おおきなき交流広場~言の葉(ことのは)~

「どんなに重い障がいがあっても伝えたい気持ちがある」ー障がいのある人の想いを形にする試みを続けています。就学前のお子さんから特別支援学校卒業後の生涯学習にいたるまで、障がいのある人の生き生きとした姿をお伝えしていきます。

ーついにともきさんにDropToneを試してもらう日がやってきたー
                 訪問大学おおきなき 講師  渡邉 貴子

リズム感のよさを生かしたい
 ドロップレット・プロジェクトから、DropToneのアプリ概要が発表されたとき、
「これは、まさにともきさんのためのアプリだ!」と感じ、早く使ってみたいと心待ちにしていました。
 
 これまでも、改造したCASIOの光ナビキーボードに外部スイッチをつなぎ、メロディの演奏に取り組んできましたが、演歌にとても詳しいともきさんの、やりたい曲がラインナップにないこともあり、選べる曲に限りがありました。
 
 また、YAMAHA SHS-500Rでの演奏は、合奏するのが難しかったり、自分のペースでメロディを奏でることができなかったりと、一長一短がありました。
 特に、ともきさんはリズム感がとても優れていて、その持ち味を活かしきれないことが、本当にもったいなく感じていました。

もっと自然に、もっと楽しく 
 もっとともきさんの持っている力を、もっと自然に、もっと楽しく発揮できる方法はないだろうか…と、日ごろから思っていました。
 
 そんな中で飛び込んできた朗報が、DropToneのアプリのリリースでした!
発売日を心待ちにし、さっそくダウンロード。そして、翌週の授業でともきさんと一緒に演奏に取り組みました。
 
 初めてのチャレンジとは思えないほど素晴らしい演奏を披露してくれました!
 その様子を、ぜひ動画でご覧ください。
 
▼演奏の動画はこちら

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  この素敵なアプリを開発してくださった青木先生、鈴木さん、そしてドロップレット・プロジェクトのみなさま、本当にありがとうございます!
 DropToneは、障害のある方が音楽をもっと身近に楽しめる、素晴らしいアプリです。

 今回のメロディ演奏以外にも、DropToneを使ってともきさんと一緒にやってみたいことが、次々と頭に浮かんできてワクワクしています。
 そして、授業が終わった後、ともきさんから次に取り組みたい曲のリクエストを早速もらいました。
 これからの取り組みも、またご紹介していきたいと思います。お楽しみに!(渡邉)
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2025年度NPO法人訪問大学おおきなき総会、
6月8日(日)にハイブリッド開催
3藤田くん (002)
何とか開会に間に合う!
 NPO法人になってから数えると6回目の総会を昨日、東京都障害者福祉会館で行いました。
 ハイブリッド開催には慣れてきているはずなのですが、本番直前までハウリングを抑えることができず、四苦八苦していました。でも、開始1分前に、何とか止めることができました。
 実は、この「何とか」が私の人生ではとても多いのです。
 今回もたくさんの方の協力で「何とか」総会を無事終えることができました。

学生さんは正会員
 訪問大学おおきなきの特色だと思うのですが、学生さんも正会員なので、総会に参加することができます。(写真上)コロナ禍で進んだオンラインによって、会場のみの総会だったら、参加できなかった学生さんがご自宅からオンラインなら参加できるようになりました。

 1年に1回、唯一、学生さん同士が交流できる場が総会の前に行う交流会なので、私は、この時間をいつも学生さんが入室してくれるのをわくわくしながら楽しみにしています。
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 今年は会場の方に私が小学生の時からかかわり続けているS君(もうすぐ20歳、写真上)も参加してくれて、うれしかったです。ここのところ入院が続いていたのですが、腕をぶんぶんさせ大きな声も出るようになり小学校時代の元気を取り戻していて、ほっとしました。


経済的基盤と人的基盤
  訪問大学おおきなきは、収益を上げられる事業をしていません。
 そのため多くの人に会員<正会員(会費3000円)と賛助会員(1口1,000円~)、団体会員(1口5,000円)>になっていただき経済的基盤を整える必要があります。

   <現在の会員数>
    ★正会員 →53人
    ★賛助会員→40人
    ★団体会員→10団体 

   
   そして、訪問大学おおきなきの根幹をなしている訪問授業(「訪問型生涯学習支援」と呼んでいます)を担ってくださる講師の方を探してお願いし、人的基盤を豊かにしていくことで私たちのミッションは実行に移すことができます。

 設立当初、とりあえず10年は継続したいと思っていたので、第1のゴールは通過しました。今は、次の10年を考えています。
 10年を超えると、早くも高齢化の問題に直面しています。
 老化現象は私自身が自分の体で実感している問題です。

 定年を迎えた方も大歓迎ですし、若い力も求めています。
 若い人が増えると、学生さん達も生き生きしてきます。
 それは、多くの大学生が参加した文化祭(2024年12月1日)で痛切に感じたことです。
 ご連絡をお待ちしています。

(相澤純一)
 



ー2名の新入生を迎えましたー
 2025年度の春、2名の入学生を迎えることができました。
 2人の新たな「学びの旅」が始まりました。

4月9日 Yさん入学おめでとう!
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 Yさんの通所は月1回の予定なのですが、かなり体に負担がかかるので、社会人の1年目を無理をしないでスタートします。 毎月1回の訪問授業でリラックスして学べることを楽しみにしてくださっています。 
 在学中は、特に音楽の授業が好きで、ロックもかなり聞いていたそうです。
 話しかけると、舌を動かして応えてくれます。
 Yさんが、これから始まる生涯学習の学びの中で、どんなことに心を動かし、主体的に学びを積み重ねていけるか、私達も楽しみにしています。

4月12日 悠さん、入学おめでとう!
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入学式写真 ゆう1 2025.4.12
    2017年10月1日の訪問大学おおきなきの第1回文化祭に参加した時から、7年間、訪問大学おおきなきへの入学の日を待ち望んでいてくれたという悠さんとご家族。
 昨年12月1日の第2回文化祭にもご家族で参加してくださり、7年ぶりに再会することができました。

 そして、ついにやってきた入学の日。どんなことに心を動かしてくれるか心拍数を見て、悠さんの内面を想像することから、悠さんと講師の学びの旅が始まりました。
 始めのうちは手探りになると思いますが、1回1回の授業を積み重ねていきたいと思います。
(相澤純一)
 

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