このたび、私達の基本講座である通信講座「マクロビオティックはじめるコース」を終了いたします。
今まで多くの方々に、ご支持いただき、本当にありがとうございました。

そして、変って、新しい内容の講座をつくります。新しい講座について、つづく記事でご説明いたしますが、まず「なぜ、刷新するのか」を、「マクロビオティックはじめるコース」受講生のみなさまへ、説明させてください。

*サポートサイトやFBコミュニティは存続します
*テストシステムなども合わせて移行します(後ほど解説します)


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◯なぜ新しい基本が必要なのか =完全菜食ではない講座を

15周年。
今改めて、新しい「基本のコース」と「応用コース」を制作します。

なぜ、「応用」だけでなく「新しい基本」も作製するのか。必要なのか。

大まかに言うと「食の必要の変化を認める」からです。
今、「菜食100%」は、合わないと感じております。

元々「はじめるコース」の頃から、
「まずは、菜食で土台をつくってみてください。その後、必要に応じて、動物性は消化のよい白身魚から順次取り入れてください。特に男性は女性より多く動物性が必要です。成長期、高齢者も、成人女性より多く必要です」とアナウンスしておりました。
しかし、今、もっと体系的に、動物性の必要が高まっていると思うのです。
そして安易に「菜食+動物性を適当に」でも健康は難しく思います。

もちろん、私のこれまでの理解・理論や「マクロビオティックはじめるコース」が間違っていた可能性もあります。しかし、どうしても、当時この方法で何百何千という方が、健康になり美しくなられた事実は消せません。私自身も、振り返って自分が健康を獲得していった事実を消すことはできません。
今、その是非を結論づけるのは避け、真実を判断するのに成熟する時間の経過を待ちたく存じます。


◯思い込みから出発しない

一方で、「今の必要」は現実に日々私達に判断を迫っています。

もっと早くに気づくべきでしたが、必要の変化をはっきりと認識したのは、2015年でした。最初は、自身が雲仙に引っ越したり、高齢出産をそれも3人目であったことなど、自分の要因かと思っておりました。また、人間の愚かな常で、つい「経験でものを考えて」しまいました。一度菜食でよくなった経験と感動が強く、「きちんとマクロビオティック標準食を丁寧に実践すればよくなるはず」という思い込みから出発してしまうのです。

しかし、どうしても解決できません。マクロビオティックに取り組む前のような、体温の低下、貧血症状や肌質の低下、眠さやだるさ他体力の低下、気持と食欲の不安定を認めるようになりました。ところが、自分達だけでなく、農作物の変化、何より、生徒さんのご体調に同様の変化を数多く認めるようになったのです。

原因を模索するうちに、私は、一部の、しかし多くの科学者が、温暖化から寒冷化の気象変動、太陽活動の低下の事実を提示していることに着目するようになりました。


◯新しい理論とともに、内容を一新

そこで、一度創りあげた理論を壊し、前提を注意深く疑い、新しい模索が始まりました。研究に2年は丸ごとかかってしまいました。混乱もありましたが、しかし、わくわくする体験でもありました。命とは変化そのもので、しかし変化に法則性があることなど改めて感動しました。そして、それらはすでに、先人の営み、伝統の中に必ず内在しているのです。

変らぬ軸と、軸があるからこそ変っていくもの。それを見定めるもの。
エキサイティングで、私は再び、人と食材という命と自然、台所に幾度も感動しました。
そして今、その概要をまず整理できたと思います。加えて、「はじめるコース」制作時から9年のときを経て、私自身の研究者・料理家としての成長もあり、「種市」などの出会いも大きく、今回内容を一新いたします。


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◯新しい基本コースと応用コース

「はじめるコース」を受講してくださっている皆さんは、私達夫婦とオーガニックベースにとって本当に大事な存在です。だからこそ、「動物性をとりいれよう」講義を無料配信したり、サポートサイトで、新しい理論等に言及して参りました。せっかく購入してくださり、貴重なお時間を視聴にあててくださった皆様に、なんとかして、お伝えしたかったのです。

したがって、これらの情報提供で充分に対応できている方は、新しい「基本のコース」は必要ないと思います。「応用コース」をむしろおすすめします。しかし、わかったような、わかっていないような、という方は、新しく整理され、動物性も加わった「基本のコース」がお役に立つと思います。

 ▷新しい基本
  台所料理を学ぶ基本コース


 ▷基本から応用へ
  台所料理を学ぶ応用コース「ステップアップ編」


◯近年の大きな気候変動と食の変化

対応できる方もいらっしゃるだろうと思うのは、「変化した」といっても、法則が変わったわけではないからです。

例えるなら、夏には薄着を、冬には厚着が必要なものなのです。陽性すぎるものは、陰性さで中和し、陰性すぎるものは陽性さで中和することも、調理法の陰陽も何も変わりません。しかし、状況が変わりました。まるで、夏から冬に地球全体が移ったかのように、この2年で、激しい寒冷化と太陽活動の低下を見せています。(もちろん、それが人体にどう影響するかという関連は、主流科学界ではほとんど認められておらず、私が関係あると判断しているだけです)

日本ではあまり報道されませんが、ヨーロッパや米国、中国では、マイナス30度を記録したり、中近東に雪が降り積もることが多々ありました。日本でも、台風が北海道に上陸したり、火山活動や地震活動の活発化、ゲリラ豪雨、異常な日照り・旱魃と隣では日照不足・降雨量の異常増加など「数十年に一度の」「観測史上初の」現象が起き続けました。
それに伴い、作物たちや生き物の様子も非常に変化したように見えます。姿形もですが、10年前と同じように調理しても、同じような力強さや味にならないのです。


◯時代の変化を愉しむために

当然ですが、人間社会も大きく変わりました。
生産現場の高齢化、移動費その他の高騰、異常気象、政府の「儲かる農業」推進などの要因で、「儲かる」より「質」を重視する丁寧で小さな、しかし技術の高い生産者の負担は跳ね上がっています。
ゆえに、同じメーカーの同じラベルの食材でも、内容は大きく異なってきているのです。

また、気象条件ではありませんが、世の中の価値観、文化・文明の進歩もまた、必要を変えると私は思っています。台所は常に、時代と生きています。言うなれば、より「主体性」「自覚的自分軸」が問われる時代だと思います。

以上のことを、何度か、サポートサイトのコラムや、テスト寸評、「動物性をとりいれよう」配信などで言及して参りましたが、融合して理解し、実際に台所にどう反映させたらよいのか、もっと具体的に知りたい、という方もいらっしゃると思いました。
そのために、自分としては、満を持して!?「基本のコース」と「応用コース」を製作します。
もし、皆さんの、愉しく役立つパイロット番組になったら、すごく嬉しいです。

繰り返しになりますが、”自分なりに、うまく今の時代に調和できているわ”という方は、よかったら「応用コース」をおすすめします。「アドバンスクッキング+アドバンスレクチャー」のような内容です。陰陽五行説に合わせて、より自分の体質や季節に合わせた料理がつくれるようになりましょう。人体をもっと理解しましょう。基本部分についても、「はじめるコース」にはなかった、”包丁の持ち方”などは折り込み、復習をかねて、”基本部分の変化”も一通りご説明します。動物性も勿論、取り入れます。


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◯「はじめるコース」と新しい「基本コース」の違い


1、 講座で推奨する食材が変わりました

「はじめるコース」では、<質>を意識した前提で、<種類>も特定することが多かったです。菜食に限ったバランスと、トマトやじゃがいも他「陰の強い」食材は用いない内容でした。また、自然食品店の食材が、それほど高価でない時代でしたし、より都会的、選択の幅が広い環境向けだったと思います。

新しい「基本コース」「応用コース」では、<種類>は幅広く「あるもので」しかし<質>を重視します。より<身土不二>にのっとり、その土地で手に入る種類で代用可能なレシピやメニューを多く提供します。

例えば味噌も、麦味噌といった種類の特定より、米味噌でも麦味噌でもかまいませんので、材料と製法により、陰性すぎないか、など実際を重視します。豆味噌のように、麹が穀物でなく豆であるものは、全く別のものとして、説明します。
また、動物性食材を用いるため、それに合う陰性さが強い植物性素材(トマト他)も用います。
新しい<日照不足と降雨量増加or乾燥旱魃+寒冷化と高温化>といった日本らしからぬ?気象環境に対応するため、オリーブオイルなども伝統製法に則り、手に入れば利用いたします。(太陽活動の低下は、夏の気温自体は上昇します。)

推奨する食材
|伝統製法で作られた調味料
|農薬と化学肥料をできるだけ使わない野菜、穀物、果物
|在来種・固定種の野菜や穀物
|平飼いの卵
|地元の魚介類
|生育方法や捕獲方法にストレスの少ないお肉

料理された食材たちは、彼らのこの世での最後の姿です。料理は供養でもあると思います。簡素でも、適切に美しく、感動していただきたいと考えます。


2、 マクロビビオティックという言葉を使いません

新しいコースではあえて「マクロビオティック」という言葉を使わず「台所料理の基本コース」という名称にしました。私達の思う「マクロビオティック」と世間との違いが大きくなりすぎたため、あえて使わずに行ないます。


3、 今の気候に合わせ下記を変えました

「過剰が不調の原因になりやすかった/血液粘度が高まりやすく、陽性過剰になりやすかった2000年代向け」から、気象や食材の変化などにより「必要の不足が起きやすい/血液粘度が薄まりやすく、陰性過剰になりやすい2010年代向け」に内容を作って行きます。両者を比較することで、判断がより適切になり、今後様々な状況において長く役立つと思います。

たとえば、

☆玄米の炊き方、新しい標準食、味の濃さや調味が違います

☆食材の幅が広いです。
 梅酢だけでなく、バルサミコ酢、いりこ、かつおぶし、トマト他

☆今の気象と食材に合わせた陰陽論 面白いはずです!

☆切り方、包丁の持ち方を論理的に説明します 

☆結果、家庭で短時間で実践しやすく、治病目的というより、日常食として取り入れやすく健康になるメニューが増えます

☆卵、魚料理を取り入れています(お肉は検討中です)

☆より暦をたのしみ、季節感あふれる台所計画を提案します


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◯変わらないこと

続いて、変らないこと、です。

1、 台所は全ての土台

「台所とは、世界と人生の縮図であり、動植物のこの世での命の最後の場であり、社会とつながる場でありながら、家庭の基盤である。料理とは、彼らがわたしたちに生まれ変わる神聖な行為であり、台所料理から人生が創られる」と、私たちは信じています。
同時に「日々の喜び」「たのしみ」であり、「家族や友人達との食卓」こそ幸せの土台であり、また、食べものは血液になり心身に変ることから、全ての土台、健康の基盤だとも変らず思います。(ただし食が全てだとは思っていません)


2、 食べ物は命

できるだけ環境負荷をなくしたい、文化に先導される文明と経済でありたい(現代日本は逆に見えます)、生き物の命の尊厳を尊重したい、という思いも変りません。以前はそれを「マクロビオティック」という言葉にこめていました。
また、栄養学・科学も勿論重要なのですが、「機械論で全てをとらえるのではなく、命と捉え、具体化する為に、陰陽五行論や東洋の視点をベースとしながら、科学を鑑みる」ことも変りません。
必要な食は、気候・季節環境、風土、食材自体の個性、その人の年齢や体質によって異なることも、調理法も重要なことも変りません。



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最後に

オーガニックベースは、開業して15年を迎えることができました。変化の多い現代で、奇跡のようなことにすら思います。開業当時3歳だった長男も18歳になり、通信講座ポスタルノートを制作した翌年に授かった次女は中学1年生、雲仙で授かった次女は、すくすくと元気に3歳になりました。

皆様のおかげです。ほんとうにありがとうございます。

開業した時は20代だった私も44歳になり、命とは時間であると思っています。
今、私たちの原点であり核である台所料理の哲学と技術に向き合いたい。
自分の未熟さを怖れずに。

信じて、今も通ってくださる生徒さん。15年の歳を経てもなお。
ありがたくて仕方ありません。
新しい方も、若い方も、お年を召した方も、足を運んでくださっています。これだけ情報が無料で手に入る世の中に。
そんなときに、皆様の時間や大切なものをいただいて、お送りする教材。

どうか、役立ちますようにと願いますし
役立つものを、喜び・愉しみになるものを、つくります!と宣言しないといけないですね。
なお、構成は、私が責任もってつくりますが、お申込みくださった皆様は、良かったら是非、ご質問、お聞きになりたいテーマや料理などメールでご連絡ください。出来る限り取り入れて表現します。

また、これまでの通信講座の修了生の皆様。
感謝を込めて、新しい通信講座の早割サービスをさせていただきます。

よい意味で緊張しております。
経験を佳い意味で忘れ、新人として、製作に取り組みたいと思っています。
どうぞ、みなさま、ときどきスケジュール帳とにらめっこしたり、台所で困ったことをメモしていただいたりしながら、愉しみにお待ちくだされば幸いです。

この10年は、災害が異常に多かった10年でもありました。国内でも飢餓や胸を塞ぐ事件が相次ぎました。多くの方の、佳き日を、あたたかな何かを、お祈りしております。


 ▷新しい基本
  台所料理を学ぶ基本コース


 ▷基本から応用へ
  台所料理を学ぶ応用コース「ステップアップ編」



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