2015年02月

☆ 訪問大学『おおきなき』のひととき ☆
    Nさんのエピソード10はこちらです。

Nさん ~エピソード11~
盲ろう(視覚障害と聴覚障害)の障がいがあります。
意思のしっかりした、笑顔のかわいいNさんです。
地域のセンターで学習しています。

~講師のある日の記録より~
 
「給料」

Nさんが通われている福祉園から
「報償金」として1200円が支払われる。
3月のお楽しみ会に充当されるそうだが、
今回はそのことを題材とした。

福祉園では「お仕事のごほうび」と説明をされたそうだが、
授業ではあえて「給料」という言葉を使い、定義づけをする。
給料は労働の成果であること、給料は自分(Nさん)が得たお金なので
自分の意思で使うことができるお金であること、
社会には給料をもらっている人ともらっていない人がいること、
給料のもらい方にも様々な方法(月収、日収、ときどき?)があること…などを
指文字、点字で話をする。
とても興味があり、ときおり表情を崩しながら聞き入っている。

Nさんのママのお仕事は何? → Nさん「ない」
Nさんのママは給料をもらっていますか? → 「もらっていない」
Nさんのパパのお仕事は何? → 「先生」
Nさんのパパは給料をもらっていますか? → 「はい」
Nさんのパパの給料はいくら? → 「知らない」

「パパの給料」は宿題とし、額を聞いたそうだが「秘密」と言われ、
私にもにやにやして言おうとしない。
私が数符を示して誘導すると、困って怒ることはなく、余裕の表情だった。

講師メモ:
給料で何を買おうか、という話はイメージがつきにくいのか、
困った表情だった。
さらなる経験を広げていくきっかけになった。
母親の仕事も「ない」と答えたので、
「専業主婦」についても話題がひろがり、
家事などの実際にも視野が広がるといいなぁと思う。
 
 
☆☆☆   ☆☆☆   ☆☆☆
 
訪問大学『おおきなき』とは・・・
 
障がいや病気のために、通所施設などに毎日通うのが難しい方のご自宅を
講師が訪問して、生涯学習を支援します。
自分の思いが伝わる喜びを感じながら、
自分に合った方法で学ぶ機会を持ち続けてほしいと思っています。そして、
自己実現に向かって進みながら、社会とのつながりを深めていってほしいと
願っています。 詳しくはおおきなきHPの訪問大学のページをご覧ください。

☆ 訪問大学『おおきなき』のひととき ☆
    Nさんのエピソード9はこちらです。

Nさん ~エピソード10~
盲ろう(視覚障害と聴覚障害)の障がいがあります。
意思のしっかりした、笑顔のかわいいNさんです。
地域のセンターで学習しています。

~講師のある日の記録より~
 
『スキー』

私が先週末に行ったスキーの話。
Nさんと同じ盲ろうの子ども達とのスキーだったので、
母親も興味津々。

私「Nさんはスキーをしたことがありますか?」
Nさん「いいえ」

点字で一泊二日のスキーの行程を説明。
「横浜から5時間バスに乗って新潟県に行った」など。

スキーに必要な服装、道具の説明。
スキー場の説明。雪がたくさん積もっていること、坂道があること、など。

Nさんにイメージをふくらませてもらう説明は指文字と点字で行い、
リフトに乗ったり、雪山を滑り降りる様子は
私の手の動きを触ってもらうことにした。

Nさんは両手でものを触ることが苦手。
予備知識がなく、両手を取られることには不安が先立つだろうと思い、
言葉での説明を十分行ってから、
私の右手人差し指と中指をスキー板に見立てて
滑り降りる様子などを表現し、それをNさんに触察してもらう。
初めは左手だけではなく、右手を出させられたことに
少し戸惑いが感じられたが、
私の右手のスキーの向きや動きの速さの違いなどが理解されると
声を出して笑う様子も見られた。

講師メモ:
来月には以前見学にいった聴覚障害者の支援センターでの
お試し入所が行われる予定。
支援センターより、
指文字のみのコミュニケーションではなく、
簡単な手話をNさんも覚えてもらえないか…
との打診あり。
相手の手の形や向き、動きを触って確かめる触手話は
触って確かめることが苦手なNさんにとっては
緊張の種になってしまうだろう。
以前、通訳介助員から手話の触読を求められて、
Nさんが激怒したという話を母親からも聞いていたので、
「相手の手を触ると面白いことがわかるよ」
という実感をつかんでほしいという願いからの関わり。
盲ろうだからただ触ればよい…ということには
ならないこともあるのだから。
 
 
☆☆☆   ☆☆☆   ☆☆☆
 
訪問大学『おおきなき』とは・・・ 
障がいや病気のために、通所施設などに毎日通うのが難しい方のご自宅を
講師が訪問して、生涯学習を支援します。
自分の思いが伝わる喜びを感じながら、
自分に合った方法で学ぶ機会を持ち続けてほしいと思っています。そして、
自己実現に向かって進みながら、社会とのつながりを深めていってほしいと
願っています。 詳しくはおおきなきHPの訪問大学のページをご覧ください。


 トックンのアート館25

『 ひなまつり 』



イメージ 1



絵:トックン


トックンのイラストが絵はがきになりました
ご注文方法はこちらになります
 
☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆
 
 トックン ♪
べッドの上で、左手でトラックボール、
右手でスイッチを使い、描いています。
Windowsのアクセサリの中の「ペイント」
というソフトを使っています。
インターネットで見つけた素材を参考にしたり、
オリジナルキャラクターを考え出したりしながら、
時間をかけて一つの作品を仕上げていきます。

トラックボールとは
パソコンのマウスの役割のものが土台に乗った球状になっており、
その土台の上で球を転がすと、その方向に
カーソルが
動くようになっています。

☆ 訪問大学『おおきなき』のひととき ☆
    Nさんのエピソード8はこちらです。

Nさん ~エピソード9~
盲ろう(視覚障害と聴覚障害)の障がいがあります。
意思のしっかりした、笑顔のかわいいNさんです。
地域のセンターで学習しています。

~講師のある日の記録より~
 
先日見学に行ったNさんが中学部まで学んだ学校からの
メッセージを伝える。
Nさんからのメッセージ動画を見ている時の
元担任の○○先生の様子や、
○○先生からの返事を伝えると
笑い声が出るほどに嬉しそうな表情。
隣で母親も「よかったね」「会いたいね」「文化祭に行こうか」
と関連した発言をしていたので、
母親の言葉をNさんに意図的に通訳することを試みる。
「ママ:よかったね。」「ママ:あいたいね」と、
点字記号を用いて直接話法で伝えたあとに、
「ママがNちゃん、よかったね。○○先生に会いたいね
って言っています」
と間接話法で反復して伝えると、じっと聞き入っている。
Nさんに対して直接触れていない他者の言葉を伝える「通訳」は
意図的にはされてこなかったという母親の話から、
母親と私の会話を「通訳」して伝える。
内容がNさんが中学まで通った学校の思い出や
先生たちのことだったので、
Nさんにもわかりやすかったのだろう。
話の中で、確認をしたい内容(文化祭の日程など)では
指文字を読み取る手をはなして、母親に確認をしていた。
 
講師メモ:
盲ろうという障害は情報を入手することが困難であり、
意図的に伝えなければ周囲からの情報から遮断されてしまう。
周囲で起こっている物事、人の動き、
さらにはそこでなされている会話・・・。
Nさんは社会の中にいるんだよ、という想いをこめて。
 
 
☆☆☆   ☆☆☆   ☆☆☆
 
訪問大学『おおきなき』とは・・・
 
障がいや病気のために、通所施設などに
毎日通うのが難しい方のご自宅を
講師が訪問して、生涯学習を支援します。
自分の思いが伝わる喜びを感じながら、
自分に合った方法で学ぶ機会を持ち続けてほしいと
思っています。
そして、自己実現に向かって進みながら、
社会とのつながりを深めていってほしいと
願っています。
詳しくは
おおきなきHPの訪問大学のページをご覧ください。

☆ 訪問大学『おおきなき』のひととき ☆
    Nさんのエピソード7はこちらです。

Nさん ~エピソード8~
盲ろう(視覚障害と聴覚障害)の障がいがあります。
意思のしっかりした、笑顔のかわいいNさんです。
地域のセンターで学習しています。

 
~講師のある日の記録より~
Nさんが中学部まで学んだ学校に明日、
私が参観に行くことを伝え、
担任だった○○先生へのメッセージを考える。
Nさんがよく知っている学校名や個人名が話に出てくると、
すぐに表情が変わり、じっと考え込む様子も見られた。
「お手紙」と聞くと、点字を書く事を連想したのか、
瞬時に手に汗をいっぱいかいてしまう。
母親の左手に右手をかけながら、うれしそうな表情で考えている。
 
「Nさんが指文字でお話している様子をビデオで撮影しましょう」
と提案。
携帯を触らせ、「撮影中」を知らせる。
左手で私が何をしているのかを確認している。
○○先生と私が以前からの知り合いであることや、
私が学校に行く目的などを話しながら、
Nさんからの自発的な発言を促す。
Nさん「○○センセイニ アイタイデス」と言う。
一度言うことができると、何度も繰り返していた。
 
講師メモ:
何かを伝えることがNさんにはとても緊張をしいて、
勇気と踏ん切りのいることなのだと思う。
たとえ、指文字を流暢に表現することができても、
点字の読み書きができても…。
何を伝えようか、どういう言葉を用いて伝えようか、
そもそも相手に「伝える」ことの難しさと曖昧さと大切さとを
Nさんとの時間が痛感させてくれる。
 
☆☆☆   ☆☆☆   ☆☆☆
 
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自分に合った方法で学ぶ機会を持ち続けてほしいと
思っています。
そして、自己実現に向かって進みながら、
社会とのつながりを深めていってほしいと
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