2017年11月20日

想像力を呼び起こせ!

imageクラウンに必要なのは笑いだけではありません。

セサミのクラウンワークの現在は、演技のセオリーを主体にプログラムされています。
先日のレッスンは「どこで何をしていたのか、そしてどこで何をするのか」という課題でした。

クラウンだから、メイクやジャグリング、バルーン、マイム、マジックーと他にやらなくてはならないことは沢山あるのですが、自分の表現力を発見することーはそれ以上に大切だと考えているからです。

imageこういったレッスンは一人で行うことは実はなかなか難しいー。
モチロン、創作を通して培う事もできますが、仲間と一緒に行うことで見えてくる自分というものもあるのです。

SSS26期のメンバーは、ここのところ、そんな演技レッスンを受けています。
今どこで何をしているかーを表現することで、登場前に何があったかー退場後に何をするかーを観客に分からせるという課題です。
ああ、セリフは使えません。説明的なジェスチャーもなし。実際の小道具もありません。

難しそう?

そうですねーここではさまざまな表現のスキルが組み合わせれて使われます。
そこがどこかーというコトをまずはイメージする。
そこがドコかーを示すために必要なお約束があります。
例えば、屋外か屋内かーそこを端的に示す小道具は何か、それを扱って空間に固定するという作業ー
匂いや温度や音やーもちろん、感情表現、そして生理的身体表現ー。

これらを考えて一瞬でまとめるなんて到底無理です。
ですから、イメージを詳細まで視覚化します。
感じて行うことー直観的演技ー求められるのはそこなんですね。

で、ここに、目的が投じられます。
今、それをしているのは、過去に何かがあったためで、それを未来につなぎます。

つまり、1つのシーンを行うことで、観客は見ていない過去と未来を想像します。
想像を呼び起こす事ーそれが演技をしている人に求められる課題です。

何があったんだろう?
この後どうなっちゃうの?

そんな観客の興味と好奇心が、笑いの連続でダレがちなクラウンのステージに緊張感を与えてくれます。

これは、グリーティングなどでも応用できるプログラムなんです。
例えば、ペンシル・バルーンを使うとして…。

すぐにバルーンを取り出して鮮やかな手つきでキャラクターを作ってプレゼントーでも良いのですが、それではバルーンが主役になってしまいます。クラウンはあくまでクラウンが主体の方が、メイクや衣装の意義もあるでしょう?

そう考えれば、このクラウンに何があったのか?という緊張感を持たせてあげると、一気に世界ができあがり、その体験を共有したこどもたちは、例えそれがシンプルな犬のバルーンでも大切に持ち帰ってくれると思うのです。

取り出す全てのものが壊れるーとか
必要なものがどうしても出てこないーとか
途中で作り方を忘れてしまったーとか
くしゃみが止まらない、どうしても笑ってしまうー等々…。
他にもいろいろなアイディアがありますね。

これらを繋いで自然に見せる為には、感情表現と身体コントロールが必須です。
パントマイムやダンスを学ぶのは、このためだと言っても過言ではありません。
パントマイムやダンスの為にレッスンを続けるのではなく、クラウンとしての身体表現を学んでいるのです。

これらの事を組み合わせて行われる課題が
どこで何をしていたのか、どこで何をするのか?
という事になります。

言葉にすればたった一行なんですが…。
その奥に広がるプログラムの広がりは果てがありません。

果たして、クラウンにこんなレッスンが必要なのか?

どうでしょう?
わたしにとってはとても興味深く、学び続けていたい内容ですが、それがすべてのクラウンにYESとは言えないでしょうね。そこがまたクラウンの良いところなんです。

SSSには70代のクラウンも所属し、30代や中学生と一緒にレッスンを受けています。
中学生に分かり易くーという手加減もしません。
同時に大人だからわかるーということでもありません。
わかったからできるーものでもありません。

imageそれでも、それぞれのレベルで一歩でも前に進む。
そういう参加者の熱気で、レッスンの会場の窓は曇ってしまうほどです。

そんな生徒たちの発表会が2018年3月末になりそうです。
詳細が決定したらまたお知らせします!



clown_gigi at 23:30│Comments(0)スクール | 稽古だより

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