November 18, 2018

decadance

 ここ数日のことなど。
 石田くんとの対談が公開されました。
 https://www.buzzfeed.com/jp/yuikashima/osterreich-sui-ishida
 実際に喋っていた時間が二時間あったので、なかなかコンパクトな記事にするのは大変だろうなあと他人事ながらに思っておりましたが、上手くまとめられててさすがプロだなと思った次第。インタビュアーの嘉島さんがぼくと石田くんよりもアーティスティックな風体で、むしろこの人にインタビューしたほうが面白いのではと会議室でずっと思っておりました。
 楽園の君の特設サイトが公開されました。 
 http://www.sonymusic.co.jp/Music/Info/osterreich/rakuen_no_kimi/
 今回商魂たくましくグッズも作ろうと思っておりますのでどうぞ宜しくおねがいします。また、このサイトで文章をアップしていく運びになっております。自分からやりますと言いだしたくせに何を書こうか迷っておりますが、前述の対談に収まりきらなかったことと補足、楽園の君という曲について、ここ数ヶ月思うこと、エログロナンセンス、パズルをし続ける幻覚に囚われた男の話、なぞを考えております。
 三島に会いました。
 変わらんなーと思ったり変わってるなーと思ったり、一定しないぐにゃぐにゃしたものが食道から胃にかけて占拠し続けた数時間でございました。妙な後ろめたさに襲われましたが、自分が伝えたかったことは伝えられたと思います。ぼくは出会ったときから三島の才能に嫉妬し続けています。恋焦がれております。

 今回珍しく自分から文章を書く、と言い出したことについて。
 周りの方々が今回の企画に前向きに携わってくれているというのをひしひしと感じる中で、どこか申し訳無さに引っ張られている自分がいました。何故だろうと考えを巡らせていたのですが、おそらくたった一曲しか作っていないことが原因なのだろうなと。創作物そのものの価値と、創作者の作業量は関係ないと思っているのですが、あくまで自分と音楽との関わり方において、今の状況は贅沢をさせてもらっているなと感じております。対談でも触れたように実際は「楽園の君」の前に別のED用の曲(”幻肢”というタイトルでした)があって、実質二曲作ってはいるのですが、実際に世に出ているのは一曲だけです。ましてそれまで継続して音楽に携わっていたわけでもない自分が、たった一曲世に出しただけで、こんなにも周りに良くしてもらう道理というのが、どうも腑に落ちずにいるのです。続けていくことの尊さ、という話をしました。制作期間を終えて、自分がいまそれを出来ていないことも一因なのでしょう。
 本当は音楽を作るべきなのでしょうが、出し切ってしまっていまはあまり考えたくない(それっぽく言っていますが純度100%の怠惰です)ので、どうにかなにか出来ないかともがいた結果が文章を書くということでした。あとしばらく文章を書かないと脳が萎縮していくのを痛感させられて怖いのでリハビリも兼ねて。楽しみにしてくれる方は一握りもいないかと思いますが、どうか萎れた脳の廃棄物処理にご協力頂けたらと思います。宜しくおねがいします。
 推敲なし乱文失礼!
 


only_if_you_call_me at 18:17コメント(17) 

October 10, 2018

軽蔑

 告知したあと急に疲れがどっと来て、瞬で眠りにつく。いまに至る。
 世に出たという感覚が未だにふわっとしているので、まだ時間の流れに順応できてないことを実感させられております。ただ、世に出た瞬間もう自分のものではなくなるので、確かにそこに"あった"感じはどんどん薄れていくんだろうね。みんな好きなように好きな聴き方で聴いてね。昨夜を持ってみなさまのものになりました。
 今までさんざん音楽に対してうだうだと接してきて、伝えることに関して、そもそも「伝わるはずがない」という前提や思い込みがあったのだけど、色々な出来事を通した心境の変化か「そもそも最初から放棄するのは違うんじゃないか」というところにいまおります。今更気付くとかいつまでクソガキなのだろうと呆れ果てる次第。というのも周りの人、演者のみんな、エンジニア、ソニーの人たちや石田くん、それぞれ伝わるように最大限の努力をしてくれていて(今なお継続してね)、そこに当事者の自分が背中を向けることは、不義理そのものではないかなと。派手じゃなくていいし、下手でも良いから、自分のことやそもそも音楽を良く知らない人でも聴けるようにしたいな、と思いながら作っておりました。それ故、今まで適当だった告知任務なぞをいそいそと遂行しております。今回だけの気まぐれかもしれないけどね。
 相も変わらず制作中は才能の無さや視野の狭さに辟易としていたけど、一生付き合っていくんだろうね。それでも今回音楽を作って、たぶんこれからも規模の大小に問わず作っていくのだろうから、もうこれは不治の病じゃろうて。
 とりあえず自宅に油田をお持ちの方は100万枚ほどCDを買うか配信から1000万回DLしてくだされば次の活動にも繋がるかと思います。油田をお持ちでない方は買わずとも各々好きなかたちでゆったり聴いていただければ幸いです。同時にアニメ東京喰種:reも宜しくお願いいたします。

only_if_you_call_me at 18:41コメント(19) 

いつでも笑みを

 本日より東京喰種:re二期の放送が始まりました。先日書いたとおり、「楽園の君」というED曲を作らせいただきました。OPはTKさんの曲で、ツイッターでも書いたのですがなかなか不思議な気分です。配信、PV、CDのリリース等の情報はまとめて最後に記載しますのでそちらから確認していただければ。

 ボーカルはみずき君、ドラムスは大吾さん、ベースはたいち、コーラスは鎌野さんにお願いして、ギターは本当に下手で嫌になるのですが弾かせていただきました。正直言って、この曲に関してはみんなで作ったという認識がすごく強いので、作詞作曲共に自分というより、Osterreichというバンドとして聴いて頂けたらなと。自分のものではなく、参加したみんなのものだと思います。

・みずき君
 本当に歌が上手くてびっくりしました。いやもともと上手いと思ってたけど更にね。第一線でやってる人間の凄さや、もともとの人柄の良さが伝わってきて、歌を聴いててこんなに嬉しい気持ちになることってあるのかなと、そんなことを作業中考えておりました。ハードなスケジュールのなか本当にありがとう。みずき君の歌でこの曲は完成したと思います。シネマのライブでいつかこの曲やってほしいな。関係ないけど、去り際に首筋にキスをされてすごく焦りました。またどこかで。
・大吾さん
 兼ねてからファンだったpeople in the boxから参加していただいて、まずすごく刺激を受けたのが、曲作りに対してストレートに接するところで、良いものを作るためにどんどん意見を言うし、ドラムのアレンジも沢山考えて頂いて…。「俺はこの曲、こういう感じだと思う」って、短い期間の中で何回か言ってもらえて、一つの曲に対してここまで考えてやってくれるんだなと、胸が熱くなることが多々ありました。自分なんかと真剣に話し合ってくれたのが、なんだか嬉しかったな。さっき言ったバンドとしてという部分は大吾さんによるものが大きいんじゃないかなと思います。自分だけでドラムを考えてたら一生出てこないフレーズばっかりだからね。頼んで良かったな。
 たいち
 地元の友人で、ずっと音楽の話をしながらいつか一緒にやりたいと話していて、この度参加していただきました。音楽的な好みとか、見えているものがすごく近いと思うし、何より勝手知ったる仲なので精神的に難しい時期を乗り切れたのは彼のおかげだと思います。あと、彼は俺が考えたベースを全部破棄してオリジナルなベースを持ってくるんだけど笑 それが出来るって相当聴き込まないといけないし、練習もしなきゃいけないし、愛情を持ってやってくれてるんだなあと最近思いました。いつもぶーぶー言ってごめんねたいち。頼んで良かったよ。嫁によろしく。
 鎌野さん
 以前からずっと自分の曲の歌を頼んでいて、今回はコーラスで参加していただきました。鎌野さんがいるだけでホッとするというか、自分がちょっと視野が狭くなったときに彼女がいて助けられている瞬間がたくさんあったと思います。音楽面でもとにかく真摯に打ち込んでくれて、短いフレーズでもミスなくしっかりやってくれました。練習してくれてるんだなあと分かる、一番信用できるボーカリストだなと思います。もっと大きなステージで、沢山の人の前で、ど真ん中で歌ってほしいと常に思っています。いつか紅白出てくださいね。

 気が遠くなるほど長い時間が経ったようにも思うし、今この瞬間だけ切り取ればあっという間のようにも思います。自分にはもう音楽を作る力がないような、ぞっとするような時間を過ごしてきて、なんとかこの期間やり切って曲を作れたのはひとえに周りの人の力によるものだと、掛け値なしにそう思います。石田くん、川面さん、ソニーの方々、アニメ制作の方々、PVを担当していただいたレイチェルさん、MAZRI.Incのみなさん、ありがとうございました。
 本当こういうこと言うと後で自分の首締めるってわかりきってるんだけど、良い曲が出来たなと、そう思います。沢山の人に聴いてもらえたら嬉しく思います。PVと配信共に本日より開始しております。宜しくおねがいします。
 また活力が湧いたら個人的なことも書けたらなと。

Vocal: 飯田瑞規 (cinema staff)

Guitar: 高橋國光

Bass: 岩久保佳秀

Drums: 山口大吾 (People In The Box)

Chorus: 鎌野 愛 (ex. ハイスイノナサ)

Recording & Mix Engineer: 川面晴友

Mastering Engineer: 山崎 翼 (Bernie Grundman Mastering Tokyo)


osterreich – 楽園の君 (Official Video) / “東京喰種トーキョーグール:re” 最終章ED

https://youtu.be/Z2Qd4KJv7Ew

Cast: 志田彩良

Director: ミラー・レイチェル・智恵

Camera: 近藤ナオユキ

Stylist: 服部昌孝

Hair & Make-up: くどうあき

Transport: 生田潤一郎

Producer: 沖 崇信

Production: MAZRI Inc.

osterreich シングル「楽園の君」

期間生産限定盤[CD+DVD] AICL-3614〜5 \2,000(tax out)

※トールサイズデジパック仕様/石田スイ描き下ろしイラストジャケット

※DVD: Music Videoほか

配信URLまとめ https://smar.lnk.to/Udl5_

 全然関係ないのですが10年近くここ使ってて初めて予約投稿機能を使いました。世の中本当は知らない便利なことが沢山あるんでしょうね。

only_if_you_call_me at 00:00コメント(5) 

September 06, 2018

楽雨

 この度の震災にて被災された方々に心からお見舞い申しあげると共に一日でも早い復興をお祈りいたします。それに伴って、本来ツイッターとかであれこれした方が伝わりやすいのですが、震災の情報に比べて重要性が低いと判断したので廃墟のようなこの場所で以下。少しだけ落ち着いてきたらツイッターやら使うかと思います。
 縁あってまた東京喰種のアニメで曲が流れます。「楽園の君」という曲です。これを書いている時点で曲の制作作業はすべて終えていますが、実際に皆さんの手(耳?)に届くのは本放送のあとになるかと思います。石田くんもそうだけど、いい制作環境を整えて頂いたソニーや集英社の皆さん本当にありがとうございました。
 今回のクールで漫画同様アニメも完結まで行くらしく、作品の終わりに寄り添うことが出来て非常に光栄です。
 楽曲的なことを言うと今回はギターを弾きました。どうやって作るか、という点においては最初のところに立ち戻ったような気がしております。
 制作終えたとはいえ、やるべき事がいくつか残っているのと、いまは限られた情報のみしか発信されていないので、少し落ち着いて自分に活力が残っていたらまた何か書いてお伝えできればと思っております。

only_if_you_call_me at 21:17コメント(12) 

August 01, 2018

nowhere

 あくまでただひとつだけのことをやりながら生きている。暑くてまいってしまうな。わたあめのなかにいるようだ。たいへんな甘さを胸いっぱいにうけて、俺の体は棺を抱き下へ下へ……引っ張られるように食欲は窄んでいき、会う人会う人に痩せただの老けただの言われ、そこで初めて自分が動物だということに気付く。そのとき、一人称の生活を、ただ当たり前のようにこなす自分を、三人称で見た。
 一人称の生活に、とくに倒すべき敵はいなかった。指をさすだけで霧散するそれは、敵ではなく、毒でもなく、ひかりでもなかった。俺にはもう色をつけるための絵の具も、魔法を使うためのMPもなく、ともすれば手足すら萎えきっていて、生い茂る雑草を踏みつけながら進む楕円のそれ、いのちの匂いのすらないなにかだった。
 そして俺はまた、音楽を作っている。どうしようもないほど居心地が悪く、目が潰れそうなほどの光沢を放つその場所に、俺は這って、這って、這って、情けなくも頭を垂れて、戻ってきた。荷物を持たずに、MPを持たずに、俺は音楽を作り始めた。捧げられるものは何もなかった。
 この体を見るとみや嫌な顔をした。値札を貼る暇すら与えられなかった。もぞもぞとうす気味の悪い俺を、俺は認識できずに、情けを乞うための材料をずっと探していた。
 ふと、こめかみのあたりを爪で傷つけたりした。不思議と血は出なかった。
 ふと、機械になろうと思いたち、椅子に体を縛り付けた。三日ほどそのままでいたが、あっけなく縄が切れてそれは終わった。
 俺は結局意味のある何かになれなかった。決して逃さないと、誰かが言っているように思えた。
 絵の具も魔法も手足もない俺に唯一与えられた、小さな窓。そこから見える、なんの変哲もない道路。これっぽっちも意味のない風景をかき分けて、かき分けて、過去を覗いている。そういえば、あのとき君は楽園にいたね。すれ違う地獄を見ていたね。沈んでいく船を見送ったね。
 あくまでただひとつだけのことをやりながら生きている。暑くてまいってしまうな。わたあめのなかにいるようだ。たいへんな甘さを胸いっぱいにうけて、俺の体は棺を抱き下へ下へ……

only_if_you_call_me at 22:17コメント(19) 

October 01, 2017

ぷるら

 生きていくなか 知らぬ間に殺したり殺されたりしてるんだろうな 殺した方も殺された方も 俺も 当然のようにそれに気付いていない 食べても吐いても 認めても認められなくても 止まっても 走っても その間 あらゆる方法で死んでいくんだろうな 残滓を濾して 偶然たどり着いたような素振りで もうぼくは疲れてしまったよ ウロコをむしられて いや たぶん自らむしり取ったのだと思う そいつは思わず目を背けたくなる様相だったから 骨を煮詰めたような色 嵐に抱かれたような散らかり方 何処かに捨ててしまった 場所はわからない そしてその場所に意味もない 先に土に還ってしまったのだろうな 酸素が多すぎた 音が反響しすぎた 重なり合ったそれが 殺される自分をいまかいまかと ここは過去の隅 未来の斜向い 中心の裏 表の支点 融解した目を身にまとって 上手に 息をしている すーはー

only_if_you_call_me at 16:29コメント(18) 

July 17, 2017

to kaho

to_kaho

 きみの偽物を見た。
 六月だった。
 デパートの屋上にある小さなメリーゴーラウンド、その隣のベンチで、おおきなクレープを食べていた。雲は妙に粘ついていて、まるで脂肪の膜のようだった。飛んでいた飛行機が絡め取られて、もがきながら落ちていくような気がした。
 十月にも見た。
 公園の砂場で、蟻の巣をじっと見ていた。ピクニックに向かう幼稚園児たちが、その横を通り過ぎていく。並べられたドミノのように整然と歩きながら、歌を歌っていた。あるこうあるこうわたしはげんき。目を離している間に、偽物はいなくなっていた。例えば楽園があったなら、そこに蟻の巣はあるのだろうか。そこに子供たちはいるのだろうか。
 三月の最初の土曜日のことだった。
 おおきなおなかで、真っ黒な服を着て、花屋の前にいた。木蓮の花を手に取り、少しだけ匂いを嗅ぐと、すぐに人混みの中へと消えていった。
 花屋の前にはもう、なんのしるしも残っていなかった。木蓮の香りだけをかすかに感じた。ぼくは倒れていくドミノのことを思った。
 季節は連なって崩れていく。春も夏も秋も冬も、その次の春も、同化して首筋を撫でていく。ぼくは生きているが、それは塗り絵とたいして変わらない。
 あれからもう、偽物の姿は見ていない。


 (絵・石田スイ 文・わたし 夏帆さんに捧ぐ)

only_if_you_call_me at 01:27コメント(3) 

July 14, 2017

 シオン

 日々というのは、随分ゆるゆるしたものに見えるのだが、ふと触ってみれば瓦のように硬く、それでいて正拳の一つでも入れようものならきれいに割れてしまいそうだなあ、ということを考えていたりいなかったりした。やっぱり考えていなかったかもしれない。
 ずーーーっと前から何度も同じことを言っているが、情報だったり状況だったり、そういったものは毎時毎分更新されていく。当然亡霊のような意思で過ごせば取り残されていくわけで、最近はある種極まったのか自分に関わることですら傍観者の気分で、眼前には何もないという状態が続いている。たぶんたくさんの事柄がいま自分に降り掛かっているのだろうし、それを享受したり、ときには痛みを感じているのかもしれないが、その幸福や不安が、神経に伝達される前にどこかで制限を掛けられているのではないかと思う。人間であることを、必死に否定している自分がそこにはいるのかもしれない。その行動が既に馬鹿馬鹿しく人間臭いのだけれど。
 ギターを弾いたりした。最後に触ったのが「わずらう」という曲を作ったときでそれがもう一年以上前なので、ピックを持つ手は震えたし、弦を抑える指は早々に蝕まれた。ふんわりしていた指の皮が全力で宿主であるぼくに何かを訴えかけてきていた。その瞬間ぼくはぼくで、やっぱりギターを持つとダメだなという謎の罪悪に襲われていたので、しばらくの間訴えは差し止められていたのだ、が、時間差で来た。いま痛いです。
 あと最近外国の方からちょこちょこ連絡をもらうことが増えた。だいたいきっかけは東京喰種で、ヘイボーイ!おまえのサウンドマジにイカしてるな!サタデーナイトのワイフよりスウィートだぜガハハ!な内容なのだが、なかには「二年前に東京喰種のopの無能という曲を聴いてとても衝撃を受けました。その頃とても困難な時期だったのだけれど、曲に救われた部分がたくさんあります。曲が切っ掛けで大学で哲学を専攻し始めたり、沢山のことを考えるようになりました」なんて至極真面目なものがあったりして、嬉しいなと思うと同時に、これはとても表現するのが難しいのだけれど……自分が作ったものへの価値観が大きく揺らいだ。同じ文面のなかで彼(彼女?)は「曲の意味をずっと考えている、あなたの意見が聞きたい」というニュアンスのことを言っていた。ぼくは大体、誰にどんなにしつこく聴かれようと作ったものの意味や理由を説明することはないのだけど、もしかして、それをするという責任が存在するのではないだろうか? 誰かに影響を与えるものを作っている意識の有無に関わらず、仮にそうなった場合に取るべき態度というのを、ぼくは全く考えずに来た。生まれてからいまに至るまで、それはぼくのスカスカな責任タスクのなかに存在し得なかったのだ。
 たぶんこれに関してどんなに考えたところで「じゃあ納得のいく正解を提示します」という結論にはならないけれど、いままで全く無視していた領域の問題を猛スピードでぶつけられて、二十八歳男性はうんうんと暗い部屋のなかで唸り続けたのだった。指の痛みを抱えて。


only_if_you_call_me at 22:15コメント(6) 

華々しき瞬間

 わたしは久坂葉子さんという作家がとてもとても好きです。ああ、過去を覗いてしまった!

ドミノのお告げ

塗り絵からの粒子が
帽子のなかを侵す
それは正解だと
マルをつけきみに返す

誰を笑った喜劇だろう
軽蔑を回す水車と
からまりあった記録が、さなぎに見えていた

トマト畑のさきで
たどり着く 図鑑 かえるのページ
怖いものはあるかい
同化しているよ
色は匂えど

飛行機落ちた、君の肩に
入れ違いで息をした
倒れたドミノだと知れていた

塗り絵からの胞子が
枕のよこに根付く
何を満たしていた
蛇口が詰まるほどのそれ

ああ いま 過去を覗いてしまった!

三月終わらないよ
カレンダーなぞったのに

怖い人になった
どうかしているよ!
鉄路のほとりへ

飛行機食べた、君の口と
踏切越し目が合った
救えない間違いに繋がれて

飛行機落ちた、君の肩に
入れ違いで息をした
倒れたドミノだと知れていた

only_if_you_call_me at 15:19コメント(5) 

May 14, 2017

カンテイジョン

 外科室

歌詞無し

 信仰

抱きしめた腕がそっと花瓶に膿を流す
「想い合う」という絵をいつか見た気がする

熟れた果実が踏まれ、潰れていくときの音がした

途切れていた蜘蛛の糸にすがりついて誰を殺してしまった?
間違えたまま生まれてきたね
螺旋のなか、知らぬ花を抱えていたよ

どれがほしいのか教えて
どれを選んだのか教えて

ふれた加害者
キッチンから漏れる音を覚えてた

繋がれていたカラスの群れに
捧ぐものをきみは持っていなかった
気づかないまま生まれてきたね
花屋のそと、知らぬ色と

途切れていた蜘蛛の糸にすがりついて誰を殺してしまった?
間違えたまま生まれてきたね
螺旋の破瓜
きみのほとり
与えたもうと

 

only_if_you_call_me at 22:27コメント(7) 
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