前回は新2019年4月より改定される新36協定届の内容について解説した大熊。今日は引き続き、特別条項により限度時間を超えて労働させる場合の健康確保措置について説明しようと考えていた。
前回のブログ記事はこちら
2018年9月24日「2019年4月に改定される新36協定届のポイントを教えてください」
http://blog.livedoor.jp/ookumablog/archives/65800705.html


大熊社労士:
 おはようございます。今日は前回の続きですね。
宮田部長宮田部長:
 はい、特別条項における健康確保措置の内容についてお話いただくのでしたよね。やっぱり人間、健康が大事ですからね。私も50代になってから、特に健康の重要性を感じますよ。
大熊社労士:
 そうですね。なによりも健康が大事というのは間違いないですね。さて、そもそもの話として、労災保険法のいわゆる過労死認定基準においても「おおむね45時間を超えて時間外労働時間が長くなるほど、業務と発症の関連性が徐々に強まると評価できること」とされています。
宮田部長:
 月45時間を超えて残業を行うのは、健康面でよくないということなのですね。
大熊社労士:
 そういうことになりますね。さて、特別条項というのは、限度時間である月45時間・年360時間(1年単位の変形労働時間制の場合には月42時間・年320時間)を超えて、働かせる際の36協定の上限となる訳ですが、やはりそれが健康障害の原因として問題視されています。
福島さん:
 だから今回もいろいろな規制が行われるんですよね?
大熊社労士:
 そうなのです。例の年間720時間の上限というのがその典型ですが、特別条項においては健康確保措置の実施というのが最大の改正となっています。
福島照美福島さん:
 前回のお話だと、10個の選択肢の中から、実施する健康確保措置の「該当する番号」とその「具体的内容」を記載するのでしたよね?その選択肢はどのようなものなのですか?
大熊社労士:
 はい、以下の10個がその選択肢となります。
(1)労働時間が一定時間を超えた労働者に医師による面接指導を実施すること。
(2)労働基準法第37条第4項に規定する時刻の間において労働させる回数を1箇月について一定回数以内とすること。
(3)終業から始業までに一定時間以上の継続した休息時間を確保すること。
(4)労働者の勤務状況及びその健康状態に応じて、代償休日又は特別な休暇を付与すること。
(5)労働者の勤務状況及びその健康状態に応じて、健康診断を実施すること。
(6)年次有給休暇についてまとまった日数連続して取得することを含めてその取得を促進すること。
(7)心とからだの健康問題についての相談窓口を設置すること。
(8)労働者の勤務状況及びその健康状態に配慮し、必要な場合には適切な部署に配置転換をすること。
(9)必要に応じて、産業医等による助言・指導を受け、又は労働者に産業医等による保健指導を受けさせること。
(10)その他
福島さん:
 この10個の選択肢の中からいずれかを選んで、その具体的な実施内容を36協定に定めるのですね?
大熊社労士大熊社労士:
 そうですね。記載例ですと、複数の実施内容が定められていますので、1つもしくは複数の選択をすることになります。
宮田部長:
 現実的にはどれがいいのでしょうかね?
大熊社労士:
 そうですね。実施しやすい項目もあれば、少し大変でも効果がありそうな項目もありますからね。これから年度末にかけてなにをしていくか考えましょうか。
宮田部長:
 そうですね。
大熊社労士:
 健康確保措置は定めた以上は、確実に実施していかなければいけませんから、今後は少し大変になりますが、しっかりやっていきましょう。

>>>to be continued


[大熊社労士のワンポイントアドバイス]
大熊社労士のワンポイントアドバイス 
こんにちは、大熊です。今回は2019年4月から改定される新しい36協定届の内容から、健康確保措置について取り上げました。この健康確保措置の実施については、来春以降、労働基準監督署による監督指導においては重点的に確認が行われるようになると予想されます。よって健康確保措置を定める際には、現実的な運営方法も想定し、その内容を定めていくとよいでしょう。


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2018年9月24日「2019年4月に改定される新36協定届のポイントを教えてください」
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2018年9月13日「新36協定届の記載例が掲載されたリーフレット等が公開されました」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/52158059.html
2018年9月11日「2019年4月改正の新36協定・フレックス協定の新様式(Word形式)ダウンロード開始」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/52157910.html
2018年9月8日「働き方改革関連法の政省令が公布されました」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/52157723.html

参考リンク
厚生労働省「「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322_00001.html
厚生労働省「脳・心臓疾患の労災認定」
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/rousai/dl/040325-11.pdf



(大津章敬)

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