福西式お灸・指圧blog

狭山養生鍼灸院

2014年10月

 はり灸の効果を否定する本について話を続けます。

 『代替医療のトリック』(新潮社)という本で、サイモ ン・シンとエツァート・エルンストの共著です。シンはイギリスの著名な科学ジャーナリストで、エルンストはドイツの医学者です。この本の主張は、はり灸には基本的に医学的効果はなく、わずかにみられるものもプラセボ効果に過ぎないとのことです。
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 プラセボ効果とは、本当の薬を飲ませたグループと偽薬(ぎやく) (にせぐすり)をのませたグループとを比較した場合、偽薬グループにもある程度の効果がみられる心理的現象をいいます。

接触鍼にも効果


 本実験では、伸縮はりを作ったとされています。察するに、針管の中に細い金属を入れ、端から力を加えるともう一方の先端が体内に刺入しないが皮膚表面に一定の刺激を与えた後、バネ仕掛けで元に戻るもののようです。

 これを使ったグループと本物のはりを使ったグループを比較しています。その結果、両グループに意味のある差がなかったから、わずかなはりの効果も心理的なプラセボ効果に過ぎないと主張しています。これはおかしい。皮膚に接触させるだけの接触鍼も沢山あります。小児ハリもその類です。市販されているエレキバンもその一種で、一定の効果があります。そういえる理由は、皮膚上に米粒を置いて絆創膏でとめておくとそれなりの効果があるからです。

 もう一つ、この種のテストでは二重盲検法は必要です。薬なら医者も患者もどれが本物でどれがにせ物かを知りません。しかし、はりでは、術者は真偽がわかっているのです。

 科学的実験と言いながら、欠点だらけです。(次号に続く)

狭山養生鍼灸院 福西佐元

  【上記は地方紙に掲載されたものです】

 はり灸の効果を全面的に否定する本が外国で出版されました。我国でも翻訳されて、新潮社から出版されました。『代替医療のトリック』という本で、サイモン・シンとエツァート・エルンストの共著です。シンはイギリスの有名な科学ジャーナリストで、エルンストはドイツの医学者です。なおこの本は、東洋医学好みのイギリスのチャールズ皇太子に捧げられました。

 この本によると、多くの科学的検証を行った結果、ハリ灸には本質的な効果はほとんどなく、少しあるようにみえる効果もプラセボ効果にすぎないとしているのです。科学的検証とはどういうものかは、前回お話しました。

 プラセボ効果とは何か。あるグループには本物の薬を、別のグループには外見ソックリの偽薬(にせぐすり) (全く効果なし)をのませます。多くの場合、偽薬グループにもある程度の効果があらわれます。これをプラセボ効果といい、心理的なものです。

大幅改善の実例


 ではここで肝臓の数値改善の例を示します。Hさん(68歳女性)はC型肝炎で4月16日に私の所へ来院され、それからお灸治療を続けました。3ヶ月で肝炎の数値が大幅に改善しています。GOTもGTPも改善しています。(どちらも40以下正常)。この間、薬は全くのんでいません。こんな例は沢山あります。
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 心理的なプラセボ効果が数値にこんなに大きく影響するとはとても思えません。本は全くずさんな内容ですが無視できません。朝日、読売、サンケイの各紙がとり上げたからです。(次号に続く)

狭山養生鍼灸院 福西佐元

  【上記は地方紙に掲載されたものです】

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