福西式お灸・指圧blog

狭山養生鍼灸院

2015年02月

 今を去ること50年くらい前、私は、うつ病と強迫神経症に悩みました。結局、お灸と医学的指圧及び森田療法によりこれらを克服しました。私の経験を土台として話をします。

 その前に参考になった本を紹介します。脳科学者で東大教授の石浦章一さんの本『遺伝子が明かす脳と心のからくり』です。また、石浦さんはテレビの放送大学で脳科学について講義をされています。

 うつ病の特徴の一つは、何かをしようとする意欲がわかない、ということです。こうなる原因として、脳内の神経伝達物質の一つであるセロトニンの濃度低下が考えられています。そこで、セロトニン濃度を一定以上に保つため、いわゆるSSRIという薬が開発され、多くの人が服用しています。代表的なものがパキシルです。しかしこれは対症療法にすぎません。そもそも、何故セロトニン濃度が低下したのか、そしてうつ病になったのか、根本原因をつきとめていないのです。ところが森田療法をやると薬を全く使わずにうつ病から解放されるのです。

 森田療法とは、慈恵医大の森田正馬博士が考案された作業療法の一種です。50年前に私が行ったのは新聞紙から果物を入れる袋をつくることでした。古新聞紙を適当に切ってノリではり合わせるのです。果物屋さんに引き取ってもらいました。最初は1時間に5枚くらい作るのが精一杯でしたが、段々沢山作れるようになります。すると、いつの間にかうつ病から解放されているのです。
  

指の刺激で脳が変化

名称未設定-7

 図は石浦さんの放送大学の講義から借用しました。チンパンジーの指に対応した大脳皮質の部位です。チンパンジーの指を使うトレーニングを3ヶ月したところ、対応脳部位が大きく発達しました(図)。これから類推すると、いやいや作業を始めても、継続していると、セロトニンを分泌する脳部位が発達し、その機能が向上してセロトニン濃度が上昇し、うつ病が治ると思われます。

狭山養生鍼灸院 福西佐元

  【上記は地方紙に掲載されたものです】 

 世間で常識として通用していることが、実は違っているという場合が多く見られます。

 膝の痛みについて、世間一般では図のような筋肉強化運動が勧められています。テレビでもそうです。これには私は反対です。

 世間一般では膝の痛みの原因を次のように考えています。膝関節内部の軟骨がすり減って、そのためトラブルが発生するというのです。この発想からは、膝の周囲の筋肉を図のようにして強化し、骨のトラブルを補ってやろうと考えるのです。
名称未設定-2

 私の発想は違います。膝の痛みの主たる原因は軟骨の問題ではなく、膝の周囲にある筋肉や靭帯が硬くなって伸びにくくなっていることが痛みの原因と考えます。もう少し述べます。階段を降りたり昇ったりする時、一部の筋肉がスムーズに伸びてくれないと困るのです。にもかかわらず、筋肉が部分的に硬くなっているとスムーズに伸びてくれず、無理に引っ張られるところが生じ、これが痛みの主原因だと考えます。図のような筋肉強化運動をすると、筋肉はますます硬くなって状況は悪化することになります。だからこのような筋肉強化運動をしてはいけないのです。

八分灸で筋肉を柔かく

 ではどうしたら膝の痛みは治るか。それは八分灸をすえるにかぎります。八分灸とは、もぐさが八分くらい燃えた時に指でつまんで取り去る方法です。熱くなく、アトも全く残りません。それでいて大変大きな効果があります。どの程度か。

 多くの場合、2.3回八分灸をすえると、階段をトントンと交互に降りることができるようになります。また少し続けると正座もできるようになるのが普通です。なぜこんなに効果が出るのか。八分灸をすえると硬くなっている筋肉の部分が非常に速く柔らかくなるからです。こういうと硬くなっている筋肉を揉む人を見かけますがこれはいけません。痛みには炎症がつきもので揉むと炎症がひどくなるから悪化します。

狭山養生鍼灸院 福西佐元
  【上記は地方紙に掲載されたものです】 



このページのトップヘ