ゴールデンウィークではあるが、営業中と聞いていた服部印刷で待っていたのは服部社長と福島さんだった。


服部社長:
 大熊さん、おはようございます。ゴールデンウィークの最中なのに、ご来社いただきありがとうございます。
大熊社労士:
 ゴールデンウィークも稼動されているのですね。お疲れ様です。
服部社長:
 一応、年次有給休暇取得日ということで、社内通達しているのですが、お蔭様で受注が多く、一部の従業員は出勤していますよ。
福島照美福島さん:
 ですので、今日は宮田部長はお休みです。私はカレンダーどおりにお休みをいただいて、少し後で連休をもらい、家族で過ごす予定をしています。
大熊社労士:
 そうでしたか。福島さんが在社されているのであれば、日常的な総務の対応は安心ですね。
福島さん:
 ありがとうございます。でも、今日は出勤している従業員が少ないので、何もトラブルが発生していません(笑)。そこで、以前、大熊先生にいただいた「働き方改革実行計画」に目を通していたのですが、私がいますぐやらないとならないことのリストアップが進まず・・・実はよく分からないなぁと思っていたのです。
大熊社労士:
 そうでしたか・・・というより、そうですよね、といったほうが適切かも知れません(笑)。というのも、「働き方改革実行計画」は、どのような取り組みをしていくかの大枠を決めているものであり、それを実際に実務で運用していくためには、法整備が必要であったり、実行計画の中に出てくる「マニュアル」や「ガイドライン」を策定・改定する必要があります。
服部社長服部社長:
 つまり、働き方改革を実現するために必要な項目をピックアップしたので、今後は各省庁が具体的に実務に落とせるように整備しなさいということですね。
大熊社労士:
 はい、私はそのように理解しています。その項目が実行計画の29ページ、「対応策」なのですよね。
福島さん:
 29ページ・・・「(1)同一労働同一賃金の実効性を確保する法整備とガイドラインの整備」、「(4)法改正による時間外労働の上限規制の導入」、「(7)雇用型テレワークのガイドラインの刷新と導入支援」、「(19)継続雇用延長・定年延長の支援と高齢者のマッチング支援」。
服部社長:
 主だったところを挙げてくれたのだね、ありがとう。確かに、まだ具体化されていないものばかりですよね。残業時間の上限規制も先日、大熊さんに説明いただいたところですし。
大熊社労士:
 いま服部社長がおっしゃられた残業時間の上限帰省については、先日、厚生労働省内部で具体化するための労働政策審議会(労働条件分科会)が開催されましたし、同一労働同一賃金については厚生労働省のホームページに特設ページが開設されている状況となっています。
福島さん:
 そうなると、私が行おうと思っていたリストアップはまだできないということですか?
大熊社労士:
 具体的にどこまで落とし込んでおくかということはとても難しいと思っています。もちろん、以前、取り組むとおっしゃっていただいた同一労働同一賃金の正社員とパートの差や違いの分析については進めていくとして、他の部分は法改正やより具体的な内容が出てきてから取り組んでいただいてもよいのかなと思っています。
福島さん:
 そうなのですね!
大熊社労士:
 というのも、実は実行計画の中で既に法改正が実現しているものもあるのです。
福島さん:
 え!気づきませんでした。
大熊社労士大熊社労士:
 いいんですよ、だから私がいるのですから(笑)。例えば、これも先日説明した育児休業の2歳までの再延長ですが、雇用保険の育児休業給付金も延長することになる話や育児休業制度等の個別周知、育児目的休暇の新設といったものも実行計画の中に盛り込まれているのです。
服部社長:
 となると、実行計画については、五月雨式に実施されていく可能性も高いですね。
大熊社労士:
 おっしゃるとおりです。できるところからやっていくことになるでしょうし、法改正が必要ない事項も多く含まれています。そもそもはスピード感を持ってやっていくことになっているので、どんどん進められると思いますよ。
福島さん:
 そうなると、リストアップも重要ですが、その時々で早めに情報をキャッチし、対応をしっかりと進めていくことが重要になりそうですね。
大熊社労士:
 そうですね。これからも丁寧に情報をお伝えしていきますので、実務に一緒に落とし込んでいきましょう。
服部社長:
 引き続き、よろしくお願いします。

>>>to be continued

[大熊社労士のワンポイントアドバイス]
大熊社労士のワンポイントアドバイス
 こんにちは、大熊です。この他にも各種助成金の生産性要件の話などもこの実行計画の中にも含まれています。今後も都度都度説明していくので、ご期待ください。


関連blog記事
2017年4月10日「建設業やトラックドライバーの労働時間規制が強化されるのですか?」
http://blog.livedoor.jp/ookumablog/archives/65775164.html
2017年4月3日「労働時間の上限規制は結局どうなる方向なのですか?」
http://blog.livedoor.jp/ookumablog/archives/65774611.html
2017年3月29日「働き方改革実現会議 大注目の「働き方改革実行計画(案)」を公開」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/52126469.html
2017年3月20日「勤務間インターバルってなんですか?」
http://blog.livedoor.jp/ookumablog/archives/65773216.html

参考リンク
首相官邸「働き方改革実行計画(平成28年3月28日決定)」
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/ichiokusoukatsuyaku/hatarakikata.html#headline
厚生労働省「第131回労働政策審議会労働条件分科会」
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000159793.html
厚生労働省「時間外労働の限度に関する基準」
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000123090.pdf
厚生労働省「平成27年度「過労死等の労災補償状況」を公表」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000128216.html


(宮武貴美)
http://blog.livedoor.jp/miyataketakami/

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