【温泉ソムリエのマーケティング7】
〜ブランディング〜

■「内容」・・・品質が大切

認定制度にはブランドを確立する「ブランディング」が大切です。

このシリーズでお伝えしてきたように、テキストを充実させるというのもその一つです。

つまり「内容」(商品力)ですね。

そして、このシリーズでお伝えした「ネーミング」も大切です。

■グッズ

あとは「グッズ」も大切です。

温泉ソムリエのロゴやそれをあしらった認定証は、かの故平山郁夫画伯の姪っ子の小倉康子さんにデザインしていただきました。

数ある認定証の中でもかっこいいなあと自負しています。

資格マニアのタレントさんがテレビで数ある認定証を紹介する場合も、目立つ認定証は一番上に置かれます。

実はテレビ朝日系の土曜ワイド劇場の「100の資格を持つ女」シリーズでも温泉ソムリエ認定証が大写しになったんですよ。

グッズと言えば、温泉の必需品のタオルを認定者限定で進呈するのもブランディングの一つです。

温泉地活性化のモデルの一つだと思っているのが、別府温泉郷の別府八湯温泉道名人会の「スパポート」です。

簡単に言えば湯めぐりのスタンプラリーなのですが、普通はスタンプラリーだけで成功することはまずありません。

それが、認定制度となると途端にブランド化されるのです。

88湯の湯めぐりを達成すると「名人」に認定されます。

この名人になった時に手に入れられるタオルがブランディングになっているのです。

「名人」を達成した人しか手に入れられないので自慢したくなりますし、それを見た人が「名人」に挑戦したくなります。

■一旦地域色をなくす

温泉ソムリエに話を戻しますが、一時ご当地色をなくしたこともポイントです。

赤倉温泉で始まった認定制度なので、当初の認定証に記載されている認定機関が赤倉温泉観光協会など地元の団体名になっていました。

東京など赤倉温泉以外の地域でも認定セミナーをやるようになると、この地域色がご当地検定のようなイメージになってマイナスになりかねませんでした。

そこで、認定機関を「温泉ソムリエ協会」として、全国ブランドっぽいイメージにしたのです。

ただ、ブランドイメージが定着してくると、むしろ「聖地」があった方がブランド力が強くなるのではないかと考えました。

その「定着」を温泉ソムリエ認定者数の「臨界点」と考え、自分なりに「認定者1万人達成」を聖地を作ってよい「臨界点」としました。

幸い温泉ソムリエが始まった赤倉温泉の開湯200周年の年に1万人を達成したのです。

そこで、「温泉ソムリエ1万人達成&赤倉温泉開湯200周年記念聖地巡礼大オフ会」を赤倉温泉で開催しました。

以来、赤倉温泉、妙高高原温泉郷を「温泉ソムリエ発祥の地」と位置付けています。

■ネックになっていたことを検定でカバー

ブランディングといえば、温泉ソムリエ認定セミナーに試験がないこと、認定証にシリアルナンバーが入っていないこと、気軽に持ち歩けるカードのような認定証がないことはネックでした。

4時間の講座で認定するなら試験をする時間を講座に割きたいという意図がありましたし、認定証は即日お渡ししたいという気持ちがありましたから、ドタキャンがあると通しナンバーとしてのシリアルナンバーの意味がなくなるという事情がありました。

そこで、温泉ソムリエ認定者を対象とした「温泉ソムリエ検定」を実施するようになりました。

ネットで実施したので、いつでもどこでも空き時間に挑戦できます。

超難問を含めた50問を満点になるまでやらないと合格にならないというハードルの高さです。

合格者にはシリアルナンバー入りの合格認定カードと通常のタオルより格上のプレミアムタオルを進呈しています。

これでネックとなっていた部分が一気に解消されました。

■伝え方

さて、肝心の講座の「内容」の話に戻ります。

やはりテキストの充実とともに講座そのものの充実がなくては、グッズだけ充実させても良いブランドにはなりません。

温泉ソムリエ認定セミナーでは、当り前に思えるようなことも価値を高めて記憶に残りやすい話としてお伝えしています。

例えば、「温泉ソムリエの入浴五か条」では、「水分補給」と「かけ湯」の大切さを説いています。

こんなのは当り前のことなので、お金を払ってまで聞くほどのことではないと思われるでしょう。

セミナーでは、この2つの真意をお伝えするために、質問形式で受講してい皆様に投げかけます。

「喉が渇いた入浴後に水分補給をしている方は手を上げてください。」と投げかけるとほとんどの方の手が上がります。

次に、「入浴前に意識して水分補給することを習慣にしている方は手を上げてください。」と投げかけると手を上げる方が激減します。

「入浴前後」の水分補給が大切なのですが、意外と入浴前の水分補給ができている方が少ないのです。

それを目で確認できるように、入浴後の質問には「喉が渇いた・・・」という言葉を入れて、手が上がりやすくします。

一方、入浴前の質問は「意識して」「習慣」という言葉を入れてさりげなくハードルを上げるので手が上りにくくなります。

これにより、当り前に見えて意外としっかりやっていない水分補給について目で確認できるので、記憶に残りやすくなりまし、「良いことを聞いた」となるわけです。

かけ湯についてもここで書くと長くなるので省略しますが、「水分補給」と「かけ湯」の大切さを「温泉宿で出されるお茶の意義」として、実用的な内容に昇華させてお伝えしています。

実は僕が講師を務める際、話のテクニックなどまったく考えていなかったのですが、温泉ソムリエインストラクター認定の「講演テスト」を実施した際に、自分なりの伝え方にはテクニックが含まれているのだと気づきました。

■ブランドとは知られていること

・・・とここまで色々書きましたが、「内容」「グッズ」も大切ですが、ブランドとは「知られていること」が一番大切です。

ブランドとは商品そのものにあるのでなく、人の頭の中にあるのです。

どんなに素晴らしい商品もまったく知られていなければ、存在しないのと同じです。

結局、認定者数を増やすのが最高のブランディングでしょう。

そのためにも、「内容」と「グッズ」が大切になってきます。

長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。

※写真は、温泉ソムリエの入浴5か条が書かれたタオルです。

20180823温泉ソムリエタオル