2018年06月

トックンは、2か月前の2018年4月13日、19時18分に、長く生活の場
となった病院で、天国に旅立ちました。33歳でした。

誕生日は、9月11日だったので、2001年にアメリカ同時多発テロが
起きてから2~3年は、誕生日のお祝いを控えていたそうです。
そして、その後も、この事件を忘れることはなかったようです。

2013年9月には
「こんにちは、今日は9.11の日ですねイメージ 4  あと僕の誕生日ですイメージ 5
というメールがトックンから届いています。

私は、トックンが中学部1年~2年(1997年~1999年)の時のクラス担任
でした。
高等部卒業後は、福祉園に通っていましたが、障がいの進行により
2007年から天国に旅立つまで11年4ヶ月と13日の入院生活を送って
います。
私はトックンの入院している病院には、年数回しか訪問できていませ
んでした。ちょうどお母さんから突然のお電話をいただいたのは、
「そろそろトックンの顔を見に行こう」
と、いつも一緒に訪問していた元同僚に相談を始めた2~3日後のこと
でした。

トックンは、友人が亡くなったときに、
「○○君が千の風になりました」
「僕は死という文字は嫌いです。だから、千の風と書きました」
と、メールで知らせてくれていました。

4月13日、お母さんから電話をいただいた時、
「まさかトックンが千の風になるなんて…」
と、信じられない気持ちでした。
私の頭には、1月に日本肢体不自由児協会の肢体不自由児・者の
美術展の東京都知事賞のメダルと賞状を渡したときの満面の笑顔
のトックンしか思い浮かばなかったのです。

6月、街のあちこちが紫陽花の花で彩られています。
紫陽花を目にするとトックンの絵を思い出します。
トックンのアート館には、アジサイを描いたものがいくつもあります。
私はどれも気に入っています。
「アジサイ江ノ電」は鎌倉の富士商会という玩具のお店にも置いて
もらっています。

<お知らせ>
・しばらくの間、トックンを偲ぶ記事を月命日の13日に掲載します。

・なお、絵はがきは、値段を80円から50円に変更して、今後も販売を
続けていきます。
お母様からもご承諾いただき、引き続き、トックンのアート館に掲載
しているイラストを絵はがきにして販売いたします。
今まではトックンに売上の一部を渡せるように80円に設定して
おりましたが、今後は、材料・印刷代のみにして一枚50円でお分け
いたします。
詳細につきましては、下記をクリックしてください。

イメージ 1『アジサイ江ノ電』 Tokkun's Art Museum<41>

イメージ 2『紫陽花の形の和菓子』 Tokkun's Art Museum<42>

イメージ 3『紫陽花の庭とカタツムリ&ナメクジ』 Tokkun's Art Museum<44>

その2に続きます

俳句・川柳を基礎から学びたい! 
         -2018年度訪問大学「おおきなき」入学生紹介―

今年度の訪問大学の入学生は、昨年、川柳集を自費出版された
村上秀実さんです。
川柳集については、このブログでも紹介しました。
https://blogs.yahoo.co.jp/ookinaki_koramu/55819830.html

「クヨクヨと 悩み悔やみも 生きること~『デー』の川柳集~」は、
ダウンロードして読むこともできます。
http://www016.upp.so-net.ne.jp/spank/

私は、この川柳集を秀実さんの支援者の佐野さんから送って
いただいたのですが、その本の末尾のプロフィールを見て、
今から17年前のマジカルトイボックスのイベントで、秀実さんが
「生きる楽しさ見つけたい」とういうタイトルで講演されていたことに
気づきます。その時、私は一般の参加者で、客席に座っていたのです。
こうした形でお会いできることは思ってもみなかったことです。
この出会いに感謝しています。

秀実さんの訪問大学の入学の動機は「俳句や川柳を基礎から
学び直したい」ということです。
さて、立派な川柳集を出版されている秀実さんの講師が私に
務まるのかどうか、どっちが講師なのかわからない状況ですが、
とりあえず秀実さんがいつも見ている「プレバト」(MBS/TBS系
全国ネット 毎週木曜よる7時~)を見てみることから始めて
みました。夏井いつきさんの軽快で的を得た選評に圧倒されて
しまいました。
授業のテキストは、秀実さんがすでに購入されていた川柳・
俳句の本5冊くらいの中から、秀実さんと相談して夏井いつき
んが書かれたものを選びました。
その時、これは、秀実さんの生涯学習であると同時に、私の
生涯学習になるのかもしれないとも思いました。
秀実さんは体調や障がいの変化により、毎日の通所が難しく
なり、スイッチ入力も困難になってきています。
「表現したい」ものが内面からあふれ出ているのに、それを
すぐ書き留めたり推敲したりが自由にできない状態で、
とてももどかしい状態と思います。

夏井いつきさんが、こう書かれています。
「うれしいとき、苦しいとき、自分のことがわかってもらえないと
感じるとき、自分を表現するすべを持っている人間は、心が
救われる。『表現する』ことが自然に身についている子は、
分の人生を自分の手で救うことができる。
私たちは、それを『俳句』でもって推し進めていこうとして
いるのだ。」(「俳句の授業ができる本」三省堂より)

―自分を表現することは、自分の心を救うことになるー
この言葉今、私の頭の中でリフレインしています。
そして、私は、俳句のことから少し離れて、多くの障がいの重い
お子さん、大人の方も自分を表現するすべを探しているかも
しれない、と改めて考えることになりました。

川柳集を1冊出版された秀実さんですが、それで満足することなく、
今回の出版を契機にさらに自分を向上させていきたい、自分の
作品に磨きをかけていきたいという思いが募っていったようです。
その思いが、訪問大学の門をたたくことにつながりました。
私は俳句については素人ですが、その思いに少しでも答えて
いきたいと考えました。

秀実さんが新たに紡ぎだす言葉に心の耳と体を向けていきたいと
思います。 
 (相澤純一)
イメージ 1
 
*4月に予定していた入学式は、体調を崩し長期入院になってしまったため、
 5月19日に行ないました。

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