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前回のオマケ。というか末原さん達視点?

オチなしヤマなしクリスマスも関係なし。 




竜華「それにしてもこないなとこで末原さんに会うとはなー」

末原「ホンマやな。大会や練習試合ではちょくちょく会っとるけど、こうして外で会うのは初めてやな」

竜華「んで? 今日は末原さんは洋榎ちゃんと2人でなにしにきたん?」

末原「なにて……まあふつうに買い物したり映画観たり遊びにきただけやけど」

竜華「へえ〜。デート?」

末原「ちゃうて、自分らといっしょにすなや」

竜華「そうなん?」

末原「うちと主将はべつにそんなんちゃう」



竜華「前から思ってたんやけど、なんで洋榎ちゃんのこと主将て呼ぶん? 敬語やし」

末原「う……それは……」

竜華「2年の時はふつうにタメ口で洋榎て呼んでたやんな?」

末原「……まあ、せやな」

竜華「なんでなん?」

末原「……ええやないか。そんなん」

竜華「ええ〜? 気〜に〜な〜る〜」フニュフニュ

末原「おもち押し付けんのやめーや」

竜華「教えてくてるまでやめへんで〜」グリグリ

末原「……ま、言うならばケジメみたいなもんやな」

竜華「ケジメ?」

末原「せや、去年先輩たちが引退して今のチームになった時、うちは姫松を全国優勝させることを誓ったんや」

末原「チームの参謀として、主将の右腕として、うちは引退するまで力を尽くし続ける。その決意を忘れんためのケジメみたいなもんや」

竜華「……ふーん」

末原「言わせといてなんやその反応は」

竜華「……それだけなん?」

末原「え?」

竜華「洋榎ちゃんのこと名前で呼ばんの、ホンマにそれだけが理由なん?」

末原「せ、せやから言うとるんやん」

竜華「うちにはなんというか……」

竜華「そうせんとアカン理由がほかにあるような気がするんやけどな〜?」

末原「……気のせいやろ」

竜華「ねえ、うちが理由当ててみてもええ?」

末原「やから気のせいて言うてるやろ」

竜華「ぶっちゃけ末原さん洋榎ちゃんのこと好きやろ?」

末原「どっからそんな話になんねん!」

竜華「ええからええから」

末原「なにがええねん……」

竜華「洋榎ちゃんのこと名前で呼ばんのはそのあたりも関係しとるんちゃうの?」

末原「……やから、んなことないて」

竜華「ホンマに?」

末原「ホンマや」

竜華「ホンマのホンマに?」

末原「ホンマのホ……」

竜華「……」ジー

末原「……」

末原「……はあ、もうええわ」

末原「たしかにうちは主将のことそれなりに好きやけどな」

竜華「それなり?」

末原「う……その、主将のこと好きやけどな」

竜華「むっちゃ?」

末原「……む、むっちゃ好きやけどな///」

竜華「よろしい」ムフー

末原「なに言わすんや……」

竜華「そんでそんで?」

末原「せやけど今のこの大事な時期に色恋沙汰で部をごちゃごちゃさせるわけにもいかんやろ。この呼び方は、いわば気持ちの封印みたいなもんやな」

竜華「気持ちの封印かあ……なるほどなあ」

竜華「でも……」

末原「ん?」

竜華「その気持ち。封印しとかんとアカンもんなん?」

末原「……そりゃそうやろ。さっきも言うたけど、大事な時期やんか。姫松がどこまで勝ち進めるかで主将のプロ入りにも絡んでくる」

末原「そんな時期にうちの身勝手な行動で主将や部のみんなに迷惑をかけとうないんや」

竜華「2人の絆が強くなったほうがええ結果になる可能性もあるんちゃうの?」

竜華「その絆が麻雀でも奇跡を起こしてくれるかもしれへんで?」

末原「なんやそれ。んなわけないやん」

末原「清水谷と園城寺はそんな経験があるんか?」

竜華「今んとこはあらへんけど……」

竜華「でももしかしたらインハイの準決勝とかでちっちゃい怜がうちにあがれるまでの道筋を教えてくれる能力とか身につくかもしれへんやん!」

末原「えらい具体的やな……んなアホな。そもそもうちも主将も能力なんてあらへんし」

末原「それにもしそんな可能性があったとしてもうちはそんなリスクは犯さへん」

竜華「ぶう〜、堅実やなあ」

末原「それに……」

末原「うちが主将のこと好きでもむこうはなんとも思ってへんかもしれんし……」

竜華「え?」

末原「うちは清水谷みたいにかわいいわけでも麻雀が強いわけでもないしな……」

末原「そんなうちなんかに告白されても主将を困らせてしまうかもしれん」

竜華「そんなことないて!」クワッ

末原「え?」ビクッ

竜華「洋榎ちゃんが末原さんのこと好きやないなんて、そんなことあるわけないやん!」

竜華「それに末原さんメッチャかわええやろ! 麻雀だってむっちゃ強いやん!」

末原「え、ええ……」

竜華「せやからもっと自信持って! 行動する前からそんなこと言うてたらアカン!」

末原「……」ポカーン

竜華「……それにな、洋榎ちゃん言うてたで」

末原「え?」

竜華「去年うちら2校で練習試合したことあったやろ?」

末原「あ、ああ。新チームになったばっかのころやったか」

竜華「あんとき洋榎ちゃんがな、主将になってから恭子が名前で呼んでくれんようになって、喋り方もなんかよそよそしくてさみしいって言うてたんや」

末原「主将がそんなことを……」

竜華「せや。末原さんのそういう考えは立派やと思う。けど、好きな人にそんな心配はかけたらあかんやん」

末原「……」

末原「そうか……そうやな。うちはちょっと自分のことしか考えてなかったんかもしれへん」

末原「気づかんうちに洋榎と必要以上に距離をとりすぎてしもうたんやな……」

竜華「せや、洋榎ちゃんだって末原さんのことむっちゃ好きに決まっとるやん! やから仲良うしたってだいじょうぶや!」

末原「はは……せやろか。なんにせよ、ありがとな清水谷」

竜華「竜華」

末原「え?」

竜華「うちのことは竜華って呼んでや」

竜華「そのかわりうちも恭子って呼ぶさかい。ええやろ?」

末原「……ああ、もちろんや。ありがとな竜華」

竜華「へへ、どういたしまして恭子」

竜華「洋榎ちゃんのことでなんか困ったことがあったらいつでも相談してや!」

末原「ふふ、せやな。そうさせてもらうわ」

竜華「そうや、今日このあと洋榎ちゃん見つけたらちょっとアプローチしてみたらどうやろ」

末原「アプローチて……でもたまにはええか」

竜華「そうやで、今はプライベートな時間なんやから麻雀部のこと忘れてイチャイチャしたってええんや」

末原「はは、チャンスが会ったらやってみるわ」

竜華「よっしゃ、そうと決まったら張り切って怜と洋榎ちゃん探すで!」

末原「……いや、その必要はないみたいやで」

竜華「え?」

末原「ほら、あそこのベンチ」ユビサシー

竜華「あ! ほんまや! しかもなんか膝枕されとるし!」


ア、アカン! ヤッパリソンナンアカンデ!


末原「? なんか言い争ってるみたいやな?」



キョウコハウチノモンヤ! キョウコニヒザマクラシテモラウンハウチダケナンヤ!



竜華「……」

末原「……」

竜華「……さっそくアプローチのチャンス到来みたいやな恭子」ニッコリ

末原「……め、メゲるわ……//」カア



カンッ