2007年02月20日

寄稿 沖縄・グァムと結び、「米軍再編関連法」を廃案へ!: 服部良一

 今通常国会で、米軍再編を実施するための予算案が国会に上程される。正式
名称は「駐留軍等再編円滑実施特別措置法」。早ければ1月末には閣議決定後、
通常国会に提出、審議される。この法案を含め米軍再編に関し政府が画策して
いる予算案について、いくつか問題点を整理した。

 一つは基地所在地の自治体への税金ばらまきー懐柔法案であるという点であ
る。公共事業の交付金・補助金について国の負担割合を破格の最高95%にし、
沖縄の北部振興資金も復活した。しかし、念が入ったことに、「ただ取り」に
ならないように出来高払いとする。すなわち環境調査の着手、工事着手、工事
完了、運用の開始の四段階に分けて支出するというものである。この交付金を
ちらつかせて反対を貫いている岩国市などの受け入れの圧力を強めるねらいだ。
また対象自治体には米原子力空母受け入れの横須賀市も含まれるという。

 二つめは、再編・移転・基地建設などに関わる費用の支出である。ただこの
費用の全貌はまだ明かでない。米国防副次官ローレスが、下記で述べるグァム
への移転費含め総額3兆円が必要とすっぱぬいて日本政府をあわてされたが、
想像を絶する資金が米軍に投入されようとしている。嘉手納基地からの訓練移
転の費用について日米の負担割合は「決着」した。日本側が75%を負担する
という。厚木基地の米空母艦載機の岩国移転費用などもある。そして言わずも
がな辺野古の新基地建設費用である。数千億が見込まれている。

 三つ目はグァムへの海兵隊移転に伴う費用である。米軍のための施設を日本
国内でなく米国領内に建設するための費用として我々の税金約7300億円を
出すという、とんでもない話だ。私たちは過去に「異議あり!思いやり予算」
という裁判をやってきた。この裁判は米軍や戦争のために自分が納めた税金を
使って欲しくないという納税者訴訟であったが、そもそも「思いやり予算」そ
のものが日米地位協定24条から逸脱した、本来米側が負担すべき費用であっ
た。今回のグァムにおける基地の建設費用はまさに、その「思いやり予算」か
らも逸脱した根拠のない支出であり、世界中どこを探してもこのようなケース
はない。しかもそもそも米軍の積算根拠があやしい。金額がかさ上げされてい
る指摘がある。総予算の59%を日本が負担というが、実は100%負担して
いたということもあり得るのだ。

 昨年11月アジア太平洋反基地東京会議が開催され、グァムから来日したチ
ャムロ・ネイションのリサさんが、沖縄からグァムへの海兵隊移転に関し、日
本の予算を使って行わせないようにと強い要請があった。日米政府の言い分は、
「沖縄の基地の負担軽減のため」というが、そもそも米軍によるグァム基地の
強化の戦略的方針の中に位置づけられていることは明らかだ。生活や福祉の予
算をバッサバッサと切り捨て、米軍には湯水のように税金を使う日本、我々自
身の庶民感覚に訴えるかたちで、もっともっと大きな反対の声をあげていく必
要がある。(「南風」から転載)


okinawajnet at 10:56│Comments(0)TrackBack(0)clip!評論 

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