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製造時期の異なる3本のメカニカを入手したので、その比較記事です。
以前にも初期と後期と思われる「2本のメカニカを比較する」 という記事を書きましたが、今回はより詳しく追究していきます。
前回の徹底比較「3本のメカニカ 〜付属品編〜」に引き続き、今回は本体編です。
その前に初期、中期、後期の判別を一度おさらいしておくと、

初期(1968〜1971)
大日本文具時代、ロゴは大文字「PENTEL」(旧ロゴ)
グリップは彫りの深いバージョン、刻印はグリップに「←→ PENTEL Mechanica」、飾りリングに「MADE IN JAPAN」。
付属品は本革シースに正面に「PENTEL」のクリップ、「PENTEL」の2H芯、横長の黒い説明書(冊子タイプ)、そして専用クロス。
内箱の刻印も「PENTEL」で裏面には「THE STATIONERY CO.LTD.」

中期(1971〜?)
社名変更後の商品。ロゴは「pentel」(現在のもの) 
グリップは彫りの浅いもの深い物の混在。(深い物の方が古いと思われる)
刻印はグリップに「pentel Mechanica」飾りリングに「〄 表示許可 375127 MADE IN JAPAN JIS S 6013」。
付属品はビニール製のシースに側面に「pentel(現ロゴ)」のクリップ、「pentel」のH芯、縦長の説明書。
内箱のロゴは「pentel」裏面は「PENTEL CO.LTD.」

後期(?〜200?年)
JISマークが無い商品、ロゴは「pentel」
グリップは彫りの浅いタイプ、刻印はグリップに「pentel Mechanica 0.3(または0.5)」 、飾りリングには刻印無し。
付属品は 
付属品はビニール製のシースに側面に「pentel(現ロゴ)」のクリップ、「pentel」のH芯、縦長の説明書ですね。
内箱のロゴは「pentel」裏面は「PENTEL CO.LTD.」。

このような感じです。
基本的にはグリップ部分の質感、刻印によって判別してきました。
グリップ部分の質感の違いは文章ではなかなか説明が難しいのですが、明らかな違いがあります。
付属品の違いについては前回記事をご覧下さい。
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今回の本体編では、徹底的な比較を目指し、グリップ部を分解して比較しました。
思わぬ発見もあり、多少なりとも意義のある記事になるのではないかと密かな自負を持っています。
またしても長い記事になりますが、最後までお付き合いください。
また、分解については取扱説明書の分解方法に沿って分解していますが、デリケートなペンでもありますので自己責任で行って下さい。

今回は取扱説明書の部品名に沿って比較していきますので違和感があるかもしれませんが、ご了承ください。
カバーパイプ、スライドパイプ、ガイドパイプ、ドライブパイプ、先金、チャックリングの順に紹介します。
部品名については取扱説明書のスキャナ画像をご覧下さい。
http://blog.livedoor.jp/omas1972/archives/35332544.html
http://blog.livedoor.jp/omas1972/archives/35319083.html
↑こちらから見る事が出来ます。
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まずはグリップ部分。カバーパイプと呼ぶようです。
右から初期、中期、後期ですね。
それぞれ素材の質感、溝の彫り方などが異なっているのが分かると思います。
ただ、基本的な形状は全く同じです。
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次にスライドパイプ。
グリップを回すと出てくる芯先カバー部分の事です。
こちらも右から初期、中期、後期となります。
多少初期型の長さが短いのと、上部の出っ張り部分の形状が異なるでしょうか。
中期にはなにか黒っぽい汚れの様な物が付いていますが、これはグリースです。
お陰で手が真っ黒になりました(笑)
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そして僕が一番驚いたのが、ここ。
ガイドパイプと呼ばれる部分です。
メカニカのスライドパイプ機(芯先カバー)の機構部分ですね。
例によって右から初期型なのですが、初期型だけ部品が全く異なるのです。
基本的な作りは同じように見えますが、長さが違います。
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以前指摘したスライドパイプと先金部の隙間の差はこの部品の仕様変更によって生み出された物なのかもしれません。
ちなみに手前が初期、奥が後期型です。 
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また、少し角度を変えて。
同じ作りに見えて多少違う所もあるようです。
この螺旋状になった部分を先ほどのスライドパイプの出っ張りが滑って、上下するんですね。
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ドライブパイプについて。
ドライブパイプって何?という感じですが、説明書によればそう呼ぶらしいです。
やはりこの部分にも違いはありました。
とはいっても基本的に中期、後期は同じ作りで、初期型のみ作りが独特です。
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次はチャック部分について。
チャック部分にも意外な違いが存在していました。
あ、右から初期、中期、後期です。
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それでは個別に見ていきます。こちらは初期。
ノックした時の写真です。
ノックするとチャック部分にチャックリングが嵌った状態で出てきます。
つまり、チャックが閉じた状態で出てくるという事ですね。
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そして中期。
初期とは違い、チャックがチャックリングが本体に固定されており、ノックすると解放された状態で出てくるのが特徴です。
これはグラフ1000などと同じ仕様で、この辺りからこの設計になっていったのだなと想像出来ます。
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後期型。
やはり内部機構は中期とほぼ変わりませんね。
こちらもチャックリングが固定されており、チャックが解放されて出てくるタイプです。
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以前、口金に着目したコメントを頂いたのですが、今回分解した所、口金にはほぼ違いが見受けられませんでした。
右から初期、中期、後期です。

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さて、今回の比較記事もひとまずこれで終了です。
内部機構に関しては初期型がかなり違う特徴を持っている事が分かりました。
大日本文具からぺんてるへの社名変更はかなり大きな意味を持った出来事だったのでしょうかね。
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    コメント

     コメント一覧 (8)

      • 1. よびぞー
      • May 14, 2014 22:12
      • 5 星5つでは足りない位、内容の濃い記事でしたね。お疲れ様でした。口金説はてんで駄目でしたね、内部構造があんなに違うとは驚きでした。自分も初期のメカニカが欲しくなりましたよ。
      • 2. チョココロネ
      • May 15, 2014 18:16
      • ご無沙汰しております。
        FC2ブログ管理ページにアクセスしようとするとされる様になってしまったので(笑)
        全然更新できずにいます。

        メカニカの初期型のチャック部分のつくり(閉じた状態で出てくる)は僕の持っている、
        大文字PENTELロゴのPENTEL 11とPENTEL 5のそれと非常によく似た構造のように思いました。
      • 3. staedtler-rotring
      • May 15, 2014 23:17
      • 相変わらずの鋭い考察に関心させられます。
        確か私のは
        中期の0.3が2種と
        中期の0.5と
        後期の0.5です。
        メカニカはまだ結構残っているので見掛けますが、後期は自分の1本だけしか見たことがありません。
        メカニカは誰もが記事にしているので自分はいいかな…って思ってましたが、引き出しの奥から、もう一回掘り出して写真アップしたいと思いました。
      • 4. ggg13
      • May 16, 2014 00:04
      • よびぞーさん
        ありがとうございます。
        口金説は残念ながら否定されてしまいましたが、そのお陰で分解して比較する記事を書く事が出来ました。
        分解にはかなり気を使ったので疲れました(笑)
      • 5. ggg13
      • May 16, 2014 00:05
      • チョココロネさん
        はやく通常更新が出来るようになるといいですね。
        更新を待っています。
        チャックの仕様が変わっていたのは予想外でした。
        意外と大きな変更ですよね。
        設計自体が違うわけだから。
      • 6. ggg13
      • May 16, 2014 00:07
      • staedtler-rotringさん
        メカニカもよく見ていくと奥が深いですね。
        人気の高い商品だけに正しい評価がされるといいなと思いますが。
        0.5のメカニカにはとても興味があるので、楽しみにしています。
      • 7. マロン
      • May 17, 2014 20:50
      • メカニカはぺんてるの名作と呼ばれているシャーペンですがその使い心地はどうなのでしょうか?
        現行品で名作と呼ばれているグラフ1000やそれに準ずるスマッシュ、グラフギア1000などと比べるとどちらに軍配が上がるのでしょうかね。
        単純に価格の高いメカニカの方が書きやすいのか科学の進歩で現行品の方が書きやすいのか気になりますね。
      • 8. ggg13
      • May 17, 2014 22:48
      • マロンさん
        メカニカの使い心地についてですが、実用においてメカニカの持つ最大の魅力はその重心バランスにあると思います。
        グリップに機構が集中しているために低重心となっているのですね。
        特に初期のメカニカについては、芯先カバーとの隙間がほとんど無いので、このような機構を持つペンシルにはつきものの、ペン先のブレ問題が高い水準でクリアされています。
        もちろん使い心地というのは使用者の主観でありますが、このような点を鑑みればメカニカの良さがかなり分かるのではないでしょうか。

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