中に指先で文字を書きだす。
次第に書かれた文字が宙に浮かび上がる。

カマー「な、なにこれ…」
仙人「すごいねえ」
アイ「黙ってて」

佳苗、額に玉の汗を浮かばせながら一心不乱に文字を書いていく。
突然、佳苗の動きが止まる。

アイ「…佳苗?」

佳苗、バタリと畳の上に横たわる。

カマー「佳苗ちゃん!(佳苗に駆け寄ろうとする)」
アイ「待って!」

横たわっていた佳苗の体がバタバタと激しく痙攣を始める。

仙人「アイちゃん、これ、大丈夫?」
アイ「大丈夫…だと思う…」
佳苗「あ、あ…」
アイ「佳苗!なに?」
佳苗「あ、あ、あか、あか、あか」
カマー「赤って言ってる」
アイ「佳苗、赤がどうしたの?」
佳苗「あ、あか…さ、さんかく…」
カマー「三角?」
アイ「豚!メモ!」
仙人「あ、はい(メモの用意をする)」
佳苗「や、やね…」
仙人「…ちょっと待って、早い!えっと、赤、三角、それから」
アイ「屋根!赤い三角の屋根だって。佳苗、金城さんはそこにいるの?」
佳苗「く、く、くもの、くものうえに」
仙人「くも?どっちの?」
カマー「まさか虫のほうじゃないと思うけど」
佳苗「たいよう…にこ」
アイ「太陽が二個…2つの太陽ってこと…」
カマー「(ゥワー仙人に)ちょっと、これどういうこと?」
仙人「わんに聞かれてもわからんさ!佳苗ちゃんに聞いて!」
佳苗「こ、ことり…み、み、みどりのかぜ…うたって…」
アイ「…ちょっと待って」
カマー「なに?」
仙人「アイちゃん何か分かった?」
アイ「てか、これって…」
佳苗「み、み、みんなでいこう しあわせつかもう めいくまん…」


◯58号線を北上する車

アイが運転している。
後部座席にカマーとゥワー仙人が乗っている。
全員、無表情。

BGM「メイクマンの歌」

さんかくお屋根 赤い屋根
お日さまニコニコ 雲の上
小鳥たちも 緑の風に うたっている
みんなで行こう しあわせ作ろう
メイクマン


◯メイクマン美浜店の駐車場(昼)

アイとゥワー仙人がいる。
店の中からカマーが出てくる。

アイ「どうだった?」
カマー「ここには金城さんて人はいないって」
アイ「本当に?沖縄だったらどこにだっているはずでしょ、金城さんは」
仙人「アイちゃん、金城さんなら誰でもいいわけじゃないから」
アイ「わかってるよ、そんなこと」
カマー「どうする?別の店行く?」
アイ「あといくつあるんだっけ?」
カマー「沖縄本島はあと2つ。豊見城店とニューマン店。あと石垣と宮古に1店舗づつ」
アイ「離島だったら最悪だね…。つか、なにニューマン店て」
カマー「さあ…西原にあるらしいけど」
アイ「怖い。ニューマンって響きがなんか怖い」
カマー「確かに全く新しいタイプの人類って感じがするね」
アイ「メイクマン、文字通りついに人間までつくりだしたのか」
カマー「やめてー」
仙人「…ねえ、アイちゃん、あそこ」
アイ「え?」

ゥワー仙人が指さす先に、猿の着ぐるみがいる。
猿の着ぐるみは屋外に陳列されている商品の影に隠れ、アイ達を伺うようなそぶりをしている。

カマー「あ、メイキー君だ」
アイ「(ゥワー仙人に笑いながら)やーの仲間みたいだなあ」
仙人「一緒にしないで。メイキ―君は着ぐるみでしょう?」
アイ「やーのは?」
仙人「特殊メイク。比嘉ブラザーズ渾身の特殊メイク」
カマー「メイキ―君がどうかした?」
仙人「なんかさっきからわったーの様子を見ているわけさ」
アイ「やーが豚人間だからだろ」
仙人「そうかもしれないけど、なんか気になるわけ」
カマー「…まさか、あれが金城さん?」
アイ「うそー」
仙人「確かめてみる価値はあると思う」
アイ「カマー」
カマー「また俺?」
アイ「いいから早く。パパかも知れないんだから」
カマー「あれがパパだったら、若干引くけど」

カマー、メイキー君のもとに走っていく。
メイキ―君、慌てて逃げる。

アイ「あ、逃げた」

カマー、すぐに追いつき、メイキ―君を捕まえる。

アイ「あ、捕まった」

カマー、メイキー君の首根っこを掴み、なにか話している。
遠くにいるアイ達には聞こえない。

アイ「あれが金城さんだったら、マジウケる」
仙人「であるねえ」

カマー、アイたちの方を向く。
カマー、両手で大きく丸を作る。

アイ「まさかや!」


後編に続く。



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2011年12月16日

ハルサーエイカー 第10話の予想

前回の予想の続きではなく、前回の放送の続きを予想してみました。
(12/17追記:マブヤーの放送時間について勘違いをしていたため訂正しましたー)

◯那覇市街が見渡せる高台(夜)

ヘラーが暗がりでおもろ草紙を広げている。
眼鏡のレンズにおもろ草紙が反射して表情は伺えない。


◯てんぶすの裏あたりの公園(昼)

ヤンとアランがいる。

ヤン「あー、なんかめっきり寒くなってきたやー」
アラン「そうか?俺なんか全然寒くないけどなあ」
ヤン「やー、そんなこと言いながら、中にヒートテック来てるやし」
アラン「着てないよ、これはこういう肌だよ」
ヤン「そんなわけないよや、そんなツルツルの白い肌の奴いないよや」
アラン「エロい目で見るなよ」
ヤン「見てるわけないだろ!お前みたいなぽっちゃり」
アラン「そこがいいんだろ」
ヤン「やーなにいっとるばー。死なすぞホントに」
アラン「どうぞ。殺してください」
ヤン「…殺さんよ」
アラン「それより、先週のマブヤー観た?」
ヤン「いきなりなんだばー」
アラン「超面白かったんだぜ。ハブクラーゲンとか超面白い」
ヤン「観てないよや。俺ハルサーエイカー観てたし」
アラン「はあ?マブヤーはハルサーエイカー終わってからチャンネル変えれば観れるだろ」
ヤン「ハルサーエイカーは放送終了後、ユーストリームで生放送やってるよや。俺はそれも観てるからマブヤーは観れんわけ」
アラン「なにそれ」
ヤン「だからユーストリームって言って、インターネットを介して出演者が撮影の裏話とか話してるわけ。
一応録画もされてるから後で視聴することもできるけど、やっぱりユーストリームは生で観て
ツイッターで呟いて、出演者と双方向にやり取りするライブ感が醍醐味だから、俺はそっちを優先せさてるやさ」
アラン「…なんかヤンが遠くに感じる」
ヤン「俺だって本当はマブヤーも観たいよ?でもレコーダーもってないやさ。結局どっちかを諦めるしかないわけよ」
アラン「確かに。俺はハルサーエイカー諦めた」
ヤン「それにしてもマブヤーも大人げないよな。なに10時25分から放送って。明らかにハルサーエイカーに対する嫌がらせだろ」
アラン「それはどうかと思うけど、それを言ったらハルサーエイカーの、そのユーストリーなんとかっていうのだって、マブヤーに対する嫌がらせだろ」
ヤン「わかった。じゃあ今日も町の人にどっちが大人げないか、聞いてみようぜ」
アラン「いいよ」
ヤン「じゃあ今日は勝った方がこの琉神マブヤーちんすこうを食べれることにしよう」
アラン「ここはマブヤーでいいの?」
ヤン「ハルサーエイカーは全然グッズがそろってないからしょうがないよや!」


◯グリーンカフェ(昼)

アイと佳苗がお茶を飲んでいる。

佳苗「そっかー、アイ達が探してる野菜、まだ見つからないかー」
アイ「うん。まあまだ探し始めたところだし、昨日はなんか邪魔も入ったしね」
佳苗「邪魔?」
アイ「ううん。こっちの話。それよりあたいぐゎーすごいねえ。あんなにあると思わんかった」
佳苗「へへへすごいでしょ?」

佳苗、だっふんだ。
アイもだっふんだ。

佳苗「そういえば昨日の二人組は?」
アイ「ああ。今日はもう例の野菜、探しに行ってるんじゃないかな」
佳苗「あ、そうなんだ。頑張るねえ」
アイ「私ももう行かないと。お茶、ごちそうさまでした」

アイ、だっふんだ。
佳苗もだっふんだ。

佳苗「あ、アイ」
アイ「なに?」
佳苗「その、昨日いたおじさんの方なんだけど…」
アイ「ああ、ヘラーのこと?」
佳苗「あ、そんな名前なんだ」
アイ「ヘラーがどうかした?」
佳苗「実は…」

アイ、だっふんだ。
佳苗もあわててだっふんだ。

佳苗「実はちょっと嫌な空気を感じるっていうか」
アイ「嫌な空気?」

アイ、だっふんだ。

佳苗「…ちょっとアイ、インターバルが短い」
アイ「あ、ごめん」
佳苗「そんなに頻繁にやってたら肩やっちゃうから」
アイ「ゴメンゴメン、懐かしくてつい。で、ヘラーがなんだっけ」
佳苗「嫌な空気を感じるんだけど…もういいやこの話は」
アイ「聞く聞く、ちゃんと聞くから」
佳苗「とにかく、あのおじさん…ヘラーさんからは目を離さない方がいいと思う。危険な気がする」
アイ「…わかった」
佳苗「ごめんね、ちょっと気になるだけなんだけど」
アイ「ううん、佳苗はサーダカーだからね。気をつける」
佳苗「うん」
アイ「じゃあ、行ってくるね」

アイ、店を出ようとする。

佳苗「アイ」

アイ、振り向く。
佳苗、だっふんだ。
アイ、真顔。

佳苗「…やれよ!!」


◯海岸(昼)

ボロボロの服装をしたカマーが立っている。
肩で息をして前方の砂浜に刺さっている鉄骨を見据えている。


◯カマーの回想(前日の夕方・どこかのあたいぐゎー)

カマーとヘラーが黄金野菜を探している。
無言で野菜をかき分けているカマーにヘラーが声をかける。

ヘラー「カマー」
カマー「なによ」
ヘラー「さっきのことだけどさ」
カマー「…もうわかったよ。アイちゃんにいちいちつっかかんなきゃいいんでしょ。だけど俺はアイちゃんのためを思って」
ヘラー「そうじゃなくてさ」
カマー「じゃ、なに」
ヘラー「やっぱりカマーの言うとおりアイちゃんはダメかもしれんな」
カマー「…なにそれ。どういうこと」
ヘラー「アイちゃんはヒロインとしては悩みすぎだ。ただでさえまだ弱いのに、戦いそのものに疑問を持ってる戦士が実力で上をいく敵に勝てるはずがない」
カマー「…だからよ、俺はずっとそういってるばー」
ヘラー「いいから聞け、カマー」
カマー「…なによ」
ヘラー「だから今後の戦いはカマーが中心になっていくしかないと思う」
カマー「ちょっと待ってよ、ヘラーは」
ヘラー「いや、俺ももちろん頑張るよ。でも戦いのセンスはカマーの方が上だし、俺はどっちかっていうと戦術を組むタイプだし」
カマー「まあ、そうかもしれんけど…(悪い気はしない)で、でもさ、俺にだって限界はあるよ」
ヘラー「だからよ、今のうちにカマーに秘技を伝授したいと思うわけ」
カマー「秘技?」
ヘラー「これはノーグ・カマー・エイカーにおいては最強にして最悪の秘技。やーの前の前のノーグ・カマーが編み出したものなんだけど」
カマー「なにそれ!俺、そういうのでーじ興味ある!」
ヘラー「たださ、これはムル装備状態では発動できない技なわけ。なぜならムル装備に使うエネルギーもその技に集中させなきゃいけないからさ」


◯海岸(昼)

カマー、大きく深呼吸をする。
ゆっくり目を閉じ、指で印を結んでいく。
次第に、カマーの足元の空気が渦を巻き始める。
その渦はどんどん大きくなり、カマーの体を覆うほどになる。
カマー、最後の印を結び、目を開ける。

カマー「…疾れ」

次の瞬間、カマーの全身に渦巻いていた風が一直線に鉄骨に向かっていく。
風が鉄骨に触れる瞬間、

カマー「月鎌」

カマーの声を合図に巨大な月鎌(刃のみ)が現れ、鉄骨をいともたやすく真っ二つに裂く。
鎌はそのまま上空に舞い上がる。


◯カマーの回想の続き

カマー「すごい、なにそれ!やってみたい!でーじやってみたい!今すぐやってみたい」
ヘラー「ふらー、話は最後まで聞け!ここからがこの鎌鼬(かまいたち)の最悪な部分だよ」
カマー「…なに、最悪な部分て?」
ヘラー「鎌鼬はさ、その形状上、かならず術者のもとに返ってくるわけ」
カマー「…え?」
ヘラー「術者は必ずその鎌を受け止めなきゃいけないわけさ」


◯海岸(昼)

鎌が上空でくるりと反転し、カマーめがけて飛んでいく。
カマー、思わず目を閉じる。


◯河川敷(昼)

チリーが体育座りでため息をついている。
そこにドブーが来る。

ドブー「やー、どうしたんけ。ため息なんてついて」
チリー「ああ、ドブー。いや実はさ、最近ちょっと悩んじゃっててさ」
ドブー「なになにチリーらしくもない。話してみー?」
チリー「…あのさ、俺ら、言ってみればゴミじゃん」
ドブー「え、そこ?結構深いやつ?」
チリー「だめ?」
ドブー「いやだめじゃないけど…残尿とか夜間頻尿とかそういうのかと思ったから」
チリー「なんでそんなハルンケアでなんとかなりそうなのばっかり。俺ってそんなイメージ?」
ドブー「いやごめん、ちゃんと聞くわ。…よし、聞く態勢整った」
チリー「でさ、まあゴミじゃん俺ら。言ってみればさ」
ドブー「まあ、そう言えなくもないよね」
チリー「ゴミは世間の嫌われ者さね?」
ドブー「まあ、そう言えなくもないとしましょう」
チリー「でさ、今、主にやってることといえばさ、祖に従ってハルサーエイカーの命を狙うことさね」
ドブー「それを目標としてやっています」
チリー「世間的に見てコレ、いいことではないよね」
ドブー「世間的に見ればね」
チリー「…俺、なんでそんな事やってるのかなって」
ドブー「…なるほど」
チリー「確かにハルサーエイカーを殺して、沖縄に永遠の不作をもたらして、人間を懲らしめるっていうのはわかるんだけど」
ドブー「はい」
チリー「それって祖の理論であって、俺の気持ちっていうかそういうのは入ってないわけ」
ドブー「入ってないね」
チリー「そりゃ俺だって人間に復讐したいという気持ちがなくはない。それは認める」
ドブー「認めよう、そこは」
チリー「だけどさ、このやり方でいいのかな。これって結局さらに俺らが嫌われるだけじゃないのかな」

チリー、話しながらCDみたいな武器をなんとなく川に投げている。
ドブーは小石をなげている。

ドブー「チリーはどうしたいわけ」
チリー「まあ具体的にどうしたいとかいうんじゃないんだけど」
ドブー「正直にいこう、ここは」
チリー「…俺はさ、もっと認められたいっていうか」
ドブー「人間に?」
チリー「そう。俺らゴミ出身だけどやればできますよ、みたいなさ」
ドブー「そっちで人間を見返したいわけだ」
チリー「今のままだとさ、どうせゴミ出身だからグレてろくでも無いことしてるみたいじゃん」
ドブー「そうじゃないんだぞ、と」
チリー「そう。『あらチリーさん、ゴミ出身だからダメだと思ってたけど、実は凄いのね』とかそう思わせたい」
ドブー「それはゴミの地位向上に繋がるな」
チリー「でしょ?その上で、俺らゴミの意見を人間にぶつければ、人間も聞く耳もつかも知れない」
ドブー「わからんちんばかりじゃないもんな、人間も」
チリー「そう。ね?どっちかっていったらこっちのやり方のが良くない?」
ドブー「でもさ、それって相当ハードル高いよな」
チリー「それはそうなんだけどね」
ドブー「だって俺らゴミだからな。ベースがゴミだからな。ひとはまず見た目で判断されるからな」
チリー「でもさ、黙ってたらわからなくない?」
ドブー「俺らがゴミって?」
チリー「黙ってたら。シュッとしてたら」
ドブー「わかるだろー」
チリー「いや意外とわかんないと思うよ。そりゃ勘の良い人はわかるかもしれないけど」

そこにずぶ濡れのリョウが来る。

リョウ「やったーの投げてるやつ、さっきからメチャクチャ当たるんですけど」
チリー「あ、ゴメン。いると思わなかったから」
リョウ「いるし。思いっきり漁してるし」
チリー「ほんとゴメン。次から気をつけるから」
ドブー「やー、いいところに来た」
リョウ「なに?」
ドブー「あのさ正直に答えて欲しいんだけど、わったーってパッと見、ゴミに見える?」
リョウ「…え」
ドブー「正直に答えて欲しいんだけど」
リョウ「それは何、外見で判断してってこと?」
ドブー「そうそうそう」
リョウ「いや…どうかな(気を使っている)」
ドブー「パッと見、パッと見。振り向きざまに。人間には見えない?」
リョウ「振り向きざまに?…あ、いや、見えなくはないと思うけど…」
ドブー「思うけど?」
リョウ「…俺は知っちゃってるからな、やったーが人間じゃないっていうの」
チリー「あー。まあねえ」
ドブー「じゃあそこは想像で。想像で考えて」
リョウ「想像で?…んーいやー…普通の人はわからないんじゃないかな?」
ドブー「マジで?ホントに?」
チリー「(ドブーに)ほらあ」
リョウ「でもまあホラ、服とか?二人とも上、裸じゃん?だからまあそこでアレかも知れないけど」
ドブー「あ、これは着る。カーディガンとかフリースとか。このままってことはない」
リョウ「ああ、着るの?あーそれならわかんないんじゃない?」
チリー「あっそう!やっぱり!?」
ドブー「そっかあ、わからないもんかー」
リョウ「いや俺はね、俺は。あくまで『俺は』だけど、わからんと思う」
チリー「じゃあさ、例えば。例えばの話、隣に住んでても気にならない?」
リョウ「…え、やったーが?」
チリー「うん」
リョウ「…別に、気に、ならないと思うけど…(気を使っている)」
チリー「マジでー!?(嬉しい)」
リョウ「夜とか静かにしてくれれば…あとにおい(超小声)」
ドブー「じゃあさじゃあさ」
リョウ「まだ続くの?」
ドブー「例えばやんとわーが幼なじみで」
リョウ「やーとわんが!?」
ドブー「大人になってある日突然『わん、実はゴミなんだ』ってカミングアウトされたらどうする?」
チリー「えーそれ聞いちゃう!?ね、それ聞いちゃう!?」
リョウ「え?それまでわんはやーがゴミって気づいてないの?」
ドブー「そうそう。普通の人間だと思ってるの。それでカミングアウトされるの」
リョウ「…えー、別に…どうもしないんじゃない?(超気を使っている)」
ドブー「ホントにぃ?(嬉しそう)」
チリー「やー、それはないわ!いくらなんでもそれはない(超嬉しそう)」
リョウ「え、別にだって、どうもしようがないじゃん」
ドブー「普通引いたりするばーよ」
チリー「そうそう!だってゴミなんだぜ」
リョウ「あー。…いや、別に引かないよ」
ドブー「でも少しづつ距離置くとかさあ」
チリー「年賀状かかなくなったりとか」
リョウ「別にそれはないと思うけど」
ドブー「でもあれ?裏切られたとかは思う?今まで騙されてたーとか」
リョウ「ああ、黙ってたことに対して?」
ドブー「そうそう。長い間人間づらしてたことに対して」
リョウ「まあ、残念だとは思うかもしれんけど、それでどうこうってことはないと思う」
ドブー「(嬉しそうに)あ、そう」
リョウ「だって好きで嘘ついてたわけじゃないだろ?嘘ついてる方だって辛いだろ」
チリー「リョウ…」
リョウ「それより、本当のことを打ち明けてくれたことにありがとうと思うかも知れない」
ドブー「(感動している)…で、でもリョウはアレだな、ちょっと変わってるからな。参考にならんな」
チリー「ああ、そうだな天然だからな」
リョウ「はあ?天然じゃないばーよ」
ドブー「天然だよ天然」
チリー「天然のヤツに限って自分は天然じゃないって言いはるんだよ」
リョウ「だいたいアレだろ。やったーだって好きでゴミに生まれてきたんじゃないだろ」
ドブー「…それはまあ」
リョウ「だったらそんなことでやったーを嫌いになったりするわけないばー。大事なのは生き方だろ?志だろ?」
チリー「リョウ…」
リョウ「そりゃ中にはやったーを差別したり敬遠したりする人間もいるかもしれん。だけど俺はそういう人間の方がゴミだと思う。人間のクズだと思う。わんの言ってること間違ってるか?」
ドブー「…間違ってないです」
チリー「リョウは、わったーゴミのこと本当に認めてくれてるんだ」
リョウ「違うだろ。認めるとか認めないとか、それが既にもう上から目線だろ。わったーは同等だよ。ゴミとか人間とか関係ないよ。わんからみるとさ、やったーゴミだからって卑屈になってるばー。それがもうダメだと思う」
チリー「すいません」
リョウ「別にあやまらんでいいよ。…じゃあ、わんはまだ漁の続きがあるからいくけど」
ドブー「はい」
チリー「漁の方、頑張って下さい」
リョウ「ありがとう。あ、君はもうCDみたいの投げないようにね」
チリー「あ、それはもう断じて」
ドブー「(チリーに)気を付けろよ」
チリー「うん」
リョウ「じゃあまた」

リョウ、去っていく。
その後ろ姿を見送るドブーとチリー。

チリー「わん、感動してしまった…。(ドブーに)やー泣いてるのか」
ドブー「わったーホントにいい友達に出会った…」

一方、リョウ、なんとか切り抜けたーという深いため息をつく。


◯グリーンカフェの屋上(夕)

黄金野菜「あーもーだめだ。もー間に合わない。絶対間に合わない。俺もう消失しちゃうんだから。あと一分だもの。あと一分で消えちゃうんだもの。何やってんだよもー、今度のハルサーエイカーはさあ。あーあ知らない。俺関係ないからね。だって俺からは動けないんだから。待つタイプなんだから」

と、そこに足音がする。

黄金野菜「きた!!やっときた!!あと30秒!早くして!ここ、ここ!お願い早く!早くしないと消えちゃうよ!ここだよ、ここ、ここ!」

足音が黄金野菜の近くで止まる。

黄金野菜「そう、ここ!ギリだよもう、マジで。あと15秒、早く食べて食べて食べ…え」

黄金野菜を取り上げたのは収。
収、ためらいもなく黄金野菜を食べ始める。


◯どこかのあたいぐゎー(夕)

アイが腕時計を見ている。

アイ「3、2,1……ハイ、終了ーーー。お疲れしたー!」

アイ、周りを見回す。畑にはアイしかいない。

アイ「……チッ」


◯豊作の家(夜)

縁側に豊作が座っている。
そこにヘラーが来る。

豊作「きたか」
ヘラー「…ハルサー豊作」
豊作「まあ座らんけ」
ヘラー「いえ、私はここで」
豊作「(笑って)あいかわらずだなあ、ヘラーは」
ヘラー「ハルサー豊作、なぜなんですか」
豊作「何がだ」
ヘラー「何がって…。ハルサー豊作ですよね、祖と通じていたのは」
豊作「……」
ヘラー「おかしいと思ったんです。こちらの動きは常に向こうに筒抜けだった。私達の居場所も黄金野菜の場所も。考えられる可能性はただひとつ。このおもろ草紙です」
豊作「……」
ヘラー「おもろ草紙は他のおもろ草紙とネットワークを通して繋がっています。それを利用すれば相手のおもろ草紙の場所が特定できます。今、現存するおもろ草紙は2つ。私の持っているものとハルサー豊作の持っているそれです」
豊作「……」
ヘラー「一体なぜ、こんなことを」
豊作「わんは知らん」
ヘラー「ハルサー豊作…」
豊作「お前はわんにどうしろというんだ」
ヘラー「話してください、何もかも」
豊作「話したところで理解できんだろう、たかがノーグに」
ヘラー「……」
豊作「どうする、ヘラー」
ヘラー「…わかりました。ただ、これからは私たちの邪魔はしないでください」
豊作「それだけか」
ヘラー「失礼します」

ヘラー、踵を返す。

豊作「アイには」

ヘラーの足が止まる。

豊作「アイには話すのか」
ヘラー「…話しません。アイちゃんをこれ以上傷つけたくない」
豊作「アイは傷ついているのか」
ヘラー「傷つき、悩んでいます。なのになぜ」

ヘラー振り返る。
豊作、地面に手をついている。

豊作「クラスト」

しかし何も起きない。

豊作「…結界か」
ヘラー「念のため、この土地のクラストは封じさせて頂きました」
豊作「なるほど」
ヘラー「…それでは」

ヘラー、再び踵を返す。
豊作、ニヤリと笑いもう一度地面に手をつく。

豊作「クラスト」

すると近くの岩が音もなく宙に浮く。
豊作が指を動かすとそれに呼応するように岩がヘラーに向かって飛んでいく。
ヘラー、ギリギリのところでそれを避ける。

豊作「チッ」
ヘラー「は、ハルサー豊作…」
豊作「よく避けられたなあ」
ヘラー「やめてください、ハルサー豊作」
豊作「でも次はどうかな」

豊作の周りの岩が次々と宙に舞う。

ヘラー「ハルサー豊作…」
豊作「…お前、ハルサー豊作って言いたいだけだろ」
ヘラー「ムル装…」

豊作、チリーと同じCD何とかを飛ばす。
ヘラー、とっさに手で避ける。
その時、ヘラーのブレスレットが切れる。

ヘラー「しまった」

次の瞬間、豊作の放った岩が飛んでくる。
避けきれず、おもいっきり吹っ飛ぶヘラー。
眼鏡が割れる。

豊作「どうするヘラー。中の人はいないぞ」

豊作、再び岩を飛ばす。
ヘラー、素早く印を結ぶ。

ヘラー「箆塚(へらづか)」

ヘラーの前方の土の中から巨大な箆がせり上がる。
飛んできた岩は箆の壁に当たって砕ける。

豊作「やると思った。クラスト」

ヘラーの背後左右に土の壁がせり上がる。
ヘラーが振り返ると同時に土の壁が近づいてくる。
前後左右を壁に挟まれるヘラー。

ヘラー「しまった」

ヘラー、身動きがとれない。

豊作「終わりだ」

ヘラーを挟んでいた土の壁が吹っ飛ぶ。
土煙が高くあがる。
土煙がおさまるとヘラーの姿はそこにはない。
割れた箆だけが地面に置いてある。

豊作「ノーグ風情がハルサーに刃向かうからだ」

豊作の隣に祖が立っている。

祖「お互い、部下には手を焼くな」
豊作「(笑って)まったくだ」


◯国際通り(夜)

ヤンとアランがいる。

ヤン「といいわけで『ハルサーエイカーとマブヤー、どっちが大人げないか』。結果は5対5で引き分けやっさー」
アラン「いい勝負だったな」
ヤン「まあ俺は納得いってない部分あるけどやー」
アラン「でもどっちが良いとか悪いとか、結論は出ないんじゃない?」
ヤン「であるなあ。ただ残念のなのはこのケンカ、ハルサーエイカーは勝つ方法もあったんじゃないかと思うわけさ」
アラン「というと」
ヤン「まずマブヤーが放送時間を5分早めてきただろ」
アラン「うん」
ヤン「それに対してハルサーエイカーはユーストリームで対抗してきた」
アラン「マブヤーの真裏で放送してるな」
ヤン「これがダメやさ。ヘラーの言葉を借りれば『相手にやられたやり方でやり返すのは、一番おバカさんのやり方だよ』」
アラン「じゃあハルサーサイドはどうすればよかったの?ユーストリームはやらないほうが良かった?」
ヤン「そうじゃないよや。ユーストリームはマブヤーが終わったあと、11時から放送すべきだったよや」
アラン「それじゃ意味ないだろ!マブヤーの視聴率、削れないよや」
ヤン「視聴率なんて関係ないよや。どっちにしろ蓋を開けたらハルサーエイカーのユーストリームの視聴者なんてリアルタイムではたいしたことないんだから。これじゃ結局、マブヤーの視聴率を削れたことにはならないだろ。だったらはじめから11時からの放送にしてマブヤーに流れた視聴者もユーストリームに取り込むべきやし。
そしてなにより、マブヤーが売ってきたケンカに対して『うちはそのケンカは買いません。ユーストリームもマブヤーさんが終了する11時から放送します。これはかつて自分たちの創ったマブヤーへの愛でありハルサーエイカーという作品に対する自信でもあります』という大人の対応ができたはずだろ」
アラン「確かにそんなことされたら放送時間を5分早めたマブヤーは恥ずかしい思いをすることになるなあ」
ヤン「相手の攻撃を利用して相手を倒すのが、賢い大人のやり方やっさ」
アラン「…ただひとついいかな」
ヤン「なに?」
アラン「やー、マブヤーがハルサーエイカーへの嫌がらせで放送時間を5分早めたって言ってるけど」
ヤン「そうだろ?」
アラン「マブヤーの前に放送されてた番組も10時25分からの放送だよ」
ヤン「…え」
アラン「だから琉神マブヤー3の前に放送されてた『名探偵コナン』も10時25分からの放送だったの。別にハルサーエイカーに対する嫌がらせじゃないよ」
ヤン「…そ、そんなわけないば」
アラン「いや確かだよ」
ヤン「…だとすると、今回の調査と俺のこの長い演説はなんだったば」
アラン「完全に勘違いから生まれた妄想だよね。前提から間違えてるから」
ヤン「やー、知ってたなら早く言え!」
アラン「なんかすごい語ってるから」
ヤン「うわ、めっちゃ恥かいた!じゃあ誰も悪くないやし!関係各位に迷惑かけただけやし!ごめんなさい、本当にごめんなさい」
アラン「まあこのことは黙っててあげてもいいけど」
ヤン「マジで?ちょっとその方向でお願いします」
アラン「やーの誠意次第かな」

ヤン、黙ってアランにマブヤーちんすこうを握らす。
アラン、黙って受け取る。

アラン「それが大人の対応だよね」



okinawadayori at 12:32|PermalinkComments(4)TrackBack(0)この記事をクリップ!ハルサーエイカーの予想