2016年11月

前回の のんちゃんのマイトビーの実践は こちらです

ブドウ・なし・りんご・バナナ―視線で果物を描く―
 
   前回の授業では、目の前に キュウリやナス、トマト、ピーマン等の
野菜を1枚の紙の上に並べて、描いてもらった。すると、一つひとつを
分けて描くスペースが取れなかったようで、全部の野菜が重なって描
かれることになってしまったようなのだ。

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<上の5種類の野菜を見て描いた絵>
 
 それで、今回は、果物を1種類ずつ描いてもらうことにする。持参した
果物は、ブドウ、なし、りんご、バナナで、バナナ以外は旬の果物だ。
 
 早めにベッドからクルーザー(椅子)に乗り移ったのんちゃんは、やる気 
まんまんで、いつも授業の初めに行うキャリブレーション(本人の視線に
マイトビーのセンサーを合わせる補正)には集中できず、3回やっても
成功しないので前回のデータを使うことにする。
 
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 のんちゃんは、今回もいつものように楽しそうに描く。
 前回、たくさんの野菜を一度に並べてしまい情報が多すぎたという失敗
とともに、もう一つ基本的なことを私は意識することになった。マイトビーの
画面を見てもわかるように左右に視線が行きにくく、そして色を選ぶパレッ
トでは真ん中にしか視線が届いていないことだ。
 これは、画面の下の方のテーブルに並べた野菜や果物は、そのままで
視野から外れてしまっているということを意味する。
 今回は、果物を一つひとつ持ち上げて目の前で見てもらい、手で触れて
感触を確かめたり手の甲に載せて重さを感じてもらうようにした。それも
「よく見る」ことの一部で、対象を知るために大事な情報だろう。
 
 色の選択は、視線では真ん中のピンクか黄色しか選べなかったので、
一色ずつ指さししながら聞いていって選ぶことになった。
 
 こうして、4つの果物の絵が完成した。
 のんちゃんのお気に入りは「バナナ」だそうだ。

執筆者:事務局A

 
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  <ブドウ>


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<梨>


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<りんご>


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 <バナナ>
*バナナは1本でなく3本の房を見て描いています。 

前回の のんちゃんのマイトビーの実践は こちらです

『りんごにまちがいない―視線でりんごを描く―』


 前回ののんちゃんの授業でシェル・シルヴァスタインの「おおきな木」
の絵本を読んで、「おおきなき」は「りんごの木」だったことを思い出した。


 その後、娘の学校の学校公開に行き、「りんごかもしれない」(ヨシタケ
シンスケ)という絵本を読んで、全員が「もしかしたら□かもしれない」と
いう課題に取り組んだものが掲示されていた。


 目の前にあるりんごは、りんごに見えるが、実は違う何かであるかもし
れないと想像をふくらませるのだ。実に楽しいことではないかと思った。
りんごはりんごに決まっていると固定観念で考えるのではなく、自分の
感じたまま、考えたままを想像したり表現したりしてもいいという、わ
わく感がある。


 りんごは3つ用意した。よく見ると一つ一つ大きさ、形、色合いが違って
いる。のんちゃんの目の前に置いて触れてもらう。たたいてもらう。いい
音がした。

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  初めのほうで、赤色を選び弧を描く。りんごの輪郭を描こうとしたのだと
受け止めた。


 リンゴと言えば、赤色だが、画面上のパレットでは赤は一番左側にあって
視線を持っていきにくい位置にある。だから、赤を選びたくても選べないかも
しれないと思って、のんちゃんに時々、「赤を使ってみる?」と聞いてみた。
2回頷いたので2回使ってみるが、その時はすぐ違う色に変えてしまったので、
のんちゃんが赤にこだわっていないことがわかった。


 他の色は全色1度は使ってみている。でも、濃い色は、あまり使わない。

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 途中で、半分に切ったりんごを見てもらい、「中側を描いたか、外側を描い
か」聞いてみる。答えはなかった。


描きながら、節目節目で「まだ描くか?もう終わりにするか?」確認していっ
た。「終わりにする?」にやっと
頷いた時には45分間経過していた。


 私は、のんちゃんの視線で描いた絵を見て「りんごかもしれない」と思う。


 そして、その思いは徐々に、「これは、りんごに間違いない」という確信に
変わっていく。
                                
 執筆者:事務局A 
   

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 こちらが完成した絵です。       

                               



障害の重い方の特別支援学校卒業後の生涯学習:実践報告~おおきなき~


<訪問大学が必要なことを、みんなに知ってほしい>

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 おおきなきだけでは、なんともならなくて、希望者がいっぱいになると
身動きが取れなくなってしまうので、訪問大学のような形、社会資源が
拡がっていくことを目指さなければいけないと思っています。
 それで、私たちにできるのは、それを映像にまとめるとか、活字にする
とかして、あるいはいろんな働きかけをして、広げていくことだと思って
います。

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以上で、
『第8回地域生活の医療的ケアを考えるフォーラム
「医療的ケアの必要な方のキャリア発達を支援する」
~学ぶことは、生きること、生涯にわたって生きる喜びを!~』
の報告を終わります。

この記事を読んで、何かを感じ取っていただけたら幸いです。

訪問大学のような活動にご興味のある方は、
ぜひこちらの
「おおきなきHP」もご覧ください。
読んでいただき、ありがとうございました。

おおきなき事務局一同

障害の重い方の特別支援学校卒業後の生涯学習:実践報告~おおきなき~

<OAKやマイトビーを使った授業2>

☆マイトビーのソフト「Look to Learn」のSoundや
  「Sensory-EyeFX」のピアノやドラム

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 視線でギターが弾けたりシロフォンを演奏したりドラムをたたいたりでき
す。
 眼振があるお子さんも多く、コントロールがとても難しいのですが一生懸
命取り組んでいます。
 目が上転してしまうこともあるのですが、目を細めて頑張っています。


マイトビーSensory-EyeFXで「神経衰弱」

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 どんな風に視線が動いているか軌跡をとるソフトががあります。神経衰
弱をやっているのですけれど視線の動きが画面の一部に固まっていると、
できているかできていないかわからなくて、この動きが、例えば、この6枚
の神経衰弱をやるとしたら、画面の上で均等に動くように調整することが
大事なことになります。
 ジャニーズが好きな、特にHey!Say!JUMPが好きなお子さんに、Hey! Say!
JUMPや嵐のメンバーの神経衰弱を作っています。






障害の重い方の特別支援学校卒業後の生涯学習:実践報告~おおきなき~


<OAKやマイトビーを使った授業1>

 では、OAKマイトビーを使った授業については動画や写真で実際の
様子を見て下さい。

☆OAKでインベーダーゲーム

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 インベーダーゲームを、OAKでやったのですが、顔を揺らすとスイッチ
がONになっています。
 ゲームもやったことがないので、ゲームが学びだっていうと異論があり
ましょうが、楽しんでいました。


☆OAKで「エリーゼのために」


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 キーボードの演奏を、1スイッチでできるようにしました。パソコンに映っ
ているのが、OAKの画像ですけど、この人は舌がよく動くので、舌の動き
をキネクトセンサーでとらえてスイッチにしています。因果関係はわかって
います。時間がかかりますが、演奏し終えて、拍手をもらうと達成感がある
ようです。

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☆マイトビー「Sensory-EyeFX」の「色を塗る」で絵を描く

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 この真剣な顔でやっているのは、絵を描いているんですね。はじめて

目で絵を描く。
 そんなに思うようには描けないので、もっと高度な視線で出来るお絵

かきソフトが売っていないかと思っているのですが、今は、私のところ

にはこれしかなくて、これで一生懸命やっているお子さんが数名います。
 下のパレットから色を選んで、その上のキャンパスに色を塗っています。
 元は白い画用紙なのですが、初めの段階では、黒い画用紙にして見や

すくしています。


☆マイトビー「Sensory-EyeFX」の「色を塗る」で写生

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 写生、「色を塗る」ソフトで、花瓶の造花を見て描いています。
 本当に好きで、30分でも40分でも描き続けてしまう。涙目になって、
ぽろぽろ涙が出るまで描いてます。りんごを描いたり、花を描いたり、
鳥を描いたりしています。


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