「皮質盲と言われていましたが、可能性にかけてみました。視線センサーとの出会いで、私は文字通り盲目的に画面を見せ始めたわけですが、驚くことに雅也の眼球運動が改善しました。」
皮質盲であるとすると、たとえ網膜上で見えていても、その像を視覚中枢で解析できないので、見えないということになります。年齢的に厳しいとは承知しながら、脳の可塑性にかけてみたということになります。
見えていない、あるいは目を使えていないのではないか、ということは、視線入力を始めてから時々、キャリブレーションを試みてきたのですが、2年間は成功しなかったこともあり、否定しきれませんでした。でも、日常的な取り組みの成果が徐々に表れ始めました。
(キャリブレーションについてはMEMO参照)
(キャリブレーションについてはMEMO参照)
視線入力に取り組む前の目の状態と、取り組んで3年たった今とのお母さんの比較です。
細かい分析をされています。
それでも、印象による主観的な評価を含んでいると言われています。
細かい分析をされています。
それでも、印象による主観的な評価を含んでいると言われています。
***当初の目の状態***
1、瞳孔の収縮
受傷後より20数年をかけて改善。
2、眼振<眼球振盪(しんとう)=自分の意思と関係なく眼球が動く現象>
従来発作パターンのひとつであり一日に頻回に発生していた。
2、斜視
左目が外斜視
3、視覚認知
動くものは見付けやすいが、静止画にはとても気付きにくい。
4、運動との協応
人影を追うために首を動かすが、その時、眼球の動きのみで追う様子は見られない。
1、瞳孔の収縮
受傷後より20数年をかけて改善。
2、眼振<眼球振盪(しんとう)=自分の意思と関係なく眼球が動く現象>
従来発作パターンのひとつであり一日に頻回に発生していた。
2、斜視
左目が外斜視
3、視覚認知
動くものは見付けやすいが、静止画にはとても気付きにくい。
4、運動との協応
人影を追うために首を動かすが、その時、眼球の動きのみで追う様子は見られない。
**2016年から3年間にわたり視線入力にとりくんでみた変化**
1、眼振<眼球振盪(しんとう)=発作のひとつの形>の変化
視線入力の取り組み時に一時的に顕著になったが、現在は落ち着いている。
2、けいれん発作の変化
脳波の検査でわかったことだが、けいれんが始まる脳の場所が、視線入力を始めたのと同じ時期に変化した。(視線入力との因果関係を証明するのは難しいが…)
脳波の検査でわかったことだが、けいれんが始まる脳の場所が、視線入力を始めたのと同じ時期に変化した。(視線入力との因果関係を証明するのは難しいが…)
3、眼球運動のコントロールの向上
従来は右左どちらかに寄っているか、ふらふらと動き回って中央で止まることがなかったが、眼振の軽減後に中央で止まるようになってきた。
従来は右左どちらかに寄っているか、ふらふらと動き回って中央で止まることがなかったが、眼振の軽減後に中央で止まるようになってきた。
*********
残念なのは、3年間にわたる取り組みの成果を比較・検証できる十分なデータ(記録)を私自身が十分残せていないことです。
今回は、継続して取り組んできたセンサリーアイFXの「色を塗る」で描いた絵を3年前と比較して見ていただきたいと思います。

2016年4月

2016年5月(右上がりの不随意な眼球の動きが特徴的でした)
残念なのは、3年間にわたる取り組みの成果を比較・検証できる十分なデータ(記録)を私自身が十分残せていないことです。
今回は、継続して取り組んできたセンサリーアイFXの「色を塗る」で描いた絵を3年前と比較して見ていただきたいと思います。

2016年4月

2016年5月(右上がりの不随意な眼球の動きが特徴的でした)
⇒2年~3年後の視線での描画には、明らかな変化が感じられました。
MEMO・・・・・
キャリブレーションとは、画面上の見ているところがより正確に反応するようにするためにする補正・調整です。右目と左目の間の距離が大きく関係します。
雅也さんの場合、主にマイトビーの「Gaze Interaction Settings」をカスタマイズして、ターゲットを見やすく大きいものにし、動きも遅くし、ステップスキャン(自動ではなく、対象を見ているを確認しながら動かしていく)にして試してきましたが、まったく成功しないので、支援者のキャリブレーションを使って、取り組んできました。2年間は、キャリブレーションに成功することはなかったのです。
それが、4年目の最近はキャリブレーションに成功することが多くなっています。
そのこと自体が眼球運動のコントロールの上達を証明しています。
3段階のレベルの真ん中<中品質>で成功することが増えています。

2019年3月

2019年4月
(相澤純一)
そのこと自体が眼球運動のコントロールの上達を証明しています。
3段階のレベルの真ん中<中品質>で成功することが増えています。

2019年3月

2019年4月
(相澤純一)