育実さんの俳句<その3>
~今回のテーマは「祭り」です~
秀実さん、俳号を考えました。吉田育実です。今回から、
~今回のテーマは「祭り」です~
秀実さん、俳号を考えました。吉田育実です。今回から、
俳号を使いますので、あらためてよろしくお願いします。
育実さんの家、育実さんの部屋は通りに面しています。
声枯れて子ども神輿は通り抜け
お祭りにお神輿はつきものですが、育実さんは、特に、
かわいい子どもたちが精一杯声を出して進む子ども神輿
が大好きです。育実さんはベッドの上で、耳で、お祭りの
情景を感じ取りました。

始めに考えたのは
「秋祭り 子ども神輿だ 声枯れる」でした。ここで、歳時記を調べると「秋祭り」は秋ですが、
「神輿」は夏の季語だということがわかります。「祭り」と
「神輿」と情報が重なっているのでどちらかにするか考
え、「神輿」と「声が枯れる」をキーワードにして作り直し
ていきました。
神輿をかつぐ子どもたちの掛け声は、もう枯れているの
が、窓越しに聞こえてくる声で分かります。だんだん近
づき遠ざかっていく様子は声の大きさの変化で伝わっ
てきます。「通り抜け」という言葉を育実さんがひねり出
しました。
あー、今年の子ども神輿も通り抜けていってしまった。
夏も終わりに近づいていくなあ、という寂しい思いも含ま
れているでしょうか。
2句目。祭りと言えば、露店です。お母さんが、家の目
の前のたこ焼きさんからたこ焼きを買って、道路に面し
ている育実さんの部屋の窓を開けて差し入れました。
育実さんと祭りの近さも感じることができますね。育実
さんにとっての祭りの1つの象徴的なシーンを切り取った
といえるでしょうか。

たこ焼きを窓から入れる祭りかな
*画像は、Web上から転載させていただきました。