この週末は大雨に見舞われ、予定が大幅に狂ってしまった大熊であった。
前回のブログ記事はこちら
2019年6月24日「70歳までの就業機会の確保が必要になるのですか?」
http://blog.livedoor.jp/ookumablog/archives/65811803.html
大熊社労士:
 おはようございます!
服部社長服部社長:
 大熊さん、おはようございます。この週末は結構な大雨でしたね。私の自宅の辺りは下水道の設備が古いようで、今回も道路が軽く冠水してしまって大変でしたよ。
大熊社労士:
 そうでしたか。私も本当は出かけるつもりだったのですが、大雨で予定が狂ってしまいましたよ。まあ、本を読んだり、映画を見たりとゆっくり過ごすことができたので、それはそれでよかったのかも知れませんけれども。
服部社長:
 さてさて、今日は70歳までの就業機会確保の選択肢についてでしたね。
大熊社労士:
 はい、それでは早速その話に行きましょうか。前回の話を軽くまとめると、骨太の方針2019に「70歳までの就業機会の確保」という項目が盛り込まれて、早ければ2021年4月にもまずは努力義務化される見込みというお話でしたね。
宮田部長宮田部長:
 はいはい、そうでした。昔は60歳になったら満額の年金をもらって、悠々自適のご隠居生活と考えていましたが、それも難しいようで。とほほ...。
大熊社労士:
 確かに60歳で隠居をしようとすると結構な貯蓄が必要かも知れませんね。さあ、その就業機会の確保ですが、以下の7つの選択肢が示されており、企業はこれらのの中から当該企業で採用するものを労使で話し合うとされています。
(a)定年廃止
(b)70歳までの定年延長
(c)継続雇用制度導入(現行65歳までの制度と同様、子会社・関連会社での継続雇用を含む)
(d)他の企業(子会社・関連会社以外の企業)への再就職の実現
(e)個人とのフリーランス契約への資金提供
(f)個人の起業支援
(g)個人の社会貢献活動参加への資金提供
服部社長:
 改めて思いますが、多様な選択肢ですよね。
大熊社労士:
 そうですね。それではこの内容を順番に見ていきましょう。まず(a)から(c)については、従来の65歳までの継続雇用制度においても受けられている3つの選択肢と同じものになります。65歳が70歳に変わっただけですね。
福島照美福島さん:
 そうですね。ちなみに当社では65歳までは1年契約・更新制の継続雇用制度を導入しています。
大熊社労士:
 そうでしたね。次に(d)ですが、これは(c')と言ってもよいかも知れません。つまり、従来より継続雇用制度についてはグループ会社であれば、自社の雇用でなくとも継続雇用制度を導入したとの取り扱いが認められていました。今回はこれを更に広げ、グループ外の他社への再就職でもよいとしているのです。
服部社長:
 なるほど。職種によっては65歳以上の高齢者でも活躍している企業がありますから、そうした企業での就職をあっせんするということはあり得るかも知れませんね。
大熊社労士:
 そうですね。自社で業務の切り出しができれば継続雇用でよいのでしょうが、現実的には難しい場合もありますから、そうした場合は清掃や警備など高齢者を多く雇用している企業での雇用をあっせんし、就業機会の確保を行うということはあり得ると思います。
福島さん:
 なるほど。この資料を見たとき、そこまでは想像が及びませんでした。
大熊社労士大熊社労士:
 さて、次の(e)から(g)についてはまだ詳細が分かりませんが、いずれも雇用ではないということになります。ただ(e)個人とのフリーランス契約への資金提供と(f)個人の起業支援については、65歳になって急にフリーランスになるということは考えにくいですから、もしかすると在職中から副業を行っており、65歳以降についてはそちらをメインに仕事をしていくというような働き方を想定しているのかも知れませんね。
宮田部長:
 なるほどぉ、こんなところで副業兼業解禁の流れも影響してくるのですね。
大熊社労士:
 そして、最後が(g)個人の社会貢献活動参加への資金提供です。これもまだ詳細が見えませんので、これからの議論になりますが、(f)までの選択肢が難しい場合には、最終的にこれになるのかも知れませんね。
服部社長:
 なるほど。当社の場合は65歳以上でも担当していただく仕事があるとは思いますので、基本は(c)の継続雇用制度導入になるのだと思います。でも職種によっては難しいことも出てくるのかな?
福島さん:
 そうですね。70歳まで雇用するとすれば人件費やポスト不足の問題にも発展するでしょうから、慎重な検討が求められそうですね。
大熊社労士:
 はい、同感です。この改正については詳細の情報が夏以降に出てきますので、注意深く見守ることにしましょう。
服部社長:
 そうですね。分かりました。

>>>to be continued

[大熊社労士のワンポイントアドバイス]

大熊社労士のワンポイントアドバイス こんにちは、大熊です。本日は70歳までの就業機会の確保についての方針を取り上げました。ちなみにこの骨太の方針2019の中には、「在職老齢年金制度について、公平性に留意した上で、就労意欲を阻害しない観点から、将来的な制度の廃止も展望しつつ、社会保障審議会での議論を経て、速やかに制度の見直しを行う」という記載もあり、今後は高齢者の働く環境について大きな見直しが行われそうです。

関連blog記事
2019年6月24日「70歳までの就業機会の確保が必要になるのですか?」
http://blog.livedoor.jp/ookumablog/archives/65811803.html
2019年6月6日「未来投資会議が案を示した70歳までの就業機会確保努力義務化の方向性」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/52172081.html
2019年5月16日「超重要】未来投資会議 70歳までの継続雇用制度の概要案を公表」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/52171007.html

参考リンク
内閣府「経済財政運営と改革の基本方針2019」
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2019/decision0621.html


(大津章敬)

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