11月30日 基本のき講座~古典を極める「クラウンの綱渡り」随筆「豊かさについて」

2019年11月30日

TCL11月「空間と身体~説明と伝えることの違い~」終了

TCL11月が終了しました。

動く動くの前半ー感じる表現するの後半。
身体と頭を繋ぐ作業は、静かですが熱く、いつも刺激的です。

セサミのレッスンではお馴染みのスローモーション・ムーヴメント。
バランスを崩さない程度に、身体を様々に動かしてみます。
ここで大切なのは、自分の身体のバランス感覚のリミットを知ることです。
同時にゆっくり動かすことで筋肉トレーニングにもなります。

ひとりで自由にー二人一組で、と、状況はどんどん変化します。
二人一組になると、一人の時は全く違う感覚になるからこれもまた愉快。

相手の空間を埋めるように動くことで、動きに「目的」が生れ、導線がシャープになるのです。
互いに接触し合う事、手のひら以外を使う事、もたれたり、引っ張ったりを言葉を使わずにバランスを取る事ー。

メンバーはごく自然にノンバーバルのレベルに導かれます。
1時間も体を動かし続けると、大汗をかいているメンバーがほとんどです。

後半は演技についての共通認識を伝えて、レッスンに進みます。

演技とは、「伝える」スキルだと考えています。
伝えるとは、相手がその表現を分かること、そして共感する事。
演技することは、伝えたい内容が身体と意図と感情でバランスをとって行われる事だーと、しています。

他者からの共感を得たい場合、演じ手が自分の体感を伴うことが不可欠です。
暑い振り、喉が渇いたふり、疲れたフリは、難しくはありません。
けれどそれは「説明」でありジェスチャーと同じで、共感は得られません。
説明は、観客の想像力を必要としません。
私は暑い/喉が渇いています/私は疲れました。
観客「ふーん」というやりとりです。

けれどそれが共感を伴うとどうなるか?
「いてて!は、腹がぁ~!イテテ!!」→観客「大丈夫?どうしたんだろう?」
「やっぱり…失恋しちゃったぁ~」→観客「可哀そう?このあとどうする?」
「マジか!!!宝くじあたった!」→観客「いいなぁ~!何につかう?」

そうです、観客の発想はその人物の過去や未来へと想像力を広げたり、展開を期待し始めるのです。

ゾウに見えるか、ゾウのフリをしているかーは、一目瞭然です。
フリは偽物で良いので、「今」しかありませせん。
けれど、本物には存在というリアルがあり、そこには「時間の経過」とそれに伴う「感情」が必然的に生じるのです。

演じるとは、この多次元的なものを一度に表わすという、相当に高いスキルが必要なのです。

その第一歩として行うのは、自分の身体を感じるーという作業です。
あって当たり前の身体を、改めて感じてみます。
足や手や目や鼻、背中、それらを取り巻く空間ー。
意識をすることで、今まで意識さえしていなかったことを知るのは大切な体験です。

ヒトは、自由に意識を切り替える事が可能です。右の小指ーと言われれば、背中の事を忘れられます。
演じ手は余分な集中を解除し、必要な筋肉を使う事を求められます。
それを自主的に行えるようになるには、ダンサーやマイミストと同じように体に向き合う必要があると考えています。

さて、そんな身体感覚を刺激した後は、手でさまざまな物を空想の中で扱ってみます。
手という感覚器官は、それが空想であっても、全身にさまざまな変化を引き起こします。
赤ちゃんの手を触っているメンバーの顔の柔らかな事!
氷を持っていなくてはならない間の身体の緊張の高い事!

実際にそれに触れていなくても、経験から身体は反応を示します。
つまり、演技という虚構は身体にとってはほとんど真実ーということになるわけです。
モチロン、経験だけでは演技は組み立てられません。
この世に無いものを出現させなくてはならない時だってあるし、死ぬ役だからって、一度死んでみるわけにはいきませんから…。

でも、この体験という共感のスキルを使わない手はありません。
また、身体にあらわれる現象はやはり自然です。
人間としての「自然」な行為ーというものを再度確認するのは、現代人にとってリハビリのようなものです。

そんな感覚野を刺激したのちは、実際に自分の感覚を使って表現したとき、どこまで伝わる物か?をやってみることになります。

演じ手には好きな物を食べてもらうーという課題を一人一人行ってもらい、他の人がそれは何だったかを当てるーという内容です。
まるで小学校でやるゲームのようです(笑)。

でも、実は、これはとても複雑なフォーカス(マルチレベルフォーカス)を使っています。
食べるという行為に使われる感覚はー
味覚・嗅覚・温度・歯ごたえ・音・視覚・感情・飲み下すという行為・舌触り・何に入っているか・どうやって食べるか
少なくともこれらを行う事になります。しかも同時にー。

もちろん、小道具(例えばハンバーガー)があれば簡単です。
それはでも、ここでは最後の手段としてとっておきます。
身体ひとつで何が表現できるかに挑戦することで、表現力が磨かれるからです。

すぐにわかる食べ物もあれば、なかなか当ててもらえないものもありました。
何がそれを分かりにくくしているのか(もしくは分かり易いのか)、選択肢は自分にとって安易なものではなかったか?リンゴと柿と梨をどうやって演じ分けるか?

たった一つの課題や試行から、たくさんの疑問と理解が生れます。
それらを参加者自らが解読していく事が各自のセンスを鍛えていくわけです。

そんな興奮と心地よい疲労感の中終了したTCL-次回はこの共感の演技のツボを呼吸させたまま、「場所」の課題に取り組みます。

表現するものが徐々に具体的になっていきます。
演じられる、という自信は、何より個人の表現する際の「よりどころ」となります。
そこにたどり着くまでには、たくさんの課題と向き合う必要があるのですが、決してそれは「ダメ」などではありません。

理解するために必要な経験という階段です。

正解も間違いも競争もありません。
それぞれが自分の階段を一つ上がるために行うのが、レッスンです。



ここからは12月の講座のご紹介です♡

【2】12月の講座スケジュール 
 
  ※詳細は、近日中にサイトにて公開。
 (1)シアタークラウン演技講座   12月21日(土)13:30~16:00
 (2)基本のき講座  12月21日(土)18:30~20:30

〇月曜日(東京)と火曜日(神奈川)の定期クラスは常時、無料体験を受け付けております! 
 お気軽にご連絡ください♡

ツイッターはコチラから!
https://twitter.com/ronegigi_ch

ロネジジのコメディ動画もお楽しみください♡
【RONE&Gigi ショート劇場】バスケットボールーBasketball

【RONE&Gigi ショート劇場】芝居見物の休日― a vacation of a Japanese clown family



clown_gigi at 23:00│Comments(0) -TCL | ブログでレッスン

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
11月30日 基本のき講座~古典を極める「クラウンの綱渡り」随筆「豊かさについて」