2018年07月08日

愛とか結婚とか。

 
 件の若い人が、
「つきあいが長いっていうだけで、このままズルズルと流されて結婚してしまって、おたがいほんとうにいいんだろうか……」
 と引き続き悩んでいたので、
「毎日ふとした瞬間に『ああ、この人と結婚できてほんとうによかったなぁ』と思える相手じゃなさそうなら、やめときな。少なくとも、わたしは毎日『あの旦那でよかったなぁ』と思ってる――」
 とアドバイスしかけたところへ、既婚戦隊オジサマンズ3名が急に会話に割り込んできた。
「新婚さんの言うことに騙されるなっ!」
※わたしは既に結婚3年目なので新婚さんではない、念の為
「俺そんなこと一度も思ったことないし言われたこともないよ」
「アドバイスするならするで、もっと現実的な話をしてあげないと」
 ものすごい勢いで語る語る。そのまま「はぁ……」と苦笑いしている若い人を、何やらゴチャゴチャ説得しながら連れて行ってしまった。

 オジサマンズの言い分としては、結婚は勢いと成り行きでするもの、女は結婚した途端に豹変するもの、男は鬼嫁の尻に敷かれるもの、夫婦円満の秘訣は「諦めること」、というのが、普段の会話から透けて見えてくる。彼のことも、その「哀愁の男達」の仲間に引き入れたいんだろうなぁ。

 いや、いいんだけどさ。
 しょっちゅう一緒に飯食いに行ったり酒飲みに行ったりしているオジサマンズのところじゃなくて、わざわざわたしのところへ喋りに来る、彼の気持ちを汲んであげてほしい……。

 独身の皆様に言いたいのは、結婚って「した後」のほうが色々あるけど毎日おもしろいよ、と。ほんとうに大好きな人と結婚できれば、どんなことにもおもしろがる余裕ができるから。
「そんな無責任なことを言えるのは本当の苦労をしていないからだ」
 という熟年既婚者のツッコミもあるだろうが、わたし達が未熟だからって本当の苦労を知らないとは限らないでしょ。
 オジサマンズの結婚にまつわる不幸自慢には少々ゲンナリしている今日この頃なのでした……。
 



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2018年07月04日

大風が吹けばハラスメント?

 
 いや〜〜とにかく今日は風が強かった!
 都内某所の職場は、大きなビルから小さなビルまで複雑に立ち並ぶ土地柄にあるため、ただでさえビル風が酷い。そこへ、折からの強風とあっては、それはそれはもう縦横無尽に吹き荒れまくっていた。ちょいとランチで外に出ようものなら、わたしでさえよろめくほどの突風に襲われ、洗濯機の中で右に左に弄ばれる洗濯物の気持ちが少し分かったような気がした……。
 現在、アイコンの髪型に戻っているので、強風でもみくちゃにされて会社に戻ったら、「コント『台風一過』」みたいな斬新な状態に。最初に目が合った若者が、「爆発事故にでも巻き込まれたンスか?」とニヤニヤしながら冷やかしてきた。

 わたしは手櫛で髪を整えながら、
「あ〜〜髪がグチャグチャだ〜〜!」
 半ばヤケクソになって掻き毟る。と、
グチャグチャになるぐらい髪があっていいよね……
 背後から突然、低いつぶやきが……。
 振り向いたら、“いっそのこと”スキンヘッドなオジサマが缶コーヒーを片手に窓辺に佇んでいた。
「ねえ、今の俺へのハラスメントだよね」オジサマが更に畳みかけてくる。「何ハラ? ヘアハラ?」
「ハラスメントっていうほうがハラスメントですぅ〜〜!」わたしも思わず小学生レベルで応戦する。「人の言葉をハラスメントだハラスメントだって言うハラスメント! ハラハラですぅ〜〜!」

 そんなやりとりを聞いていた若者が、
「ふ…… 不 毛 な 争いを……」
 ププッと吹き出したのだが、よりによって「不毛な」って言った!
 たぶん彼の発言は無意識で、オジサマもその掛詞には気づいていなくて、わたしが黙っていれば華麗にスルーできそうだったので、わたしは腹筋に力を込め、ツッコみたい欲求を全力で抑えた。拾っちゃダメだ拾っちゃダメだ拾っちゃダメだ、と。

 こーゆーときにツッコみたいのを我慢できる程度には、オトナになった、ちゅろ@おかしらでした。
 



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2018年07月02日

てのひらがえし

 
 学生時代の話。
 わたしは両親の影響で映画『男はつらいよ』シリーズが好きだったんだけど、そのことを、古臭いだのダサいだの何だのといって、さんざん冷やかしてくれた友達がいた。
 ところが、渥美清さんが亡くなって、追悼番組が多く流れるようになったら、急に掌を返して、「あの作品には古き善き日本の心の在り様が描かれていて……云々」と滔々と、さも自分が最初から作品の心を熟知していたかのような言い方で語るようになった。しかも、何故か上から目線で。
 きっと他にも原因はあったんだろうけど、このことが最大のキッカケで、わたしは彼女への気持ちがスーッと冷めてしまって。それからほどなく疎遠になっていったのでした。

    ◆

 さすがに今の友人関係には、そういう人はいないけど。
 仕事の関係で付き合うような人には、やっぱり「いまどき落語が好きなんて珍しい」とか、「『笑点』なんか超マンネリ番組じゃん」とか、そういう言い方で他人の趣味を貶めてくる人というのが混じっている。わたしも大人だから、表面上は聞き流してきたけど、そういう人に限って何か世論の受け売りでウンチク語るのが好きなようなので、明日から俄かに歌丸師匠や落語や笑点について評論家ぶったこと言い散らすんだろうなぁ……と思ったら、ほんとに気が重たい。
 他人の趣味の領域に土足で踏み込んでくる人達に、しばらく出くわさなくてすみますように!
 



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oresamagician at 22:50|この記事のURLComments(0)

I miss you ... ?

 
 舅殿が亡くなってから来月で1年になる。

 一昨年の8月に倒れてから、病院→施設→施設→病院→病院と渡り歩いて亡くなっているので、ダーリンの実家で姑殿は、まるまる2年間、独り暮らしをしていることになる。
 亡くなってからも、葬儀→仏壇の用意→四十九日→お墓の用意→納骨式と忙しく、その合間合間に役所や銀行やムニャムニャした各種諸手続きがあったりで、今年4月までは、とにもかくにも目まぐるしかった。
 ようやく一息ついた頃、GWを利用して、舅殿の実家のある北海道某所へ赴いて、親戚一同に挨拶したところで、今度こそ一段落、と相成った次第。

 北海道旅行を終えた頃から、ときどき姑殿が弱音じみたことを言うようになった。
「急に、おとうさんが死んじゃったことを、実感しちゃって。これまでは、病院に行けば会えるんじゃないか、施設に行けば会えるんじゃないかって、なんとなく思ってたんだけど。北海道から帰ってきたら、ほんとうに急に、いなくなっちゃったんだなーと思って、寂しくなっちゃってさ」
「ふとしたときに『おとうさんはもういないんだなぁ』って寂しくなるの。いても空気みたいな人だったけど、いなくなってみると、寂しいもんね」

 ダーリンの場合は、単身赴任だから、死んじゃった舅殿と比べちゃいけないかも知れないけど。わたしも寂しい。ふとしたときに、なんてもんじゃない。ほとんどいつも、何か半分ぽっかり欠けちゃったような、「穴」を感じる。
 そんな寂しさを共有できるかな……と思って、
「おかあさんは、どんなときに寂しいって思うんですか?」
 姑殿に訪ねてみる。と、
「たとえば、ポットのお湯が空になってるとき。ウチは電気ポットを使ってるんだけど、おとうさんはマメな人だったから、そういえば、しょっちゅう水を足してたのよね。だから、滅多に空になんかならなかったんだけどさ。おとうさんがいなくなってからは、よく空にしちゃって、『そういえばおとうさんはいないんだな』って思うの」
「――はい?(^^;」
「それから、荷物の受け取りもね。だいたい夜間帯に届くようにお願いしてるんだけど、ちょっと寄り道して帰ってくると間に合わないこともあるじゃない? そんなとき、おとうさんがいれば、あの人は夕方に帰ってきてから出かける人じゃないから、受け取り損なうってことはなかったのよねぇ」
「――え? ええっ?(^^;」
「そうそう、マンションの排水管清掃とかもさ。おとうさんがいれば留守番しててもらえるけど、いないと誰かに鍵を預けなきゃいけなかったり、それが嫌なら自分が予定変更して家にいなきゃいけないじゃない。面倒くさいわよぉ〜〜」
「――ちょっと……!(^^;」
 嫁が姑に歯向かっちゃいけないとは思いつつ、わたしは我慢できなくなって、ツッコんだ。

「おかあさん! それ『寂しい』んじゃない! 『不便』ですよ!」

 ツッコんだ瞬間の、「へっ?」っていう姑殿のポカン顔が忘れられない。
 一呼吸おいて、姑殿が破裂したように笑い出した。
「あはははははは! そうか。不便か。不便だ。そうだ。そんじゃわたし、寂しくはないや。家にいなくても、そこらへんウロウロしてる感じはあるから、死んじゃっててもいないわけじゃないんだって気はするから、寂しいわけじゃないんだ。あはははははは!」

 ――何か今ふんわり怖いこと言った?(笑)

 そんなわけで、おふくろさんは健在です。
 嫁姑の関係も、限りなく良好ですよ。
 



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2018年06月30日

雨の日のビーノ

 
 ねえねえ、「ビーノ」って、知ってる?
 そう、あの緑色の、えんどう豆のスナック菓子さ。




 ある雨の夜の帰宅途中、独りトボトボと歩いていたら、道端に1本、ビーノが落ちてたんです。
 おかしいでしょ? 1日中、雨がシトシトシトシト降り続けた日の終わりに、いつから落ちてたんだか知らないけど湿気やすいスナック菓子が、まだ数歩手前から見たって「ビーノだ!」って判るほど色鮮やかな状態で、落ちてんの。絶対おかしいでしょ。

 わたしは眉間に皺を寄せて、ぐっと目を凝らしながら、ずんずんビーノに近づく。そして、擦れ違い様に見た光景に、我と我が目を疑った。
 だって動いてんだもん、そのビーノ。自分自身の前から後ろへ、なんつうかこう小さなウェーブを繰り返しつつ、モゾモゾモゾモゾ少しずつ進んでんの。まだ霧雨の降る中を、スナック菓子が。
 何このビーノ、と思わず立ち止って、ジ〜〜ッと見つめてしまった瞬間、足元から頭まで一気に鳥肌が実ってったね。
 人間って、自分の理解の限界を超える現象に出逢うと、たとえそれ指1本ほどのスナック菓子によるものであっても、とにかく恐怖を覚えるね。しばらく頭皮がゾワゾワして、髪の毛が逆立ってる感じがあった。

 いや〜〜とにかく驚いたス。
 雨の日のビーノって動くんだぜ。
 みんなは遭遇しないように気をつけてくれたまえ。
 



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2018年06月29日

お・な・か

 
 諸般の事情により、ゆるゆる食事制限をかけつつ、毎日ラジオ体操をしてみたり、いろいろ努力しているところです。
 その成果あってか、ひさしぶりにダーリン(単身赴任中)に会ったとき、「少し痩せたね?」と言ってもらえる程度には変化があったようです。どの程度かというと、「B」の字だったパイパイとポンポンの関係が、ギリギリ逆転する程度……(笑)。

 んで、ダーリンの帰省中に姑殿に顔を見せに行くのが恒例になっているので、いわゆる「義実家」のほうへ赴いたら、その場で酒盛りになったりするわけです(関係者全員呑兵衛なので)。姑殿の手料理をつまみに、缶ビールを次から次へと。一昔前の「ウメッシュ」のCMぐらい、こういう日の姑殿の冷蔵庫では缶ビールが冷えまくっているので、わんこビール状態に……。

「いやぁ〜〜もうおなかいっぱいです!」
 次から次へと勧められる手料理で満腹ポンポコリンだった、わたしが5本目の缶ビールを遠慮したとき、隣のダーリンが、わたしをチラリと横目で見た瞬間、いきなりゲラゲラ馬鹿みたいに笑いだした。
「ちょ……おまえ! おなか、どうした? 何コレ!」
 缶ビール4本に加えて、赤飯とポテトサラダと野菜炒め2種と肉じゃがと麩饅頭2個を詰め込んだわたしのおなかは、恵比寿様や大黒様もビックリの太鼓腹だったのですよっ!
 どんだけウケたんだか知らぬが、とにかくダーリンは、(酔っ払っていたから余計だろうが)わたしがひくぐらい笑い転げて、もう涙さえ流しながら笑い続けて、復活してしまった「B」の字の下のポッコリを撫でたり叩いたりしながらヒーヒー呼吸困難にまで陥って、
「人前で……いい加減にしなさい!」
 と姑殿に怒鳴られたのでありました。

※ ニヒルでクールでストイックな普段の(素面の)ダーリンを知らない人には伝わらない非日常性かも?

    ◆

 体質というか、結局は食べ過ぎるせいなんだろうけど、わたしは食後(満腹後)に胃袋周辺がポッコリするんだよね。職場の人達とランチに出かけたときも、ときどきデリカシーのない人に見つかって笑われてしまうぐらい、おなかポッコリが目立つんだ。
 ダーリンは何故か、そんなわたしのおなかを、
「おいしいものたくさん食べられたんだねー」
 と喜んで、目を細めて愛でてくれる。
 わたしのおなかポッコリは、恥ずかしい体質だと思ってたんだけど、ダーリンと出逢ってから、しあわせのバロメータになったのでした(笑)。

    ◆

 ダーリンを見送る新幹線のホームで、
「たとえば妊娠して、臨月のときに満腹になったら、このおなか、どうなっちゃうんだろう?」
 ちょっと真顔で見つめ合ってしまったのは、また別の話、ですね。
 



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oresamagician at 23:45|この記事のURLComments(0)徒然語録 

2018年05月26日

おめでたい人

 
 職場のランチタイムに。
 その日は、オバサマ数名(わたし含む)に男性上司1名というヘンな構成で食卓を囲んでいた。ウチの会社の女性は、滅多に他人の噂話ってしないんだけど、この日は何故か、若干それっぽい話で盛り上がった。

「先月入社してきた○○さんって結婚4回目らしいよ」
 とオバサマAが言ったのへ、わたしは本当に純粋に驚いて、
「うへぇ〜〜すごぉ〜〜い! わたしなんか1回結婚するのもやっとだったのに! 3回も結婚できるなんて相当おモテになるんですね〜〜!」
 思わず口走る。と、わたし以外のオバサマ軍、プププッと軽く失笑。

「それでね、子ども4人いるんだけど、全員パパが違うんですって」
 とオバサマAが続けたのへ、わたしは更に感心してしまい、やっぱり思わず呟いてしまう。
「うわぁ〜〜マジ? 子ども4人ってだけでも、この少子化の時代に頭が下がる思いなのに、その4人目のパパさんって寛大な人なんですね。3人は他の人の子どもですもんね。尊敬しちゃうわぁ〜〜」
 オバサマ軍は、今度はポカーン。
 みんなで食事の手を止めて、苦々しい笑顔を浮かべて、わたしのことを見つめてくるので、
「……何か変なコト言いましたか?」
 モグモグしながら問いかけたら、
「いや、あなた、おめでたいわねぇ」
「そういう考え方はしてなかったわ」
「何か目からウロコが落ちちゃった」
「いい性格してるわよ」
 失笑、苦笑い、ため息、――で、話が流れてしまった。

 おやつタイムは男性上司と2人になったんだけど、
「さっきのアレ、おばさん達が話したかったのって、○○さんの悪口だったと思うよ」
「ええ。まぁ……『子ども4人』の話のときには薄々気づいてましたが」
「え? 気づいてて寛大とか尊敬とか言っちゃう? 女って怖え!」
「いえ、寛大とか尊敬とか言っちゃった後の反応を見て、なんとなく気づいたんです」
「なんだよ、そこまで素かよ。それはそれで怖えよ。天然は最強の武器だな」

 だーかーらー天然じゃないっつうの。
 もともと頭の中がポジティブなようにできてんの。
 おめでたくていいんですよ。そのほうが生きるのもハッピーなんだから。
 イヤな人、見下す相手がたくさんいる世界よりも、尊敬できる人がたくさんいる世界のほうが、住み心地いいでしょ。それだけのこと。
 まぁ、どうせみんなでわたしのことおめでたいおめでたいっつって嗤ってるんだろうけど。
 いいんだ、それで。

いつでも朝日は昇り直す。
虹の足元には金の壺が眠っている。
薔薇は雨露にキスをする。
そんな当然のことを信じるのと同じように、
世の中に本当の悪人なんかいないって信じたい。

 なんてなー(笑)。

 


 



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2018年05月19日

無駄な予知能力

 
 おしごと日記です。

 会社の建物に関することで、AさんとBさんのどちらかが毎日交代で担当している業務があるんだけど、どうしても2人の都合がつかないときだけ、わたしが「奥の手」として召喚されることになっている。

 先日、その作業をAさんがBさんに託して外回りに出て行って、しばらくしてBさんに急な呼び出し電話がかかってきた。Bさんは慌ててAさんに電話をかけて、
「僕も出かけることになっちゃったんですけど、Aさん、作業の時間までに戻ってこられませんよね?」
「戻ってこられるぐらいなら最初からBさんに託しませんよ。今日は大岡さんにお願いできないんですか?」
「あっ、そうか。大岡さんに相談してみます」
 ――というやりとりがあったそうで、わたしのところへお鉢が回ってきた。

 業務日報を受け取った瞬間、わたしの脳裏にこんな光景が想い浮かんだ。
 わたしが作業を終えた頃に、わたしが作業を任されたことを知らないAさんが無理して戻ってきて、「大岡さんに頼んだなら頼んだって言ってくれなきゃ困るよ!」とBさんに怒っている光景。
 予感というより予知だった。確信を持って「そうなるだろうなぁ」と思ったので、わたしより上役で年上のBさんに生意気な口を利くのは憚られたんだけど、念の為、
「あの、わたしが引き受けたこと、ちゃんとAさんに伝えておいてくださいね。Aさんが頑張って戻ってきてくれちゃったら申し訳ありませんから」
 かなり気を遣って、言ってみた。
「ああ、大丈夫、大丈夫。Aさんも分かってると思うから」
 Bさんはもう肩の荷が下りた感じで、ヘラヘラ笑って去って行った。
「大岡さんナイスフォロー」
 隣で様子を見ていた上司に褒められた。
 それでも不安は拭い去れず、よっぽどわたしからAさんに業務を引き継いだことをメールしておこうかと思ったんだけど、「そこは本来の担当者同士の責任だから」と上司に咎められ、不安なまま、作業の時間を迎えたのだった。

 果たして。
 わたしが作業を終えて戻ってきた頃、Aさんが予定時刻よりだいぶ早い時間に戻ってきたのだ。
「あれ、ずいぶん早いお帰りですね」
「いや、だって、例の作業を頼める人がいないっていうから。大岡さんも忙しいみたいだったから」
「え? わたし今朝Bさんに頼まれて、今しがた終わったところだったんですけど……?」
「え〜〜!? 無理して早目に切り上げて戻ってきたのに〜〜!!」
「あ〜〜!! やっぱり『引き受けました』って連絡しとけばよかった〜〜!!」

 それから数時間後、何も知らないBさんが戻ってきた。
「あれ、Aさん、意外と早く戻れたんですね」
 なんて呑気に声をかけるものだから、Aさんの怒りが爆発。
大岡さんに頼んだなら頼んだって言ってくれなきゃ困るよ! 誰にも替わってもらえないと思ったから、ワガママ言って途中で切り上げて戻ってきたのに!!」
 一言一句、わたしが予知したとおりの結末になりましたよ……。

 教訓。
 予知はできても未来は変えられない。
 変えられずに予知したとおりの未来になるところまで含めて予知なのだ。
 



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2018年04月01日

姑殿失踪事件(笑)

 
 義姉上が姑殿に電話をかけたが、繋がらない。ケータイにも家電にも何度もかけてみたが、鳴らしっぱなしで留守電にもならない。
  ↓
 義姉上が心配して、ダーリンに問い合わせる。
  ↓
 ダーリンも慌てて姑殿に電話をかけてみたが、やはりケータイ・家電とも繋がらない。
  ↓
 ダーリンがわたしに電話を寄越した。
「姉貴から、おふくろに夕方から電話しても出ないって連絡があって、試しに俺もかけてみたけど繋がらない。おまえ何か聞いてないか?」
 ちなみにこのとき時刻は20時頃。義姉上にとって、姑殿は既に3時間ほど失踪中。
 わたしは至って冷静で、
「特に何も聞いてはないけど、ケータイが電源オフになってるんなら友達と寄席に行ってる。鳴りっぱなしで出ないんなら友達と飲みに行ってる。たぶん21時半ぐらいに折り返し電話があると思うよ。その頃にわたしからもかけてみるから、そのときまで繋がらなかったら慌てよう」
 と答えて、 自分の用事に戻った。
  ↓
 21時頃に、姑殿からわたしに電話がかかってきた。
「友達と飲みに行ってて帰ってきたら、娘や息子から何度も電話があったみたいで、びっくりしてかけ直したんだけど、娘は何も言わないし、息子は何度かけても繋がらないし、どうなってるの?」
 ――なんかループしてますな

「おねえさんが夕方におかあさんに電話かけて繋がらなくて、息子さんに相談したそうです。それで息子さんもかけてみたけど繋がらなくて、わたしにも連絡がありました。息子さんは電車で移動中なので電話に出られないだけだと思います」
 わたしが経緯を説明したら、姑殿は爆笑。
「ちょっと遊びに出かけただけなのに、3人も巻き込んで大事件みたいになって……」
「それだけおかあさんをみんなが大事にしてるってことですよ」

 それから、姑殿とダーリンも無事に電話が繋がったそうで、
「今のところ嫁が一番おふくろの行動をよく分かってるな」
 という結論に落ち着いたそうな。

 まったく、人騒がせな人達だ(笑)。
 

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2018年02月17日

バレンタインの十人十色





 というわけで、かの有名な「ブラックサンダー」にはバレンタイン限定のパッケージがあって、

 一目で義理とわかるチョコ

 というひとたまりもないキャッチコピーがつけられている。
 わたしが今年、職場の人達に配ったのは、これだった。

 これに対する、みんなのリアクションが、まさに十人十色で面白かったので、なんとなく報告してみる。

「そんな気ぃ遣わなくていいのに。でもありがとう。いただきます」
 いわゆるひとつの模範解答。真面目で普通で、面白くはないが。

「なるほど、これなら『来月は3倍返し』とか言われても100円以内で済むよね」
 その発想はなかった(笑)。そもそもブラックサンダーにお返しなど期待していない。

「なんだよこれ、『一目で義理とわかる』とか、冷たいなぁ。義理って分かってたって、わざわざ言わないのが日本人の美徳だろ? うわー俺もう傷ついたわ。『年下の人妻からバレンタインのチョコもらったー!』って、うわべだけでも喜びたかったわ」
 と文句を垂れながら真っ先にバリバリ貪り食っていたのは、この人です。

「ブラックサンダーってさぁ、ウィスキーのロックで食べると最高にウマいんだよね」
 たかが駄菓子。だがしかし、駄菓子菓子。
 余談だが、今年の初夢には、この人が何故か忍者役で登場したのだった。

「うわー嬉しい。ブラックサンダーってヘルシーなんですよね」
 おかしら思わず「はぃ?」と右京さんバリに訊き返す。
「いや、これ1個100kcalちょっとじゃないですか。カロリーメイトの半分ぐらいだし、値段なんか半分以下だし、ごはん代わりにちょうどいいから」
 ちょっと何言ってるかわかんないんですけど。と富澤バリに言いかけて、飲み込んだ。このテの天然モノに関わっちゃダメだ。我慢しなくちゃ。

 配った当日で、この騒ぎである。
 家に持って帰って家族に見せびらかした人達から、翌日また「家族の反応」を報告するコメントもあったりして。
 1人30円の義理ギョコで正直ここまで盛り上がれるとは思わなかったので、わたしとしては、してやったりである。
 



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