洋服屋、街を生きる。オーダーサロンタナカ店主blog

名古屋、錦3丁目のオーダースーツ、オーダージャケット、オーダーシャツのお店の店主です。名古屋のまんなかに生まれ、ずっとここで生活し六十年。オーダーメイドのこと、街の暮らしのなかで感じたことをつづっていきます。

英国関係

スーヴェニアはロンドンの香り(1/19)

昨日ロンドンで48時間過ごしたことをブログを書きました。

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イーデ・レーヴェンスクロフト シティ支店

シティ、レドンホールアーケード近くでイーデ・レーヴェンスクロフトの支店を見つけました。ここはサビルロウで一番古いテーラー。英国の裁判所などで裁判官がかぶるウィッグも今もずっとここが納品しています。英国のテーラーのなかでも極めて由緒あるロイヤルワラントも複数所有しているお店です。ビートルズ映画「LET IT BE」 のセビルロウ、にあったアップルビル屋上でのライブシーン、下から眺める人のシーンでこの店が写っていました。この店でネクタイを買ってきました。
イーデ・レーヴェンスクロフト ネクタイ一本 11000円(税込)
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イーデ・レーヴェンスクロフトネクタイ  下の三本はフォーマルにいかが。


伝統的かつ軽やかさで人気のハケット。ここのジャーミンストリート店でお買い物しました。ネクタイ、ポケットチーフ、マフラー。もしよろしかったらいかがでしょう。
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ハケットネクタイ 12000円(税込) 前の三本はウールタイ
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ハケットポケットチーフ4800円(税込) 
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 左下はハケット、ウールマフラー13800円(税込) 
上、右下はハケット、カシミアニットマフラー19800円(税込)

たいへん申し訳ございません。これらはすべて一点ずつの数量限定です。ご来店お待ちしております。 

ロンドン48時間多動日記(1/18)

ロンドン一日目
ミラノリナーテ空港からアリタリアで都心近くのロンドンシティエアポートに着いたのは午前10時。小さい空港なので入国審査も時間がかからない。タクシーでセントジェームズ公園近くのホテルに。30ポンド。
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雨の倫敦塔。タクシーの車窓から。
 
5年前泊まったホテルだったがすっかり洗練されていた。チェックインの際のヘルシーなジンジャーのドリンクが嬉しい。雨が降ってきたのでジャーミンストリートのダビドフでフォックスの傘を買い、お目当ての靴屋で靴を買う。そしてカスタムテーラーの裁断を見学。パブでランチと半パイントのエールを飲む。
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紳士の街ジャーミンストリートにはやはり紳士が。
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カッティングをするテーラー。ジャーミンストリート。
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お目当ての一つは英国靴のセール。
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雨だからダビドフで英国グリーンのフォックスアンブラを買う。

 ホテルで荷物を置いた後、雨がそぼ降る中、歩いて5分のナショナルギャラリーに行く。折しもカラヴァッジォ特別展「Beyond Caravaggio」開催。今回は「果物の皮を剥く少年」ダブリンにある「キリストの捕縛」ラトール「クローバのエースを持ついかさま師」(キンベル美術館所蔵)を初めて見る。

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ナショナルギャラリー ミケランジェロ マンチェスターの聖母
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同業者 アンドレア・デル・サルト 若者の肖像画 ナショナルギャラリー
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マニエリスム期のパルメジャーノは縮尺が変です。ナショナルギャラリー
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ブロンジーノの謎の名作 愛の寓話 ナショナルギャラリー
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ホルバイン「大使達」の下の変な物体を横から見ると
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見事にスカルが現れる。 ナショナルギャラリー
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ナショナル・ギャラリー特別展「キリストの捕縛」撮影禁止のためポスター。
 
夜の芝居のチケットを買いにナショナルギャラリーから歩いてレスタースクエアに行く。雨が激しくなり妻の靴はびしょ濡れ。私の日本製オニツカタイガーはさすがに全く水漏れなし。

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雨のロンドンで妻の靴はビショ濡れ。
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妻はいつもここでウェストコートを購入します。カントリーライフの名店。
 
部屋で靴のお手入れをしてからスーツとネクタイ姿でウェストエンドの劇場に行きキャロルキングの伝記ミュージカル「Beautiful」を見る。彼女の曲はよく知っているので楽しめる。ずっと雨が降っていたのでタクシーでホテルに戻り赤ワインを飲んでこの日は寝る。
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ミュージカルに行くならスーツ着て。
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アルドウィッチシアターでキャロル・キングのミュージカルを愉しむ。

ロンドン二日目
起きたら空は晴れ。ホテルで朝食をとってからテムズ川沿いを歩いてサマセットハウス付属のコートールドギャラリーに。開館時間過ぎてもチケットを売る館員は個人的な電話をやめず閉口。イタリアではよくあることだがロンドンでは珍しい。中に入るとゴッホをはじめ印象派名品が充実。日本の美術館と違い、フラッシュさえ使わなければ写真オッケー。都心にあり銘品揃いなのに人はほとんどいませんでした。
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サマセット・ハウス
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クラナッハ アダムとイブ コートルドギャラリー
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スーラ コートールドギャラリー
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ゴッホ 自画像 コートールドギャラリー

美術館を出ると雪。次の目的地ギルドホールまではロンドンタクシー。ギルドホールはシティの市役所。シティは女王陛下もここの地域を通る時には許可を得なくてはいけないほど権威がある。また世界の金融、保険の中心で財政も豊か。だから入場料無料。ラファエル前派などヴィクトリア朝期の英国絵画を集めている。この時期の英国絵画は絵の技術が高い上ドラマ性が強く映画のように楽しめる。ロセッティ、ミレイだけではなく他の作家も質が高い。ここもほとんど田中夫妻の貸し切り状態。ラファエル前派の聖地テートブリテンは今回は見送る。
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シティの中心 ギルドホール
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ヴィクトリア朝期のいい絵が並ぶ。
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ラファエル前派 ロゼッティ
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ミレイ 説教をちゃんと聞いているお嬢さんの絵
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ミレイ 説教を聞いて寝落ちしたお嬢さんの絵
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きっとこの二人は始まる。
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木こりの娘 ミレー ラブはここから。
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9日間の女王、レディージェーングレイの死刑の一瞬前。怖い絵。
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ギルドホールを出ると雪は止み、晴れ間がでてくる。

ロンドンアーケイド巡り
さてここからは街歩きのテーマを「ロンドンアーケード巡り」に変更。5年前ロンドンオリンピックのマラソン中継を見ていて素敵なアーケードがシティにあることを知り行きたかった。地図を見て、道に迷いながらもキュートなレドンホールアーケードを発見。間違いなくここが中継で見た場所。バブアーのショップでちょっと買い物して、店員さんオススメの店でビールとランチ。
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レドンホールアーケード入り口。となりは保険のロイズ
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素敵な場所、レドンホールアーケード
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バブアーでお買い物。レドンホールアーケード
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レドンホールアーケード近くロンドン大火記念塔

レドンホールアーケード近くで最古のテーラー、イーデ&レーヴェンスクロフトのシティ支店を見つけネクタイを買いながら店の由来について話す。
ロンドン大火記念塔を見ながら地下鉄でオックスフォードサーカス駅に戻る。チューダー朝様式の建物が美しい百貨店リバティに寄ってからニューボンドストリートでジョンスメドレーのニットを買う。店員さんに日本ではジョンスメと呼ぶと発音を伝授。チャーチに寄ってお目当てのコンスルを買ってから再びアーケード巡り。ロイヤルアーケード、一番有名なバーリントンアーケードピカデリーアーケードクイーンズアーケードそしてバッキンガム宮殿を設計したナッシュ設計のロイヤルオペラアーケードを訪れロンドンにある7つのアーケードを巡った。
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世界一キュートな百貨店の一つ。リバティ
 
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ロイヤルアーケード。別名ジ・アーケード。
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天井なども美しいロイヤルアーケード。
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便利なので一番有名なバーリントンアーケード
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バーリントンアーケード。なぜか口笛禁止。
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ピカデリーアーケード
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ピカデリーアーケード
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ウェストコート専門店がロンドン的。ピカデリーアーケード
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クイーンズアーケード ピカデリーアーケードの近くの小さなアーケード。     
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セント・ジェイムス近くのロイヤル・オペラ・ハウスアーケード。 小さいのでワインバーもある。

フォートナムメイソン本店で紅茶とショートブレッドを買ってから週末夜9時まで開いているナショナルギャラリー裏のポートレートギャラリーに。夜の美術館は人生初かも、なかなかいいもんだ。並ぶ肖像画を見ていると美術より書かれた人の生き方に興味が移ってくる。絵を写生している人がとても多いなあと思っていたら、えんぴつで写生イベントだったようだ。横から見るとだいたいが下手くそだがたまにおっと驚く上手い絵もある。美術系学生さんかも。この日もワインを飲んで寝る。
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フォートナムメイソンでは茶葉を選んでグラム買い。
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歴代英国王 ポートレイトギャラリー
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ポールですね。ポートレイトギャラリー
三日目は朝11時のフライトだったので8時半にホテルからタクシーでロンドンシティエアポートに戻りつつがなくミラノリナーテに戻りました。
 

ジョシュアエリスカシミアマフラーが8月入荷(7/16)

暑い夏まっさかりの今、あったかいカシミアの話題でごめんなさい。

昨年人気があってすぐ完売したカシミアを得意とする英国ヨークシャーの老舗ミル、ジョシュアエリス社からおしゃれなカシミア100%マフラーが8月末入荷いたします。
Joshua Ellis社のウェブサイトはこちら 
ピッティウォモで見るように多くのイタリア男は秋冬になると巻物をじょうずにあしらいます。昨年は無地中心の入荷でおかげさまで短い期間で完売となりました。今年はチェック柄・ストライプ柄のマフラーとなります。

セレクトショップなどで見かけるマフラーは製造国をタグで見ると案外MADE IN CHINA(最近は「Made in PRC」=中華人民共和国の表記も多い)だったりしますが、英国のミルで作られたカシミアマフラーは、素材の選定の良さを感じますし。お得意のチェックをはじめとした伝統柄の表現が深いのです。

入荷して価格が決定しましたらこのブログでまっさきにお知らせいたします。お楽しみにお待ちくださいませ。

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ストライプとウィンドペン
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マローネ&アズーロ
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タータン
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タータン
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グレー&ベージュチェック
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マルチカラー
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無地はこの四色
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ビンテージコレクション。まんなかのライトグレーにイエローのオーバープレイドがおしゃれです。

英国に望むこと(6/10)

先週第二次大戦中マルタ島攻防の映画を見た。マルタ島いまでは地中海に浮かぶノンビリした島だが当時はは英国領で枢軸国のイタリアのシチリア島からはほんの90kmで海陸運送の拠点でありイタリア、英国、ドイツががっつり四つに組んで船は沈めるし飛行機からは爆撃するしと激しい戦闘を繰り広げた場所。

大戦が終わり近隣諸国でいがみ合ってもしょうがないと人類の叡智を結集してヨーロッパ連合EUが結成され経済、通貨の統合が成立した。(英国は国民コンセンサスを得られず未だポンドだが)今ではヨーロッパ諸国は国内線扱いで往き来もラクチンである。何よりヨーロッパの国同士が小異を捨てて大同につく合理的な友愛関係になったのが素晴らしいことだ。

そんな中、二週間後英国ではEU離脱の国民投票が行われるそうな。移民問題など難しい問題も山積されていると思うが、近い国同士でゆるく統合して仲良くすることに何のデメリットがあるものか。 わたしはもちろん英国民ではないので決める権利などこれっぽっちもないが、ジェントルマン発祥の地で洋服屋とは縁の深い国、英国の国民が知性ある判断をして欲しい。イートン校、オクスフォード、ケンブリッジなどの尊敬すべき英才が五万といる「英」国が自国の目の前のちっちゃな利益を追う「バカ」国にならないよう東洋の島国から望むものである。
成田空港でミラノまでのアリタリア便を待ちながら。

エスコリアルという素材を見つけた。(6/7)

エスコリアルという素材を見つけた。エスコリアルウールと北アフリカはモロッコ南部アトラス山脈が原産地のミニチュアシープの羊毛。スペイン、マドリッドから45km離れた街に王立サン・ロレンソ・デ・エル・エスコリアル修道院と広大な宮殿、修道院、博物館がある。エスコリアルウールは16世紀以来そこで飼育され王侯貴族のみが着用を許された門外不出の羊毛だった。その後ナポレオン戦争にともなうスペイン王国の衰退とともに絶滅したと思われていたが、当時スペイン王国は親族や他国の王族に向けての贈り物としてこのミニチュアシープを贈っていてその末裔の純血種がタスマニアとニュージーランドで生き残っていた。現在この原毛は英国の紡績会社が幹事役となりエスコリアル協会を作りリード&テイラー、テイラーロッジ、ジョンフォスターなど6社のみ原毛を供給しこのエスコリアルという素材の正統性を保っている。
どうしてもこういった希少ウールを見ると買い付けたくなる。サンプルを触ってみたところ手触りはスパンカシミアにも似た柔らかさとぬるみがある。今回は英国リード&テイラー社で織られたエスコリアルウール100%のウーステッドジャケット素材を2色試験的に買い付けた。秋冬の時期には届くがどんなジャケットになるか今から楽しみだ。価格はオーダージャケット価格128000円(税込)になる予定。
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エスコリアルジャケットのバンチサンプル
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買い付けた一つ。自然な2色のブラウンで織られたヘリンボン。バンチサンプルからも素材の良さが伺える。
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買い付けたもう一種類。濃紺に見えるがハウンドトウースの織り柄が入っている個性的な素材。
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エスコリアルウールの説明文
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