2006年06月10日

デイジー4

b0951a06.jpg
 






 オランダで画家の卵として暮らすヘヨン(チャン・ジヒョン)の元に、デイジーの花が度々、届けられる。

 夏の間、訪れた郊外での日々を思い起こさせる。デイジーの花は彼女にとって、思い入れの強い花だった。

 この花を送り届けてくれる人こそ、運命の人だと信じるヘヨンは、肖像画の客として、花を持って現れたジョンウ(イ・ソンジェ)に惹かれていく。

 一方で、ヘヨンに恋焦がれ、彼女を見守るパクウィ(チョン・ウソン)は、デイジーを育て、クラシックを愛する男。

 彼の正体は、実は殺し屋だった。というお話。

 監督に香港から、アンドリュー・ラウ。出演陣は韓国のスター、チャン・ジヒョンやチョン・ウソン。ロケーションはオランダという異国情緒漂うラブストーリー。

 物語は、基本ベースはラブストーリー。そして一人の女性を巡って、彼女に恋焦がれる二人の男の内面が明らかになっていくというもの。

 モチーフになっているのは、デイジーという花で・・・その花言葉は心に秘めた愛。実に題名と物語が上手くリンクした素敵な例だと思う。

 ジョンウは、お気づきの通りだと思うが、オランダに来ているインターポールという役柄。ひょんな事でヘヨンを愛してしまう。

 パクウィという殺し屋も、ひょんな事で、彼女を見つけ・・・こちらも恋焦がれる。

 その意識が表れているのは、冒頭の雨宿りのシーンでヘヨンの描いた絵から絵の具がこぼれてしまうシーン。ふとした出会いなのか。もしくは計算された構図なのかは観客の想像におまかせするといった姿勢。

 ヘヨンは『猟奇的な彼女』とは違ったおしとやかな役柄。二人の愛に揺れ動く女性を上手く演じている。個人的には”猟奇的な”方がすきなのだが・・・

 物語の絶妙な所は、ストーリーにアクションの部分が上手く絡んでいる事。いたって普通の銃撃戦も。二人の男と一人の女性の心理描写を追っていくと、非常に計算された配置になっていて思わず上手いなと感心してしまった。

 マフィアと警察社会の人間の機微を『インファナルアフェア』シリーズで秀逸に仕立て上げたアンドリュー・ラウだからこそ成せる業でもあるし、ラブストーリーをアクションに絡めた一つの成功例と言える。

 そして何よりも、心に秘めた愛なのだから、当然ヘヨンの心もどちらかは明示されない。泣き崩れるシーンで暗示させるが、その揺れ動きは空中に浮かんだままどっちつかずだ。

 その愛の深さを辿っていくのは、彼女にしか出来ないのだ。

監督 アンドリュー・ラウ
出演 チャン・ジヒョン
   チョン・ウソン
   イ・ソンジェ

5月30日 シネフロントにて観賞

daisy-t
orange0802 at 22:53│Comments(2)TrackBack(4)映画 「た行」 

トラックバックURL

この記事へのトラックバック

1. 映画〜デイジー  [ きららのきらきら生活 ]   2006年06月10日 21:44
 「デイジー」公式サイト オランダで骨董店を営む祖父と暮らす画家の卵ヘヨン(チョン・ジヒョン)のもとに頻繁に届けられるデイジーの花。それは夏に訪れた郊外での忘れ難くも美しい夏の日の記憶を甦らせるものだった。名前も姿も知らない送り主こそ運命の恋人だと信じる...
2. デイジー DAISY  [ UkiUkiれいんぼーデイ ]   2006年06月12日 16:12
たぁ〜っ、こりゃまいった! すんごく良かった〜[:拍手:] 想像してた以上に良かったです[:グッド:] 脚本も良し、構成も良し、ロケ地も良し、俳優がこれまた良〜し、の何拍子も揃った秀作でした。 ストーリーには、あまり触れないほうがいいと思いますので、...
3. デイジー  [ DVDジャンル別リアルタイム価格情報 ]   2006年08月23日 16:51
画家の卵、へヨンの元に贈り続けられるデイジーの花。贈り主は分からないが、彼女は秘かに想い続けていた。ある日、彼女の前に現れた一人の男ジョンウ。彼女はデイジーの贈り主は彼だと確信するが、彼は張り込みの刑事で、ジョンウが狙う人物こそがデイジーの贈り主、暗殺者...
4. デイジー  [ 月の影 ]   2006年11月05日 19:45
デイジー チョン・ジヒョン 今日は【デイジー】って韓国映画   全編オランダ・ロケで挑まれた作品で  監督は 【インファナル・アフェア】 のアンドリュー・ラウ監督  出演【僕の彼女を紹介します】 【猟奇的な彼女】の『チョン・ジヒョン』  【私の頭の中の...

この記事へのコメント

1. Posted by きらら   2006年06月10日 21:59
こんばんは☆

こちらの映画、とってもステキな作品でしたね。
雰囲気的に韓国と香港がいい具合に絡み合っているというような感じでした。
チョン・ジヒョンは猟奇的〜もかわいらしかったけど(怖かった、かな?)デイジーではまた違った感じですごく可愛らしかったです。
私てきにはチョン・ウソンも・・・♪

ステイと一緒にTB失礼しますね!
(ステイはなぜかコメント消えちゃって・・><)
2. Posted by きららさまへ orange   2006年06月13日 00:16
こんばんわ☆きららさん。
こちらにもコメント&TBありがとうございました〜!

この作品は良かったですよ〜!観終わった後の余韻も素晴らしかったし、役者さん達の演技も良かったです。
舞台、俳優、監督と国籍を超えた見事なコラボレーションでしたね。
チャン・ジヒョンはこういう演技の幅も広げられるのだなといたく感心しました。
チョン・ウソンの存在感も凄かったですね。インターポール役のイ・ソンジェの謝罪のシーンは秀逸でした。

ちなみに・・・すいません。こちらのブログ。たまにコメントが書いてもしばらく反映されない時があるみたいです。お気になさらぬよう・・・♪

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
劇場公開作品

【2010年2月】

パレード★★★★

ルド and クルシ★★★

抱擁のかけら★★★

おとうと★★★★

インビクタス/負けざる者たち★★★★


【2010年1月】

ゴールデンスランバー★★★

ボーイズ・オン・ザ・ラン★★★★

フローズン・リバー★★★★★

Dr.パルナサスの鏡★★★

ミレニアム ドラゴンタトゥーの女★★★

板尾創路の脱獄王★★★

かいじゅうたちのいるところ★★★

(500)日のサマー★★★★



【2009年12月】

誰がため★★★

蘇りの血★★★

アバター★★★★

のだめカンタービレ 最終楽章 前編★★★

THE 4TH KIND フォース・カインド★★

インフォーマント!★★★

ジュリー&ジュリア★★★★

パブリック・エネミーズ★★★

カールじいさんの空飛ぶ家★★★★


【2009年11月】

ニュームーン/トワイライト・サーガ★★

戦場でワルツを★★★★

2012★★★

イングロリアス・バスターズ★★★★★

脳内ニューヨーク★★★★

Disney’s クリスマス・キャロル★★★

ゼロの焦点★★★

大洗にも星は降るなり★★★

スペル★★★★★

【2009年10月】

わたし出すわ★★

風が強く吹いている★★★

母なる証明★★★★★

沈まぬ太陽★★★★

アンヴィル!夢を諦めきれない男たち★★★★★

パイレーツ・ロック★★★★

さまよう刃★★★

クヒオ大佐★★★

戦慄迷宮3D THE SHOCK LABYRINTH★★

狼の死刑宣告★★★

悪夢のエレベーター★★★

エスター★★★★

パンドラの匣★★★★

カイジ 〜人生逆転ゲーム★★★

私の中のあなた★★★★

ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ〜★★★

ワイルド・スピード MAX★★★

【2009年9月】

ドゥームズデイ★★★

男と女の不都合な真実★★★

あの日、欲望の大地で★★★★

アドレナリン:ハイ・ボルテージ★★★

空気人形★★★★

カムイ外伝★★★

プール★★

ウルヴァリン:X-MEN ZERO★★★

サブウェイ123 激突★★★

【2009年8月】

マーターズ★★★★

グッド・バッド・ウィアード★★★★

女の子ものがたり★★★★

ナイトミュージアム2★★★

20世紀少年 <最終章>ぼくらの旗★★

30デイズ・ナイト★★★

南極料理人★★★★

ノーボーイズ、ノークライ★★★

96時間★★★★

トランスポーター3 アンリミテッド★★★

キャデラック・レコード 音楽でアメリカを変えた人々の物語★★★

縞模様のパジャマの少年★★★★★

色即ぜねれいしょん★★★★

HACHI 約束の犬★★★

3時10分、決断のとき★★★★★

G.I.ジョー★★★

ボルト★★★★

サマーウォーズ★★★

コネクテッド★★★★


【2009年7月】

バーダー・マインホフ 理想の果てに★★★★

セントアンナの奇跡★★★

セブンデイズ★★★

アマルフィ 女神の報酬★★

ハリー・ポッターと謎のプリンス★★★

サンシャイン・クリーニング★★★★

モンスターVSエイリアン★★★★

ノウイング★★★

ごくせん THE MOVIE★★

MW -ムウ-






携帯から見れます☆
QRコード