前回の続きである2か所掛け持ちで働くパートタイマーの話をするために、大熊は服部印刷を訪れた。
前回のブログ記事はこちら
2018年2月12日「2か所掛け持ちで勤務しているパートタイマーは、2か所で社会保険に加入するのですか?」
http://blog.livedoor.jp/ookumablog/archives/65792309.html


大熊社労士:
 こんにちは。
宮田部長:
 先生、先日はありがとうございました。今日は、前回の続きで2か所で働く場合の雇用保険の取り扱いについて教えてください。
大熊社労士大熊社労士:
 はい、わかりました。雇用保険は、―毅横飴間以上の勤務、■械影以上の雇用見込みの2つを満たしている場合に加入することになっていますが、2か所ともその要件を満たした場合でも両方では加入せず、いずれか主たる賃金を受ける方で取得することになっています。雇用保険は社会保険と取り扱いが違います。
福島さん:
 
そうそう、ダブルワークしていることを会社が知らずにハローワークで雇用保険の取得の手続きを行おうとしても、すでに他の会社で取得している場合は重複加入できないようになっているんですよね。

大熊社労士:
 はい、そうです。福島さんは実務をされているから、よくご存知ですね。
宮田部長宮田部長:
 ふむふむ。そうすると社会保険は両方で加入するけれども、雇用保険は主たる会社で加入ということですね。わかりました。
大熊社労士:
 ちなみにの話ですが、ダブルワークで雇用保険に加入していた会社を退職した後、もう一方の会社は週20時間以上で勤務し続ける場合は、その会社で雇用保険の取得をすることになります。そのような場合は、主たる会社を退職したことを勤務している会社に伝えることが必要になります。
福島照美福島さん:
 確かに、他の会社を辞めたことを本人から知らせてもらわないと、会社は分からないですからね。
宮田部長:
 本人が会社に言わないでいると、ずっと雇用保険は未加入のままになってしまうってことか。それはいけないな。
福島さん:
 さかのぼって雇用保険に加入できるのは2年前までですから、それまでに未加入であったことが判ればいいですけれどね。
大熊社労士:
 少し話は変わるのですが、雇用保険の資格の喪失のことについて、確認をしておきたい思います。
福島さん:
 よろしくお願いいたします。
大熊社労士:
 一般的には、退職をしたときに離職票を発行して、その後失業給付を受給しますが、雇用保険の離職票を発行するタイミングとしては、退職をしたときだけでなく、労働時間が週20時間未満となったときもあります。このときも資格喪失の手続きとともに離職票の発行ができますが、実際に失業給付の受給を開始せずに1年経ってしまうと、失業給付を受ける権利がなくなってしまいます。
宮田部長:

 え!なんで!?離職票があれば、失業給付はもらえるのではないですか?だから、実際に退職したときにハローワークに行けばいいんだと思っていました。
大熊社労士:
 確かにそう思われるかも知れませんが、失業給付は原則として退職した日の翌日から1年以内にもらいきらないと、もらう権利がなくなってしまいます。ですので、離職票を発行しても、「週20時間未満で働き続けているから、失業給付はまだもらわない」としていると、実は失業給付が受けられなくなっていたということも起こりうるのです。
宮田部長:
 なんだかややこしいですね。
福島さん:
 それで、宮田部長、奥様はダブルワークされるのですか?
宮田部長:
 本人はやる気のようですが、今日の雇用保険の話を聞いてから、最終決めるって言っていました。
大熊社労士:
 そうですか、しっかりご検討ください。宮田部長の家事フォロー計画も含めて!(笑)
福島さん:
 宮田部長の家事フォロー計画は、私もお手伝いしましょうか?(笑) 
宮田部長:
 いやいや、大丈夫ですよ、ちゃんと家事は手伝いますから!


>>>to be continued

[大熊社労士のワンポイントアドバイス]
大熊社労士のワンポイントアドバイス
 こんにちは、大熊です。今日は2か所勤務の雇用保険制度についてお話しました。政府の働き方改革の一環として、副業・兼業の普及を進めていることから、今後ダブルワーカーも増えてくるでしょう。被保険者の要件について、複数事業所で合わせて労働時間が週20時間以上になっても、その労働者は雇用保険や社会保険の被保険者とならないのが現状ですが、公平な制度の在り方として検討を進めるとしていますので、今後の制度の動きにも注目が必要です。
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参考リンク
厚生労働省「Q&A〜事業主の皆様へ〜」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000140565.html
内閣府「働き方改革の実現」
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/ichiokusoukatsuyaku/hatarakikata.html


(小浜ますみ)

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