お疲れ様です。まそです。
 実は昨夜、さいきんツイッターでフォローさせていただいたほろ様の素敵イラストを見て衝動的に末洋を書いてしまったので、せっかくなので公開します。
 すてきな絵ですねぇ……(語彙無し)




 季節は巡り、秋。

 いよいよ肌寒くなってきた。
 例年のごとく私はタンスにしまっていたニットのベストを取り出しシャツの上に着る。
 これで夏の間スカートの下に履いていたスパッツの代わりにジャージを履けば私のいつもの秋スタイルとなる。
 
 『似合うやん』
 
 ふと、頭をよぎった台詞に思わずジャージに伸ばした手が止まる。
 今のは確か……インターハイの時にいつものカッコではなくスカートを履いて出ることになったときに控え室で洋榎に言われた台詞だったか……
 
 「……
 
 私は姿見を見る。
 そこに写っているのは上はシャツにベストを着こんで下はスカートを履いただけの自分。
 
 「べつにおかしくはないよな……?」
 
 誰にともなく言い訳の様なものを呟きながら一回転してみる。
 うん……おかしくはない。
 私はジャージを引っ付かみ鞄に入れると、そのままの格好で家を出た。
 
 「さっむ……
 
 上は大丈夫だが下が寒い。
 スースーする。
 考えてみればただでさえ肌寒くなってきたこの季節に、普段はスパッツを履いていた私がそれを履いていないのだから寒く感じるのは当然なのだ。
 なぜ私はジャージを履かずに出てきてしまったのだろう。
 今からでもジャージを履こうか。
 いやしかし公衆の面前で堂々と履くほど私は恥知らずではない。
 学校に着くまでのガマンや……
 
 「お、恭子ー。おはようさん」
 
 後ろから洋榎の声がする。
 おはよう。と、私も挨拶をしながら振り返る。
 洋榎の格好も今日から秋仕様らしい。
 上はカーディガンを羽織りいつもの長いスカートの下にはタイツを履いていた。
 なんともぬくぬくと暖かそうで恨めしい。
 
 「まったく誰のせいでうちがこない寒い思いしてると思てんねん……
 
 「? なんの話や?」
 
 ジトッと睨む私に彼女は首を傾げる。
 と、そこで洋榎は私の下半身に目を向ける。
 気づいた……
 
 「お、恭子。今日はスパッツもジャージも履いてへんのやな」
 
 「……まあな」
 
 「ほーん」
 
 洋榎はふんふむと頷くと、顎に手を当て私を値踏みするように上から下まで眺めた。
 
 「……なんや、なんか言いたいことでもあるんか」
 
 「うん? いやいやべつに……ただ」
 
 洋榎はそこで意味ありげに一拍ほど置いてからニヤッと笑って言った。
 
 「似合っとるやん」
 
 洋榎はそれだけ言うと背を向けてスタスタと歩き出した。
 ……まったく。
 学校着いたらジャージ履こうと思てたけど、今日1日ぐらいはこの格好で過ごすのも悪ないかな。
 そんなことを思いながら彼女の横に並んだ。