2008年05月14日

中国の奥地で大地震があり万単位もの死者が出た。このニュースを聞いて阪神淡路大震災の経験を生々しく思い出した。

私は震源地近くで大震災を経験した。震度6だったが、幸い我が家には大した被害は無かった。近所のマンションの高層階に住んでいた後輩は、大型テレビが頭の上を飛んでいったと話していた。

勤務先病院も幸いなことにほぼ無傷、私の地域では数十名の死者は出たが、救助、トリアージ、救急治療という流れは比較的スムーズであった。

田舎なので消防団が地域と密着しており、スムーズな救出活動が可能であったと伝えられる。

都会では病院自体が倒壊してしまったところもあった。低層階が挫屈した神戸市立西市民病院の映像は衝撃的であったが、鉄製ベッドのおかげで患者さんの死者はほとんどゼロに近かったというのはラッキーであった。ただ、早朝5時47分という発生時刻がラッキーであったわけで、今回の中国大地震のように昼の時間帯であったら10万人は死んだであろうといわれている。

兵庫県庁では防災システム自体が壊れてしまって予定通りに機能せず、知事が出勤して自衛隊に出動を要請したのが地震発生後数時間後であった。

隣の大阪などほとんど無傷だった大都会神戸・阪神間ですらこういう状況だったのだから、中国の場合には一層状況は深刻であると思われる。道路が寸断され、ヘリも悪天候と地形の関係で十分活用できず、人民解放軍兵士が徒歩で100kmほども行軍してようやく被災地に到着したとか。

月並みな言い方だが、一人でも多くの方が救助されてほしいものである。ただ、クラッシュ症候群の治療が十分にできず、救出されても医療の不適切のために助からない負傷者が多数でるのではないかと心配するのである。



(17:40)

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