エヴァQは「謎」に満ちていました。ストーリーやドラマは欠片も存在しませんでしたが、とにかく謎にだけは不自由しない作品でした。本稿はエヴァQを2度鑑賞した僕が鑑賞中に気づいた謎と疑問点の一覧です。できる限り作中で登場した順に並べています。当然ながら大いにネタバレを含むのでご注意を。
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カテゴリ:エヴァQ批判
旧劇とエヴァQは「同じく」難解なのか
「旧劇もQと同じく意味不明だった」「Qは旧劇のリメイク的作品」「旧劇も意味不明だったし、これこそエヴァ」「Qを批判する奴は新劇から見始めたニワカ」などという、直視に耐えない、愚かさの塊のようなコメントが、残念ながら世の中に蔓延している。
どうも「旧劇は意味不明だった」というのはインターネットにおいて一定のコンセンサスを形成しているらしい。確かに旧劇はそれまでのアニメ作品と比べれば圧倒的に難解な物語だった。テーマも重く、要素は詰め込みすぎの感が強く、心情描写やメタメッセージに大幅な尺を割いており、ひとつひとつのシーンが重かった。
しかし、旧劇は決して「わけのわからない作品」ではない。難解だが、明確な話の筋があり、テーマがあり、メッセージがあり、そして観る人に感動を──少なくとも衝撃を──もたらすまっとうな作品だった。これは間違いない。そこで、本記事では旧劇とエヴァQの簡単なあらすじを作成し、それぞれの持つ「難解さ」について比較してみることとした。当然ながら旧劇、エヴァQ両作のネタバレを含むので未視聴の方は注意して頂きたい。
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