前回の記事が大きな反響を呼び、出来たばかりのblogにもかかわらず、多くのコメントを頂きました。またはてなブックマークにも登録され、そちらにも多くの言及を頂きました。文責者として、全てに目を通させて頂いています。

本記事ではそれらのコメントの中で特に多かった話題やご質問、ご批判について、可能な限りお答えしようと思います。


1.「まだ次があるのに、現段階で批判するのは的外れではないか」

まず最初に申し上げておきたいのは、仮に次回の「シン・エヴァンゲリオン」でQの伏線全てが回収され、納得の行く結末が描かれ、監督の強いメッセージが我々の胸を打ったとしても、エヴァQが駄作なことに変わりはないということです。

どうも何か勘違いをしている方が多いようなのですが、僕はエヴァQが「難解」で「よくわからない」から批判しているのではありません。エヴァQが「つまらない」から批判しているのです。

なるほど。「エヴァQは難解すぎる」「謎に答えを出していない」という批判ならば「最終回があるのだから現段階で批判するのはやめろ」という反論は十分に意味を持つものだと思います。しかし僕は「つまらなさ」を批判しているのですから、これは的はずれです。


2.「これを理解できないお前がクソ」「新劇は旧劇よりシンプルで分かりやすい」

これも同じく、僕は「つまらない」ということを指摘しているに過ぎないのだということを、重ねて申し上げます。


3.「昔からエヴァはそんなもの」「QはEOEのリメイク部分を多分に含んでいる」

どこがだよ死ね




いいですか皆さん。

もう一度、噛み砕いて、わかりやすく、何が言いたいかを言いますよ。

エヴァQはつまらなかった。
もう徹頭徹尾、何の言い訳も許さぬほど、圧倒的に、予算とかスタッフとかそんな言い訳が通じないレベルで、完全無欠に、冒頭から中盤から最後の最後まで、つまらなかった。全く面白くなかった。ドラマも、カタルシスも、何もなかった。

しかし、これ見よがしに散りばめられた「謎」だけがあった。

そして、エヴァQを褒めているみなさんは「謎」があることのみをもって、エヴァを褒めている。「謎」があり、それが何らかの意味を持つという期待のみをもって、エヴァQを賞賛している。眼前の巨大なつまらなさからは一心に目を背けて。

そこにはただ考察したい、考えたい、裏を読みたい、そしてネットに何か意見をぶち撒けたいという欲望しかありません。ひとつの作品を鑑賞しようとか、愛そうだとか、そういう気持ちはありません。

その醜い態度を以って、僕はあなたたちのことを「謎豚」と呼んだんです。


そして、そのような謎豚の行動。アニメを物語ではなくパズルとして消費しようとする悪食どもに対するメタ・メッセージが今回のエヴァQだったのではないかと僕は考えたわけです。なぜなら、あれほどの予算。あれほどの人員。あれほどの実績がある監督が、面白いものを作ろうとして本作を作るとは到底思えないからです。散りばめられた「謎」などより、よほどそちらのほうが目に付く事実だからです。

みなさん、なぜあの巨大なつまらなさから目を背けるんですか。

陳腐極まりないギミック、コッテコテな衣装、視聴者を置いてけぼりにしてただ場面のみが移り変わるようなストーリー、正体不明だが正体不明なだけで何のインパクトも与えない敵、最早失笑レベルの新エヴァ、矛盾だらけの世界観、理不尽極まるキャラクターたちの行動。

なぜあのつまらなさから目を背けるんですか。

誰でもいいから「読み解ける」じゃなくて「面白い」って言ってみてくださいよ。
エヴァQは面白いアニメだって、胸を張って言ってみてくださいよ!

アニメーションはパズルじゃねえんだよ。ふざけるな。