皆さんは、ご自宅の車のナンバーは何の数字にしていますか?うちは「なんでもいい」ということでランダムに割り当てられる番号なのですが、好きな数字にする方たちは、ご自身や奥さま、だんなさま、またはお子さまの誕生日など、大切な人、大切な日にまつわる数の組み合わせを選んでいる方が多いのではないかと思います。ちなみに私の実家では、父と母が共同で乗る車は母の誕生日、弟夫婦の車は子どもたちの誕生日の組み合わせです。
訪問大学おおきなきの学生さんのご家族が、先日ご自宅の車を買い換えました。そのナンバーは「 10-01 」


「なんの数字かわかりますか?」とお母さまはおっしゃいました。すぐに気づき回答することができたのですが、それを知って私たちは、驚きと感激で胸がいっぱいになりました。2017年に開催した、第1回訪問大学おおきなきの文化祭が、10月1日だったのです。
日常的に気軽にいろいろなところへ外出したりたくさんの人と触れあったりすることが難しい生活をしている訪問大学の学生さんたち。その皆さんに、文化祭の会場で発表をしてもらったのですが、それは学生さんにとっても企画した私たちにとっても、大冒険でした。会場まで来てもらう、大勢の人の中、初めての場所、それも一般の施設の建物内で半日を過ごす、そのこと自体、大きなストレスになったり、それどころか命を削ってしまうかもしれない…そんなことを考えると、どんなに綿密にあらゆることを想定して準備をしても、最後まで不安は尽きることはありませんでした。そして、終わったあとも、反省はたくさん残りました。でも、「講師のみなさんと授業でそれぞれに取り組んでいる学習の成果を来場者のみなさんに直接見ていただき、学生さん同士や来場してくださった皆さまと交流できる場を作りたい!」ということを胸に、必死の想いで開催したのです。
その文化祭が、学生さんとそのご家族にとって「自分の家の車のナンバーに選ぶ」ほどの大切な1日になった、ということを知り、ようやくはっきりと「やって本当によかった」と確信することができた気がしています。そして、なにより日ごろの授業で学生さんとかけがえのない時間を重ねていってくださる講師の皆さんと、活動を続けていくために支えてくださっている会員の皆さまへの感謝も、改めて深く深く噛み締めた、この夏の出来事でした。
訪問大学おおきなきの文化祭は、4年に一度の開催を目標にしています。次は2021年。そのときも学生の皆さんが、来場者の方たちの前で授業の成果を発表し、キラキラ輝く大切な記念日になることを目標に、気を引き締めて準備をしていきたいと思っています。
(事務局:ゆうこ)