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2c14098e.jpg3月15日(木) 

ロックオペラ 『TOMMY』
@日生劇場 ソワレ

いのうえひでのり 演出


中川晃教 高岡早紀 パク・トンハ ROLLY  右近健一 村木よし子 山崎ちか 他


いやあ・・・ビックリしました もう・・・色んな意味で脱力モード。


ココから多分、凄い「毒」モードネタバレになるかと思いますので
これからご覧になる方や、この作品に思い入れの強い方は飛ばして下さいませ





・・・この 「TOMMY」 間違いなく
2007年 巻き髪観劇作品のワースト3入り決定・・・です。

休憩時間を除いて正味1時間45分の舞台がこれほどまで長く感じられるとは・・・。


かろうじて「良いかも」と思えたのは
照明と映像と中川君の歌唱力(演技力ではなく・・・あくまで歌唱力)の3つだけでした。


幕が開いてから永遠に続くかと思われた
インストロメンタルとナニを表現したいのか分からない中途半端なダンスシーンの後は

歌詞がほぼまーったく聞き取れないTOMMYの両親の凄い・・・歌・・・


TOMMYの両親・・・あの2人をキャスティングした意味が全く分かりません。


両親のあのキャラクターだったら
もっと的確に演じられる人・歌える人・正確な発音できる人・・・沢山いるでしょう



アンサンブルもソロを取る殆どのメインキャストも
PAが悪いのか、個々の滑舌がダメなのか
客席で歌詞を聞き取る事ができなくて・・・物凄ーーいストレスでした


これが、ノリが命のアーティストのライブであれば
ある程度歌詞が聞き辛いのも仕方ないかな、と思えるのですが


「ロックオペラ」としてチケットを販売し、上演している以上
最低限、歌詞の意味を客席に伝えてくれないと・・・ナニも成立しないかと



TOMMY役の中川晃教くんは頑張っていたと思うし
いつも通りの「華」もあったし、歌詞も1番聞き取れたのですが

やっぱり「モーツァルト」「キャンディード」「SHIROH」の時と同じで


「大人になっても少年の心を持つ天才」・・・って言う、
彼の得意な1つの引き出ししか見せてくれなかったのが・・・勿体なかったーー

去年の「アワハウス」の時は、新しい引き出しが見られて嬉しかったのにな。

(まあ、トミーという役は・・・ああ演じる以外・・・ないのかもしれない・・・のですが



メインキャストの1人 ROLLY
ミュージシャン・ROLLYが出てきて「素」の状態で歌っているようにしか感じられず
本人のライブかと思って引いてしまう箇所・・・多数だったし


新感線の右近健一さんの客席を煽る芝居も・・・ただ・・・寒い・・・


ご時勢なのか、演出が原因なのか、そもそもの設定を受け付けないのか
上のお二人が演じる叔父や従兄弟にトミーが虐待されるシーン・・・生理的にNGでした。


  tom
この『TOMMY』という作品は

オリジナルが
ド○ッグでムコウの世界に飛んだ状態で
作られた・・・とも言われているので

物語の展開の唐突さや
登場人物のキャラクターの薄さ等

元々論じても仕方がない部分は多々あるとは思いつつ

それにしても・・・今回は・・・痛かった・・・



ある意味、同じようにB級感満載&ブッ飛んだ内容のロックミュージカル

『ロッキー・ホラーショー』や『バットボーイ』を舞台で観た時とは

全く違う「・・・えと・・・で、何がしたかったワケ?」・・・な後味の悪さがズドーン

基本、舞台作品に映像を多用するのは好きではないのですが
今回はあの映像がなかったら・・・更に・・・キツかったカモ



帝劇や日生劇場で上演される主に東宝系のミュージカル

「ダンス・オブ・ヴァンパイア」「ミー&マイガール」演出のYさんや
「MA」演出のKさん・・・のディレクションや舞台の構成がどうもしっくり来ず



新橋演舞場の『朧の森に棲む鬼』
物凄い舞台を見せてくれたいのうえひでのりさんが


今作・・・『TOMMY』をどう演出するのか、何を魅せてくれるのか

とーーっても楽しみにしていたので・・・この酷いクオリティ・・・本当に残念です



客席も正直で、周囲では寝ている人・・・多数
&10代の頃から通った日生劇場にあんなに空席がある状態・・・初めて見ました・・・。



あと1回・・・この作品を観るために客席に座ります。
その時は、観劇後に・・・ポジティブな感想を持って劇場を出たいと


    心から切に願う・・・巻き髪・・・なのでした。





・・・と、本当なら
「オペラ座の怪人」my東京千秋楽のレビューを書くつもりだったのですが


本当に、最近ナイ位の脱力&悲しさを覚えた『TOMMY』について
個人的に思うところを先に語ってしまいましたよ



      次こそはっ