西日本では梅雨明け宣言が行われ、中部や関東でもまもなく梅雨明け。いよいよ本格的な夏がやってきたと感じる大熊であった。
前回のブログ記事はこちら
2019年7月22日「人事評価に満足している社員の割合はわずか3.2%なのです」
http://blog.livedoor.jp/ookumablog/archives/65812912.html
大熊社労士:
 前回は多くの従業員が人事評価に対して不満を感じているという結果をお伝えしました。
服部社長服部社長:
 前回のお話の内容には驚きましたね。人事評価に満足していると答えた人が3.2%しかいなかったというんだから。まあ少ないとは思っていましたが、まさかここまで少ないとは。
大熊社労士:
 そうですね。これを改善していくためには人事評価の仕組みの見直しが求められる訳ですが、この調査によれば、人事評価の仕組みに対する満足度も「不満(不満+どちらかというと不満)」が37.8%であるのに対し、「満足(満足+どちらかというと満足)」は19.0%。ほぼダブルスコアで不満が多くなっています。
宮田部長宮田部長:
 あらら、やっぱりみんな不満を感じているのですね。それにしてもどのような点で不満に思っているのでしょうか?
大熊社労士:
 人事評価の仕組みに不満と答えた398名の不満理由の上位は以下のようになっています。
41.0% 評価基準が明確に示されていない
38.7% 評価者の好き嫌いで評価されてしまうため
24.9% 評価者が直属の上司しかおらず、評価が一面的
24.6% 上司など評価者が自分の仕事ぶりをよく把握していない
20.1% 実績に対する評価が曖昧で上司からの助言や指導がない
19.1% そもそも評価基準を開示していないこと
福島照美福島さん:
 評価基準が明確に示されていないという不満がトップなのですね。確かにそれではどのようなことをやればよいのかが分からず、不満というか不安なんでしょうね。
大熊社労士:
 そうなのだと思います。福島さん、それ以外に気づくことはありませんか?
福島さん:
 それ以外、ですか?
大熊社労士:
 はい、それ以外で明確な傾向が見えるはずですよ。
福島さん:
 えーっとなんだろう...。あ、分かったかも。2位以降はどれも評価者や上司に対する不満ですね。
大熊社労士:
 はい!そうなんです。よく気づきましたね。2位から5位まではいずれも上司の問題なのです。
服部社長:
 なるほど。これは面白い結果ですね。6番目にある「そもそも評価基準を開示していないこと」というのはトップの「評価基準が明確に示されていない」と基本的には同じような話ですから、要は評価基準の明確化と上司の関与という2つの課題に集約されるということですね。
大熊社労士大熊社労士:
 その通りです。まず評価基準、つまり社員に対する期待事項が明示されていなければ始まりません。しかし、それだけではダメで、上司が部下の仕事に関心を持ち、事実に基づいた公正な評価を行うこと、そして仕事がうまく進むようにサポートすることが重要なのです。しかし、多くの企業はそこに目を向けず、人事評価制度に問題があると考え、評価表の見直しなどに走ってしまうのです。
服部社長:
 しかし、そのような場合、上司という本質的な問題に切り込んでいないので、いくら人事評価表を変えてもうまくいかない。そんなところなのでしょうね。
大熊社労士:
 はい、まったく同感です。
服部社長:
 なるほど。今回は勉強になったなぁ。宮田部長、当社の場合は人事評価基準は具体的に明示している。しかし不満が出るということは、上司の仕事ぶりに問題があるのかも知れないな。まずは次回の管理職会議でこの問題提起をしてみることにするよ。
宮田部長:
 分かりました。それがよいと思います。それではその議題を入れておきますね。
大熊社労士:
 是非よろしくお願いします。ちなみにこの調査ではもう1点、結果のフィードバックに関する面白い結果も出ていますので、それは次回、お伝えしますね。
服部社長:
 よろしくお願いします。

>>>to be continued

[大熊社労士のワンポイントアドバイス]

大熊社労士のワンポイントアドバイス こんにちは、大熊です。今回は人事評価の仕組みに対する従業員の不満の原因について取り上げました。最近は管理職も仕事が多く、部下と向き合う時間が十分に取れないということが多いのではないかと思います。それだけに制度の内容以上に、部下との関係において不満が出やすい環境になっていると考えられます。人事評価は年に1度行えばよいというものではありません。従業員に対する期待を明確に伝え、それを支援し、期末にはその達成状況を確認の上、承認、そして翌年に向けた課題の共有を行う。これが基本であり、もっとも重要なことです。どんな人事評価表を使うかではなく、もっと根源的な課題に目を向けることが求められます。

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http://blog.livedoor.jp/ookumablog/archives/65812912.html

参考リンク
NTTコムリサーチ「「人事評価に関する調査」結果」
https://research.nttcoms.com/database/data/001961/

(大津章敬)

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