スズメバチ

　





　7月14日、パリ祭の夜に史上最悪の売春組織アルバニア・マフィアの最高幹部を特殊警察の女性ラボリが護送していた。

　そして五人の窃盗グループが商品強奪の為にとある倉庫へと侵入する。

　「アサルト13-要塞警察」と似た設定という事で気になっていたので、借りて観てみました。

　容疑者を護送中に、奪還グループに襲われ、かろうじて、倉庫に逃げ込む特殊警察の面々。

　そして、強奪計画を遂行していた窃盗グループがそこに鉢合わせ。

　倉庫を取り囲んだ、容疑者奪還グループの容赦の無い銃撃。

　細かい設定を織り交ぜながら、それぞれの人間ドラマも関わっていくアクション映画としては中々面白い出来の作品。

　「アサルト」ほど仰々しくなく、フランス色が出てあっさりとした演出で彼らの脱出劇、抵抗戦を描いていく。

　キャラクターの内面を深く掘り下げる事よりも、舞台、個性的なメンバー、銃撃戦の迫力でみせるオーソドックスな作りの一品であるとともに･･･

　どうやってこの状況から逃げ出す事が出来るのか？という疑問符を残しながら、合間に調度良く混在していく銃撃戦。

　そして、外にいる敵の正体を見せない事でその不気味さをスクリーンに押し出す。

　ブノワ・マジメル、サミー・ナセリ、ナディア・ファレスなどの個性的なフランス役者が勢ぞろいし、ハラハラ、ドキドキしつつも狭義的な場面もあり、結構面白い。

　しかし、こういう作品･･･やはりスクリーンで観た方が迫力があるんだろうな･･･と少し悲しいのも事実です。

『スズメバチ』
監督 フローラン・エミリオ・シリ
出演 ナディア・ファレス
ブノワ・マジメル
　　 サミー・ナセリ