洋服屋、街を生きる。オーダーサロンタナカ店主blog

名古屋、錦3丁目のオーダースーツ、オーダージャケット、オーダーシャツのお店の店主です。名古屋のまんなかに生まれ、ずっとここで生活し六十年。オーダーメイドのこと、街の暮らしのなかで感じたことをつづっていきます。

歳時記

気がつけば夏(2020/5/5)

家の中に閉じこもる生活が続いている。当店は一階が店だからだれもいない店でお客様のメールにお返事を出したり、ブログを更新したりやること結構ある。店の中は案外ひんやり涼しいので季節感はない。今日はちょっと野菜を

続きは新しいブログで 

桜にはげまされて(2020/3/26)

日を追うごとに大変な状況になってきました。このような逼迫した状況ですが、サクラの花開く頃とになりました。こんなときに美しい花を開かせるなんて、なんてもったいない、もっと心安らかな時に咲いてくれればとも思います。でも春爛漫のこの季節、はやりやまいに桜は関係なく、日本の山、川沿い、公園がどんどん美しくなってきます。ニュースをみるとついつい心が沈んでしまうこんな時だからこそ、桜の花を愛でてちょっとだけ心を励ますことにいたします。
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今日の日、美しい日本。

春の足音(2020/3/6)

さきの水曜の午後はあいにくの雨。店でちょっと仕事をしてから髪を切りに30年以上ずっとわたしの髪を切ってくれる伊神さんの美容室「アビアント」へ。髪を切る前に洗ってもらいながらふと壁を見ると白黒の渋い写真のオリジナルプリントが掛けてあった。それはお店が開店した時お客様からお祝いにもらった額縁らしい。どこか見たことがあるなとしばらく眺めていた。写っている場所がどこかを。
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これが「アビアント」の壁のモノクロ写真

1月ピッティウオモの帰途にウイーンに立ち寄った最終日、クリムトの有名の「接吻」やエゴン・シーレなどがあるベルベデーレ宮殿へ行く。
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「ヴェルベデーレ宮殿」内の有名なクリムト「接吻」
見応えあるコレクションを堪能しながら宮殿から庭にでるとこんな景色が、あ!ここは「去年マリエンバート」のロケ地かと思ったが、帰宅後調べたら違っていた。
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「去年マリエンバートで」の場所だ!と勘違い。でも似てる。
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これが「去年マリエンバートで」の本物(ネットから引用)

この宮殿の敷地は南北に長く、庭を下りていくと市街地に近い場所に出る。そこからタクシーを拾おうとしてもタクシーがなかなか見つからず、周辺をさまよったときカールスプラッツ駅の前を通った。そのカールスプラッツ駅がアビアントさんの写真の建物だった。その時どこかで見た建物だなあと「デジャヴ」を感じたが、アビアントさんの写真で長年ずっと見ていたのがその「既視感」の理由。オットー・ワーグナー設計のウイーン世紀末芸術では重要な建築だそうだ。ウイーンで見た景色と「アビアント」の中の写真が急にひとつにリンクした不思議な気分だった。
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ヴェルベデーレ宮殿から庭園の坂を下ればウイーン市街に出る。

「アビアント」を出て小雨の栄を歩いていたら、ふと早く咲くサクラを見つけた。春の足音に気づいた。
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花びらから雨がしたたるサクラの姿がけなげ。
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栄にもサクラが咲いているのに気づく

今年も神宮に参るしあわせ(2020/1/1)

新年あけましておめでとうございます。令和二年、本年もいい洋服をお客様におすすめするこの仕事にますます精進いたします。よろしくお願い申し上げます。

大晦日の紅白のAIの美空ひばりはデジタルとはいえ、ほんとに天国に行った美空ひばりがもどってうたってきたような不思議な気分に。歌合戦もまだ中盤のころ床につき、まだ歳が明けて数時間しかたっていない闇の中、近鉄に乗って向かうは毎年恒例の伊勢神宮参り。
伊勢市駅に着くと、冷え切った空気の中に初詣の善男善女もちらほらいる。そこを歩いて豊受大神宮(外宮)に向かう。日の本の民が食べるものに困らないようこころをこめて手を合わせる。そして向かうは正式名称は「神宮」といわれる伊勢神宮内宮。民の国と神の国を分ける五十鈴川にかかる宇治橋を渡ると
空気が澄みきるのがわかる。漆黒の空に雄大に横たわる北斗七星は古代の人々が見る姿と変わらない。日も明けないうちから全国各地から大勢の人が玉砂利を進み初詣にきている。山も深くない場所にもかかわらず育つ巨大な杉の姿に神域のありがたさを感じる。巨石の階段を登り本殿前では日本の民、世界の民がしあわせでありますよう、安らかな令和の時代でありますよう、そう祈りながら二拝二拍手一拝。
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伊勢参りは正装で服を着られる喜びに感謝。ロロ・ピアーナタスマニアン150ブラック無地、アンジェロフスコグレーソリッドタイ、140双糸シャツを着る。内宮本殿前にて

本殿に参拝した後、神域の風が吹き抜ける川にかかる橋を渡って「風日祈宮」に行く。あんな多くの人が歩く参道から少しそれただけなのに、人はすくなく空気はさらにクリアに透き通っている。シンプルで美しい日本建築の粋とも言える社の形も好き。日本の自然を象徴する場所だと感じる。
またことしもここにこれてよかったと感謝のこころが湧いてきました。
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風日祈宮と書いて「かざひのみのみや」と読む。
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風日祈宮に行く時に見た漆黒の空の星。
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帰る頃には空は明け始める。
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那古野神社
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袋町御聖天福生院
名古屋に帰って、当家の墓地、氏神さまである那古野神社、そして近くのお聖天様福生院様をめぐって
元日の初詣コンプリートです。

師走は家族でシネマ(2019/12/31)

今年は一年ほんとうにありがとうございました。
また来年もこのブログをよろしくお願い申し上げます


年内の営業は29日までで、昨日から年末年始のお休み、穏やかな朝を迎えた。やることがないので映画館のウェブサイトを調べていたら見たかった映画「シュバルの理想宮」がパルコ・センチュリーシネマでやっていることがわかった。キネマ旬報も読むほどの映画好きの母と帰省している娘もさそって妻と4人ででかけた。映画はピカソやアンドレ・ブルトンも激賞したフランス・オートリーブに幻想的で不思議でそしてなかなかセンスの良いオブジェのような建物を33年かけて作り上げた無口な郵便局員の一生の話で、CGやギミックだらけの映画は苦手だから、こういう淡々とした映画はどきどきもせず楽な気分で見ることができて好き。南フランスの緩やかな丘の風景の映像が美しくそれにも感動した。悲しみを乗り越えて生きた一人の無骨な男の物語を家族でほっこらしながら見るのもいい師走のすごしかたかも。

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この建物を建てたシュバルが写真に写っている。
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