カテゴリ: おもちゃと絵本の部屋


- おもちゃと絵本の部屋のひととき その3 -
ぷち音楽療法の会を開きました~ その2



 全身で音楽を体感した後に、みんなで合奏しました。楽器には様々な
特徴があります。色合い、重さ、音、響き、質感、鳴らし方…それぞれの
楽器で違います。今回は、タンバリン・マラカス・鈴などの馴染みがある
だろう楽器とテーブルカスタ・ハンドドラム(大きめの太鼓)などの珍し
楽器の中から、好きな楽器を選んでもらいました。音楽が流れる中、
い思いのテンポ・リズムで鳴らして楽しみました。


イメージ 1←Tちゃんは、テーブルカスタを選んで、
熱心に鳴らしました。カスタの部分はプラ
スチック、下のテーブルは木で出来ています。上から少し押しただけで、軽くはっきり
とした音が出ます。馴染みのある楽器より
も、自分が思った音を出せる楽器を選んだ
ようでした。とっても気に入っていました。



 会の最後に歌付きで絵本を読みました。
「もりのおふろ」(西村敏雄作、福音館書店)です。
動物が現れ、既に登場している動物に背中を洗ってもらう・・・という繰り返しの
ストーリーです。歌も繰り返すことで、ストーリーの見通しを立てやすくなったり、
オノマトペ(「ゴシゴシ」「シュッシュッ」など)に合わせてお母さんたちに身体へ
刺激を入れてもらい、楽しく音声表現を共有できたらいいなと思っています。


イメージ 2←みんなよく集中して見ていました。









イメージ 3←最後に「ドボーン」とお風呂に入りました。自然に「もう一回!」とTちゃんからリクエス
トがでて、みんなで何回もしました。


 





 初めての「ぷち音楽療法の会」でしたが、それぞれのお子さんのキラキラした
お顔が見れて嬉しかったです。またの機会にご一緒できることを楽しみにして
います!              

                               文責:鈴木 麻依

おもちゃと絵本の部屋のひととき その1はこちら その2はこちら です


- おもちゃと絵本の部屋のひととき その3 -
ぷち音楽療法の会を開きました~

イメージ 1


 

 まだまだ冬の寒さが残る3月8日、「ぷち音楽療法の会」を開きました。
参加してくださった方は3組のお子さんとお母さん。水曜日の「おもちゃと
絵本の部屋」にいつも遊びに来てくれる方たちです。
写真も交えて、ご紹介します。


 何が始まるんだろう・・・とドキドキ。まず、仲良くなりたいなぁと
色とりどりのスカーフで一緒に遊ぶことにしました。


イメージ 2←左のCちゃんは「いないいないばぁ」
に期待しているところ。右のWちゃんは、
布をかぶったままキョロキョロして、
ピンク色の世界を感じているのかなぁ。


 



イメージ 6←手の中にスカーフをクシュクシュク…
と丸めて、「お花が~、ぱっ!」と咲きます。
一生懸命真似をして、Cちゃんは手の中に
収めていました。「ぱっ」とお花が咲いたとき、
Cちゃんのお顔にもぱっと笑顔が咲きました。


 


 
 みんなと少し打ち解けたところで、こんにちはの挨拶です。ひとりひとり
の名前を入れた歌を歌いながら、ギターを鳴らしてもらいました。ギター
は、指先の調整がとても難しい楽器です。力を入れすぎて握っても音は
ず、力を入れなさすぎても音が出ません。そのため、思った通りの音を
出すためには、物凄く集中力と指先の調整力を必要とします。

 また、ビリビリと直接指に振動が返ってくるのでお子さんによってはとても
びっくりします。でも、このギターは子ども達にとってとても魅力的な楽器で、
戸惑いながらもチャレンジし続けてくれます。

イメージ 3


 






↑↓Wちゃんは、ギターにちょっと慎重でした。
初めのうちは、お母さんと一緒に鳴らし(上)、
続けているうちに、自分から手を伸ばし一人で
鳴らしました(下)。
表情にも、余裕が出ています。
イメージ 4







 


 挨拶の後は、音楽に合わせて身体を動かしました。音楽がとまったら
「ストップ!」、テンポが速くなったらりすさんのように速く歩き、遅くなったら
「どしん!」とぞうさんのように歩きます。様々なニュアンスとエネギー
全身で体験しました。


イメージ 5
←写真は、片足に交互にしっかり体重を
乗せたりして、左右に揺れているところ
です。音楽に合わせて、みんなでダンス
するのって、とても楽しいんですよね。




「クヨクヨと 悩み悔やみも 生きること」~「デー」の川柳集~
  村上 秀実著 20174月発行


~その2~

★「付き添いに 病状言うか 我に言え」
 
これは、本当にままあることです。本人に言うべきことなのに、
本人が車いすに座っていたり、歩いていても心もとなく感じたり
する場合は、一緒にいる人に伝えてしまうこと、あまりに多いで
すよね。
通所施設の保護者会に秀実さんは自ら出席されたそうです。
「保護者会 冷たい視線 耐えて出る」「保護者とは 死ぬまで
いるの 障害者」という句が並んでいます。
 
★「見せかけの 自立に気付き 悩む日々」
 
村上さんは極めて生真面目な方だと思います。だから気付
いてしまったのでしょうか。考えれば考えるほど悩むことも増え
るのかもしれません。でも、悩むことの中から生まれてくるもの
が大切なのではないかと思うのです。
真の「自立」とは、どういう状態のことを指して言うのでしょうか?
私の友人の阿部恭嗣(進行性筋ジストロフィー症患者)の自立
生活は、日々の昼と夜のボランティア探しによって成り立って
いました。1日たりとも穴をあけられない綱渡り生活だったことを
思い出します。
また、「自立」とは障害を持った人だけが果たさなければいけ
ないものではないでしょう。私自身は「自立」できているのだろうか、
と考えさせられました。
 
さて、私は、与えられた有限の人生の時間の何分の一かを探し
物に使っている現状があるので、一番にぴったりきたのが、次の
詩です。私が管理・所有するものは減ることはなく年々増えています。
所有物の量に比例して探し物の時間が増えているからです。
下記の中の「母」は、まぎれもなく私なのですが、私の場合、
秀実さんがベッドの上からしているように誰かに手伝ってもらう
のも不可能なくらい物が増え、あちこちに分散しています。
それはさておき、秀実さんのお手伝いにお母さんはきっと助け
られていると思います。
次の詩が、私の心を温かくしてくれました。


「さがしもの」

お財布どこ
保険証 知らない
大事な手紙 見なかった
いつも いつも
母は 何かを探している
 
「机の上 見たの?」
「ベッドの下に 落ちてない?」
 
これが ベッドの上からの
ささやかな お手伝い 
       
2013年、第18NHKハート展入選作

 
秀実さんの川柳集は、上記のサイトからPDF版が
ダウンロードできます。
また、本も入手できるそうです。

    イメージ 1                             










相澤 純一



「クヨクヨと 悩み悔やみも 生きること」~「デー」の川柳集~
  村上 秀実著 20174月発行
 
  今から紹介する村上秀実さんの川柳集は、知人の佐野さんが
送ってくださいました。
 私は、村上秀実さんと佐野徹さんの講演「表現活動を支えて
~秀実氏とKe:nxそして私~」を2001年、今から16年前のマジカ
ルトイボックスのイベントで聞いています。その時の秀実さんの
表現活動の中心はタイプ・アートです。この川柳集の表表紙、
裏表紙も秀実さんが半年近くかけて仕上げた作品で飾られて
いますし、本の中にも秀実さんの作品が収められています。
 
秀実さんは、佐野さんの養護学校の初めての教え子だそう
ですが、もう40年も一緒に歩み続けてきているそうです。素敵
な関係ですね。
 
 ハードカバーで丁寧に製本された190ページの立派な本です。
 今に至る8年間、寝たきりの生活の中で、スイッチ一つで800
ほど書かれた川柳の中から選りすぐりの作品で編まれた本です。
 
サブタイトルが~「デー」の川柳集~となっていますが、これは、
甥っ子さんが「ひでみおばちゃん」と呼べずに「デー」になってしまっ
たそうです。この甥っ子さん、「デーはどこも動かないから 母ちゃん
貸してあげる」と言ってくれたそうです。小さい時から、こんなふうに
障がいのある人に触れあっていれば、みんな優しい大人になるよう
な気がするのですが…
 
タイトルの川柳は、私のフィーリングにぴったり合っています。
私も、日々くよくよ悩んでいたり後悔したりしているからです。 
 
本の中には、心に刺さる川柳がいっぱいありました。
3つだけ紹介します。
 
★「好物を 買いに行くことさえ 許されぬ」
 
私も学生時代、1~2週間に1回位、病院で生活する筋ジストロ
フィー症の患者さんに頼まれたものを買って届けていました。その
時、孤立した浪人生活からやっと解放されたばかりの私は、
「自分も人のための役に立つことができる」人間であることを自覚
でき、うれしかったのですが、その時、患者さん自身が、「好きなも
のをちょっとそこまで買いにいくことができない」辛い思いを抱えて
いることまでは想像が及んでいませんでした。40年前にさかのぼっ
て秀実さんの思いをかみしめることになりました。   
                                                                       (つづく
 

おもちゃと絵本の部屋のひととき その1 はこちらです

<「おもちゃと絵本の部屋」での出会い>
 最近集まってくる地域の子どもたちの中では一番の年上で4歳のSちゃん。
お母さんはそれまでの経験から得られたことを、ここに集まるお母さんたちに
伝授してくれました。
 今、1歳前後~2歳のお子さんが多く集まっています。これから「障がい」と
どう向き合っていくか、迷い、悩む時期です。障がいの診断を受けるかどうか、
福祉サービスの受け方、受給者証をどうやって発行してもらうか等の手続き
のことから、これからどこの幼稚園や療育機関に通ったらいいのか等の進路の
話題まで、「おもちゃと絵本の部屋」が情報交換の場になっていました。
 それぞれで同じ療育施設や病院に通っていたりするのですが、そこでつなが
ることはなく、「おもちゃと絵本の部屋」に来てみて初めて出会うことになったよ
です。
 「おもちゃと絵本の部屋」がそんな出会いの場になることは、私は考えていな
かったです!
 それでは、どうして「おもちゃと絵本の部屋」で出会うことができたかというと、
みなさん同じ訪問看護ステーションを利用されていたのです。そこで、「おもちゃ
と絵本の部屋」に初めに来ていたお母さんが話されたことが、別の利用者さん
訪問看護ステーションの方から口コミで広がり、別の親子が訪ねてくることに
つながりました。だから、この訪問看護ステーションの方には、心より感謝して
います。

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これを回すと電子ドラムが連打できる

<別れ>
 この場で出会い、少し長いお付き合いになったSちゃん親子が、北海道に引っ
越されることになりました。
 Sちゃんの世界は素敵でした。お母さんとのつながりをベースにして、時々お母
さんのところに戻ってきて安心すると、また、部屋の中で面白いものを探しにいく
という遊び方でした。基本は、自分の好きなことをしているのですが、友達が何か
楽しそうなことをしていると気になり、そちらの遊びにも顔を出していました。

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iPadでは、タッチカードがお気に入り

<「おもちゃと絵本の部屋」に入れなくなったSちゃん>
 1回、お母さんが自転車を取りに行くために部屋をこっそり出られたことがある
んです。そのことに気づいたSちゃんは大泣き。
 その後、部屋に何回かお母さんが連れてきたのに、部屋に入れようとすると
Sちゃんは泣き、絶対に入ろうとしなかったのです。その後、お母さんはいなく
なることはないと安心できるまで、何回か入り口で断念して帰っています。
 嫌がったときに、お母さんがその気持ちに寄り添い、無理に入れようとしな
かったのも結果としてよかったのではないでしょうか。
 見通しが持てるようになるためのコミュニケーションがどんな形でもいいので
成立すると安心できて、親子関係も、友達との関係も深まっていくかもしれま
せん。

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この角度で見るのが好き

<お子さんに合ったコミュニケーション手段で>
 お母さんは、ノンバーバル(非言語)コミュニケーションにも興味を持たれて
いたので、マカトン法(英国で開発された手話法をルーツにする言語指導法)
のテキストをお貸しすると熱心に勉強されていたようです。手話も言語として
認められてきていますので、マカトンでも手話でもいいのですが、私は教え
込もうとしないこと、自然なコミュニケーションの中で使っていくことを勧めて
います。
 一般的には、どうしても音声言語を中心に考えてしまいますが、伝わる喜び、
自分が認められている喜びがあってこそ発信も増えていきますので、その時
のお子さんに一番合った方法を選ぶのがベストかと考えています。また、お子
さんが言葉として聞き取りにくい声を出しているときも、意味のある言葉として
受け止めて答えてあげると声を出すのも忘れなくなりますね。
 また、訪ねてきてくださるそうなので、大きくなったSちゃんに会えることを
今から楽しみにしています!

おもちゃと絵本の部屋からのレポートでした。

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