福西式お灸・指圧blog

狭山養生鍼灸院

2016年08月

 平安時代、藤原氏北家の嫡流で、五摂家の一つである九条家の祖となった九条(かね)(ざね)の日記玉葉(ぎょくよう)』を前回に続きみることにしましょう。

 兼実は西暦1149年に生れ、1207年まで生きた人です。彼の見た世は、平清盛の隆盛、木曽義仲の京乱入、源義経の活躍、平氏の滅亡、義経の滅亡、源頼朝の武家政権成立といった激動期であり、彼自身もそれらの変化に関与していました。

 だから『玉葉』 はどこを読んでもおもしろいのですが、今回は兼実にとって特筆すべき健久三年(1192年)の一部をみることにしましょう。というのは、この年に、前記の武将たちを手玉にとった後白河法皇が亡くなりました。また、源頼朝が征夷大将軍に任ぜられ、鎌倉幕府が本格的に始動した年です。兼実は、頼朝と組んで京都政界で力を発揮した人なのです。

           お灸すえるにも日の善し悪し

 
<五月二日。法皇四十九日御法事。(中略)余不参法会之莚。依風病猶不快也。・・・
 六月一日。此日雖可有旬袚、昨日加灸治、依為三ケ日内神斎可有憚、・・・
 六月六日。典楽頭頼基参入、持来温白丸、然而、今日依為長病日、不服也。・・・>

 右文中の“風病”について説明しておきましょう。平安時代の風病は、次の3つをごっちゃにしたものと考えられます。

 ① 風邪
 ② 中枢神経系の疾患。つまり中風のことです。
 ③ 末梢神経系の疾患。今日でいう神経痛、神経炎等をいうものと思われます。
 
 兼実の日記には、しばしば風病が出てきます。
 
 六月一日の項では、その日に神事があること、前日にお灸をすえたこと、灸をすえて3日以内にあたるので神事に参加しないことが記されています。

 六月六日には、

典薬頭(てんやくのかみ である頼基が温白丸という薬を持ってきたこと、しかし、その日が長病日に当っていたので服用しなかったと記されています。

 このように、当時の貴族はお灸をすえるのも、薬の服用も、日の善し悪しをみて決めていたのです。


狭山養生鍼灸院 福西佐元
      [上記は地方紙に掲載されたものです]

  

 


   一度の来院で「熱くない、アトのつかない“八分灸”」のすえ方とツボの取り方をお教えします。図のお灸器具(3,000円)を用いますので、肩や腰をはじめ全身に御自分で施灸できます。予約の上お越し下さい。
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                                 TEL   072-367-7329
                    MAIL  okyumeijin1@gmail.com




 仏教とともに伝来したお灸は、平安時代になって急速に普及しました。その様子を、平安時代末期の摂政・関白であった九条(かね)(ざね)の日記玉葉(ぎょくよう)』に見ることにしましょう。兼実は藤原氏北家の流れをくみ、五摂家の一つ九条家の祖となった最高級貴族の一人です。



 引用するのは、文治元年(1185)三月三十日の頃で、兼実37歳の時です。



 <今日灸治三ヶ所、加之、玉堂胸也巨穴中骨等也、玉堂巨穴等、神在心之時避之云々、但丹家申云、不可避玉堂、和氏申云、紫宮玉堂等同可避云々・・・>



ツボの名が日記に登場

                                     名称未設定 1 

  


 上文中、―― を付した所はみなツボの名前です。このうち巨穴とあるのは、正式には『巨闕(こけつ)』と書きます。『玉堂(ぎょくどう)』は胸にあるツボです。中骨とあるのはどこのことかわかりませんが、『中極(ちゅうきょく)』の誤りではないかと思われます。また、『紫宮(しきゅう)』も胸のツボです。



 ここでおもしろいのは、胸にお灸をすえている点です。 



 私は胸のツボに盛んにお灸をすえますが、他ではあまり見かけません。どうしたことでしょうか。『八分灸』のようにゆるいお灸なら、何らこわいものではなく、狭心症やどうき・息切れ等に大変よく効きます。



 もう一つ興味のあるのは、丹家と和氏とによってお灸をすえるべき時期について見解の相違があることです。



 丹家とは丹波氏のことです。また、和氏とは和気(わけ)氏のことです。これら二つの家系は医を専門として朝廷につかえていました。



狭山養生鍼灸院 福西佐元
      [上記は地方紙に掲載されたものです]

  

 


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