3月が近づき、かなり暖かい日が多くなってきたなと思いながら、春の気配を感じながら大熊は服部印刷への足を急いだ。


福島さん:
 大熊先生、おはようございます。かなり暖かくなりましたね。
大熊社労士大熊社労士:

 そうですね。もう春もすぐ近くまでやってきていますね。
福島さん:
 今日は、4月からの年次有給休暇(以下、「年休」という)の取得義務化で確認しておきたいことがあります。
大熊社労士:
 ん?どのようなことですか?
福島さん:
 年休の取得義務化にあたり、会社は従業員に年休を取得させることになりますよね。そのときに、就業規則の変更って必要ないのかな?と思っていまして。
大熊社労士:
 あれ?私って就業規則のお話って何も出していませんでしたか!?
宮田部長:
 んー、聞いた覚えがないなぁ・・・。
福島さん:
 いえいえ、実は以前、こちらのリーフレットをいただいたときに、「就業規則の規定例も載っていますから」と大熊先生がおっしゃっていて、そのときに、あー、変更しなくてはと思っていたのですが、4月が近づき、制度が開始し、ふと忘れているかも!と気づいたのです。
大熊社労士:
 そうでしたか。説明が不足していてすみません。就業規則の変更ですが、結論から申し上げると多分。、変更が必要です。
宮田部長:
 「多分」・・・ですか?
大熊社労士:
 はい、多分(笑)。ちょうど手元に、リーフレットがあるので確認してみましょうか。ここです、7ページです。
宮田部長:
 この「Point6」ですね。
大熊社労士:
 規定例はおっしゃるとおり「Point6」なのですが、先に「Point7」を見ましょうか。表の2行目をご覧ください。違反内容の欄に「使用者による時季指定を行う場合において、就業規則に記載していない場合」とありますよね。
宮田部長:
 ・・・え!30万円以下の罰金!?
大熊社労士:
 はい。Point6にも記載がありますが、年休のように「休暇に関する事項」は就業規則の絶対的必要記載事項となっています。つまり、必ず記載しなければならない事項です。ですから、会社が取得時季を指定して従業員に年休を取得させるときには、必ず記載しなければなりません。
 先ほど「多分」と申し上げたのは、全員が自分で年休の取得時季を指定して、年5日以上を取ることが確実な会社や、計画的付与で年5日以上を確実に取ることになる会社は、もしかするといらないかも知れないと思ったからです。
福島照美福島さん:
 確かに年休の取得率が全従業員、高いような会社は会社の時季指定がないからいいということですね。
大熊社労士:
 はい。ただ、そうは思いつつもPoint6をの規定例をご覧いただくとわかるのですが、会社の時季指定や計画的付与で取得した分は、会社が時季指定する年休から除くことになっています。結果的には取得できていない従業員について会社が取得時季を指定するよという規定になっています。
福島さん:
 以前、お聞きしたように逆に従業員自身が取得時季を指定し、5日以上取得したときには、会社は取得時季を指定できないというものですね。
大熊社労士:
 はい、その通りです。年休の取得率が高い企業であっても、業務の繁忙でもしかすると取れなくなってしまうかも知れない。計画的年休の運用がどうなるか分からない。ということで、もしかしたら会社が取得時季を指定するような状況は発生しないかもしれませんが、逆に発生する可能性も考慮して、就業規則を変更し、規定を盛り込むことをお勧めします。
宮田部長:
 なるほど。そして、そのときには、Pointo6の規定例を参考にする、ということですね。
大熊社労士:
 はい、そのとおりです。少し硬い表現になっているので、現状の就業規則の書き方に沿って表現を変えることなどもご検討くださいね。
宮田部長:
 承知しました。アドバイスも含め、社長に申し伝えることにします。就業規則の修正案を考えてみますので、チェックしてくださいね。
大熊社労士:
 はい、もちろん!お待ちしています。

>>>to be continued

[大熊社労士のワンポイントアドバイス]

大熊社労士のワンポイントアドバイス 
 こんにちは、大熊です。働き方改革関連法の一部施行まで、残り1ヶ月強となりました。年休の取得義務化については、就業規則の変更が必要になります。3月中とは言わないものの、遅くとも、会社が取得時季を指定する前までには規定を盛り込む必要がありますので、早めに対応するようにしましょう。



関連blog記事
2019年1月14日「年休取得義務化 前年からの繰越日数についてはどのように取り扱えばよいのでしょうか?」
http://blog.livedoor.jp/ookumablog/archives/65805920.html
2019年2月1日「年休取得義務化に対応した年休管理台帳がダウンロードできます」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/52165580.html
2017年9月18日「働き方改革推進のための法改正が具体的に動き始めました」
http://blog.livedoor.jp/ookumablog/archives/65785098.html

参考リンク
厚生労働省「「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322_00001.html

(宮武貴美)
http://blog.livedoor.jp/miyataketakami/

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