視線でアート3~のんちゃん編~
(視線でアート1の続編です)
『 わが道を行く 』
のんちゃんの訪問大学の授業の中の一コマである。
前回の授業で「いろいろいろの絵本」(エルベ・テュレ)を読んだ。
サポートに入っているHさんがのんちゃんの手を介助し、
前回の授業で「いろいろいろの絵本」(エルベ・テュレ)を読んだ。
サポートに入っているHさんがのんちゃんの手を介助し、
本に書かれている通りに手指を動かし、本の上での色の変化を
確認しながら、読み進めていった。
「時間があったら、実際に色を重ね合う実験をしてみてね」
と、夏休みの宿題のようなつもりで本を置いていった。
のんちゃんはページをめくるたびに真剣にそのページを
のんちゃんはページをめくるたびに真剣にそのページを
見つめていたので、宿題にした時点で、もしかしたら
何かが起きるかもしれない、そんな予感が少ししていた。
この宿題は、サポートグループのHさんやTさんが、
時間をかけて丁寧に、のんちゃんと取り組んでくれたそうだ。
これが、実際の本のページである。「うひょー!」と右下に書かれている。
宿題で、上の本のページと同じように実験をしてみた。
それから約1か月後の訪問大学の授業で、マイトビーを使って
センサリーアイFXの「色を塗る」というコンテンツに取り組む。
このコンテンツの画面になると、のんちゃんの目が
このコンテンツの画面になると、のんちゃんの目が
「待ってました!」と言わんばかりに輝いていた。
始めは、パレットから色を選択する気は全くなさそうだった。
その時、それがなぜだか、私にはわからず、
「パレットから色を選んだらどう?」
とアドバイスしたものの、のんちゃんは、わが道を行く、
という感じで、パレットの方は見向きもしなかった。
塗られる色がコントラストで見えやすくなるように
キャンパスを黒くし、パレットから白い色は外しているが、
色を選ばずに視線を動かすと、黒いキャンパスは白くなっていく。
視線の届かないところもあったが、黒い画面がどんどん白く
なっていった。
執筆者:事務局A
