洋服屋、街を生きる。オーダーサロンタナカ店主blog

名古屋、錦3丁目のオーダースーツ、オーダージャケット、オーダーシャツのお店の店主です。名古屋のまんなかに生まれてずっとここ錦3丁目でくらしているオールドシティボーイです。オーダーメイドのこと、街の暮らしのなかで感じたことをつづっていきます。

2013年1月ピッティウォモ

ピッティウォモ報告(1/31)

ピッティウォモの報告をしなくてはならない。報告とはいっても私自身の目を通してのピッティイマジネウオモなのでそれが意味がある事かどうかはわからない。しかしテキストにして残しておかないと後から見て「時代」を感じる事すらできなくなる、ということで今年もまた書き記す事とする。
DSCN9877
NOT TOURIST AREA

紳士服の祭典、正式名称ピッティイマジネウオモはイタリア・フィレンツェ、中央駅であるサンタマリアノヴェッラから徒歩5分のバッソ要塞にて年2回一月と6月に開催で、83回目となり今年は1月8日から1月11日まで開催、私と妻は10日と11日に出かけた。これはプロフェッショナルのための催事であり会場の前には旅行者は入場できないとの旨が明記されている。ヨーロッパのメーカー、 日本のブランドなどメンズにかかわる出展者が数多く参加しているが、参加をとりやめたりするメーカーもあるし新しく参加するブランドもあり入れ替わりは当然激しい。以前は日本の出展者は珍しく、チェックしていたがいまや多くのブランド、メーカーが出ていてピッティウォモとジャパニーズブランドは「クール」な存在としてかかせないものになりつつあるのかもしれない。
DSCN9840
この写真は最終日。雨で人も少ない

ボリオリがでかいブースをだしていて中はほとんど伝統柄のクラシックスタイルの展示。
ボリオリと言えばアンコンジャケットというイメージだがボリオリの目指す方向はは私たちがおもっているよりクラシックなものかもしれない。スポーツブランドだとおもっていたらなかにスーツが展示してあったり、メーカーの思いのどこかにクラシックスタイルへの「リスペクト」を感じる時がピッティウォモのサイトにいるとある。
DSCN9707
メインパビリオンからみた全体の様子
われわれに関係するブランドでは今年は初めての試みだそうだがクラシコイタリアゾーンの前に「ドーメル社」が自社の素材をプレゼンテーションするブースを展開した。ピッティイマジネウォモは基本的には最終商品の展示であり、服地、素材の展示はミラノで行われるミラノウニカかパリで行われるプルミエールヴィジョンとなっている。しかしドーメルの服地はピッティウォモにブースを構えているメーカー、ブランドなどに素材として使われているし私のようなテーラー、サルトも多数来場するからということだったらしい。
DSCN9469
クラシコイタリアゾーン内。ドーメル社プレゼンテーション

スーツ、ジャケットのラインについては著しい変化はないパンツはスリムなスーツスタイルをひきたてるべく相変わらず細く短く、そしてジャケット丈も短いのが定着してきた。クラシックスタイルは大きく変わる事はないが5年10年のスパンではまるでかって海だった場所が山の頂上になる地殻変動のようにゆっくり、そして確実に動いている。だから変わらないと言ってもわれわれ洋服を生業とする者、とくにわたしのようなテーラーはディテールの設定、サイジングでクールにもできるし時代遅れにもしてしまうこともできる役回り。お客様にお渡しする洋服がいつも新鮮でクールであるためにピッティウォモに展示される紳士服の群れを注視し、頭に焼き付けておかなければならない。
35
メイン会場にて。「郷に入れば郷に従え」 when in Rome, do as the Romans doをもじって。

クラシックなブランドのブースのいくつかで柔らかいウールの厚地の生地で表面に毛玉ができた「カセンティーノ」と呼ばれる素材で作られたコートを良く見かけるようになった。これは初めて見たのは5年ほど前フィレンツェの有名サルト「リヴェラーノ ・リヴェラーノ」、毛玉が全体に出来ているので不思議に思ったが、古ぼけた厚地の安物のアクリル素材だと思い込んでいた。この個性的なコート地は
調べてみると手工業同然で作られている素材のようでもともとトスカーナ地方で狩猟の時使われたものらしい。
P1030534
これはリベラーノ・リベラーノのお店のパンフレット。左がカセンティーノのコート

2年前だとおもうが突然SUPER DRY極度乾燥(しなさい。)の巨大ブースがピッティに登場し驚いた。そして昨年にはロンドンの目抜き通りリージェントストリートに4階ぶちぬきのメガショップが出現した。ことしピッティウォモに出展していなかったがそれは知名度を高めるという目的がすでに達成されたためだろう。それにしてもロンドンでは異常なほど人気でロンドンの中心部を歩くと
「SUPER DRY」極度乾燥(しなさい。)を着た人に何人も出会う。実は今回気になってリージェントストリートのメガショップになんども行き、試着もしたがスリムなラインで素材感も悪くない。アウターが80ポンド(12000円)から150ポンド(22000円)でTシャツなら22ポンド(3000円)とリーズナブルな価格。ロンドンの若者はたぶんこれは日本かアジア製のクールなウェアだと思っているはず。でもこれはれっきとした英国コッツウォルズのブランドでなんと最近上場したという。日本では沖縄の「海人」ではあるまいしでかでかと日本語の入ったTシャツはぜんぜんクールではないので日本マーケットではどうかわからないが欧米では「日本語」がクールだという流れはあるかもしれない。とにかく「SUPER DRY」極度乾燥(しなさい。)はロンドンで元気なブランドだということは間違いない。
CIMG3934
これは2年前のピッティウオモの写真、スーパードライ初めて見かけた。
P1030094
ロンドンでたぶん一番地価の高いリージェントストリートの巨大店
P1030097
右のようなジャケットを来ている男をロンドンでは良く見た。

どんな色がトレンドになるかいつも考えるが、女性のモードと違い、メンズのモードは色が基本的に濃紺、グレー、ブラックと限られている。差し色に流行があるとはいえそれはどちらかというと個人の似合う色を選択するのが優先される。ただロイヤルブルーは相変わらず人気があるがさわやかな色なので秋冬よりは主に春夏に使う色となっている。秋冬コレクションのなかでは少し緑成分などをいれてくすませた鉄紺系の明るい紺をよく見かけた。
41
メインパビリオン アルティアのブース。差し色を表現している。


ピッティウォモ報告付録 ピッティで会った美しい女性 
 ピッティイマジネウォモは男性の服の祭典とはいえ、美しい女性もたくさんいらっしゃいます。会場で出会った素敵な女性をご覧ください。
DSCN9483
萌えます。ミニタリィ姿。
DSCN9585
どうやら上の写真のモデルさんのようです。ポロスポーツ
DSCN9588
ノウティカ。つなぎ、ジャンプスーツともいいましたね。ぼくらの時代ダウンタウンブキウギバンドでブレークしました。
DSCN9600
ハケットでお会いしたグレンチェックのスーツをお召しの可愛い方。
DSCN9671
快活な着こなしのすてきな女性。
DSCN9843
手袋姿に惹かれます。
DSCN9844
笑顔がかわいいオレンジ娘
DSCN9846
グラサンでゆかいに。スイートイヤーズ
DSCN9862
ドーメル社のスタッフの男女 

フィレンツェから春を彩る新マリック裏地入荷(1/29)

ピッティウォモに立ち寄った際、フィレンツェの裏地店「マリック」の店主、アンドレアに会った話は1/12このブログで書いた。その時買い付けたキュプラ100%裏地が本日入荷した。航空便で送ってきた裏地の包みをほどいたらほんのりフィレンツェの街の匂いがしたと妻が言った。フィレンツェと言えばウフィッツイ美術館が有名、ウフィッツイ美術館で一番有名な絵と言えばボティッチェリ「プリマヴェーラ(春)」である。この色鮮やかなキュプラ裏地がなんだか春を呼んでくるような気がする。
P1030519
上から「ターコイズブルー」「ミント」「ジェイド」「レモネード」
P1030524
上から「パープル」「ディープパープル」「クリムゾン」
マリックの裏地はフィレンツェの有名サルトも使っていて、色だけでなく軽さ、すべりの良さも極上の裏地。より着心地もよくなるというお客様の声もいただいています。オーダー価格にプラス3000円(税込)で上のビビッドな「マリック」のキュプラ100%無地をお選びいただけます。

今回はマリックならではの鮮やかな色のキュプラ裏地に加えてタータン系チェックキュプラ裏地のコレクションを加えました。きっと無地のジャケットにチェックの裏地をあしらうと素敵になるはず。「マリック」タータン系柄7色を買い付けしたがチェック一色に2〜3着分しかとれません。春夏のジャケットスーツ素材がもうすぐヨーロッパから到着するのでチェック裏地ご希望の方はお早めにご来店いただくことをことをおすすめいたします。またラベンダーのストライプも入荷しました。これらはオーダー価格にプラス4000円(税込)でお選びいただけます。
P1030528
ブラックウォッチなどタータン系キュプラ裏地4種類
P1030530
タータン系キュプラ裏地3種類

ピッティウォモで見かけた男達 ジャケット&パンツ篇(1/26)

ピッティイマジネウォモの会場にいるとスーツ姿に比べ、ジャケット&パンツスタイルが目につく。例えば東京丸の内、ロンドンシティ、ニューヨークウォール街にいるとスーツ姿も多いはずだがクラシックスタイルのメーカーのブースあるとはいえピッティウォモはイタリアフィレンツェで開催しているのでほんのどこかにちょいと遊びをはさもうという心もあるはず。私自身、いままでピッティウォモにはスーツ姿で出かけていたが今回はジャケット&パンツにした。

今年のジャケット&パンツについて
  •  ダブルブレストのジャケットがピッティウォモ会場で目についた。
  • 来年秋冬はロイヤルブルーは少しくすんだ鉄紺系になっていく。
  • シングルブレストジャケットの形の傾向は昨年同様、タイトで短めの丈、
  • パンツについても来年も細く、短く。デニムはもちろん多かったが、5ポケットではないウールやウインターコットンのパンツも目についた。ロールアップしたパンツはネックの巻きモノと同様な「ピッティ風きこなし」
画像はクリックすると拡大します。ぜひ拡大してごらんくださいませ。
DSCN9695
右の若者、極端に短いライトグレーのジャケットに、丈の短いジレ、ネクタイはブラウンの無地で胸にはきちっとポケットチーフを入れる。
DSCN9683
ことし注目のアイテム、ちょっとハーフコートっぽいダブルブレストのジャケットをグレーで。ネクタイ無い分、胸にポケットチーフを使いバランスをとっている。
DSCN9640
ボトムはダメージデニムだがジャケットにネクタイをしめ清潔感を強調しバランスをとる。それにしても歩く姿勢良し。
DSCN9634
左の方、ブラックのフランネルかサキソニーでやや丈の短いジャケットを素材はグレーフランネルで。無彩色を組み合わせたものならビジネスにも可能だ。
DSCN9633
たぶんアンコンの細かいチェックのジャケットでネクタイを締める。パンツがノーブレイクくらい短くてもチャッカーブーツならきれいに収まる。ブラウン系の合わせでもクラシックスタイルならサックス系のシャツがいい。
DSCN9626
ジャケットはダークな迷彩素材だが仕立てはかっちり。派手にダメージを施したデニムのボトムとのバランスをとる。
DSCN9618
グレーのジレ、白パンツ、チャッカーブーツ。黒の3つボタン短めのジャケットで端正に。
DSCN9598
グリーン系ジャケットはたぶんハケット製で暖色系コーディネイト。煉瓦色のネクタイと革靴の色を合わせている。
DSCN9596
エリッククラプトンにどこか似ているお方。ツイードのチェックにエルボーパッチ、コーディユロイのパンツと定番だがシンプルなベージュの巻物がすべてをバランス良く整えている。
DSCN9569

ネイビーの紺ジャケット、白のワイドワイドスプレッドシャツ、白のポケットチーフ。紺のソリッドタイそしてロールアップしたデニムだがこの着こなしならビジネスの場でも信頼できる人柄に見えるはずだ。
DSCN9562
今年、特に目についたのはダブルブレストのジャケット。以前のダブルブレストのブレザーとはまったく違うサイジング、
イトで丈は下品でない程度に短くしなくてはいけない。やはりピーコートをジャケットのように着るトレンドがダブルブレストジャケットの流行の下地になったのだろう。この方はロイヤルブルーに白ボタンと夏によく使う組み合わせ。
DSCN9478
真ん中の方もダブルブレストをジャケットに使っている。ダブルというのは存在感があるのでパンツ、ネクタイはバランスをとるため無地にしている。
DSCN9545
スニーカーにロールアップしたグレーのパンツのボトム。濃紺無地ジャケットと白ニットのジレ、ネクタイをまとめて清楚に。
DSCN9534
着古した味わいのグリーンジャケット。肩に力がはいっていないコーディネートは好感が持てる。しかしイタリアでもみんなスマホいじっています。
DSCN9532
スリーピーススーツのジレはバックルが隠れる程度に設定するがカジュアルにつかうジレはこの方のようにすこし短めにしたほうがいいようだ。
DSCN9454
左は美しいスーツ姿のジェントルマン、サックスのシャツにネクタイはグレー無地で端正にまとめている。右の方、大きいチェックのジャケットはかなり短め。
DSCN9447
右の人、カジュアルなジャケットで巻きモノ、パンツ、スニーカーにミディアムグレーをあしらってすっきりまとめています。
51
こちらの方もダブルブレストのジャケット。古さを感じないのは、今のサイジングで仕立ててあるから。シャツもワイドスプレッド、パワーを感じるワイン系ネクタイ、白いチーフとまさに王道。
28
チェック系のジャケットを展示したブースも多かった。こういうグレー系のチェック注目。

ピッティウォモで見かけた男達 スーツ篇(1/25)

今年の1月10日・11日イタリア、フィレンツェ、バッソ要塞で行われたメンズファッションの一大展示会、ピッティウォモにでかけてまいりました。イタリアを中心にヨーロッパ、アジア、アメリカからファッションメーカーのスタッフ、バイヤーなどが集まります。業界関係なので参加者はみなさんおしゃれで彼らの着こなしは今のメンズファッションの流れを表現もしているし、これから洋服がどうなっていくかの未来もそこから見えてきます。どうぞ着こなしの参考にしてみてください。会場内はジャケット&パンツスタイルが大変多くなっていますが写真のようなスーツ姿も目につきます。
50
兄弟でしょうか、良く似たお二人です。ブラウンスーツとネイビージャケット、お約束のスエード靴を二人とも履いています。
DSCN9460
ロイヤルブルーにネクタイは濃紺ソリッドに一カ所だけ小紋の入ったネクタイを小さめに結んでホリゾンタルカラーのシャツ。いい男ならランチ姿もサマになります。
DSCN9462
こちらもランチ姿。ピッティウォモのときはとにかく仕事モード。
わたしもそうしていますがランチはがっちり食べず、パニーニひとつかじってがんばる方が多いようです。珍しいオリーブカラーのスーツに同系色無地のネクタイ。シャツは白のセミワイドカラー。
DSCN9536
ロイヤルブルー無地スーツにポケットチーフはふんわりパフドに入れて。サックス無地のワイドスプレッドシャツとソリッドタイ。パンツも細めで長さもハーフブレークに調整してレースアップのクラシックな革靴と60は軽く越えている方なのに完璧な装い。みていてすかっとしていて気持ちがいい。
DSCN9556
会場内でよくみかけたダブルブレスト、一番良く見かけたのはダブルブレストのジャケットですがこのかたはスーツ。とはいえハーフクッションにアジャストした細めのパンツにレースーアップの革靴。体格のいい方ですがジャケットもゆったり仕立てていません。やや短めのジャケット丈とダブルブレストスーツの今の姿。
DSCN9605
ハケットの総帥、ジェレミーハケット氏。サキソニーのミディアムグレー素材でアンコンで仕立てたスーツはアウトポケットになっています。パンツは写っていませんがハーフクッションと英国スタイルにしては短めです。ハケットは英国ブランドですが英国がちがちではなく軽やかなイタリア人の着こなしに近いかもしれません。
DSCN9612
ツヤのある表面感のブラウン素材でダブルブレストスーツを仕立てています。チェンジポケットの付いたカシミアのコートですが丈はやはり90cm前後と短めになっています。
DSCN9615
こちらはミディアムライトグレーのウーステッドで仕立てたダブルブレストスーツ。パンツはすそ幅18cm台でこの丈はノーブレイクともいえる短さ。ネクタイは締めずに白いタートルネックですが黒ぶちメガネで知性を表現しています。白のポケットチーフですから色の濃淡で全体をそろえるグラデーション系。
DSCN9680
脇ポケットにプリーツを入れたライトグレーのカジュアルなスーツ。ライトグレーは都会的な色ともいえますが同色の帽子とわざとゆるめたネクタイでカジュアル感を出しています。
DSCN9703
今年はクラシコイタリアブースの前にドーメルさんがブースを展開していました。ブースへの来客はやはりスーツ素材メーカーだけにスーツ姿が多かったようです。ひときわ目立っていたのはロイヤルブルーにウインドペンスーツの紳士。
DSCN9467
そのドーメル社ブース前で昨年11月当店に来訪いただいた、ドーメル社のリチャード氏と再会。
 

フィレンツェの裏地店主アンドレアのこと(1/12)

フィレンツェでアンドレアの裏地店「マリック」を知ったのはたぶん5年ほど前のことだった。裏地はオーダースーツ、ジャケットにとって表地に次ぐ、重要なパーツ素材。テーラーの間ではびこっていた、安易にブランドネームをジャガードで織って服地に付属してこれは「こーきゅーな」ブランド服地でございというあまりに本来のクラシックスタイルの特徴である「アノニマス=匿名性」への無頓着さにいつもなんとかならないものかと考えていた。フィレンツェの中心だが細い通りをあるいていたら目に入ってきた色彩の洪水がオーダースーツに使うキュプラ裏地だと知った時は私の店にいままで欠けていたパーツが見つかった気がして本当に飛び上がるように嬉しかったのを覚えている。それからずっとマリックの裏地を買い付けてわたしもとても満足しているし多くのお客様にもとても喜んでいただいている。

毎年恒例のピッティ詣でにはマリックの店主、アンドレアと会い、まず成田空港で買ったその年の陶器のエトを渡しお互いの状況を語り合うのフィレンツェに行く楽しみの一つにもなっていた。今回もだいぶストックが少なくなってきた色もあったりお客様からこんな素材があったらいいなというリクエストもあた。お正月休みだった一月二日アンドレアからメールがあった。なにかなあと思ってわたしのつたないイタリア語で読んでみたら緊急外科手術を受けてしばらく20日まで店は休むと書いてあった。裏地のことはともかく何度もあってアンドレアはいい友達だと思っているので裏地が買えないのは残念ではあるけど彼がどんな手術を受けたかが心配でしょうがなくなってきた。元気なアンドレアのことだからたいしたことはないとは思ったがバイク好きの彼のことがだから事故でもあったのかとかひょっとしたら悪い病気ではないのかなと思ってきた。話し言葉だとあんがい簡単なイタリア語なのでアバウトにはなせるがやはり文章を書くのはお正月ボケの頭にとってしんどい。それでもアンドレアのことが心配なので久しぶりにイタリア語辞書をめくりながらなんとかメールを書く。しばらくするとアンドレアからもメールで奥様のフランチェスカのつとめるフィレンツェの中心にあるエトロのフラッグシップ店でフランチェスカに会いにきてくれとのこと。

毎年恒例のエトも渡さねばならないのでピッティウォモで頭のなかが沸騰している中だったがエトロにいくことにした。(エト、エトロ!)店内でフランチェスカを呼んだらすぐ現れてなんと店でアンドレアは待っているとのこと。ええ?!手術を受けたんじゃないのと思いながらフランチェスカに導かれて店に行くと元気なアンドレアの姿がそこにあった。とてもビックリしたがほんとうにこころから嬉しかった。急だったのでイタリア語も調子が出なかったがどうして手術に至ったかをたずねたところ急性のヘルニアだったようだ。症状が悪化して病院に運ばれ手術が決まったベッドの上で、ああ、1/11にはタナカが店にやってくると脳裏をかすめたそうだ。イタリアのフィレンツェからそう思ってくれてなんか感激した。幸いにして手術後はやく退院でき回復も早くぼくがくるのを待ってくれたそうだ。なぜかメールも届かずそんな事も知らずにエトロにアンドレアの状態をききに訪れたのが幸いしたのだ。うれしくなって新しい色のキュプラ裏地や新しいデザインの裏地もたくさん買い付けた。今回買い付けた裏地はそんな幸せな気持ちが入った裏地です。

DSCN9773
今回買い付けた裏地とアンドレア
アンドレアの店マリックはいままで気がつかなかったがフィレンツェ出身の現代彫刻家マリーノ・マリーニ美術館の建物のテナントとなっている。この美術館もじつは古い教会を改造したものだ。今まで入ったことがなかったが今回入ってみることにした。メディチ家が芸術を育んだ街フィレンツェが生んだ現代彫刻家の力強い造形のブロンズが多く並んでいてぐっとくるものがあった。
DSCN9825
 マリーノマリーニ美術館

livedoor プロフィール
記事検索
月別アーカイブ
カテゴリ別アーカイブ