2016年12月

前回のわっくんのマイトビーの実践はこちらです。

マイトビー(視線入力型意思伝達装置)の実践
 『視線でドラムをたたく

 わっくんは、午前中まで熟睡して午後に目覚めると、ベストの状態で
授業に臨むことができる。それが、この日は、朝のうちに起きてしまっ
て、もう一度寝直すことができなかった。そのため、睡魔と戦いながら
授業になった。
 キャリブレーション(センサーに個人の視線を合わせる調整)では、
はじめ刺激を追えず、特に左のほうに眼球を動かすのが難しかった。
 それでも、声掛けしながらステップスルー(手動で刺激を動かしていく)
でゆっくり行うと、3回目に成功する。

 自分の意志で何とか目を開けて頑張ろうとしているのが表情から
読み取れる。目を何度もしばたたかせている。耐えきれずに時々
すっと眠りの世界に吸い込まれていく。お母さんは、わっくんの
まぶたが下りてしまっても、モニターの脈拍数を見て、
「大丈夫です。まだ寝ていません!」
と教えてくれる。

 マイトビー用のソフト「LooktoLearn」の音楽関係の内容は充実していて、
わっくんの好きなギターの音が視線で出せるし、「Magic squares」(写真)
では、見たところにピアノの音と共に小さな色タイルが出てくる。1回見た
ところは「ド」の音で黄色のタイル、同じタイルを見ると今度は「レ」の音で
うすいオレンジ色に変わる。見るたびに色が変わっていき、2回、ドレミファ
ソラシドを繰り返すと黄色に戻る
 前回は、ほとんど画面を埋められた、「Magic squares」だが、今回は左下
を見るのが難しかった。

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<LooktoLearn のMagic squares>

 次にやった「センサリーアイFX」の「色を塗る」では、なかなか下の方の
パレットに視線が届かなくて、色が選べなかったものの、徐々に画面いっ
ぱい視線を動かすことができるようになった。

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<センサリーアイFXの 色を塗る>

 画面を塗りつぶすのが得意なわっくんにぴったりのソフトとして
Look to Learn
のスクラッチを試す。この日初めての笑顔に出会える。黒い画面をくまなく
見ていくのは得意で、見ることで隠れている絵が出てくる課題にも興味が
持てたようだ。疲れが見えていたので少しずつお手伝いをしながら、全部
の課題(5個)をクリアする。

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<Look to Learnの Scratch card>

 最後にゆずの「雨のち晴レルヤ」で、センサリーアイFXのドラムを視線で
たたいてもらおうとしたが、また眠気に襲われてまったく音が出ない。
 今日はもう疲れもあるし力を出し切ったと思い、あきらめて授業の終わり
の歌をiPadで流した。ゆずの「また会える日まで」だ。マイトビー以外の物の
片付けを始めていると、後ろで突然ドラムの音が重なって聞こえてきた。
最後にわっくんは眠気に打ち勝ち、目をぱっちり開けてドラムを視線で
たたき始めていた。

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<Look to Learnの Drum kit> 
*自動演奏のアイコンがある。音量は小さめ。

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<センサリーアイFXの Retro Kit>*音量が大きい。

 わっくんの気概、底力は、すごいと思った。
 曲のテンポに合っていたし、サビの部分に盛り上げてたたいていて、
とてもいい演奏だった。
 わっくんの2016年の授業は、視線でのドラム演奏で幕を閉じた。

(センサリーアイFXのドラムのソフトの音量を最大にする
と本物のドラムの音に近い
雰囲気を味わえるのだが、スピーカーが持ちこたえられない場合もあるので
少し音量を下げて使用している)

執筆者:事務局A

トックンの最新作です!!

 トックンのアート館111

『  餅つき 

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 トックンよりコメント
「杵と、餅の入った臼と、色々な味の餅です。
餅の味の種類は、
粒あん餅、きな粉餅、ずんだ餅、大根おろし餅、
納豆餅、赤みそ餅、白みそ餅、餅です。」

 絵:トックン

 
トックンのイラストが絵はがきになりました
ご注文方法はこちらになります

♪トックン♪
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べッドの上で、左手でトラックボール(☆)
右手でスイッチを使い、描いています。
Windowsのアクセサリの中の「ペイント」
というソフトを使っています。
インターネットで見つけた素材を参考にしたり、
オリジナルキャラクターを考え出したりしながら、
時間をかけて一つの作品を仕上げていきます。

パソコンのマウスの役割のものが土台に乗った球状になっており、
その土台の上で球を転がすと、その方向にカーソルが
動くようになっています。

前回の のんちゃんのマイトビーの実践は こちらです

てのひらで感じたシイタケを視線で描く―マイトビーの実践―

 のんちゃんは、果物や野菜を視線で描き続けている。
 今回の授業では、かぼちゃ、サツマイモ、そしてシイタケを
描いてみた。
 かぼちゃやサツマイモは包丁を入れてみて、外側だけでなく
中側の色や様子も目で確かめてみた。

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ぼっちゃんかぼちゃをよく見て描いた絵は、次の絵だ。

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<かぼちゃ>
 
 この日一番時間をかけて描いたのはシイタケだ。用意したのは
直径8cm位のかさの大きいシイタケ。表と裏をよく見たり、軸や
イシヅキやかさの裏のひだひだを触ったりしながら、この不思議
な物体を感じ取ってもらう。
 いよいよ描こうという時には、かさの上に掌をかぶせて、伝わっ
てくるものを感じながら視線を走らせる。

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 何度も色を重ねていく。このセンサリーアイFXの「色を塗る」
いうソフトでは、色を重ねても下の色が見えなくなるだけで、水彩
のように色と色が混ざり合うことはない。また、油絵のように厚み
が出てくることもなく、どうしても平板な絵しか描けないのが、残念
なことである。 
 それでも、手に持った筆は介助なしには動かせないが、目の筆
は自分の力で100%動かせていることが、間違いなくのんちゃん
の意欲につながっている。
 シイタケはいつまでも冷たかった。温かい手の熱を奪って、のん
ちゃんが病気にならないかと心配したくらいだ。
 シイタケの絵は大作だと、私は思う。

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<シイタケ>
 
 最後に新聞紙に包まれた泥付きの大きなサツマイモを出す。のん
ちゃんの顔がぱっと明るくなった。学校でも何回も見たことのある、
なじみのある野菜だったからだろうか。
 ここで、キャリブレーション(視線をセンサーに合わせる調整)を
やり直すと、視線は勢いよく動き、パレットから色を選ぶのも全部
自分でできるようになって、この日の最後の1枚はのびのびと描け
ていた。
 
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<サツマイモ>
 
                                       執筆者:事務局A
 
 


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