洋服屋、街を生きる。オーダーサロンタナカ店主blog

名古屋、錦3丁目のオーダースーツ、オーダージャケット、オーダーシャツのお店の店主です。名古屋のまんなかに生まれてずっとここ錦3丁目でくらしているオールドシティボーイです。オーダーメイドのこと、街の暮らしのなかで感じたことをつづっていきます。

夏のクラシックスーツ素材ウイリアムハルステッド(3/26)

2月に春の素材をご紹介し始めてすぐオーダーにいらっしゃったお客さまが出来上がり、何人も納品に来店頂いています。またオーダーいただく方も多くご来店いただき春のにぎわいをみせている当店です。
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ロロ・ピアーナ、トリロジーのスーツを本日納品。お客さまの靴は磨きこまれたエドワード・グリーン。店主はデニムフラワーパンツにスタンスミスを。



そろそろサクラの花が咲く時期を迎え、本日より夏の素材のご紹介を始めます。夏の素材といえば通気性のいい平織り素材。まず夏素材のご紹介第一弾ウイリアムハルステッド社のスーパー120`sウールトロピカルです。


英国では織物工場のことをミルといいます。もともとコーヒーミルのような機械式の臼をミルといいますが毛織物の機械の動きが臼に似ているのでミルとよばれるようになったのでしょう。イングランドの毛織物産地ブラッドフォードで1875年に設立された毛織物工場ウイリアムハルステッド。ここで作られたスーパー120`sウールを1mあたり220g使った平織り素材=ウールトロピカルです。マットな穏やかな表面でさらっとした手触りの夏のクラシックスーツ素材です。クラシックスーツにふさわしい柄を選びました。

英国製 ウイリアム・ハルステッド スーパー120`sウール
オーダースーツ価格 72000円(税込)

クラシックスーツとは
クラシックスーツの「クラシック」とは「古臭い」とか「古典的」と言う意味でなく「格式のある」という意味です。格式とは伝統的なテーラーの技を基本とした仕立てで、天然素材だけを使い仕立てられるスーツに付けられる称号。デザイナーが先導するのではなくテーラーとお客様が相談しながら作り上げてきた歴史を重ねて出来上がったスーツです。素材もあくまでも奇をてらわないウール中心。そして柄はずっと以前から続いているペンシルストライプ、チョークストライプなどの伝統柄を使います。

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ネイビー18mm ペンシルストライプ
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ミディアムグレー 18mm ペンシルストライプ
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ネイビー12mmペンシルストライプ
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ミディアムグレー 12mmペンシルストライプ
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ブルーグレー、ヘアライン
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チャコールグレー無地
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ネイビーブルー無地

春、素肌にシャツはいかが?(3/25)

大気に春の気配が満ち、こころなしかサクラの花のつぼみもこころなしか膨らんで来週には咲き始める。
ドレスシャツはヨーロッパではインナーのカテゴリー。だからドレスシャツは素肌に着る。私自身もシャツのラインが透けて見えると野暮ったいのでずっとそうしている。とはいえ冷え込む冬の間はユニクロさんのヒートテックは必須だとおっしゃる方も多いだろう。ならば夕方はまだ寒いが昼間は暖かいこの季節から素肌にシャツに挑戦してみるのはどうだろう。コットン100%の味わいが肌に直接伝わる気持ちよさを感じるはず。また寒くなればインナーをお召しになればいいのだから。

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ロンドンストライプ、サックス無地、オフオワイトの3種がスーツを引き立たせるシャツと言われています。

素肌にシャツは着痩せ効果も
スーツの採寸、サイジングに際して多くのお客さまがタイト気味を希望される。スマートなスーツは着痩せ効果があることをご存知だからだろう。もしそんな効果を期待されているのなら素肌にシャツを着るのに挑戦してみればどうだろう。インナーの胴回り部分を丸め、その回りをメジャーで計測すると10cmは有る。インナー無しで素肌に着るだけでこれだけのダイエットが出来たことになる。こころなしかスタイルがスッキリしたのが分かるかもしれない。

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ヒートテックのインナーの胴回り部分の回りを測ったらやはり10cmはある。これを脱ぐとこの分やせたことになります。

アイビーのなごりと別れてみる。
私と同年代、VAN,KENTなどアイビーファッションの洗礼を受けた方が多い。その時代ボタンダウンの一番上を開け、胸からBVDシャツのクルーネックを見せるのがオシャレだった。いまでもそのスタイルをトラディショナルだと頑なに守り、クルーネックのシャツをドレスシャツの下に着ている方をよく見かける。でもそれはあくまでも1960年代のアメリカ合衆国の大学生スタイル。 あれから長い年月が経過したのだからアイビーを一度離れ、素肌にシャツを着てみるのもいいかも。

タリア・デルフィノのホップサック紺ジャケ(3/22)

さわやかでシンプルなコーデが楽しめる紺ジャケットはビジネスにもカジュアルにも活躍する夏のマストアイテム。
今年の紺ジャケット素材は濃いネイビーブルーのホップサック、ロロ・ピアーナツイスターロイヤルブルーのざっくりしたウール素材、ロロ・ピアーナトラベルプロカノニコ社ホップサックモンテカルロをご用意していますが、ホップサック素材として人気のある FRATELLI TALLIA DI DELFINO 通称タリア・デルフィノのネイビーブルーホップサック「ベレーザ・フレスカ」が入りました。スーパー130`sを使った240〜250g/mのしなやかでツヤのある素材は夏の素敵な紺ジャケットとなります。本バス毛芯でパリっと仕立てるも良し、アンコンで軽く仕立てるも良し。


FRATELLI TALLIA DI DELFINO(タリア・デルフィノ)イタリア製
ネイビーブルーホップサック素材「ベレーザ・フレスカ
スペシャルプライス オーダージャケット価格56000円(税込)

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紺ジャケのアクセントとなるボタン、左から3つは象牙椰子を削りだしたナットボタン、そしてグレーに光るのが黒蝶貝のシェルボタン、そして右の2つは水牛ボタン。これらはすべて追加料金無しでお使いいただけます。この他にシルバー系のメタルボタンも選べます。

春の服が仕立て上がりました。(3/21)

春先暖かい日が続いたと思ったら今日のように嵐の日もある。そんな繰り返しでだんだん春が大気に満ちてくる。

今朝、日本国内、九州の縫製工場から50着近いスーツ、ジャケットが出来上がってきた。2月初旬、春物のオーダーを始めますとこのブログやウェブサイトでお知らせして、すぐに駆けつけてくださった多くのお客様のオーダーの分となる。お客さまは出来上がりを首を長くして楽しみにお待ちいただいているはず。桜の咲く日がもう間近。これを着て春の日を楽しく過ごしてほしいと祈るばかり。

当店はというと今は夏の準備に余念がない。春先に粋な男たちは夏のことを考え準備にいそしむ。そんなオシャレな人々の役に立つことを思いながら。

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連休には渋い男たちを(3/19)

うっかり土曜日の朝まで3/18から連休と気が付かなかった。この時期は接客につぐ接客が一日続きほんとうにありがたい。そんな忙しい時間の合間にパソコンに向かいアマゾンでポチリとしたのはヴァン・モリソンの新譜、ジョーコッカーのベスト・アルバム。デビッド・クロスビーの新譜は明日来る。

ジョー・コッカー、1969年ニューヨーク州ヤスガーの牧場で行われた伝説の巨大フェス、ウッドストックのライブ映画を中学三年の頃見た。そこでエア・ギターをかき鳴らしながらしわがれ声で酔っぱらいのように歌う男、ジョー・コッカーをギターも弾けないダメで変なやつと思った。その頃の僕はジミーペイジ、リッチーブラックモアのようなギターを早く弾けるロックヒーローがカッコイイと思っていたおこちゃまだったがそれはすぐに終わる。聞けば聞くほどスルメの如く味わい深い彼の歌に引き込まれるようになった。プロコルハルムで有名な「青い影」が入ったLuxury You Can Afford (1979)はほんとうによく聞いたマイ・フェイバリットアルバムだった。
2014年に亡くなったのが惜しい魂の英国人歌手だった。連休とは言っても休みではないが、こんな夜は渋い男たちの歌声を聞いて過ごそう。
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カノニコ社ジャケット入荷しました。(3/18)

2017春のスペシャルプライス素材、一部追加入荷いたしました。(3/18)
 2月初めから春物素材をはじめましたが、反で買い付けたスペシャルプライス素材はかなり早い時期から多くの種類がおかげさまで完売いたしました。このたび少々ではございますが下記の分が再び追加入荷しました。もし買い逃したお客さまはチェックしてみてはいかかでしょうか。

カノニコ社ビンテージ、モンテカルロなど春夏ジャケット素材入荷しました。(3/18)
1663年設立の世界最古の毛織物会社でありオーダー業界に世界最大の供給量を誇るヴィターレ・バルベリス・カノニコ社のジャケットコレクションが届きました。ウールシルク&リネンのホップサック素材「ヴィンテージ」とウール100%のホップサック「モンテカルロ」です。良質な素材ながらリーズナブルなプライスが魅力です。ザックリとした味わいなので肩パットがなく最小限の毛芯で軽く仕立てたアンコン仕立てがおすすめです。

イタリア製 カノニコ社 ウール100%ホップサック「モンテカルロ」
スペシャルプライス オーダージャケット価格52000円
(税込)

イタリア製 カノニコ社 ウールシルクリネンホップサック「ビンテージ」
スペシャルプライス オーダージャケット価格56000円
(税込)

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70040カノニコ ウール100%ホップサック「モンテカルロ」280g/m
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70041カノニコ ウール100%ホップサック「モンテカルロ」280g/m


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70021 カノニコ ウールシルク&リネン「ビンテージ」330g/m
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70030 カノニコ ウールシルク&リネン「ビンテージ」250g/m
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70034 カノニコ ウールシルク&リネン「ビンテージ」260g/m
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70023 カノニコ ウールシルク&リネン「ビンテージ」330g/m
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70031カノニコ ウールシルク&リネン「ビンテージ」250g/m
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60027カノニコ ウールシルク&リネン「ビンテージ」330g/m
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70032 カノニコ ウールシルク&リネン「ビンテージ」250g/m
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カノニコジャケット素材「モンテカルロ」「ビンテージ」はバンチサンプルからもプラス2000円でお選びいただけます。またジャケットと揃いのジレも可能です。

新しい音楽とのつきあいかたをみつけた。(3/16)

冬の間、日本酒を熱燗にして晩酌をしていたら体重増加してきた。これはイカンということで3週間前から食べ物をやや控え、早朝、名古屋城の回りや東区周辺を一時間程度散歩することにしている。

朝の街の音、サウンドスケープを楽しみながら歩いていたが、最近はスマホと線なしでつながるブルートゥースのイヤホンがあるそうだ。ネットで2980円で見つけさっそく購入、聞きながら歩いている。

自宅にあるCDを数えてみたことはないがいっときは毎月10枚くらい買っていたので4〜500枚あるかもしれない。でも実は最近は聞く時間がもてずほとんど聞いていない。いままでiphoneにもなにも入れていなかったがためしに20枚ほど入れてみた。好きなアーティストのアルバムを聴こうと思ったが試しに「シャッフル」して聞いてみるとそれが実はなかなか楽しい。積ん読ならぬ積ん聞きのCDも有るし、忘れてしまった曲もあるので新鮮。僕と趣味が合うなあと思っているピーター・バラカンさんの番組でも聞いているよな気分にもなる。一枚のCDを聞くことしか知らなかったがシャッフルすることで音楽を聞くことが再び楽しくなってきた。あたらしい音楽とのつきあいかたをなんだか見つけた気がする。

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散歩の途中、東区高岳近くで見つけた早咲き桜。
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このCDも聞かなきゃ宝のもちぐされ。これから聞くことにしよ。
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アマゾンで適当にポチリしたブルートゥースイヤホンだが悪くない。
 

エルメネジルド・ゼニアのウールリネンジャケット(3/15)

当店ではエルメネジルド・ゼニアならゼニアジャパン、ロロならロロ・ピアーナジャパン、ドーメルならドーメルジャポンと現地法人からの正規輸入品のみを扱っています。エルメネジルド・ゼニアのテーラーマーケット向け正規輸入品には赤タグが付いています。
この季節、ウールに味を出すためリネン、シルクをミックスするのが今年の各メーカーの傾向。エルメネジルド・ゼニアもウールリネンミックスのいい柄をリリースしています。店頭に並んだイタリア、エルメネジルド・ゼニア社のジャケット素材をご紹介したします。

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エルメネジルド・ゼニア ヘリテージ
ブルーチェック ウール87%ナイロン8%麻5%
オーダージャケット価格75000円(税込) 
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エルメネジルド・ゼニア ヘリテージ
ブルーブラウンチェック ウール87%ナイロン8%麻5%
オーダージャケット価格75000円(税込) 
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エルメネジルド・ゼニア クロスプライ
ウール90%リネン10%
オーダージャケット価格75000円(税込)  
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エルメネジルド・ゼニア クロスプライ
レッド・ブルーミニチェック ウール48%リネン47%シルク5% 
オーダージャケット価格75000円(税込) 
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エルメネジルド・ゼニア クロスプライ
ブラウンチェックブルーオーバープレイド
ウール60%リネン20%シルク20%
オーダージャケット価格75000円(税込) 
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エルメネジルド・ゼニア クロスプライ
パープルチェックウール90%リネン10%
オーダージャケット価格75000円(税込) 
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エルメネジルド・ゼニア クロスプライ
グリーンチェックウール90%リネン10%
オーダージャケット価格75000円(税込)  

アホダキ食べて思い出す。(3/14)

私の生家はいま当店のある場所に存在したテーラーに卸す紳士服地をあつかう「田中羅紗店」。今のビルの以前はここに2階建ての日本家屋がありそこに祖母と父母の二家族とわれわれ兄弟4人、そして男女の従業員の方が8人ほど住み込みで暮らしていた。
祖母とお手伝いさんを中心に夕食を作り、午後6時半、居間に長方形のちゃぶ台を2つ置き全員そろって食べていた。そこで出たのはおかずとご飯でご飯はおかわり自由。おかずで覚えているのはイカの胴体にイカのミンチを詰めて煮た「イカの爆弾」やカツ。カレーやラーメンもあったがとにかく昭和の食べ物でピザやドリアなんかじゃない。
先週の土曜日にシモちゃんと二人で伏見の富士屋西店にいったらそんな頃食べたおかずに出会った。そのひとつはつくしの卵とじ。最近あまり見なくなったつくしだが以前は春になると庄内川の堤防につくしを取りに出かけたっけ。そしてもうひとつは祖母や祖父の生家の近く三重県四日市に伝わる味であるアホダキ。それは沢庵の古漬けを塩抜きして、油炒めして更に醤油で煮るというアホのように手がかかるからそんな名前がついた。別名あまりに贅沢だから大名炊きともいう。富士屋西店でいただきながらふと48年前に亡くなった祖母のことを思い出した。もう祖母が亡くなった年をぼくは過ぎてしまった。

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土筆の卵とじ 富士屋西店
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大名炊き(あほだき)富士屋西店
 

ふたつの幸せ(3/13)

朝起きる。散歩やトレーニングを済ませ、顔を洗いヒゲを剃る。
店に出る前、最低でも一週間はあいだをあけたかどうか注意して紺にするかグレーにするかスーツを選ぶ。 スーツを選ぶと次にシャツ、ネクタイ、チーフ、ピンバッジ、時計を合わせる楽しい時間。さすがに洋服屋をやって長いので着る服には不自由しないのがいまさらながら嬉しいものだ。洋服屋になりたての23才の頃は着るスーツにも不自由した。ネクタイや靴はいつも同じで着たきり雀で半年もしないうちにすぐに傷んでダメになった日々をフラッシュバックで思い出すことがある。衣服足って礼節を知る今は本当に幸せ。
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店に出ると服地が並ぶ。ロロ・ピアーナ、エルメネジルド・ゼニア、ドーメル、ヴィターレ・バルベリス・カノニコ、ミユキ毛織、ドミンクス。どれをとってもすべて一流品ですべてお気に入りの服地。ぜんぶ自分用に仕立てても良いと思うほど。
洋服屋になりたての頃、店に並ぶのはそれまでやっていた羅紗店の売れ残りで妙に古臭い素材が多く気に入らないものがほとんどだった。仕立てても自分は着たくないとおもう素材が多かった記憶がある。だんだん年月を追うごとにいい取引先と付き合うことが出来ていい素材を仕入れることができるようになった。20数年前からはあこがれていたイタリアの現地法人と取引できるようになった。経験を積んでいい服地を選ぶ目利きにもなってきた。始めて35年経っていい服地ばかりの洋服屋になりました。いい服地に囲まれて仕事ができて幸せ。
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