image


※このssに登場する犬と化した末原さんは、他の絵師様、他のss書き様たちが生み出したものとは特に関係ありませんのであしからず……

 






 

帰り道





末原「それじゃ、お疲れ様でした」


洋榎「また明日なー」


絹恵「お疲れ様でしたー」





その出来事は帰り道のこと、いっしょに帰っとった主将と絹ちゃんと別れたすぐあとに起こった。





末原「」テクテク


末原「ん? あんなとこにダンボールが?」


犬「くぅ~ん……」


末原「うわ、中に犬入っとるやん。捨て犬やろか、かわいそうに……」


犬「くぅんくぅん」


末原「わ、よってきた。悪いけど食いもんはもってないで……」


犬「わうわう」


末原「ふふ、かわええやつやな」ナデナデ


末原「飼ってやりたいけど、うちはマンションやしな……」


犬「ハッハッハッ」


末原「……んん? よくみたらお前変わった目しとるな」


犬「ジー」


末原「ずっと見つめてると……なんか吸い込まれそうや……」


末原「……」スウゥ……







?原「……はっ!あ、あれ!?」


?原「なんかうちボーッとして……」


?原「あれ……? なんやまわりの建物大きくなってへん?」


?原「いや……もしかしてうちが小さくなっとるんか?」


末原(?)「……」


?原「な、なんやお前は!? う、うちにそっくりや!」


末原(?)「……」




犬の目を見つめていた私はいつのまにか気を失っていたようだった。

目を覚ました私は体が縮み、目の前には私そっくりの女が私を黙って見下ろしていた。




末原(?)「……」ダッ


?原「あ! お、お前どこにいくんや! うちの質問に答えんかい!」


?原「って、うわ!」グラッ

 


何も言わず走り去ろうとする私そっくりの女。

座りこんでしまっていた私は立ち上がり追いかけようとしたのだが、なぜだか立ち上がれず前に手をついてしまった。




?原「あ、あれ?」

 


そこで私は気がついた。

私の手がいつもの自分の手ではないことに。

指が短く茶色の毛が生えた小さな手。

いや、それは手というよりも……。

 


?原「犬の……足?」

 


そう。それは紛れもなく犬の前足。

私は恐る恐る自分の体を改めて確認する。


着ていたはずの制服は見当たらず、その代わりに手に生えているものと同じ茶色い毛がびっしりと全身に生え揃っていた。


この姿は紛れもなく……。




犬原「さっきの犬の身体や……」


犬原「うち、犬になってしもたんか……?」
 



犬原「と、とにかくさっきのうちの身体を取り戻さんと」ダッ


末原(?)「……」タッタッタッ


犬原「おった! あいつあんま脚は速よないで!」


犬原「……あれ? でもこっちの方向って」


末原(?)「……」ウィーン


犬原「やっぱりや! あいつうちのマンションに入って行きおった!」


犬原「くそっ! 間に合えぇ!」ダダダッ
 


ガシャーン



犬原「うわわ、間に合わんかった!」ビターン


犬原「しまった!うちのマンション入口んとこで番号入れて開ける方式やからこの身体じゃあけられへん!」


犬原「うおお……やっぱりボタンまで手(前足)が届かへん……」ピョンピョン


犬原「なんてこった……めげるワン……」




犬原「とりあえず助けてもらえそうなとこにいかんと……」









愛宕家




洋榎「ただいま〜っと」


絹恵「おかんはまだ帰ってへんみたいやね」




キャンキャン! キャンキャン!




洋榎「ん? なんや?」


絹恵「なんやろ? 外からや」






犬原「キャンキャン! キャンキャン!」


犬原(だれかー! でてきてくれー!)




ガチャ

 


洋榎「ん? おお!みてみ絹、犬がおるで!」


絹恵「ホンマや、かわええなぁ」


犬原(あ! 主将! 絹ちゃん! たすけてー!)ピョンピョン


洋榎「捨て犬やろか? 首輪ついてへんな」ヒョイ


犬原(主将、うちですうち! 恭子です!)キャンキャン


絹恵「オスなん? メスなん?」


洋榎「メスやな。ちんちんついてへん」サワサワ


犬原(ひぇええ……洋榎、へんなとこさわんなや……)ビクビクン


絹恵「あ、気持ちよさそうやで。もっとさわったり」


洋榎「お? こうか?」サワサワ


犬原(あ、アカンてぇええ……!)ビビクーン


洋榎「ぐったりしてもうた」


絹恵「疲れとるんやろ。もうすぐ雨ふりそやし、とりあえず家入れてあげよか」


洋榎「そやな」


犬原「」グデーン

 



ザァー……



絹恵「あ、やっぱり雨ふってきたみたいやで、お姉ちゃん」


洋榎「お、ホンマや。よかったなーオマエ。濡れんですんだで」 


犬原「ワウゥ……」


犬原(うーん、やっぱり主将も絹ちゃんもうちやってことに気づかんみたいやな……)


犬原(そらそうやろ……まさかさっきまで話してたヤツが犬の姿になってるやなんて思わんわな……) 


犬原(言葉も通じんし……いったいどうすりゃええんや……)
 



洋榎「よし! 絹、この犬うちで飼うで!」


絹恵「え? お姉ちゃん本気?」


洋榎「おー、ホンマの本気や」


絹恵「オトンはともかく、またオカンに反対されるかもしれんで?」


洋榎「いーや、今回ばかりはオカンになんと言われようが飼うで。なんなら土下座でもしたるわ」


絹恵「……うん、わかった。うちも協力するで」


洋榎「よし! そうと決まったらさっそく名前をつけんとアカンな」


絹恵「そうやね」


洋榎「うーん……なににしよ」 ジーッ


洋榎「うぅん?」


絹恵「どうしたん? お姉ちゃん?」


洋榎「絹、この犬ちょっと恭子に似とらへんか?」


犬原(さすが主将! うちですうち!)


絹恵「え? うーん、あ、そう言われると確かにお耳が垂れてるとことか末原先輩の髪型に似とるかも」


犬原(せやろ絹ちゃん! なんせうち本人やからな!)


洋榎「んじゃ恭子でええか」


絹恵「いや、さすがにそれは末原先輩が聞いたら怒るで」


犬原(べつにええて! 怒らへんからうちやって気づいてー!)


洋榎「お? そうか? 」


絹恵「うん」


洋榎「うーん……ほな、メゲルにするか」


犬原(メゲ……メゲル……!?)


絹恵「メゲル?」


洋榎「うん、恭子よくメゲるわー言うとるし」


絹恵「あはは、そらおもろいなー。ええんちゃう?」


犬原(いや、言うほどしょっちゅう言うてへん思うけど……)


洋榎「よっしゃ! 今日からお前はメゲルや! よろしゅうなメゲル!」スリスリ


犬原(わわ! や、やめーや洋榎……くすぐった……)エヘヘ


絹恵「お姉ちゃんズルいわ。うちにも抱かせてー」ムギュー


犬原(おほぅ……! 絹ちゃんのおもちもちもちや……!)ムホー


犬原(犬の姿も悪うないかも……)








なんの因果か犬になってしまった末原……!


果たして彼女は人間の姿にもどれるのか……!?


愛宕姉妹にチヤホヤされてデレデレしてる場合ではないぞ末原……!




つづく……!