May 30, 2016

起業する前に準備しておくこと

起業すると守ってくれるものは何も無くなるので相当覚悟して臨む必要がある。

従業員は労働基準法で法律上守られているので、かわいい子羊のままでも(日本人の95%がそうだけど。。)死ぬまで生きていくことができるが、起業するということは動物園を出て狼の群れの中に裸で飛び出していくということ。どうにかなるだろうと甘く考えるのは間違っている。とはいえ、原始時代に村を飛び出す若者と違って現代の日本では死ぬことはないし、自己破産等をすれば一応すべてをチャラにすることは可能だ。(クレジットカードは作れなくなるし、家も借りられるところは限られてくるが。)なのでとりあえず飛び出すのももちろん否定しない。ただ、一度ビジネスを始めてしまうとステイクホルダーを巻き込んでいくことになるので失敗した時には自分もかなり傷を負うことになる。特に精神的な。覚悟決めていこう。


準備その① アイデア/プロトタイプ作成

まず起業アイデアがあるのは大前提。アイデアもなしにとりあえず起業するとか意味不明。
それもできるだけ具体的なステップを頭に描けるレベルでないと厳しい。
ここが無いと何を話していいのかよくわからないので、そもそもベンチャー業界の人と話をすることができない。

それから製品のプロトタイプの作成を開始しよう。そもそも作れるのかどうかの判断から、ある程度出来上がった段階で顧客となる人の意見を聞くことも早い段階でやっておく必要がある。手を動かしていかないとそもそもどういう技術を持った人が必要かもわからなかったりするし、プロトタイプを見せながら人に意見を聞いていくとニーズがなかったり、予想外のところが刺さったりしてビジネスモデルが修正されていったりする。これは試行錯誤だ。


準備その② 人脈

a. 投資家

その起業アイデア/プロトタイプを元にして起業する前に作っておかなければならないのが人脈だ。とにかく大切なのは人脈、人脈、人脈だ。ベンチャー業界はとても小さな村である。その中で派閥が幾つかあると考えよう。そのどの派閥に自分は所属していくのか、それを見極める必要がある。

派閥を作り出しているのは誰なのか。それは投資家だ。投資家同士で仲の良いクラスターに分かれており、そこでファイナンスが(seed, seriesA, seriesB...と)繋がれていくことが一般的だ。投資家毎に好みの事業分野がありそれで分かれている側面もあるし、キャピタリスト個人の相性でつながっている部分もある。そのどこが自分と相性がいいか探っていく必要がある。


起業家はどんどん入れ替わっていく(上場すればベンチャー村を卒業することになり、失敗すればただの一般人に戻る)のだが、投資家はそこまで入れ替わらない。彼らを軸にベンチャー村は構成されている。


起業する前に投資家にアポを取るなり、いろいろなイベントに参加するなりして自分の起業アイデアを話してみてお金がつきそうなアイデアかどうかプロの目から意見をもらうことは必須。もちろん投資家ごとに意見は異なるため、情報収集して自分のアイデアを評価してくれそうな人に話に行こう。起業前の段階としては、資本金がとても少ないのであればエンジェル投資家とインキュベーターに。ある程度のところまで自己資金でいけそうなのであればシード段階から出す投資家、もしくはシリーズA以降に出す投資家にコンタクトしてみよう。段階の判断としてはこのスクラムベンチャーズの記事 < シリーズAとは、どんな段階なのか? 2015年版のシリーズAを定義する> の2014年の列に描かれている要素が現在の日本のベンチャー業界では正しいと思う。

そして、話をした投資家とはfacebookで友達になっておこう。ベンチャー業界のコミュニケーションインフラはfacebookであり、基本的にやりとりはfacebook messengerを通じて行われる。ベンチャー業界のルールとしては一度でもあったら友達だ。躊躇せず友達申請するように。そういうところで恥ずかしがったりする人間がたまにいるがそういう人は起業なんてしてはいけない。お前はもう死んでいる。

まだ前職を辞めていない場合、投資家によってはサラリーマンという保険をかけながら起業のチャンスをうかがっているやつは許せないという人もいるかもしれないが、そういう人は相性が悪かったと思い付き合うことを諦めていいのではないかと思う。もちろん前のめりの人の方が応援してもらえる可能性は高いと思うので一長一短なのですが、初めての起業なのであれば慎重に行った方が良い。


b. 起業家
同じ目線で話せる起業家の人脈も重要だ。投資家は利益相反することもあるのですべてを相談することはできない。そういう時に頼りになるのが起業家である。これも数が多ければ多いほどいいし、親身になって相談に乗ってくれる兄貴、姐さんがいると心強い。

しかも投資家の多くはなかなか直アポではあってくれなかったりする。ベンチャーキャピタルのビジネス的にファンドサイズは小さいことが多く、人員の余裕がないからだ。そのため、彼らが信頼を置いている人物からの紹介が必要なことが多い。

その信頼を置いている数少ないルートがすでに資金調達を終えているイケてる起業家だ。彼らの紹介であればだいたいの投資家は一度会ってくれる。もちろん起業アイデア等がいけてないと起業家は紹介してくれないと思うが。これもとにかく数をこなすことが重要。ベンチャー関連のイベントはフル出席で臨むべし。イベントはfacebookもしくはpeatix経由で集客が行われる。とにかくそういう情報が自分のタイムラインに乗るように少しずつベンチャー業界の知り合いを増やすところからだ。



c. 起業仲間
一人で起業してもできる事はたかがしれている。そのためいけてるチームを組む必要がある。そのチーム構成も↑の投資家や起業家に魅力的だと思ってもらうために重要だ。もしIT系のサービスなのであればエンジニア、デザイナー、ビジネスサイドのチーム構成であることが望ましい。それを現在の自分の人脈で組み上げることが難しいのであればそのメンバーを探し出す必要がある。

startup weekendや各種ハッカソンにガツガツ参加して一緒にやってくれる人を探そう。起業したい人が集まっていそうなベンチャー企業に数年修行に行くのも一つの手だ。a,b,cすべてが手に入る可能性もある。

ここまでは必須だと思う。

あとは
d. 弁護士
日本のベンチャー業界はほぼAZX弁護士事務所の独占市場だ。対抗はGVA弁護士事務所。他はTMIクレア。大手どころでは森濵田増島さんが有名。

e.税理士
少なくとも決算は税理士に頼んでおいた方がいいと思う。特にequity debtを問わず資金調達を行う場合は銀行もしくは投資家から税理士(上場が見えてきた場合は会計士)の監査を受けるように求められるはず。

f.人材エージェント
採用はとっても大変だ。理想は自分の魅力だけで人を引きつけられることだけどほぼ無理だろう。
こちらについては自分が転職する立場で主要エージェントを回ったりするとコネもできて知見も深まると思う。

あたりでいけてる人を見つけておくことも重要だと思う。

そして当然だが、
g.起業しようとしている業界で関わる人々(お客さん等)

これについては言う必要がないとは思ったものの一応。
もちろんそもそも知見があるからその業界でビジネスを始めようとしているのだと思うが。


準備③ お金

きっちりお金を貯めておこう。理想を言えば1,000万円くらいは最低欲しい。
会社の資本金に加え、初期は創業メンバーの給料など出していられないため、日々の生活費となる。あっという間に3桁、4桁万円は消え去ると覚悟しておこう。

学生では無理だ、という反応もありそうだが、基本的に学生がいきなり起業して成功することは無理だと思う。若さが生きる相当いけてる若者向けサービスを作り上げることができ、親身に騙さず搾取せずサポートしてくれる大人たちに恵まれた場合以外は厳しすぎる。それでも起業したい場合は誰かから出資してもらう必要がある。それについてはそのうち書こうかと思う。


準備④ 家族の説得等

人によってはここが一番大変かもしれない。起業の初期は本当に本当にしんどいので身近にいる人が反対している状況でそれを振り切って走っていくことは想像を絶するほどきつい(と思うw 多分)。応援してくれる人がいれば逆にとても心強く感じるだろう(多分w わからんw)。時間的にも仕事にどっぷりにならざるをえないのでほとんどの一般的な日本人には理解不能な生活になる可能性が高い。

(総合商社、外銀、戦略コンサル、テレビ局等あまり変わらない業種も多いとは思うがこれらの場合収入が高いから家族等から許されている部分もあるので激務薄給、激務無給w になった場合どうかはシミュレーションしておく必要がある。)

また、日本はやはり起業する人を応援する文化からは少し遠い。特に苦しい時であればあるほど人は離れていく(と思うw 多分)。自分が起業した時に、またその後不幸にも失敗してしまった時に、それまで仲良くしてくれていた人が離れていったりすることもたくさんあるだろう。その覚悟ができているか自分に問いかけておく。または、(何らかの方法で)切り捨てられることに慣れておく。そして、自分も一度に全ては手に入らないと割り切り、切り捨てることに慣れておく。とにかく生存することが最も大切。それ以外は些細なこと。



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oodoo at 05:21│Comments(0)TrackBack(0)│x│起業 

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